天界ではボンの夜明け、地上ではモーセ、カピーリャ、チンの周期として知られています!
ジェホヴィはこう仰せになりました。
「私は完全な地球主義の時代を地球に与え、人間の世代がその期間のことを知ることができるようにと、私は世界の中心地にピラミッドを築かせました。なぜならそれは一つの私の印、つまりこの時から人間は石造りの神殿や不老不死への願望から、私の精霊界での霊的な暮らしを望む転機となったからでした。
私は地球を闇から連れ出し、ボンの夜明けで包み込みました」
【1章】
- 遥か遠くの精霊界でジェホヴィの御声が届き、こう仰せになりました。
 「リカよ、私の息子リカよ!
 赤い星地球を見てください。彼女はあなたの所にやって来ます。彼女はボナッサの沼地のジヤの森を抜けて、闇を纏い汚れた姿でやって来ます。
 彼女はジヤの沼地の臭いや不純物を滴らせながら精霊人のタクスペ、オペル、ウェドジャインの領地を通過するでしょう。
 あなたは彼女の所に行き、その土壌と大気人の天界を清めてください」
- リカは言いました。
 「残念です、ジェホヴィよ、彼らはあなたのことを忘れてしまったのですか!
- 私は赤い星地球に行きます、御父よ!
 私は彼女を純血と信仰心に満ちた世界に救済してみせましょう。
 あなたに選ばれし者たちは拘束から救済されます。
 あなたに仕える神は地上とその天界で勝利を収めます」
- リカは自分の精霊界の王国ヴェッタプイッサの最高評議会を招集しました。そこはボンの高次の弧にあるアトゴナッサス道の外れにあるペオヤ平原にあり、何万年も聖天使によって光が作られていました。
 リカは言いました。
- 「赤い星地球をご覧なさい。
 ジェホヴィの御声が届き、こう仰せになりました、『あなたは彼女の所に行き、その土壌と大気人の天界を清めてください』と。
 そこで私は言いました、『私は赤い星地球に行きます、御父よ!私は彼女を純血と信仰心に満ちた世界に救済してみせましょう』と」
- リカは言いました。
 「私は5億人の精霊人の眷属を連れて行きます。私と自分の眷属は5年と40日間、赤い星とその天界に滞在します。地球の真なる神はジェホヴィの御手により私の名において回復し、救済します。
 ホンヨンの庭の収穫物の階級に応じて私の元帥が眷属を選び、記録していきます」
- そこで何万年も地球を旅してきたヴォルクマン道の精霊界の図書館の歴史家である評議員が話し合いました。彼らは過去の数多くの周期から地球での出来事を詳述し、集まった神々の前で地球とその天界で起きたことを全て明らかにしました。
- リカは精霊界の天界の航行や、旅する星々の大気界の渦を突き抜ける術に長けた2万人の特使を矢船に乗せて、地球とその天界に派遣しました。目的は地球の神と偽神や、主神と偽主神、堕落した下天とその地獄に関する詳細な情報を得ることと、地球の図書館を調査し、急ぎヴェッタプイッサに戻って最高評議会とジェホヴィの玉座に就く涅槃の長リイカの前でその問題を開示することでした。
- リカは、遥か遠くの別の太陽の渦トースの南周のヤタスコオーウェン道を旅する実体界の星アトスで生まれ、サイカの周期の125,000年にオリイィの女神で、後にイェウナガマヤの女長となるメスヤによって精霊界に昇格しました。
- リカの経歴は以下の通りです。
 アヴァラサクの神に昇格して4,000年、ケンマの神となって6,000年、ヘンナジットのアジの沼地にあるユダの精霊界の道路の検査官となって15,000年、イワルトの測量士になって2,000年、出張先のワチャの測量士となって4,000年、ヒッテソマットの記録官となって8,000年、ハビアンの渦の配達人となって26,000年、アブランクの密度の計測者となって1,000年、ラティオティヴィの記録官となって2,000年、クテヴェレゼドの故郷の平原の神となって12,000年、ヴェッタプイッサの長となって25,000年でした。
- リカの最高評議会には、精霊界で10万年以上の位階を持つ3万人の男長と女長や、50万人の検査官、70万人の男神、女神級の神々、そして5億人以上の男主神、女主神級の神々がいました。
- ラポンの眷族については、リカの私的な仲間であった7人の男長と9人の女長がいました。
 最初に来たのはレブサドでり、ソティサヴの長として40,000年の経歴を持っており、シェレヴェスのスフリスターとして60,000年、ゼレクシの元帥として20,000年、バセイオンの管理者として70,000年、ルーソィトタヴラゲネアへの旅を20,000年続け、それよりも短い期間の旅であれば数千回もこなしていました。
- レブサドの隣にはヤノディがおり、ウレの女長として70,000年、サラタミヤ道路の女長として70,000年、ペタナサの女元帥として40,000年、ルールーウォガのジヤの森の女神として65,000年、さらにモルの女神、チチゲンナースマの女神、エル、ラウンバ、ジーの女神を務めました。
- ヤノディの隣にいたのはサジドといい、ゾレスの女神、イスカドのマトルセテス、ハグの女長、デバウルの女長、ハチュルの女長、オレアスキヴェドホ道路の女長を務めたことがあり、さらに100以上の精霊界の女神になった人物でした。
- 次に来たのはトソで、彼はカッサラとダッサマツの長を90,000年勤め、サクサスの男神を7,000年、チェネサの男神、ホクソラの男神、フィベンの男神、ホタブの男神をそれぞれ6,000年、リムシアン道路の測量士を12,000年、流星の指標者を2,000年、イビエン旅行のトスタスの消防士を30,000年勤めました。
- トソの次に来たのはミエンテで、ガウルとサナブティスの女長でした。ガイルーがニザイギの渦のためにエンジクシウスタス道路を開いた時、彼女の領内でテレモス星がウズ化しました。ラムグーとクドの女長、イツィの女神、アシェムとバクスゴル羽の女神、ドゥイク沼の女神、サスとハヴリジの女主神を計10万7,000年勤めました。
- 隣にいたのはチャマジウスであり、彼女はホルスアドとツゥとオカダドの女長、アッシー、ヒド、シャウグス、ジャグリの女神、アルヴァトとヴァドゥアン道路の測量士、アンカスの測量士、ドリジリーの精霊界のウジにあるハン山地の測量士を計26万年勤めました。
- その隣にいたのはムルダナであり、彼女はドゥプとヘンディの女長、ハッパとヒリシュの女長、セフェルとダカの測量士、アナチュ、ザドン、エダウ、メドティシャ、ロスの監察士を計90,000年勤めました。
- その隣にいたのはオショルで、アウトシ、ヨテク、サモアン、ヤダカの男長であり、ウィーシティ橋の建設者、ホンラグース遠征の元帥を務め、その他に7つの精霊界の男神を計11万2,000年勤めました。
- 次に来たのはイホハであり、彼はシュンハウとアゴンの長、ネオシンの長、イゼアハ、カオン、アソウ、ウナ、ユクホー、アグーンの男神を務めました。彼はまたラクソンの精霊界のアーチを建設した人物でもあり、その期間は全部で90,000年でした。
- 次はヒシンといい、キオナス帯の長でした。そこはオリアン長ヤゴタが50万年前にミナの地獄を救済した際、涅槃の家マガ平原を囲んだ場所でもあります。ヒシュミはここで、地獄の廃墟に族長を定めたことから、機知の創造主とも呼ばれました。彼はまたマンサとジャウアプの長、ガーの男神、泉の花の地ダラの長でもあり、その期間は全部で90,000年でした。
- 次はボーエンといい、かつてルンワンとスリドの農地であったアパハの長であり、ヴァドゥアの長、そして100万年前、チャクサの長が大気界のサクリを崩壊させ、4,000の地獄から300億人以上の天使の奴隷を混乱から解放したナスカム谷の長でした。
 ボーエンはまた、アマーン、ハヴァト、シェド、ピヴァンの男神、プラチャ、ゼリ、アスサスの測量士、ウラム、シェヨム、チョゼ、ザダルクの調査官を合計80,000年間務めました。
- 次はグワン・グーです。彼女はかつてカロウガンの渦の頂点アンドルの女長でした。カロウガンはオギタス星を形成し、シェゴウィーサのオリアン・ヘマーであるアクロン・グインによって軌道に乗せられました。この渦がアクロン・グインによって最初に形成された時、その長さは3,000億マイルあり、アクロン・グインの手で3万年間、彗星化されました。
 グワン・グーはまたアササとワゴンの女長、アノア、ハウギル、ザハイヴの女神を合計19万年間務めました。
- 次はギーフーガンといい、ヨタルギスの側道にあるスマトリの長であり、ヨニ、オグ、テウム、ワクワカグの4つの精霊界の長、ウンシン、ザリヘア、ケアンテリの調査官、サキズ、ハギマル、ハフハ、ボラックス、ラブ、ショルルーの検閲官を合計8万年間務めました。
- 次はヤハロムの長バクネイシジといい、ヤハロムは実体界の星団ハヴァラドのシェマスの道路を作るため、ゲイン製作者のタルモスがアジのハロスの森を整備した場所です。その労働にタルモスは900億人の涅槃人を4,000年間従事させ、その道路は1,000億マイル以上に及びました。
 バクネイシジはアグワン、シューナストゥス、ハドル、アドの長であり、ヴァク、クジャ、ライ、カタブ、キュナブ、ブフド、アッビルの男神であり、精霊界の山ヴィジャト、ハカン、ディスの測量士、精霊界ニクシュのアーチの測量士、涅槃のチョム平原の建設者でもあり、合計13万年間務めました。
- 次はレヘムグといい、彼女は涅槃の偉大なる訪問地、通称『輝く水の世界』のオタスカカの女長でした。
 彼女はテアサパラスとティマックスの女神であり、オフェル平原のスルツホウチヒの計量士を合計11万年務めました。
- 次はムンの女神アントシヴといい、26万年その地位にあり、女神以上の地位を拒んだことで有名な方でした。
- これがラポンの眷族でした。
【2章】
- リカやジェホヴィの御言葉が、地球とその天界が旅する精霊界の中でも最も高次の光を宿すポーヤ平原に広く行き渡りました。
 遥か遠く、北の輝く星団の方を何百万人という精霊人が見つめながら、何百万もの声が上がりました。
 「赤い星は何処にあるのですか?
 地球とその困った天界は何処にいるのですか?
 これはヒダの太陽と共に旅する衛星の若い星ではありませんか?
 まもなく私たちの長が派遣するジェホヴィの救済船の活躍を楽しむためにも、この小さな旅する世界の航路と角度はどうなっているのでしょうか?」
- 彼らは赤みがかった色合いと緩慢な動きから、それがジェホヴィが無限の宇宙に置いた小さな宝石の一つ地球だと推測しました。そしてその星を見つめながら、歓喜の想いを込めてこう言いました。
 「これほどまでに広大な世界を築かれ。精霊界にこのような宝石を散りばめ、人間の魂を芽生えさせる場を用意された偉大なるジェホヴィよ。
 確かに赤い星の住民である息子や娘たちは精霊界を見なければなりません。短い実体界の生涯とこの無限の楽園との違いを認識しないといけません。
 彼らの小さな天界には、定命の人間がその名を唱えるのに息を潜めないといけない創造主として崇めさせる非道な偽主神や偽神がいるのでしょうか?
 彼らはこの広大な精霊界を網羅するあらゆる道の鍵を持っていると公言する救世主が大勢いるのでしょうか?
 中心に位置する太陽から生を享けた者が主神や救世主、神であるという自己中心的な考えが根強いという言い訳がありますが、地球のような小さな星でどうしてそのようなことが起こりうるのでしょうか?」
- こうしているとリカの特使を乗せた矢船が帰還しました。使者は叡智と迅速さにおいてまさに神のような存在でした。
 彼らは赤い星とその天界を訪問した時の物語として、ジェホヴィの息子たる真なる神が奮闘したものの、自称神や自称主神たちによる勝負に悉く敗れ、何十億もの不運な魂が地獄の責め苦に陥っていることを速やかに語りました。
- リカはこの報告を精霊界に広めましたが、それは1度伝えるだけで十分でした。なぜなら彼の衝撃的な姿に共感した霊体は全員が他の霊体にも伝え、同様の知らせは瞬く間に何十億人もの上位の精霊人に広まったからでした。
 そしてリカが「5億人の天使と一緒に件の地球とその天界に行きます」と言った時、大慌てで志願者はリストに登録する用意を整えたのでした。
- リカはさらに特使にもっと詳しく質問すると、彼らはこう答えました。
 「ジェホヴィの息子リカよ、これです!
