【OAHSPE考察】地上に残された霊魂たちの課題と希望

対ジェホヴィ戦争における反逆者たちの末路について

紀元前3680年、地球の神に対して、マイトライアス(Maitraias)の主上神アヌハサジ(Anuhasaj)が、友人や部下の神々と連合を組み、大規模な反乱を起こしました。この反乱は1,000年以上にわたって続いたため、『OAHSPE』では「千年戦争」と呼ばれています。

マイトライアスとは、地球に最も近い下天の最前線にある天界で、かつて偽神アフラがアフラマズダの名を騙って創造主に反旗を翻した時代に、地球への橋頭保として築かれた天界領でした。初代の主神はヴィシュヌ(Vishnu)で、アフラが地上でも強大な勢力を誇っていたため、マイトライアス領を強化して対応していました。

その後、アフラの反乱が鎮圧され、マイトライアスは軍事的な役割を終えましたが、地球から下天へと流れ込むドルジ(邪霊)を防ぐという新たな任務を担うようになりました。この働きにより、下天は安息を保てていたのです。
ところが、マイトライアスにいる神々にとってこの任務は重荷であり、不満が徐々に高まっていきました。そこに現れたのがアヌハサジでした。

アヌハサジは、かつてアフラの反乱に加わって地獄に堕ちた後、解放されてアフラに仕えるようになりましたが、独立心が強く、創造主への反旗を翻すべく長年をかけて周囲の信頼を勝ち取り、ついにマイトライアスの主上神の地位に上り詰めました。

彼は神々の不満を煽りながら、地球の神に対して反乱を起こし、これが「千年戦争」の始まりとなったのです。

この戦争はまず、地上の国家から創造主への信仰を取り除き、新たに主上神あるいは最高神デユスへの信仰へと塗り替えるところから始まりました。そのため、デユス信仰を支持する神々を増やす必要がありました。アヌハサジはそのため、自らは領地を持たず、すべての領地を配下の神々に分配しました。これは、私利私欲のためではなく、信念によって戦っていることを示すための行動でした。

しかし、配下の神々はアヌハサジに納税の義務を課されていたため、結果的にアヌハサジのもとに富が集中する構図となっていました。このことに対して、配下の神々──オシリス、スドガ、ティインらが不満を抱き、今度は彼らによる反乱が起こります。

この反乱によってアヌハサジは主上神の地位を追われ、再び地獄へと堕ちました。

アヌハサジ没落後、配下だった神々は課税の義務からは解放されましたが、自らの領地だけで世界を築く必要に迫られました。これまで、デユスが世界を創った創造主だという前提が信仰の基盤でしたが、そのデユスが消えたことで、今度はそれぞれの領地を統治する神々が、独自の天地開闢の物語を編み出す必要が生まれました。

こうして各地に天地開闢神話が誕生していきます。たとえば日本では『古事記』や『日本書紀』に見られる神代の物語が、この時期に形成されたと考えられます。

このような事例は日本に限らず、世界中で起きており、結果として世界には多くの創造主が存在するという状態になりました。

しかしその状況も長くは続かず、デユスを敬っていた人々が、デユスに反旗を翻した神々に報復を始め、次々と神々が地獄に堕とされました。

こうして創造主ジェホヴィへの反乱はようやく終息を迎えました。

その後、地獄に堕ちた神々は、大天使リカの降臨の際に解放されました。地獄の苦しみは凄まじく、多くの神々が狂乱状態や放心状態となっていましたが、リカの眷属や、すでに改心し神として再起していたアフラの助けにより、少しずつ回復していきました。

そして、反乱を起こした神々は、かつて自らが支配していた眷属たちを再び配下に持ち、今度はその霊的な成長までを見守る王国を任されることになったのです。

地上に残された霊魂たちの課題と希望

地球は、私たち人間が暮らす「実体を持つ世界」です。そして、人間が亡くなると、その霊魂は地球に属する天界、いわゆる「下天」へと還ります。地球の状態が安定していると、良質な霊魂が育ち、その中でも特に霊位の高い霊魂は、やがて「涅槃(上天)」へと昇格していきます。

ただ、ここに地球の課題があります。それは、高位の霊魂が昇天を重ねていく一方で、地球には低位の霊魂しか残らなくなってしまうという状況です。この問題に対処しようとして、かつてアフラやアヌハサジは、高位の霊魂を地上に留めようと試みました。

もちろん、これは創造主の意思に反するものでしたが、後に改心したアフラは、自らがかつて支配していた奴隷たちを教育し、高位の霊魂にまで育て上げ、上天へと送り出すことに成功しました。
このことから、霊魂の目的とは、最終的にその位階を上げていくことだと捉えることができるでしょう。

しかし、高位の霊魂は次々と上天に昇格していくため、地球には低位の霊魂ばかりが残ってしまいます。では、そもそも地球の役割とは何なのでしょうか?

地球は、霊魂を生み育てる「土壌」のような存在です。生まれたばかりの霊魂は当然ながら無知で未熟です。そうした霊魂を、この地球(下天も含めて)で育て上げ、上天に送り出すことが、地球にいる神々に与えられた重要な使命なのだと思います。

それでは、今この現世で生きる私たち人間にとって、どのような心構えが求められるのでしょうか?

おそらく、限られた人生の中で、霊魂の位階を上天にまで高めるのは、現実的には難しいかもしれません。しかし、現世での「記憶」や「個性」は、死後の世界にもある程度引き継がれるようです。

ですから、生きている間に、死後も霊位を高められるような人格や個性を養っておくことこそが、現世における人間の大切な使命なのではないかと考えます。

参考文献, 使用画像

図書著者出版社
OAHSPE ”A New Bible in the Worlds of Jehofih and His angel embassadors.”John B. NewbroughOAHSPE PUBLISHING ASSOCIATION

画像:stable diffusion(model:dreamshaper)より生成

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