【OAHSPE考察2】ヤスナ第53章(1節-9節)

2節

そして称賛のために，満足と告白と祭祀を，
カウィ・ウィーシュタースパとザラスシュトラの子スピターマとフラシャオストラが，
思考と言葉と行ないによって彼に教えるように。
それは，アフラ・マズダーがサオシヤントのダエーナーと定めた贈り物の正しい道です。

『アヴェスタ』ヤスナ第53章　2節
引用：『原典完訳アヴェスタ　ゾロアスター教の聖典』訳：野田恵剛　国書刊行会

本節の主旨は，前節の「永遠の生命」を得るために，スピターマとフラシャオストラが思考と言葉と行ないによって「彼」つまり信仰者に教えるように，と述べています。
フラシャオストラは，偽神アフラのゾロアスター教では，ザラスシュトラの3番目の妻と言います。息子と妻が教える相手として，この「彼」はザラスシュトラが語る教義を信仰する者たち，つまり信仰者だと考えます。