 地球は実体的な成熟期が終わり、定命の人間はその時代の象徴となるべくピラミッドを作りました。
 僭称神の最も高慢で大胆な時代は終わり、そのことはピラミッドにも記憶されています。なぜならその時代に彼らは偉大なる霊魂であるジェホヴィに代わり、神や主神、救世主を崇拝することを定命の人間に教えたからです。しかし闇が僭称神を覆い、彼らは地獄に捉われています。定命の人間もまた地獄に捉われています。
- ご覧ください、これが、地球が実体的な限界を超えてから迎える最初のダンの夜明けなのです」
【3章】
- リカは元帥長に言いました。
 「私の眷族5億人を登録し、彼らを指揮する隊長と将軍を任命し、階級を付けて編成するように。その他に、私に100万人の歌手団、100万人のラッパ隊、100万人の従者、100万人の伝令、100万人の使者、100万人の記録係と給仕を付けてほしい」
- リカは製造の長を呼び、こう言いました。
 「10憶人が搭乗できる火の船エアラヴァナを建造し、士官と十分な労働者を手配してください。
 赤い星までの距離、船が通過する密度、必要な力、航行時間については私の数学者と相談し、必要な物資を全て手配してください」
- 次にリカは最高評議会にこう話しました。
 「私が不在の間、私の副長のヘイウーが代理を務めます。私が出発する前に私の意見を聞きたい者がいれば、話すように」
- アトゥンジが言いました。
 「見てください、リカよ。ヤティス星がアクタワのアジの森の方に向かっています。あの星はエスパランの時代が終わっていないのです!」
 リカは言いました。
 「アクタワの森を切り開くため、女神エアシヴィを任命し、30億人の労働者を与えます。
 エアシヴィよ、何か言いたいことはあるか?」
 エアシヴィは言いました。
 「ジェホヴィとあなたに感謝します、リカよ。私はすぐに労働者を選出し、道作りに励むとしましょう」
- ワン・トゥイが言いました。
 「リカよ、あなたが帰還する前にハプサオガンの渦がヴェッタプイッサの南原野を横切るでしょう。あの渦には階級60から70の魂が200億います」
 リカは言いました。
 「その補佐役に3年間、ティチキングを神に任命し、彼の眷族に5,000万人を付けよう。ティチキングよ、何か言いたいことはあるか?」
 ティチキングは言いました。
 「ジェホヴィの恩寵により、この任務を喜んでお受けします。十分に時間を掛けて自分の眷族の準備を済ませて、この託された任務を果たしてみせます」
- ウォサロゥシットは言いました。
 「4年後、エウィンの眷族がエレブ星とウィス星から400億人の天使と一緒に帰還します。この天使の配分についてはどうすればよろしいでしょうか?」
 リカは言いました。
 「ボナッサに60億人、オペルに20億人、ウェドジャインに50億人、エオスタに20億人、フォイベン・ローズには70億人、ゼケルに40億人、ヒューロンに30億人、ポエガに60億人、ユリットに10憶人、ズラヴァに40億人。彼らのために幾つか天界を用意し、彼らの選別と割当を行うため、女神ミサタにその任を命じたい。
 ミサタよ、何か言いたいことはあるか?」
 ミサタは言いました。
 「これはジェホヴィの贈り物であり、感謝しています。私は自分の眷族で準備を進めます」
- チン・フエンは言いました。
 「見てください、セムの時代にある星界エサタスはヴェユイスの道を3年後に通過します!」
 リカはチン・フエンに答えました。
 「あの星がセムの時代にこの光の道を横断するのは、広大な大陸に十分な数の動物を生み出す力を奪うことになるだろう。あの星の妊娠期間を守るため、その道はセムの森で満たしておかなければならない。
 この任務をヴェユイスの道にあるエサタスのセムの森の神イエオラカクに命じる。そしてイエオラカクには60億人の労働者を付ける。
 イエオラカクよ、何か言いたいことはあるか?」
 彼は答えました。
 「これは大変な任務です。ジェホヴィの叡智と力により成し遂げてみせましょう」
- ヴェガインドラスは言いました。
 「2年後、レオガストリヴィンの艦隊が4,000年の航海から帰還し、イニギハウアス地方から20億人の客人を連れて来ます。彼らへのもてなしを誰に任せたらよいでしょうか?」
 リカは言いました。
 「ヤノプスタンよ、1,000万人の眷族で対応するがよい。何か言いたいことはあるか?」
 ヤノプスタンは言いました。
 「最高の歓迎任務です、リカよ」
- ヒスジョソは言いました。
 「ユングツェ平原の精霊界ラッシッティッサのアーチを4年後に鋳造する予定です」
 リカは言いました。
 「スットトゥズに600万のアーチ、イヴィジに400万のアーチ、そしてそれぞれに1億人の労働者を付けようと思う。何か言いたいことはあるか?」
 スットトゥズとイヴィジは言いました。
 「ジェホヴィの御加護により、この仕事を成し遂げてみせます」
- サクチャは言いました。
 「星界ネトは2年後に自転を始め、その際にタクスペの南の平原を通過します」
 リカは言いました。
 「これは大事業となるだろう。私はウラッソスにサラスを付けるので、2人で成し遂げてもらいたい。彼らには3年間で40億人の労働者を与えようと思う。何か言いたいことはあるか?」
 ウラッソスとサラスは答えました。
 「私たちはこの大事業に畏怖を覚えながらも喜んでいます。ジェホヴィの叡智と力により、成し遂げてみせましょう」
- この後、リカは地球とその天界から戻る前に成し遂げなければならない1,000以上の任務について指示を下しましたが、平常業務については副長のヘイウーと、選りすぐりの1,000万人から成る最高評議会に委ねました。
- ジェホヴィはこう仰せになりました。
 「私が創造した才能を成長させるため、定命の人間に少しの任務を与えたように、今もこれからも同じように私は精霊界の上位の住民に対してより大きな任務を与えます。その理由は私の子供たちが互いに調和し、団結して働く秘訣を学ぶためです。
 私は人間に対して困難な仕事としてではなく、大いなる喜びの手段として与えたのです。
- そして私が肉体に与えた才能は、肉体のまま死ぬためではなく、永遠に続くように与えました。私が物質的な数学の才能や、物質的な建築の才能、さらに実体界におけるあらゆる才能を与えたように、精霊界においても同様の才能を霊的な才能として与えました。
 実体界の地球で暮らす人間は、物質的な物に対してその才能がどう適応できるのか判断できれば、私が上天で用意した労働の性質に対して、同様の才能をどう発揮すればよいかが理解できるでしょう。
- 誰も、私が与えた仕事が自分の才能にとって高すぎると恐れないでください。なぜなら人間はこの大宇宙を創造し、そこに太陽や星を創って満たすまでは、まだ自分の使命を半分も達成できていないのですから」
【4章】
- ヴェッタプイッサのカイルクサックの玉座の光の中で、ジェホヴィはこう仰せになりました。
 「私の息子リカよ!
 これは私の道であり、私の旅です。
 あなたとあなたの眷族と共に、私の声は力強く行き渡ります。私は地上に霊魂と言葉で礎を築きます。あなたの仲間の男長、女長たちもあなたと共に歩み、地球とその天界の住民を救済する助けとなるでしょう。
- 私の敵は神殿やピラミッドに彼らの功績を刻みました。彼らの心が私の所に昇ろうとしなかったので、彼らはあらゆるものの中で最も死した存在である『石』に堕ちてしまいました。
 彼らは地上の住人を腐敗と死へと堕落させました。
 私を憎み、私を否定し、全能なる私を信じなかった者たちの証として、彼らの記念碑を残しておくように。
- 私の建物は、あらゆるものの中で最も微細なもの、即ち私自身の肉体の霊魂となるでしょう。本当にそれは私に選ばれし者たちの魂の中に、記念碑として刻まれるでしょう。
 それは再び闇の中に消え去ることなく、地球全土を包み込むことでしょう。
- あなたは、私に選ばれし離散した民、即ち迫害され、奴隷とされ、あらゆる人種の中で最も軽蔑されている民を見出すことでしょう。
 しかし私は彼らと共に私の力を示し、彼らを立ち上がらせます。私が彼らを通して行うこと、私が彼らを通して語る言葉は、彼らの無知と暗闇の中でさえ、力強くなります。
 彼らの言葉は永遠に宝とされ、言葉の知恵や善行の手腕においても引けを取らないでしょう。
- しかし他のすべての民の学びし者たちは忘れられ、彼らの知恵は吹き飛ばされる風のようになるでしょう。彼らを惑わした僭称神や僭称主神たちは、自分を噛み殺す蛇のようになります。
 そうです、彼らのピラミッドや寺院がある限り、彼ら自身の偽りが彼らを見つめることになります。
- 彼らは自らの防壁に閉じこもり、何千年もの間、地上に撒き散らした悪を消し去るために、私の働き手となるでしょう。
 彼らは天界から見下ろしたり、神殿やピラミッドを嬉しそうに眺めることもせず、肉体を燃やす火を見るように、彼らの建造物は永遠に彼らを『あなたは偽者だ』と叫び続けるでしょう。
 それは彼らにとって消えることのない燃える火となるであろう。
- そして星や太陽や月、地上や水中にあるすべてのものに関する彼らの偉大な学問は消え去り、人々の間で記憶されることはなくなります。
 そうです、彼らの偉大な学者たちの名は消え去り、地上で彼らを覚える者は誰もいなくなるのです。そして時が経ち、時代が下ればその国の民は彼らとその叡智を忘れてしまい、彼らのことを憐れで『なんと愚かな民だ!』と言うのでしょう。
- しかし彼らの奴隷にしてこの世で無に等しい者たちである私に選ばれし民は語り、彼らの言葉は忘れられることはなく、書き記し、彼らの書物はこの世界の新たな礎となります。
 私の手は彼らの上にあります。ですから私の叡智については彼らの口からもたらされるでしょう。
- そしてどのような知識が永続するかについては来るべき時代にて証明されます。
 地球の建造物が地上に留まり、地球に傾倒する者たちの霊魂が昇天しないように、私は実体界の肉体を実体界に拘束しました。しかし私が霊的な知識を人間の中に息吹く霊魂に植え付けたように、霊的な知識は永遠の復活を仰ぎ続けることでしょう」
- リカは尋ねました。
 「ああ、至高なる御方ジェホヴィよ、あなたの神々が為すべき準備とは何でしょうか?
 地上において、私の力は何処で発揮できるのでしょうか?」
 ジェホヴィはこうお答えになりました。
 「6世代もの間、私の神はあなたとあなたの眷族を迎えるために準備をしてきました。私の声は私の神と共にあり、私は神にこう言いました。
 『息子よ、6世代後に、私が地上を新たな光の夜明けへと導く時が来ます。その日、私の息子リカを精霊界から送り出します。彼は大いなる力を持った精霊界の強力な眷属と共に来るでしょう。息子よ、あなたは地上に降下し、世代管理者であるルーイと一緒にあなたの声で後継者を育ててください。地球の3大管区にて、私の意思を遂行できる3人の僕を用意してください』
- リカよ、私の息子クラオシヴィの神はあなたのために、父祖の地に6世代目の果実となるカピーリャ、チン、モーセの3人を育てました。彼らは私を信じる聖なる者で賢いです。
 あなたは悪の神々によって追放された彼らの先祖の神々を、彼らの所へと遣わさなければいけません。
- カピーリャはヴィンデュの信者を救い、チンはジャフェスの信者を救い、モーセはエジプトの信者を救うでしょう。またあなたはモーセとその民に次のことを課してください、モーセは民を西へと導き、彼らの後継者たちも西へ、地の果てまで西へ進まなければならない、と。
 この旅を完遂させるのに3,400年の時間を与えます。彼らは行く先々で私のジェホヴィの名を確立し、全ての民を全ての神々から追い払い、私こそが偉大なる霊魂であると信じさせるでしょう。
- そして彼らが私の名をグアタマの西岸に伝え、私という存在を確立した時、私は地球をコスモンへと導き、私の天使たちが大いなる力を以て地上のあらゆる場所に降臨します。
 そして、モーセの子孫の信仰者は、チンの子孫の信仰者とカピーリャの子孫の信仰者を見つけることでしょう。
- そしてその日、これらの民は皆『神も主神も救世主も存在しない!』と叫ぶことでしょう。なぜなら私の手が彼らの上にあり、彼らの言葉が私の言葉となるからです。
 彼らが宣言するのは偉大なる霊魂にして、永遠の臨在者であるこの私、ジェホヴィだけなのです。
- そして彼らは世界の力となり、平和を確立し、戦争を失くし、全ての人々を平和と愛と正義の道に導くことでしょう」
【5章】
- リカの精霊界にあるヴェッタプイッサは、ジェホヴィの光と、その清き息子、娘たちによって栄光に輝き、彼らの天界での住まいは完璧と言えるほどで、大いなる喜びに満たされていました。
 ジェホヴィの息子リカの訓練された眷属は、彼が赤い星地球への旅で地球を聖性と愛の下に救済するため、余暇活動を行うことを知っており、彼らの崇敬と歓喜を勝ち取るため音楽、伝令、トランペット奏者など、数百万の演奏者を手配しました。
- 華麗に飾られた火の船エアラヴァナが所定の位置に運び込まれ、旅に出る大勢の眷族が中へと乗り込みました。リカと彼に同行する男長、女長たちのための道が確保されました。ラポン勢の先頭に立ったのは、女長のヤノディとサジドで、二人は腕を組んで歩いていました。
 その次にリカが一人で続きました。その後ろをレブサドとトソが腕を組んで続き、その後ろをミエンテとホルスアドが腕を組んで続き、その後ろをオショルとイホハが腕を組んで続き、その後ろをグワン・グーとギーフーガン、そしてレヘムグとアントシヴが続きました。
- 長たちが行進するにつれ、音楽は高らかに鳴り響きました。10憶人以上がジェホヴィの歌を合唱し、遥か遠くのラッパ隊たちによって反響されました。
 長たちが船に搭乗し、船員と燃料係がそれに続くと、音楽が鳴り止むまで全員が静かに待機しました。
- リカは高アーチの上を歩き、両手をエホヴィに差し伸べて言いました。
 「ジェホヴィよ、あなたの御名と叡智と愛と力によって私は進みます!
 あなたの栄光に満ちたこの大いなる天界が私を支え、私に与え給うた火花を、あなたの御前に輝かせ続けます。
 あなたの御手は私の下にあります。
 あなたの腕が私の火の船を包み込みます。
 あなたの中で、この世界は成長し進んでいくことを私は知っています。あなたの眷族と共に赤い星へと航行し、あなたの栄光のために尽くし、勝利を掴んでみせます。
- 大宇宙の宮殿よ、上昇せよ。
 私に宿るジェホヴィの御力によって、舞い上がれ!前進せよ!上昇せよ!」
- そして眷属も加わり、船員と燃料係はそれぞれの持ち場に就きました。
 そしてほんの一瞬、エアラヴァナが上昇を始め、赤い星へと舵を取り、ヴェッタプイッサの野原を移動していきました。天界の偉大なる船の上には何十万もの横断幕や旗があちこちで棚引き、さらに何百万もの下にいた眷属がそれに手を振って応えていました。
- 船にいたエセナウルは行進を速めるように演奏を始め、船下にいた何百万もの人々がそれに加わりました。
 大群衆は両手を掲げ、拍手喝采を送り続けました。
 こうして、ジェホヴィの息子リカは赤い星地球へと旅立ちました。
【6章】
- リカは船足を速め、精霊界のチェンアゴエタのソナサト、ハタル、ユアックスの原野を進み、この地域で光に溢れるヨンウェの道を進み、何百もの船が彼方此方と行き交う中、ジェホヴィの光がラポン勢がいた中心の高アーチに降り注ぎ、その光の中からジェホヴィの御声が聞こえてきました。
- 「私は、実体人に実体界の海を渡る船の建造方法を教えたように、精霊人には私の精霊界の海を航行する船の建造方法を教えました。
- 私は実体人を、『乗り物』を使わなければ上空へと飛翔できないように縛り、私は人間の霊魂のための天界を創造しました。その天界は彼らが私の大宇宙を航行できるようにと思って拵えた『乗り物』になります。
- 私が実体人に与えたわずかな知識を下地にして、永遠の知識の型を作ったのです。
- 実体人に、私は客観と主観という2種類を与えました。後者によって人間は自分が遠く離れた場所にいることが想像できます。そしてその者から発せられる思考は友へと伝わり、遠く離れた場所のことを理解できる言葉で話せます。
 なぜなら私はこのように人間を創造したからです。
 しかし客観的に進む者は自分の人格も一緒に連れて行かなければなりません。
 なぜなら私はこのように人間を創造したからです。
- そして私は人間が自分の知っている場所に客観的にも主観的にも現れるようにするため、この2つの状態を全人類の霊魂へと展開しました。
- これこそが、私が地球と天界のあらゆる場所に創造した『拘束』であり、それは全人類に客観的な交わりの力を理解させるためのものなのです。
- 私は実体界の地球上に広い海を創造しました。それは1人の力では渡れず、小さな船では太陽の下で何の利益も得られないことを人間に気付かせるためです。
 また私は大宇宙に私の天界を創造したのは、天使がたった1人で長い旅に出て、孤立して無力感に浸らせるためではありません。それでも私は彼らが『交わり』から逃れられないように手を回しました。
 そうです、私は彼らが一緒に集まって歩んでいくように、この大宇宙を創造したのです。
- しかし私は全ての人間に自由を与えました。客観的に行けない者は、主観的に行かなければなりません。しかしそれはほとんど役に立たず、真実にも利益にもなりません。
 そして私がこの自由を与えたために、ドルジャでさえこう言うでしょう、『ああ、私はそこに行ったことがある』と。
 彼らは、他人の肩に乗る以外に、地球から昇天する方法も、何処かに行く方法も知らないのに。
- そして私は、永続するあらゆる知識が客観的に得られるように人間と天使を創造しました。
 そうです、自分の経験に照らし合わせて果てしなき欲望を抱かせるように、私は人間を作ったのです。
- そして私が人間を創造した1つの場所では満足できない欲望もあり、彼らは私の天界と地球という『海』をその巨大な船で満たしていくのです。
 なぜなら私は人間を、身に覚えのない使命と、利益と愛のための任務に駆り立てているからです。そうすることで私は自分の功績に関する知識と一緒に、その者を記憶していけるからです」
【7章】
- リカは8億人を乗せたエアラヴァナを急速で進め、エネア・ワッサの海、ハオサウベンの精霊界を8億人を乗せた火の船は流星のように輝きながら駆け抜けました。彼方此方に何万ものジェホヴィ崇拝者の乗り物が様々な方角に航行しており、ある者は急な使命を帯びて急いでおり、ある者は新生児のために常に用意されている教育船で、ジェホヴィが与えてくれた広大で栄光に満ちた世界を探検するべくゆったりと進んでいたりと、それぞれの船は精霊界の海にちりばめられた宝石のようであり、その動く輝きはまるで万華鏡のような情景を描いており、無限の景色を驚異的な様相で絶えず変化させていました。そして合図と信号によって、これらすべては御父の光で輝く生ける炎の書や世界の歴史として、いと高き精霊人の魂、船、人々に彼らの立ち位置と使命の物語が伝えられたのでした。
- リカの船では他の船と同様に、何億もの人々が見惚れており、絶えず変化する光景に畏敬と賞賛の念を抱いていました。ある者は沈黙して物思いに耽っていたり、ある者は両手を上げてポーズを取ったり、喜びに溢れて叫ぶ者や、またジェホヴィに深い敬意を払い、永遠の賛美を唱える者もいたりと、全ての魂は実体界の暮らしの中で初めて輝いたかのように、多様な才能が結実したその情景に完全に屈服させられていました。
- リカのエアラヴァナはノピタの道、クィオンのアジの森と進んで行きましたが、この森は金剛石、アーチ、鍾乳石、石筍が豊富に存在し、形を成し消えゆく光景の中で、精霊界における眩いばかりの光の結晶領域の背景そのものでした。
 そしてここにもジェホヴィに選ばれし何万もの船が停泊しており、大街道の両側にはアヌティヴの平原が広がっており、そこには精霊界の王国の何百万もの人々が無数に暮らしていました。
 何十万マイルにも及ぶ道沿いには何百万もの精霊人が手を伸ばしており、そこには彼らがジェホヴィの御業によって最初に生を享けた故郷に向かう愛する者たちの乗る船が横断幕や旗を棚引かせていたのでした。
- この時、既に幅4,000マイルの火の頭部を持った新たな凝縮世界であるヨトガクトラ彗星が流れてきており、リカは命令を下してエアラヴァナの進路を変えました。それは実体を持った溶けた球体であり、まるで充填された紡錘機の軸を回転させながら、幅広く拡大していく星雲を自分自身に永遠に巻き取っていました。
 この液体の火の玉は3,000万マイルにも及ぶ渦の中を回転しながら、時には丸く、時には崩れ、時には広がりながら壮大に動いており、この場にいた学生や見学者を乗せた何十万艘もの教育船がその光景を目に焼き付けていました。
 熟練の操縦士がいなかったら、多くの船が危険なほど激しく揺れ動いた渦の中でバランスをとることはできなかったでしょう。そして実際もそうだったのですが、多くの船に乗っていた何百万もの学生たちは、教官である神々と比べて自分たちがいかに無力で愚かであるかを悟り、恐怖に慄いていたのでした。
- リカはその光景を眺めたり、8億人の乗員を甘やかすために長く留まることもなく、再び赤い星地球へと進路を戻し、フアセッテ山地の方に航路を取りました。そこはかつて神ヴリラガボンがエコシニット王国を築いた地であり、首都はエクサストラスといい、ニウアンの神々が地球の誕生を目撃するために集まった場所でした。
 ここでしばらく停泊し、リカの記録係はエクサストラスの図書館から地球の初期の歴史と創造物の階級を収集するため下船しました。
 記録係がその写しを入手すると急いで戻ると、エアラヴァナは航行を再開し、ゼド平原を横切ったのですが、その平原の中央には幅400万マイルのオブロウォチシ大海があり、この海にも何千もの精霊人の船が点在していました。
- そして70億人の霊魂が暮らす女神エネンファクトゥスの地リッカスを越えました。ここでリカと眷属は数百万の花輪と札を投げ落とし、その間、2つの天球の音楽はジェホヴィの賛歌の中で混ざり合いました。
 ここと相手側との距離は300万マイルありました。
- 赤い星は先ほどまでずっと上昇していたのですが、ここで煌々たる炎を放ちながら水平線上に立ち始めました。すると女神エネンファクトゥスは彼とその仲間を称えるため、あらかじめリカのエアラヴァナの航路に対して10万本の火柱を立てており、リカとその眷属はその深い敬意に対して聖なる敬礼で応えたのでした。
- その後、長さ300万マイルのホゴベドのジヤの森に入りましたが、そこは霊的な空気と霊感が不足しており狭くありました。
 ここにはアラクタクティア地区があり、神ユーシンがカガドス星から新たに迎えた300億人の花嫁と花婿と一緒に暮らしていました。
 リカはこれらの地域を高速で通過し、ヴァシュアン道を通って外洋アマタパンへと進みました。
- それから200万マイルを航行し、サマの無人地域に入り、月の軌道の先、地球の渦の境界にあるチンバット橋に到達しました。
- そして止まることなく、今度は降下態勢を取り、1日に75万マイルの速度で急回転する地球の方へと真っ直ぐに進んで行きました。
 リカは火の船と8億人の眷族と一緒に空高く浮遊する大気界の天高原を通過し、リカの船は大陸のように巨大で流星のように現れたのでした。
【8章】
- ジャフェス、ヴィンデュ、アラビーニャの地よりも遥かに高く、地球のように豊かで広大な無人の高原テオヴラキスタンに、リカはエアラヴァナから8億の民と一緒に火を灯しました。
 ここで彼は火の船の碇を下ろし、眷属は天界の王国を築くために船を出ました。
 リカは言いました。
- 「ああ、ジェホヴィよ、あなたの御声を聞かせてください。
 あなたの御手を私に翳してください。あなたの叡智と力により、私はこの天界にあなたの王国の礎石を築こうと思います」
- ジェホヴィは言った。
 「あなたの仲間の長のラポンの眷族を呼んできて、彼らとあなたのために広く玉座を作りなさい。そして首都となる領域を形成し、選ばれし数百万で構成された、地球の天界の四方にまで轟くような最高評議会を設立しなさい」
- そこで軍団は指示に従い、ジェホヴィの天界の王国を築きヨガンナカクトラと名付け、リカとその8億の人々の本拠としました。
- リカが築いた玉座の光の中からジェホヴィはこう呼びかけました。
 「私の息子リカよ、あなたは何もなかった所に、地球と地球の天界にあらゆるものを新しく作ろうとすることになります。
 あなたの使者をオテヴァンに乗せて、私の愛するクラオシヴィの神が暮らす荒廃した地へ遣わし、彼とその1,000人の従者をあなたの本拠に招くように」
- そこで、立派な士官を乗せたオテヴァンが派遣され、やがて神をヨガンナカクトラに連れて帰還しました。
 そこで神は大歓迎され、ジェホヴィの御名において挨拶されました。
- リカは言いました。
 「神よ、どうか語ってください。私はこの天界をジェホヴィの支配下に戻すべくやって来ました。ジェホヴィの御名においてあなたに託された天界と地球における光と闇とは何でしょうか?」
- 神は言いました。
 「残念ながら、私に何が言えましょうか?
 ご覧ください、私の王国は散り散りになり消えてしまいました。
 私が天界と地球で行ったことに何一つも誇りを持てるようなことはありません。
 1,500年の間、とてつもない闇が私の民を襲いました!
 あなたの僕たちは打ち負かされ、無力となり、風の前の秣のように投げ飛ばされてしまいました」
- リカは言いました。
 「神々は何人いるのでしょうか?
 闇のダンは何人いましたか?
 私の真なる神々は何処に消えたのですか?」
- 神は言いました。
 「4人の神々は彼らの眷属、悲しみに暮れる真なる神と一緒に精霊界へと昇っていきました。
 4人の神々は来ては去り、弱々しく、息を呑むほどに小さく、闇に押し流されました。
 精霊界のサヴァクハベンにあなたの神々は滞在しております」
- ジェホヴィの光が玉座に降り注ぎ、その光の中から御声が聞こえてきました。
 「私の息子リカよ、サヴァクハベンに4艘の矢船と10万人の従者を私の真なる神々の下へと派遣し、彼らをヨガンナカクトラに連れて来なさい」
- リカは、4人の困惑している神たちを連れ戻すために、特使と10万人の従者を4隻の矢船に乗せて派遣しました。
- 神は言いました。
 「何十億もの闇の天使が堕落した下天の地に溢れ返り、多くの者が低き地球の上で惨めな姿を晒しています。
 偽神デユスは地獄に投げ込まれ、その地獄は広大で、誰もその業火の地に近づけません。
 偽神ジョスと名乗ったティインもまた地獄に投げ込まれ、偽神ディアスと名乗ったスドガも地獄に投げ込まれ、地球を浸食していた全ての偽神たちも同じ憂き目に遭っており、彼らの王国は無政府状態にあります。
- 主神、神、ディアス、デユス、ゼウス、ジョス、ホジョス、その他多くの者の名前が地上で崇拝の対象となっています!
 この裏切り者たちは偉大なる霊魂を排除しようと躍起になっただけでなく、自分自身を創造の力を持つ人間神、そうです、天地の全能なる創造主を築こうとしたのです!」
- リカは言いました。
 「それならばジェホヴィの御声を聞きなさい!
 彼らは私を蔑ろにし、神やデユスの名の下に創造主を名乗りましたが、私は人々の理解の範疇において神とデユスの人格を広めていきます。
- 今後3,000年間、地上において人々はジェホヴィ、エオリン、エロイという1つの名に縛られることなく、神、主神、デユス、ゼウス、ディアス、ジョス、ホジョスも崇拝させましょう。なぜならこの者たちは地獄に投げ込まれたので、蘇った霊魂は誰一人として彼の者たちの王国を見つけられないからです。
 あなたは定命の人間たちに、崇拝すべき御名はいずれも常に臨在する御方であり、その人格は万物の霊魂にして実体であると広めなさい。
 もしも彼らがあなたに『ディアスとは誰ですか? 神とは誰ですか? ジョスとは誰ですか?』と聞いてきたら『神はこう言ったではありませんか』と言ってこう答えなさい。
 『私は天界と地球の創造主です、だからあなた方にこう言います、神は何処にでも存在し、至高にして理想の御方なのだと』
- しかしこれは自分が蒔いた種を刈り取るという束縛が生じます。なぜなら、ある者がこう言ったとします。
 『ピラミッドを建てよ。そうすれば、汝の神は人が家に住むようにそこに来て住まうだろう』
 その場合、ピラミッドが立っている間は、その神は束縛されることになります。
 また別の者がこう言ったとします。
 『見よ、汝の神は人の姿をしており、天界の玉座に座している』
 この場合、この信仰が地上に生き続ける限り、その神は束縛されることになります。
- 彼らは地上に『嘘』を蒔いたため、それを自分たちで摘み取ることになりました。
 そしてその収穫物を全て刈り取るまで、彼らは私の精霊界に昇るべきではないのです」
【9章】
- 下天でデユスとその仲間の偽神たちによって打ち負かされたジェホヴィの真なる息子の4人の神々がやって来ると、ジェホヴィの光がリカの玉座に再び現れました。
 ジェホヴィはこう仰せになりました。
- 「一時だけ悪が善に勝利するのは仕方ありませんが、遅かれ早かれ、私の正義の息子や娘たちは、私が与えたこの試練の中で成長し、勝利の喜びを得ます。
 人間や天使はあれこれ起きても『ほら、ジェホヴィは自分の場所で寝ている』とか、『ジェホヴィは悪の温床だ』とか『悪を防ぐ力はない』などと言ってはいけません。
- 私の時間は人間や天使のとは違いますし、何が善で悪かという人間の判断基準にありません。
 金持ちが財産を盗まれた時、人間は『可哀そうな人だ、ジェホヴィは彼を苦しめた!』とは言いません。なぜなら彼らは自分たちが苦難と考えるもので『私』を判断するからです。
 しかし彼らは、私が人間にとって何が善であるかという視点でその魂を見ていることに気付いていません。
 暗殺者が王を刺殺した時、彼らは『慈悲深い創造主が、どうしてこんなことをしたのだ?』と言います。なぜなら彼らは国家やその他のあらゆる問題について、その日のことでしか考えず、私が多くの国民の魂のために行ったたった一つの小さな行為のことについて考えもしないからです。
- 天界と地球のすべての民は私の所有物であり、彼らは私の果樹園の木のようなものです。ですから私は枝の生命のためではなく、果樹園全体の利益のため、そしてその後の収穫のために彼らを切り落とすのです。
- 私は生命を創造したり、奪ったりします。
 私は自分のやり方で私の所有物に対してそれを行います。
 私は昼の次に夜を送り、陽の光と雲を入れ替えます。同様に私は闇の期間が続くようにと大気界にダンを与えます。
- こういった変化を通して、定命の人間や天使、神々は私の世界の要素と戦い、それを克服することを学ぶのです」
- 真なる神々は言いました。
 「ああ、ジェホヴィよ、私たちはあなたの前で悲嘆に暮れています。
 私たちは定められた期間、長く懸命に働きましたが、天界と地球に降りかかった大いなる闇に対して無力な目撃者として見守っていました」
- リカは言いました。
 「地球と天界の暗闇の中で苦労してきたあなたたち5人の真なる神に、夜明けの期間のために古き時代の名前を回復してさしあげます。その後、私はあなたたち全員を王国と一緒に完全回復させてから昇天し、平和と安寧に包まれた私の涅槃の後継者となるでしょう」
【10章】
- 5人の神の名はアネ、ジェク、レイ、オール、イースでした。
 リカは彼らに言いました。
 「あなたたちはこれまで神の名を冠してきました。ジェホヴィの玉座の足元に来なさい。
 私が新しい名を授けてさしあげましょう」
- 彼らが指定された場所に足を運ぶと、リカは続けてこう言いました。
 「私があなたたちの頭に冠を載せますので、私が課した任務に対して、アネの中のジェホヴィに、ジェクの中のジェホヴィに、レイの中のジェホヴィに、オールの中のジェホヴィに、イースの中のジェホヴィに、それぞれジェホヴィの御名において語り掛けなさい」
- そこでリカはインアネ、インジェク、インレイ、インオール、インイースと刻まれた冠を彼らの頭に紐で結わいました。この名前は彼らの階級と、今回の催事があった地球での年をパニック語で刻んだものでした。
- リカは言いました。
 「私の精霊人の眷族の1人1人に、ダンの期間、1,000万人の労働者を与えます。
 私が命じる任務は次の通りです。
 インアネには地球のヴィンデュに降りてもらい、私の定命の息子カピーリャの導き手となりなさい。
 インレイには地球のジャフェスに降りてもらい、私の息子チンとその仲間の導き手となりなさい。インオールには地球のエギュプトに降りてもらい、私の息子モーゼとその仲間たちの導き手となりなさい。
 あなたたち3人は地球のこの大管区にいる信仰者の自由と安全を回復しなさい。
 そしてインオールよ、あなたはモーゼとその信仰者たちをエギュプトから救い出し、彼らの進路を西へと誘導してあげなさい。なぜなら彼らはその地を手に入れて、コスモンの時代までに完成させるからです。
- インジェクには地球のパーシーとヘレステに降りてもらい、信仰者である奴隷たちを解放し、モーゼとその民のもとに移住するように啓示してください。
 インレイには地球のジャフェス、ヴィンデュ、アラビーニャに降りてもらい、この地で散り散りになった信仰者たちに啓示を下し、カピーリャ、チン、モーゼという偉大な光の下に集うように啓示してください。
- あなたたちは私が精霊界から連れてきた眷属を引き連れて、一緒になって一人の人間であるかのように働きなさい。夜明けを迎えたらここに帰還し、私の涅槃の王国に昇りましょう。しかしジェホヴィに選ばれた者たちを放置せず、彼らに天使の後継者を用意しておいてください。
 そして、今後、地上の信仰者と共に暮らす私の天使の眷族全員に新たな法を与えます。それは眷属は引き上げる前に常に後継者を用意しておくことです。なぜなら信仰者は長い期間、放置してはならないからです」
- 選ばれた5人はこう言いました。
 「ジェホヴィよ、あなたの御名と叡智と力において、その命令を果たすべく喜んで邁進していきます。地球を失った私たちに、あなたは雪辱の機会とあなたの栄光に貢献できる機会をくださいました!」
- リカは眷属が5,000万の労働者を選びやすくするように1日の余暇活動を宣言し、その選出には元帥も協力しました。
- 余暇活動の間、大気界の住人は精霊界の住人に、地球の土地とそこに属する天界がどうなっているのかを説明しました。こうして祈りと歌を捧げたり、舞踏をしたりして余暇活動は終幕しました。
- 労働が再開され、選び終えた5人は眷属と一緒にジェホヴィの玉座の前で敬礼して退出し、彼らのために予め用意された船に乗り、地球に向けて出航しました。
【11章】
- ジェホヴィはリカにこう仰せになりました。
 「地球の他の大管区や、地球の海中に浮かぶ島国のためにも、私に仕える他の僕を任命してください。そして彼らにそれぞれ、あなたが涅槃から連れてきた私の1,000万人の僕を与えてください。彼らは定命の人間の下に降り立ち、啓示やそれ以外の方法で私を崇拝する離散した信者たちを集めてまとめなさい。
 またあなたの僕もその後に続く後継者を用意し、定命の人間の下に留め、人間たちが心配しないようにこまめに観察するように」
- その後、リカはトチョウ、ニャク、ギッチー、ゲルフ、アリ、シワを任命し、彼らを地上の様々な管区に割り当てて、それぞれにオリアン界から連れてきた眷属を1,000万人ずつ与えました。彼らに対しても、先の5人と同じ方法で眷属を選ばせて、挨拶して地球へと旅立っていきました。
- 再びジェホヴィは玉座の光の中からこう仰せになりました。
 「多くの者が叡智と真実の下で蘇ったので、私は彼らのために聖地テオヴラキスタンを作ります。それは夜明けの復活の時に、私の花嫁花婿を迎える場所となります。
 しかし私が降り立つ場所は最後まで誰にも見つからないように細かく分けてください。なぜなら私の天界の一つの名前を知った地上の人間はそれを讃美し、その天界に昇ることを熱望して他の天界を望まなくなるという事態が起こったからです。
- かつて私の真なる神が人間にホレドのことを教えたため、人間はホレドを望むようになりました。その後、私の敵である偽神が挙ってこう叫んだのです。
 『見よ、我が天界こそホレドだ!
 だから我は全ての天界の支配者である!
 我のもとに来たれ!』
 こうした方法で私が与えた真名が奪われ、地球生まれの者たちを奴隷化する罠として作られたのです。
- ですから、私は二度と人間に、私の天界のいかなる名も与えませんし、私の精霊界や大気界を指す上天、下天を除くいかなる天界も教えません。こういう条件を用意することで、地上の人間たちは偽りの天界の支配者の策略に抵抗できるでしょう。
- そして人間は、天使や人間や神や救世主が『我のもとに来たれ。我が天界の王国を汝らに与えん!』と言う時、彼らが偽者であり、私の民を奴隷にしようとする暴君に過ぎないことに気づくでしょう。
 しかしもし彼らが『さあ、私ではなく、偉大なる霊魂に仕えなさい、なぜなら私はあなたと同じ1人の人間に過ぎないのだから!』と言うならば、彼らは私の涅槃の一員であることが分かるでしょう。
- そしてもしも彼らが『この天界、あの天界に来なさい、なぜなら私と一緒にいることだけが喜びなのだから』と言うのであれば、それは彼らに対する証明となります。
 しかしもしも彼らが『確かにジェホヴィはあなたと共にいます、主の内に自らを修養すれば、あなたはあらゆる世界で喜びを見出せるでしょう』と言うならば、それは彼らが私の涅槃から来たという証拠になります」
- リカは言いました。
 「あなたは最下層の天界に70の新しい王国を築かれるでしょう。そこであなたは再び、学校、大学、工場を作り、死者の霊魂に対して復活に必要な条件を教えるでしょう。
- 私が連れてきたオリアンの天使2億人をこの70の天界に配属し、夜明けの間、この命令を遂行することが彼らの任務としましょう。
 彼らは後継者を準備し、その後継者が次の期間もその任務を継続します。そして彼らはまた別の後継者を準備し、それをコスモンの時代が来るまで継続させます」
- そこでリカは2億人の天使を選び、彼らを70のグループに分けて最下層の天界の地球に団体を作ると、彼らは然るべき役員を決めて組織化し、ジェホヴィの玉座の前で敬礼し、各自の持ち場へと出立しました。
- その時、ジェホヴィの御声がリカに届き、こう仰せになりました。
 「さあ、あなたが連れてきた5億人のうち、まだ1億7,500万人が残っています。
 彼らには次の仕事を課しましょう。手始めに『堕落した下天』の端から別の端まで行き、偽神たちの地獄を全て解放し、そこにある『瘤』を治し、ドルジャたちが大きな天高原に辿り着く道を提供することです。
 偽神たちがかつて連盟を結んでいたように、私は彼らが、地獄に投じられた者全員で再び連盟するように導きます。あなたは彼らを安全に統率してください。
 こうして彼らが落ち着いたら、あなたたちラポンの眷族は彼らを昇天させ、トルペセットのアジの森へと連れて行ってください。そこに彼らは住み、正義と愛に満ちた新たな人生を始めることでしょう。
- そこでは、かつて主君となった主上神アヌハサジが彼らの上に君臨し、オシリス、スドガ、テイン、そして他に連盟を組んだ全ての神々が彼の下に付くでしょう。
 この神々は『私』という存在を消し去ろうと躍起になっていたように、今度は私が彼らにそれを回収させます」
- リカは1億7,500万人の精霊人を編成し、彼らを指揮し、地球の『堕落した下天』の各所にある地獄を救済するために派遣しました。
- ジェホヴィはリカにこう仰せになりました。
 「あなたが連れてきた8億人の残りの人員は、ここテオヴラキスタンに残って下さい。なぜならここでの労働は彼らだけで十分だからです」
 こうして残りの精霊人はこの地に残留しました。
【12章】
- ラポンの軍勢はアフラに会いたがっていたので、リカは10万人の天使を乗せた矢船をヴァラ・ピシャナハに送り、アフラに1万人の従者を同伴して10日間来てもらえないかと懇願しました。
- こうしてアフラはテオヴラキスタンに到着し、最大の敬意で出迎えられ『ジェホヴィの光の朝』の印で敬礼すると、アフラは『我が言葉を主の息子と娘に捧げる!』の印で応えました。
- そこでリカは玉座から降りてきてアフラに挨拶し、こう言いました。
 「こちらに来て、玉座の中央にお立ちください。あなたの声を聞いたら聖評議会の方が喜ぶでしょうから」
- アフラはリカと共に玉座に上がり、リカが着席すると、アフラは中央に向かい『火と水』の印で聖評議会に挨拶した後、こう話しました。
- 「ジェホヴィよ、あなたが『光の朝』の印で私を呼んでくださったので、私はあなたの前に立ち、これからあなたの息子や娘に話しをします。
- しかし御父よ、私はどのように罪を償えばよいのでしょうか!
 私はまるで行方不明の骸骨で、潜伏場所を暴かれた者のようです。
 まるで骸骨を隠され、隠れ場所を破壊された者のようです。あなたによってこの世に生かされた私が、なぜ永遠にあなたを讃えずにいられましょうか?
 これは私は生涯、毎日自問自答していますが、
 私は生涯、このことを自問自答してきました。しかし、あなたは私の質問に答えてくれず、悩みは尽きません。
- 私が若かった頃、私を賢く作ってくださらなかったことに不満を抱き、泣き叫びました。
 私は言いました、『あなたは地上の全ての動物を、生まれた時から私以上に物知りに創造されました。そうです、私は乳飲み場を見つけることも、自分の足で立ち上がることもできず、ただ乳母に
 をどこで見つけられるか知らず、立ち上がることもできず、乳母に寝かされるように横たわっているだけでした。
- あなたは小羊、子牛、子驢馬にさえ、あなたの僕に与えられたよりも大きな知恵と力を与えてくださいました。
 私は言いました。
 『それなら、なぜ私はあなたを讃え、あなたを讃える歌を歌わなければならないのでしょうか。
 なぜ私はあなたに祈らなければならないのでしょうか。
 あなたの道は変わることなく、あなたの声は私に答えてくれないのに』
- あなたは風のように無であり、人格も叡智も無知でもありません。
 あなたの僕はあなたの声が聞こえると言いますが、どうも彼らは狂っています!
 私は言いました。
 『人間がどうしてあなたの声を聞けると言うのでしょうか?
 聞いているのは自分の心の声を聞いているのです。
 人間にどうやってあなたを見ることができましょうか?
 見ているのは自分の心の内側を映し出しているのです』
- あなたは、私の自惚れからあなたに求めたように、力強く、賢くなることをお許しになりました。
 そうです、私は自慢げになり、あなたに対してあらゆる方法で論破しようと努めました。あなたへの祈りなど価値がないと私は大それた自惚れで示しました。
 そうです、私はあなたが賢くも善良でもないことを示したくて叡智を渇望していたのです。その目的のためにあなたは与えてくださいました。そして私はあらゆるものを実行できると思い、自分の思い上がりを、自分が理解することからも隠そうと思い上がるようになりました。
- 私は愚か者を指差してこう言いました。
 『ジェホヴィの息子を見るがよい!』
 砂漠を指差してはこう言いました。
 『ジェホヴィの肥沃な大地を見るがよい!』
 岩だらけで不毛の山を指差してこう言いました。
 『これがジェホヴィの成し遂げた御業だ!』
 そして自分の兄弟を殺す悪人についてこう言いました。
 『ジェホヴィよ、1つでも良ければ、万事良し!』
- しかし、私は、自分に与えられた御手について知らずにいました。
 あなたは毎日私の祈りに答えてくださっていました。
 そうです、私は自分の目や耳、理解力であなたを判断しようとしていたのです。
 ジェホヴィよ、私は自分の立場からあなたとあなたの御業を判断していたのです!
 私の巧みな弁舌は称賛を浴び、お世辞もあって有頂天になりました。そして、私は自分の判断が正しいと考え、私と同じように見れない者を非難したり、哀れんだりしました。
 そうです、私は彼らの愚かさを露呈させるための大演説を欲していたのです。
- あなたはこれも存分に与えて、私の願いに応えてくださいました。私の言葉は偉大で賢明とみなされ、各地で引用され、称賛されました。
 そうです、私はあなたへの信仰は無意味で考えるだけ無駄というのを他人に示すために善行を実践していたのです。
- まことに、私は自分の哲学を最高に素晴らしく見せたいがために、他人に善行を施すための手段と莫大な財宝を欲しました。それさえもあなたは私に莫大な財宝と手段を与えてくださいました。他人に善行を施すことによって、私は誰からも偉大で善良な神だと称賛されました。
- 私は何十億という人々に偉大なる叡智と力を証明したくて、天界の王国を切望しました。なぜなら私は、あなたが闇の中で暮らす愚か者だと考えて、彼らを憐れんでいたからでした。
 ジェホヴィよ、それでもあなたは私を切り捨てず、70億の民が暮らす偉大なる王国を与えてくださいました。
- そして彼らの上には何もなく、ジェホヴィよ、あなたは見えず、聞こえず、何も答えてくれないという私の哲学を教えました。
 そうです、私は自分の意志で全能なるあなたとの関係を断ち切ろうとしました。しかしそれは私にとって残念なことでした。
- 私は楽器に忍び込み音程を狂わせる古のシルフのようでした。私の王国は70億人の哲学者が生まれ、誰もが思い上がり、自分勝手に狂っていました。そこに調和はありません。
 そうです、そこは不満や呪いの言葉を口にする王国だったのです!
 私は音叉を持ち去っていたのです。なぜなら私がジェホヴィ、あなたを追い出してしまったからです!
 私の哲学がそれを全て実行したのです。
- 私は自分を至高なる存在に仕立て上げたため、あなたは私を満足させました。私は自分の民の至高の神となったのです。
 そうです、彼らは最初は私に賛辞を捧げましたが、後にあらゆる災厄と呪いを浴びせました。
 私は天界や地球のいかなるものを用いても彼らを満足させられず、私から遠ざけることもできませんでした。なぜなら私は彼らを大きな約束で縛り付けていたからです。
- 私は大きな苦難と恐怖のために、雲の中で一人になりました。それでもジェホヴィよ、あなたは私を忘れずにいてくださいました。あなたの神々は時宜を得たら救われるようにと、今為すべきことを私に伝えてくださいました。しかしジェホヴィよ、今さらどうしてあなたやあなたの神々の言葉を聞けるというのでしょうか?
 ご覧ください、私の傲慢さが自分を呑みこみ、四方から包囲されました。
 私は前からあなたを否定していたので、今もなお否定しなければいけませんでした。
- そして、より深い闇が私を襲いました。あなたの光は、私があなたを遮ろうとして築いた壁によって遮られました。
 そしてまるで天と地が引き裂かれたかのような崩壊が起こりました。
 起こりました。私は裂け目に突き落とされ、私の王国が自分を支配しました。
 私が蒔いた指導力と虚栄心が私を地獄に堕としたのです!
 深淵に投げ込まれ、私の王国は私の上にありました。
 私は死のうとしましたが、死ぬことができませんでした。
- 瘤が私を拘束し、悪臭を放つ奴隷たちが、何百万、何千万と私にしがみつき、彼らの呪いの棒が私の魂を貫きました。私は引き裂かれ、塩漬けにされたようでした。悪臭のガスで噎せ返り、窒息させられました。
 しかしジェホヴィよ、あなたは私をお見捨てにならず、私の判断が混沌の方へと飛ばされることから防いでくださいました。
- そしてあなたの御声は、拷問に喘ぐ私の下に至高なる御方の議論のように届いたのです!
 それは自分が自分に語りかけているようなものでした。
 『全てを永遠に捨て去る者は、決して地獄に縛られることはありません。
 渇望し、執着する者は既に業火の土台を築いているのです』
- そして私は、ああ、ジェホヴィよ、あなたに叫びました。
 『ああ、私が何も持っていなかったらよかったのに!
 才能も、技術も、哲学も。
 ああ、ジェホヴィよ、この悪党にあなたの下に行くように言えたらよかったのに!
 ああ、あなただけが祝福したり、与えてくださると彼らに伝えられたらよかったのに!
 しかし私は彼らを導こうとしましたが、彼らは私を襲ってきたのです!
- ああ、私が彼らから解放されたならば。往年とは真逆の道を歩みましょう。何も持たず、何も欲せず、ただあなたに仕える権利だけを持つのです。ああ、御父よ!』
- あなたは自分の神々を地獄の底に派遣し、私を救い出してくださいました。
 私はあなたに永遠に仕えると誓いました!
 あなたは私に任務を与え、私は身を挺して永遠にこの叡智と力を以てドルジャたちのために働くのです!
 そしてあなたは私にその御手を差し伸べてくださり、自分の心にさえ幸福感をもたらすという、大いなる力を与えてくださいました。
- 御父よ、どうしてあなたを讃えずにいられましょうか。あなたは私の行く道すべてにおいて私に自由を与え、私の願いに応えてくださいました。
 あなたは一度も私から背を向けたり、苦しめたりすることはありませんでした。しかし私は自分の虚栄心のために、あなたから遠ざかってしまいました。
 そうです、あなたは私に、あなたを讃えることが最高の幸福の礎となり、あなたへの歌が最大の喜びであり、あなたを讃えることが最高の叡智であることを示してくださいました」
- ここでアフラはしばらく言葉を止め、玉座の真ん中に立ったまま涙を流し、こう言いました。
- 「アヌハサジは私の良き友でした。彼は後にデユスを名乗り、自らを創造主と宣言しました。
 私は彼を憐れんで涙を流します。
 彼は今、地獄にいるのです!
- 彼は、私が暗闇の中にいた時の最良の友でした。
 私が地獄から救出された後、彼は悔悟と愛を以て私と共に働きました。私たちはしばしば互いの腕の中で休息しました。その後、彼はあなたの偉大なる天界を近場から遠方まで旅したのです、ああ、ジェホヴィよ。
- そして彼がこの地球の天界に戻ったとき、彼は私に会いに来ませんでした。
 私は彼への親愛から心を痛めました。
 その後、彼は自分の天界の拠点を築き、そこをホレドと名付けました。
 私はあなたに、彼にどんな言葉を送るべきかとあなたに尋ねました。なぜなら、彼の王国は崩壊し、最終的に彼は地獄に落とされることを予見したからです。
- あなたは私に、私なりに彼に言葉を伝える自由を与えてくださいました。傷心の苦悩の中で、私は彼に伝言しました。その内容はこうです。
 『もうあなたへの愛はありません!』
 彼が私に会いに来ず、この燃えるような愛を満たしてくれなかったことを叱責し、咎めました。
 そして今まさにそうなっているように、彼に降りかかるであろう大いなる闇と地獄を予言しました。
- ああ、ジェホヴィよ、今こそ私は、彼にこのような伝言をしたことを後悔しています!
 2,000年近くもの間、私の伝言は、燃え続ける石炭を飲み込んだように私を苛んでいます!」
- アフラはそこで話し終えました。
 リカは言いました。
 「あなたがデユスのために嘆願したので、精霊界の眷族を彼の方に向かわせました。
 あなたに、アヌハサジことデユスの復活を命じます。
 私の眷族がしかるべき時にあなたを地獄へと連れて行きますので、そこで最初に彼を迎えてください」
- その後、リカは1日の余暇活動を宣言しました。なぜならアフラに会って愛と賛辞を以て挨拶したいという精霊人が何百万人もいたからでした。
【13章】
- リカはラポンの眷族の前でこう言いました。
 「見てください、眷属の労働者に持ち場を割り当てました。
- 地球とその天界を調べに行きましょう。
 地球の土地と水、そこで暮らす全ての生き物、特に男女、子供、そして彼らの成人の時期と1世代あたりの年数を測定するのは、私の測量士たちが行うのが妥当でしょう。
- そして地球生まれの人間の数を調べ、その理解力の程度を測定し、その欲求と願望の性質を確認します。
 これらの報告書は、地球の必要条件や、魂の収穫を最終的に完璧なものとするために地球の針路上に光と闇のどちらを蒔くべきかという事案について、オリアン長たちに決定してもらうため、写本をオリアンの王国に送ります。
- そして地球の天界についても死者の霊魂と同じく測定し、その位階と併せて、欲求、願望、地球に束縛されていた期間の長さ、居住地、必需品について記録を取ります。その写本を作ったらオリアン長の審議用に送ります。
- 地球の天界の天高原についても人数を調査し、その位置を地図に記録し、写本をオリアン長たちに送って必要な変更について決めてもらいます。
- テオヴラキスタンを留守にしている間、私はハヴラロギサッサを私の代理となる副女神に任命します。
 ハヴラロギサッサよ、いかがでしょうか?」
 彼女は言いました。
 「ジェホヴィとあなたの御心のままに。嬉しく思います」
- リカはハヴラロギサッサを玉座に呼び、テオヴラキスタンの副女神に任命しました。
 その後、リカは首都ヨガンナカクトラの拡張と高位の者を歓待する場所の増設について指示を与え、命令を遂行する人材についても適材適所に行われました。
- 次にリカはアフラにこう言いました。
 「さあ、あなたは自分の王国ヴァラピシャナハへとお帰りください。私が旅の途中でそこに立ち寄ったら、あなたの眷族を精霊界の王国の花嫁花婿として復活させましょう。
 あなたは自分の役目を十分に果たされました。あなたの栄光は何十億という人々の栄光なのです!
 ジェホヴィの愛と叡智と力が今もこの先もあなたの下にありますように!」
- そこでアフラは敬礼して歩を進め、自分を矢船の方へと案内してくれる元帥たちの前で順番に挨拶し、船に乗り旅立ったのでした。
【14章】
- リカのオテヴァンは期日通りに完成し、彼はラポンの眷族に加えて、必要な調査と記録を行うために同行させた100万の眷族と一緒に船に乗り込み、地球とその天界を巡る2年間の航海に出発しました。
- 地球については、地球の図書館に収められている地球の歴史と水陸の地図、住民の数、そして地上と水中の生物だけあれば十分でした。
 それ故に地球の天界に関する啓示は天界の図書館にその記録がありますが、ジェホヴィの息子リカの記録から人類の世代以前に開示されたということだけ分かっていれば十分です。
- 当時の大気圏の天界の概要は次の通りです。
 ホレドの地獄には、アヌハサジ、別名デユスと400億人の天使がいました。
- ティインの地獄には80億の天使、スドガの地獄には120億人の天使、オシリスの地獄には170億人の天使がいました。
- 他の堕天の比較的小さな地獄には、全部で140億人の天使がいました。
- この910億人の天使がそれぞれの地獄に全員囚われていたわけではなく、その中の300億人を超える天使が地獄から別の地獄へと10憶人単位で殺到していました。
- この集団は時折地上に降り立ち、人間に憑りつき、大都市や国家を死に至らしめることさえありました。彼らは地獄の汚物を持ち込み空気を毒で満たし、その結果、100万もの人々が死に絶えました。
 これらは疫病と呼ばれました。
- リカは言いました。
 「私は一時的にこれらの天界に新たな階級を与えることにします。この時点から、その天使たちは『第1の復活者』と呼ぶものとします。
 しかしかつての巣窟を離れ、有機的な団体に加入して労働か天界の教育を受講するための組織に参加した者は、『第2の復活者』と呼ぶものとします。
 そしてジェホヴィの花嫁花婿となり精霊人の階級に到達し、大気界から精霊界へと昇天した霊魂は『第3の復活者』と呼ぶものとします。
- 定命の人間を寄木として1人の実体人の体に2つの霊魂が宿った状態にある天使は『転生霊』と呼ぶものとします。しかしそういった霊魂が実体人の肉体を奪った場合、例えば幼児の霊魂が実体人の肉体の中で成長し、生来の霊魂の成長を妨げている場合、そういった霊魂はデーモン(これが本来の意味です)と呼ぶものとします。
- 定命の人間に宿り、人間が飲食する物質を糧にして生き、頻繁に人間の力と生命を吸収する霊魂はウジアン(吸血鬼)と呼ぶものとします。ただし胎児は含みません。
- ここまで述べてきた者たちで、復活の道を歩んでいない者はドルジャと呼ぶものとします」
- さて当時、定命の人間を寄木として憑りつき、他の人生を知らずにいた天使が何百万人もいました。その人間が死ぬと、彼らは別の人間を寄木としました。
- これが至高の御方ジェホヴィを遠ざけた偽神の教えの成果でした。
 彼らは精霊界が居住可能な世界であることに納得できずにいました。
- 彼らは自分たちが何度も転生し、転生前は偉大な王や哲学者であったと称していました。
- 彼らの中には、1,000年にわたるジヤの期間を思い出し、本来の肉体を取り戻し、地球で再び、そして永遠に暮らすことを望んでいました。そこから新たな化身が死者の霊魂に1,000年ごとに訪れるという物語が生まれました。
- リカは言いました。
 「定命の人間に苦痛や不幸を与えるため、故意に訪れるような霊魂を『悪霊』と呼ぶものします。
- 彼らが群れをなして行動しそこに指導者がいる場合、その指導者をベルゼブブ、即ち『悪の隊長(悪魔の王子)』と呼ぶものとします。(これが本来の意味です)」
- パーシーとヘレステには10億人のデーモンと12億人の悪霊が定命の人間に憑りついていました。エジプトには7億人の寄生人(転生霊)が定命の人間に憑りついており、彼らの大半は生来の霊魂を生涯に亘って拘束しました。
- ジャフェスには40億人以上のデーモンと悪霊に、さらに4億人の吸血鬼が定命の人間に憑りついていました。地球の3大管区であるヴィンデュ、ジャフェス、アラビーニャには、復活を得られずにいた霊魂が100億人以上いました。
- ここまで述べてきた者たちの他に、何十億人もの霊魂が戦争で殺された者たちのように混乱状態にありました。この混乱した霊魂は、パーシーとヘレステには10憶人、ジャフェスには20億人、ヴィンデュには20億人いました。
 しかしエジプトには全部で50万人もいませんでした。
- このようにリカの時代、大気界には1,250億人以上の天使がいましたが、彼らは他の上天に関する知識や信仰を持ち合わせていませんでした。
- この大いなる闇を解消するため、ジェホヴィを信仰し、ジェホヴィとその涅槃の王国のために働く労働者はたったの40億人しかおらず、その多くは階級50にもならない者たちでした。
 彼らはクラオシヴィとヴァラピシャナハに所属する者たちでした。
- そのうちの20億人はアシャールであり、エジプト、ジャフェス、ヴィンデュの定命の信仰者と一緒に働いていました。
【15章】
- リカは地上の人間と、地球の天界で暮らしている天使の人数を全員調査し、地球の大いなる闇を視察した後、ハオユスタを訪問し、そこが60までの全階級の者を収容できる良好な天高原であることを知りました。そこでリカはこのハオユスタの地を所有しジェホヴィに献上すると、彼は自分の精霊界の眷族である30万人の男神、女神をそこに残しました。
 その後、リカはデユス、ティイン、スドガの地獄を解放するため神長ゲッシカの下に戻り、彼に指示しました。
- ゲッシカはドルジャの逃亡を防ぐために周りを火の壁で覆った船を建造しました。その数400艘に及ぶ船はどれも1億人のドルジャを運ぶことができました。
- ドルジャを船に追い込む方法は、火の壁を一部開放したまま、精霊人が火の棒でドルジャの区画を地獄から切り離すことでした。
 こうして精霊人がドルジャを船に追い込んだ後、船の壁に用意した出入口を封鎖しました。船員たちは船を発進させドルジャをハオユスタまで運び、そこで男神女神がドルジャを迎え入れ、火で囲われた檻の中に収容しました。ドルジャはそこで治療を受けて正気を取り戻し、その後、彼らの回復具合を見て段階的に解放されることになっていました。
- ゲッシカは最初の年に堕天の地獄から50億人のドルジャを解放し、2年目には350億人、3年目には160億を解放しました。
 その後、地獄の残りの部分はほとんどが瘤になっており、中には数億の瘤もありましたが、作業はゆっくりながらも進みました。そしてこれらは一つずつ解放していく必要があり、多大な労力と力、知恵、そして手腕を必要としました。
- 4年目の5番目の月に、偽主神として知られるアヌハサジが400年以上もの間、8億の人々に拘束されていた地獄の大きな瘤から解放されました。フラガパッティが瘤を解放したのと同じ方法で、ゲッシカとその眷属も火の棒で瘤を解放したのでした。
- デユス(アヌハサジ)が拘束されている場所が明らかになり、その半分が解放された時、ゲッシカはアフラを呼び寄せ、アヌハサジを解放する栄誉を与えました。
 このためにアフラは55日間も瘤で働き、ついに目的を果たすことができました。
- しかし見てください、アヌハサジはあらゆる判断力を失い、ずっと叫び続けていたのです。
 「私は神ではない!
 私は主神ではない!
 私はデユスではない!」
 彼は粗暴となり、恐怖と苦痛で狂い、逆上し、苦悶していました。
- 友人のアフラはその様子を見ると彼を抱き寄せました。
 アフラは彼にこう呼び掛けました。
 「アヌハサジよ!ああ、愛しい人よ!
 私のことを覚えていませんか?
 私を見てください!アフラです!」
- しかし、アヌハサジはアフラを認識できず、恐怖のあまり身を引いて逃げようとしました。突き出た目は何も見ておらず、耳も何も聞いていませんでした。
 彼はずっとこう言い続けました。
 「放してくれ、私は主上神でもデユスでもない!
 私はアヌハサジだ!」
 ここでアフラの良心が砕け散り、泣き出しました。
- 彼らはアヌハサジを抱きかかえ、船に連れ帰りました。アフラも彼を運ぶのを手伝いました。
- 船は離陸し、上へ上へと遥か遠くへと昇っていき、ハオユスタに到着しました。
 人々はアヌハサジを狂人用の病院に連れて行き、仰向けに寝かせて抱きしめました。
 その後、アフラが男神女神たちに彼を助けに来てほしいと呼び掛けると、神々はやって来て、アヌハサジの周りを囲むように座り、聖なる円を作りました。
- アフラは言いました。
 「あなたの光の中の光であるジェホヴィよ!
 彼に最初に命を吹き込んだ御方よ、どうか彼を救ってください!」
- 小さな星のような光がアヌハサジュの顔の前に集まり、それが彼の見開いた目が最初に見たものでした。
 アフラと男神、女神が優しく歌い上げました。
 「私を見なさい!
 私は光です!命です!私は万物に命を吹き込む者です。
 私を見なさい!
 私はあなたと共にいます!私はあなたから決して離れません!
 あなたは未来永劫、私のものです!
 私を仰ぎ見なさい!
 私は万物の中にいます!
 私がいなければ何者も生まれず、これからも存在できません!
 私の愛を聞きなさい!
 私こそが創造主です!
 愛それだけのために、愛ただそれだけのために、私はあなたたち愛すべき者を創造したのです」
- アヌハサジは長く息を吐き、その頑なな心を緩めると気を失い、ぐったりと無力になりました。
 それでも神々は彼の傍に立ち、彼が眠るのを少しだけ待って見守っていました。
 それからエセナウルに合図してアフラは別の音楽を奏でさせると、遠くにいたラッパ隊がそれに応えました。
 アヌハサジは7日間眠り続け、その間ずっと偉大なる男神女神たちが意志も不屈の精神も緩めずにいました。
 そして7日目の終わりにアヌハサジは気を失いながらも、弱って息切れしている人が半ば寝ているような状態で歌い始めたのです。
- 「ジェホヴィよ、どうしてあなたを拒めましょうか!
 私の人生の証拠は目の前にあったのではありませんか?
 私は創造主に反抗の声を上げました!
 私は自分の心から彼の御方を締め出し、天地の全人類から彼の御方を消し去りました。しかし私を称賛していた者たちは私から離反しました!
 まさに私が全人格のあなたに背いたように!
- 私は自分の見栄から、私があなたの中にいることも、私があなたの所有物であることも認められず、自分の手であなたとの絆を断ち切ってしまいました。ああ、ジェホヴィよ!
 ああ、私がさらに遠くに離れていることに気付けたのであれば。もっとよく生と死の道を知っていたのであれば!
- ああ、ジェホヴィよ、あなたの裁きが私に下されるのが分かります!
 私にはあなたの正しき布告が聞こえました。神や主神、救世主の名が地上で崇められる間、私は天界のドルジャと地球のドルク人と共に働かなければいけません。
- ああ、ジェホヴィよ、最上の正義の裁きをお与えください!
 地獄にあろうと天界にあろうと、堕天にあろうと地上にあろうと、私は全ての民、定命の人間と天使が神と主神と救世主を崇めることを捨て去るように奔走します。
 偉大なる霊魂、常在の御方、永遠なる全能者であるあなただけがこの『全』なる世界の全てです。
- アヌハサージは再び3日間気を失いましたが、神々はその場を離れませんでした。
 音楽は再開され、アヌハサジは目を覚まし、再びジェホヴィを讃える歌を歌いました。
 その後、彼は再び病状が悪化し再び目覚めるというのを何日も繰り返しました。そしてようやく完全に意識を取り戻し、最初に目にしたのがアフラでした。
 彼は狂おしいほどにアフラを見つめ続けた後、目が曇っていき、最後は死んだようになりました。そして彼は再び気を失ってしまいました。
- 次の日、神々はアヌハサージの看病をしながら彼のために歌いながらも、ジェホヴィの聖なる輪から出ることはありませんでした。
- やがてアヌハサジは目を覚まし、歌い始めました。
 「誰を愛するように教えられたのか?アフラよ!
 私の耳に最初にジェホヴィのことを告げたのは誰なのだ?アフラよ!
 ジェホヴィに最期に懇願したのは誰なのか?アフラよ!
 生きとし生ける全ての者の中で、私のために最も労を折ってくれたのは誰なのだ?アフラよ!
- ああ、アフラよ、私はあなたの心を打ち砕いた!
 私は狂っていた、ああ、私は狂っていた、アフラよ!
 あなたの愛ゆえに、アフラよ、私をあなたは称賛します。
 見栄えばかり気にする私はあなたにふさわしくなかった、ああ、愛する者よ。
- アフラよ、あなたの姿が私の前に現れた。ああ、私の愛する者がジェホヴィの次に?
 ああ、私が悔い改め心を痛めているのをあなたが知っていてくれたなら!
 アフラよ、あなたが私の所に飛び込もうとしていることを知っている。
 あなただけが、私を決して見捨てないということを私は知っている、愛しきアフラよ」
- アヌハサジは再び気を失い、まるで死人のように衰弱し喘いでいました。
 アフラが歌いました。
- 「私を見てください!
 アフラです。
 アヌハサジよ、遠くから駆け付けたのです。
 目を開けて私のことを見てください、愛しき者よ、愛しき者よ。
 この心はあなたのせいで張り裂けそうなのです、アヌハサジよ。
 1,000年もの間、私はあなたのために涙を流してきたのです。
 ああ、あなたが私に気付いて目を覚ましてくれたならば!」
- アヌハサジは顔を上げてアフラを見ました。
 アフラは歌い続けました。
 「これは夢ではありません、アヌハサジよ。
 あなたのアフラはここにいます!
 私を見なさい!
 私こそが彼の御方です。
 呪縛から解き放たれなさい、アヌハサジよ。
 ジェホヴィの御力によってあなたの心を解き放ちなさい!
 アフラはここにいるのです!」
- アヌハサジは再び意識を取り戻しましたが気絶したわけではなく、ただ目を閉じて歌いました。
 「ああ、ジェホヴィよ、祝福はあなたの下にあります!
 あなたは私に甘美な夢を見せてくださいました!
 あなたは私に愛するアフラの顔を見せてくださいました!
 彼の甘い声が聞こえてきました!
 ああ、ジェホヴィよ、私は祝福されています!
- ああ、ジェホヴィよ、あなたはこの地獄さえも祝福してくださいました!
 終わりなき死の闇は、あなたの全能の御手により光がもたらされました。
 あなただけを永遠に私は歌います。
 私の喜びはあなたを考えることだけにします。
 ジェホヴィよ、永遠に!
 ジェホヴィよ、永遠に!」
- この時、呪文が解けたのを見たアフラはこう言いました。
 「アヌハサジよ、起きなさい。私はあなたと共に歌います。
 ご覧なさい、アフラよ、あなたの愛はあなたの前にあるのです。
 これは幻ではありません。あなたの愛する者の腕の中に来なさい」
- アフラはアヌハサジを起こしました。
 彼は完全に目覚めましたが、震え、弱っていたものの、全てを理解しました。
【16章】
- アヌハサジが地獄から救出されたのと時を同じくして、アヌビもまた、まさに同じ瘤から救出されました。彼は同じ船に乗って天界ハオユスタへと運ばれました。
 彼も錯乱状態にあり、訳も分からないままただこう叫んでいました。
 「私はアヌビではない。救世主でもない。ただのチェソタ(彼の本当の名前)だ!」
- 彼もまた何も見えず聞こえない状態で狂暴化しており、逃げ去ろうとしていました。
 神々は彼をしっかりと捕まえておき、アヌハサジを正気に戻したのと同じようにチェソタも正気に戻しました。
- 二人とも正気を取り戻しましたがそれでもまだ臆病でした。
 アフラは自分のオテヴァンに2人を乗せてテオヴラキスタンのリカのもとへ連れて行き、審判を仰ぎましだ。
 彼らが到着すると、地上と天界の両方で暮らした最も大胆な神であり、アフラの愛する友でもあるアヌハサジを一目見たいと願う住民たちのせいで大盛り上がりでした。
- 彼らがジェホヴィの玉座の前に来て畏まって挨拶すると、リカは言いました。
 「愛する者よ、あなたたちは何処から、そして何のために来たのですか?」
- アフラは言いました。
 「地獄に捕らわれていた者たちを引き渡します。私の友人もあなたの御前にいます」
 するとリカはこう言いました。
 「ジェホヴィの御名において歓迎します。御父があなたたちの心に与えたものは何であれ、それを言葉にしてその愛と叡智と力を
 汝らの魂に与えたものは何でも、それを口に出し、神の愛と知恵と力を確かめなさい」
- アヌハサジは言いました。
 「私が地獄から救い出されたことは良いことですが、地獄に堕ちたことも良いことでした。
 どうか私にジェホヴィの裁きを与えてください。
 この場での私の目的は、この誓いをジェホヴィと交わし、私がしてきたことの記録とあなたの正当な審判を天界に届けることです」
- リカは言いました。
 「アヌハサジよ、私が下す審判は、あなたが自分で審判を下すことです!」
- アヌハサジは言いました。
 「ああ、最も正しき審判だ、ジェホヴィよ!
 しかしあなたはジェホヴィの御声を知らないのですか?」
- リカは言いました。
 「あなたは偉大な天界の王国を欲しました。だからジェホヴィはそれをあなたに与えました。秩序が回復されれば、あなたは再び自分の王国を得るでしょう」
- アヌハサジは言いました。
 「私はそれを欲しくはありません」
- リカは言いました。
 「これが欲しい、あれが欲しいなどと言うべきではありません。ジェホヴィがあなたの手に委ねたものは何でも行うと言いなさい。
 あなたが自分の王国を完璧に成長させた時、あなた自身も成長していることでしょう」
- アヌハサジは言いました。
 「ああ、これも正しいのだ。
 私に道をお示しください。私はこれから、自分の王国にいた何十億もの民のために働こう」
- リカはチェソタ(アヌビ)に話すように命じました。
 チェソタは言いました。
 「私は自分を天秤の主、人々の救世主と称しました。私を頼り、私とデユス、またの名を主上神を崇める者は誰でも受入れ、私やデユス、または主上神を崇めない者は誰であれ、地獄に放り込み、こう言いました。
 『我から離れ、汝は永遠に業火の中で呪われるがよい』
- さあ、リカよ、私にはどんな裁きが下されるのでしょうか?私は10憶の人間を業火の中に放り込んだのです」
- リカは言いました。
 「自分で裁きなさい」
- チェソタは言いました。
 「ああ、私が与えた苦しみは取り消されることも取り消すこともできない。私にはもう希望はないのだろうか?」
- リカは言いました。
 「あなたが苦しめた人々のところへ行き、今後彼らに対して善行を施すことで彼らの愛を勝ち取り、祝福されるようにしなさい!
 彼らが全員、あなたを受け入れる時、あなたは幸福を得ることでしょう」
- チェソタは言いました。
 「ああ、果てしない仕事だ!
 しかしそれは正しいことだ。
 リカよ、この偉大なる裁きをどのように実行すればよいか教えてください」
- リカはアヌハサジに前に来て戴冠するように言いました。
 アヌハサジが玉座の足元に近づくと、リカは降りてきてこう言いました。
 「ハオユスタの神にしてジェホヴィの息子アヌハサジよ、ジェホヴィの御名において命じます、ここに戴冠し、永遠に彼の御方に仕えなさい。
 ジェホヴィよ、叡智と愛と力において、この者と共にありますように」
- アヌハサージは言いました。
 「ああ、ジェホヴィよ、私は永遠にあなたにお仕えします!
 あなたとその王国に栄光をもたらすため、あなたの愛と叡智と力をお与えください」
- リカは手を伸ばして言いました。
 「ジェホヴィよ、光の中の光よ、冠の中の冠よ!」
 するとリカの手に光が作られ、その光から冠が作り出され、その冠をアヌハサジの頭に載せました。
 アヌハサジは玉座の足元に座ると、リカはその手をってこう言いました。
 「神よ、立ち上がりなさい、そしてあなたの道を行きなさい。
 父なる神があなたと共にありますように!」
- アヌハサジとチェソタは敬礼して脇に立ち、アフラも敬礼して脇に立ちました。
 その後、すぐにリカは休日を与え、その間にこの地を訪れていた神々はハオユスタへと旅立ちました。
【17章】
- この歴史が現在進行中の物語と重なるところでは、リカが堕天の地獄の救済に先立って訪れたアフラとその王国ヴァラピシャナハで起きた出来事を思い起こしてください。なぜなら、ヴァラピシャナハでの復活を成し遂げるため、リカは事前に精霊界にいるハミストスの女神イェアグーに特使を派遣し、収穫半期でしたが60億人の花嫁と花婿を収容するためのアヴァランザを持ってこさせようとしていたからでした。
- そのためリカとラポンの眷族がアフラを訪れていたのと時を同じくして、女神イェアグーが完全装備のアヴァランザに乗って降りてきました。彼女のアヴァランザは卵の形をしており、外側はベールに覆われ、高さ7マイル、幅5マイル、全方向に人が居住できるほどの大きさでした。但し外側の、ベールの下には手すりの付いた12,000の玄関がありました。
 中央には推進力のある渦巻きがあり、その頂上には作業員がいました。最下段の玄関には50万人のエセナウルがおり、最上段の玄関には1,000人のトランペット奏者がいました。
- イェアグーの部屋と聖評議会の場所は中央にあり、彼女の玉座は地球の渦のように北を向いていました。
- アフラはジェホヴィの息子リカにこう言いました。
 「私の花嫁花婿をあなたにお渡しします。この結婚式で、この消失する王国に栄誉をお与えください」
 リカは言いました。
 「あなたと、そしてジェホヴィの御意志が成就されますように」
 こうして準備が整い、2人はラポンの眷族と一緒に玉座に登り、座りました。
- アフラは既に総勢45億人の眷族を用意できており、白い服を着せてイェアグーの到着を期待を抱きながら待っており、その壮麗な船が降臨するのを楽しみにしていました。その他には、船の停泊地、そしてここ100年で様々な地獄から救出された放浪者を扶養し、その様子を見に来た15億人の観客を迎え入れる宿泊施設も用意されていました。
- 船の下からイェアグーが降りてきた時、その中心を囲んでアヴァランザを出迎えられるようにと、花嫁花婿は玉座に向かって半円状に整列しました。
- 船員たちが錨を下ろしている間、イェアグーと聖評議会の方々が円の中心に降り立ち、玉座に座る男神女神に『御父の栄光』の印を結んで敬礼し、リカとその他の者たちは『利己欲の放棄』の印を結んで応えました!
- イェアグーは言いました。
 「ジェホヴィの御名において、私はあなたの息子の呼びかけに応えて、涅槃の息子、娘たちを送り届けるためにやって来ました」
- リカは言いました。
 「ご覧なさい、ジェホヴィの娘よ、花嫁花婿たちがあなたの前にいます。
 ジェホヴィの御名において、私はあなたに彼らを奉じます!」
- イェアグーは言いました。
 「愛する者よ、あなたたちは最も高き上天での復活のことを知っていますか?」
- 返事
 「女神よ、お教えください。私たちの信仰は固いのです」
- そこでイェアグーは彼らに指示して通常の式典を執り行い、エムスの第7位階、すなわちジェホヴィの御声でこう締めくくりました。
 「私の花嫁花婿になりたいですか、永遠に?」
- 返事
 「ああ、ジェホヴィよ、永遠にあなたの花嫁花婿となります!
 あなたのために働き、あなたの命令の代弁者となり、永遠にあなたの表現を具現化する者となります!
 そして、人間と天使の復活のため、あなたの最も高き神々と共に共演していきます」
- 「あなたたちを永遠に私のものとなることを受け入れます!
 私の王国で私と共に一つになるために。その栄光のために、私はあなたたちを私の息子、娘となる花嫁花婿として受け入れます、永遠に!」
- 返事
 「あなたの息子、娘となります!
 あなたと一つになるために、いと高きジェホヴィよ!」
- イェアグーは言いました。
 「御父が自分の愛する者たちに授けるこの『永久』の冠を見なさい」
 (ここでラポンの長たちがリカと一緒に光のカーテンを集めて幾千億もの冠を編み、念を込めて彼らに放り投げ、花嫁花婿の頭上に載せられました)
- 返事
 「おお、ジェホヴィよ、冠の中の冠よ!
 世界の創造主であるあなたの栄光を讃えます!」
- イェアグー
 「御父の船が『選ばれし者たち』を迎えに来ました。中に入って喜びなさい、なぜならあなたたちは御父の収穫なのですから。
 男神女神があなたたちを長子を待つ1人の女性のように待っています。
 彼らは喜びと愛をもってあなたたちを迎え入れるでしょう。
 そうです、彼らはジェホヴィの娘である私にこう叫んでいるのです、『どうしてこんなに待たせるのですか』と」
- リカは花嫁花婿に挨拶し、こう言いました。
 「起きなさい、愛する者よ。そして行きなさい、御父が呼んでいるのです」
- 花嫁花婿は挨拶してこう言いました。
 「ああ、私たちは自分の師匠であるアフラに何も報いていません」
 そして全員がジェホヴィから放たれる光線から『愛の花』を摘み取ってアフラの足元に投げてこう言いました。
 「神々の最高の祝福であり、私の愛の中でも最高の愛です。
 ジェホヴィがあなたと共にあらんことを!」
- アフラは何も答えず、ただ涙を流すだけでした。
 そして今、花嫁花婿が船に乗り込むとイェアグーが元帥長とその部下を伴って、花嫁花婿が作る円の中心にやって来て、その後ろにイェアグーの聖評議会が続きました。
 ラポンの長たちは立ち上がって彼らを迎え入れると、全員がジェホヴィの玉座に座って歓談し親睦を深めました。
- こうして儀式は終わりました。
 2つの天球で音楽が演じられました。
 イェアグーとその眷属が船に乗り込み、彼女が「上昇!」と命じると見てください、40億人の来客から万雷の拍手が浴びせられ、アヴァランザが上昇を始めました。
 火の船はチンバット橋の方へ、精霊界の天界の方へと、高く舞い上がっていったのでした。
【18章】
- テオヴラキスタンにおけるアヌハサジとチェソタの審判の後、アフラはリカにヴァラピシャナハで残った者たちをハオユスタに移送する協力を求め、リカはこれを認め、彼の1,000万人の精霊人の眷族を同伴することを許しました。
 アフラ、アヌハサジ、チェソタはこれらの眷族と共に移送を成し遂げました。
- それから数日後、スドガはアウプラグの地獄から解放されました。この出来事については、アフラはその時期を事前に知らされており、彼はアウプラグへ赴き、スドガを迎え入れ、必要であれば回復を手助けできるよう準備を整えました。
- スドガは、三千万の民が拘束されていた瘤から解放された時、理性を失い、アヌハサジのように穏やかではなく、むしろ獰猛で、右に左にと食って掛かり、何も見聞きせず、全力で狂い、呪い、その余りに窒息しそうになるような狂気に駆られた狂人でした。こうなってしまったのは、崩壊した彼の王国の呪いが全て彼自身に跳ね返り、何十億人もの奴隷たちの呪いが四方八方から彼の魂を貫いていたからでした。
- しかし彼らはスドガをしっかりと抑え込んで船に乗せ、そのままの状態でハオユスタに向かわせました。
 アフラはスドガに付き添い、アフラは救済の輪を拵えて回復に尽力しました。
 スドガの目と耳が利くようになるまで30昼夜かかりましたが、彼に審判が下されるまでにはさらに100日を要しました。
- ただ、アフラはスドガにこれ以上付き添うわけにもいかず、次はティインを解放するため、彼が縛られている地獄アクアルーガヌズに戻りました。しかしここでもアフラは失望しました。ティインには怯えも野蛮さも狂気もなく、ただ澄み切った水のように無力で、無知で、水を入れる容器以上のものでした。
 彼のエネルギーは尽き果ており、気を失い、拘束された場所の真ん中に横たわっていました。彼らはティインもハオユスタへと運び、アフラは彼の回復に手を貸しました。
- しかしティインが昏睡状態から目覚める前に、アフラはプラヨゴタの地獄に囚われていたオシリスのもとへ出発しました。オシリスはすでに地獄で100年以上、そして瘤には50年間も囚われていました。
- 偽オシリスが救済された時、彼は正気を失っていましたが、ジェホヴィを説き、すべての人をジェホヴィと呼び、すべての物をジェホヴィと呼び続けました。
 彼らはオシリスをハオユスタに運び、回復させました。アフラもまた、その叡智と力の限りを尽くして彼を助けるべく、ハオユスタへ向かいました。
- こうしてジェホヴィに反逆し、大同盟を結成した自称神たちは全員が解放されましたが、その痕跡は今や一つも残っていません。
- しかし地獄と瘤から救出された天使たちのうち、健全な判断力を持つ者は10人に1人もおらず、半数以上はせいぜいドルジャ(悪魔)に過ぎませんでした。
- こうしてハオユスタという新たな王国が建国されましたが、精霊人に対する責任は依然として残っており、アヌハサジとそのかつての同盟者たちに、この精霊人たちの救済を託すことになっていました。
- 時が経ち、スドガ、ティイン、オシリスは審判の場へと引き出されました。この件においてアヌハサジ、アフラ、チェソタは精力的に働きました。そして彼らが全員回復すると、今度は他の者たちを回復させるべく、ダンの夜明けが終わるまでその作業に取り組みました。
- オシリス、ティイン、スドガは全員リカの前に出て裁きを受け、刑罰を受けることを望み、全員が自分で自分の罰を決め、それが許されました。
 この時、オシリスはこう言いました。
- 「ああ、ジェホヴィよ、あなたの教えはすぐ身近にあります。しかし誰がそれを学ぶのでしょうか? 
 定命の人間は自分の心配事をあなたに委ねることを学ばないため、狂ってしまいます。
 ああ、ジェホヴィよ、あなたに全てを委ねることこそが叡智なのではないでしょうか?
 富と王国をあなたの膝元に委ねること。何も所有せず、何も持たないこと。これこそが最高の幸福ではないでしょうか?
- これを行なう者は、天界や地球において誰とも争うことがありません。しかしそうしない者は、遅かれ早かれ地獄に堕ちてしまいます。
 地獄とは幸福の反対に他ならないのでしょうのでしょうか?
 他者と戦うことは、自分の心に無秩序という種を蒔くことに他ならないのでしょうか?
 他者と争うこととは、高次元のものを犠牲にして低次元のものを得ようとすることであり、
 ジェホヴィは後者の頂点たる存在にあります」
- 御父よ、あなたに逆らうことは同胞に逆らうことであり、同胞に逆らうことは、あなたに逆らうことなのです。誰があなたに逆らうことができましょうか。それは遅かれ早かれ、自らの滅亡を招くことになります。
- あなたは定命の人間に王や女王を与え、遅かれ早かれ彼らの王国が崩壊することを示されました。しかし主神や神はこれらのことを見ても信じようとしません。
 誰もが思い上がり、自分の王国は先人たちよりも優れた統治ができると想像します。
 しかしその王国もまた崩壊します。
- ああ、ジェホヴィよ、今、私はあなたを探し求めています。その探求は永遠に続くでしょう。
 王国は私にとって何の価値もありません。知恵と愛以外のすべての物は、虚栄と煩わしさに過ぎません。
 私はあなたが他のすべてに優ることを知っています。しかしあなたは自らを全て捧げ、誰もあなたの御顔を拝むことができないようになさったのです。
 本当にあなたは自らを隠されました。あなたのようになるには、自分自身を隠さないといけません。そうすれば、この場に残るのはあなたの代弁者とあなたの御手となります」
- その時、スドガはジェホヴィにこう言いました。
 「どうして私は高慢になってしまったのでしょうか。私は自分自身さえも創造していないというのに。
 私が地球や天界で使ったり加工するものは何もなく、既に作られた物質だけがそこにあったのです。
 そうです、私はあなたが植えてくださった庭に飛び込んだのです。
- 私はあなたに声を荒げました。あなたは私の粗野な感覚では見ることのできないほど聖なる御方なのに、私はあなたを非難してしまいました。
 私はあなたを粗野な存在として見ようとしました。そうしなければ、私はあなたを仰ぎ見たり、あなたの周りを歩いたり、あなたの御姿を見ることができなかったのです。
 誰もがこの点で私に似ていることを知りました。
- それゆえ、私は自分を人形のように飾付けし、あなたの子供たちに言いました、『私を見ろ!』と。
 彼らは最初、実際に手に取れる創造主を見つけたと言って喜びました。しかしあなたの視線は私に注がれ、あなたの手は私の罪について、その道筋と様相を示しました。
 彼らは私をあれこれと探っていき、その結果、私が彼らと同じ、ただの人間であることを知りました。
 それゆえ、彼らは私を詰ったのです。
- 愚か者は腕や足を使って取っ組み合いをして、その長さを確認しないと身の丈が分からないのです。
 ああ、ジェホヴィよ、私は何と無意味なことをしたのでしょう!
- あなたの人格を公言する者を、私は愚か者と非難しました。なぜなら、私はあなたの完全性を見ることができなかったからです。
 あなたは私が虚栄を追い求めることを許されました。あなたの人格を認めることさえできなかった私は人間を至高なる存在とせざるを得ませんでした。
 そしてこのことが私を至高なる存在に駆り立てました。しかし、あなたは私の罪悪を打ち砕こうと手を下したのではなく、私に十分な力を与えて全力を尽くせるようにしてくださいました。
- あなたはあらゆる面で自分の創造物に自由をお与えになりました。あなたの敵でさえ、それを制限しませんでした。
 その敵は公の場でこう言います。
 『ジェホヴィよ、私はあなたを否定します。もしあなたが私より強大であるならば、私を打ち倒してみなさい。
 さあ、私はあなたとその人格を否定します!
 あなたは虚無なる者です!
 あなたは愚かな創造主であり、あなたが創造したのは中途半端な世界です。
 あなたは罪を創造しました!
 そして悲惨を創造しました!
 あなたは悪の父です!
 ああ、あなたは何も語らぬ『無』なる存在です」
- そうです、あなたはその敵にさえ自由な発言権をお与えになったのです。そして彼は自らの魂を自分なりの方法で構築していきます。
 しばらくの間、彼はドルクやドルジに喜ばれます。
 そうです、彼らはその者に憑りつき、その者は多くの邪悪な者たちを味方につけ、そして互いに分裂していくのです。
 しかし、彼の呪いの種は彼らの中に根付いており、その者は不正と束縛の網に囚われてしまうのです。
- ああ、ジェホヴィよ、あなたの中に調和を見出し、あなたの善良さを測り、誰かの喜びを喜びと詩、あなたの最良の贈り物を宝とし、あなたの愛を讃え、愛と愛すべきものを与えてくださったあなたを愛し、あなたの果実と花、その完成された全てのものを喜び、あなたの栄光とあなたの創造物の偉大さを永遠に繰り返し唱え、どこにあっても調和を求めてあなたを讃え、すべての善を理解するために愛し、全ての男女の中に『善なるもの』を見出し、喜びを喜び、他の人々に喜びを教え、完成されたあらゆる美と善と正義と愛を追求すること、これらが、永遠の御父であるあなたに対する私の奉仕です。
- 欠点を見つけず、不調和を見つけず、悪を見つけず、醜さを見つけず、他人の悪や暗闇、欠点を見つけず、ああ、ジェホヴィよ、あなたの不備を証明しないこと、あなたの欠点を見つけないこと、あなたに対して不満を言わないこと、試練や困難、他人が私に与える悪に対して不満を言わないこと、壮大なあなたが理解できないからといってそれについて文句を言わないこと、自分自身に対して不満を言わないこと、あなたが創造したものに対して悪口を言わないこと。
 ああ、私を永遠に強く、賢くして下さい」
- ティインがエホヴィにこう言いました。
 「ああ、ジェホヴィよ、経験に上限はあるのでしょうか!
 御父よ、あなたの前に私はどれほど欠けていたことか!
 見てください、私はあらゆる哲学を学び、長い間正しい教えを受けてきました。しかし私は創造主であるあなたに背いきました。
- 私は何も蓄えず、何も所有せず、叡智と愛だけを欲するように教えられてきました。そしてジェホヴィよ、あなたの教師は幾千もの偉大な支配者たちが遺した証拠を私に示してくださいましたが、彼らの誰もが全員、悪と破滅に陥りました。
 それならば御父よ、どうして私は証拠を目にしていながら賢明でいられなかったのでしょうか。
 私はこれらすべての証拠に反抗し、強大な王国を築き上げました。
 そうです、あなたは私が自分なりのやり方で最大限の力で事に当たることを許してくださったのです。
- 私は平和ではなく戦争によって歩み、常備軍とこの上なく屈強な戦士たちを育成し、武力によって国家を樹立したのですが、それは成長しては切り倒される一本の木のようなものに過ぎませんでした。しかし、ああ、ジェホヴィよ、あなたの偉大なる宇宙において、私とは一体どういった存在だったのでしょうか。
 私が得た経験は、私の先達の経験をただ繰り返しただけに過ぎなかったのです。
- 私は賢くなり、自分の叡智に最大の注意を払い、ゆっくりと歩みます。しかしこの経験を他の人々に有益なものとしてもたらすにはどうすればよいのでしょうか?
 あなたは私を遠ざけてしまいました。だから私が何を言っても全員がこう言うはずです、
 『私だったらもっとうまくやれたのに』と。
 あなたはそんなことを言う者たちに試させようとしますが、全員が失敗します。そうです、彼らは失敗を繰り返すのです。だとしたらこの経験は他人にとって何の利益となるのでしょうか?
 ああ、ジェホヴィよ、このことを彼らにどうやれば届けられるのでしょうか。
- 地上で暮らす定命の人間以上に、私にとって利益とは何なのでしょうか?
 金持ちが自分の心を蝕み、王と女王が地獄の住まいのために自らを鎖で縛っているということを、何千年もの間、天使たちは証言してきたのではありませんか?
 しかし彼らはそのことに気を留めていません。誰もが逃げ道を見つけ、他者より優位に立ち、指導者となり、召使いを持ち、怠惰に過ごし、安楽に暮らせることを望んでいます。多くの財産をもって贅沢に耽りたい、これらは経験よりも強力で、無知な者の目には天地のあらゆる叡智よりも偉大に映っているのではないでしょうか?
- 御父よ、あなたはとても思慮深く創造物を作られました。
 あなたは、私たちが知らない方法で私たちを偉大な僕にしてくださいました。
 見てください、私は天界に強大な王国を望み、あなたは私にその力を与えてくださいました。
 そうです、私は自分の成功に自惚れており、先時代の神々を嘲笑しました。
 ああ、ジェホヴィよ、それが今ではどう変わったというのでしょうか!
- あなたは私を『僕たちの僕』にされました。そうです、私は自分の手で自分を縛ったのです。
 人間たちがこう言うのを聞いたことがないでしょうか、
 『ああ、統治すべき王国を持っていたらよいのに!
 ああ、莫大な富を持っていたら、どんなに良かったことか!』と。
 しかしあなたは彼らのためにそれらを否定するので、彼らはあなたに不満を言います。人間や天使の虚栄心の責任を誰が負えるというのでしょうか!
 彼らは、自分たちを創造し、何が最良かを知っているあなたと共に耐え忍ぼうとしません。
- ある者はこう言います、
 『あそこに偉大な王がいる。なぜ素晴らしい善行を施さないのか?』と。
 あるいはこう言います、
 『あそこに金持ちがいる。なぜ彼も素晴らしい善行を施さないのか』と。
 ああ、もしも私が彼らの立場であったならば良いのに。
- 御父よ、王となることは善行から離れることであり、富める者は善を否定することであることを、私はどのようにして彼らに示せばよいでしょうか。
 そうです、所有する行為そのものがまさにその逆のことを示しているのです。なぜなら、善良な者は全てを与えてしまうからです。あなたが全てを与え、全てのものを創造されたように。
 所有するものが多ければ多いほど柵も大きくなります。
 何も持たない者ほど責任の少ない者がいるのでしょうか?
 ああ、ジェホヴィよ、これが叡智の真髄です。人間、天使の誰もが遅かれ早かれそれを認めるでしょう。
- あなたがそうした仕組みを作られたのは、主君よりも下僕のために、富める者よりも貧しい者のためにです。そしてこれらのことは時が経てば彼らにも理解されるでしょう。
 しかし御父よ、経験のない彼らにどうやってその配慮を悟らせ、他人が味わった地獄の苦しみという証言を受け入れさせることができましょうか?
- ご覧ください、あなたが地球にいた時、私に大いなる学識をお与えになり、堕天では深い叡智を得るための多大な便宜を図っていただいたにも関わらず、結局、私は自らが仕掛けた罠に捕らわれてしまったのです。それでは御父よ、私は大衆にどれほどのものを期待するべきなのでしょうか?
 何も持たず、ただ叡智と愛だけを望む人は幸いです。そのような庭を耕せれば、なんて素敵な実りが得られることでしょう。
- 3人が玉座と最高評議会の前でこのように語った後、アフラもその傍らに立ってこう言いました。
【19章】
- 「ああ、至高なる御方よ、喜びの歌をあなたに捧げることができたなら良いのに。
 あるいは、あなたの驚くべき道を言葉で明らかにすることができたなら良いのに。
 しかしあなたは私の『影』のように付き添ってくださいますが、その実体はあなた自身です。
 あなたの起源は深く、永劫の時を経ています。そのあなたに較べて私がいろいろと思索することなど吐息よりも軽く、思い立ったり推論したり、策謀を巡らすといっても、そんなのはあなたの前では無きに等しいのです。
- 今日、私の魂は大きな喜びに満たされています。あなたは私に愛する人たちを遣わしてくださいました。私は彼らを甘い言葉で結びつけ、彼らの叡智を永遠に味わいたいのです。
 ジェホヴィよ、あなたの大いなる慈悲が私に喜びの世界を示してくださったのです。
- 喜びの道を理解させてくれたあなたや大衆に対して、私はどのように報いることができるでしょうか。
 ああ、彼らにこの喜びの秘儀を示すことができたら良いのに。
 あるいは、彼らを至高の御方へと導くことができたら良いのに!
 彼らが自分の内側に目を向け、そこから外に向けて発せられる光を知ることができたら良いのに。
- ああ、彼らを理解させることができたら良いのに。
 下ではなく上を見て、前ではなく内を見れたら良いのに。
 あなたは、道を踏み外した子供たち、あなたから遠ざかろうとする怠け者たちを、どんな想いで見守っておられるのでしょうか。
- 彼らは迷い、あなたは導きの綱の弛みを彼らに与えます。
 彼らはまるで円を描いて進み、ついに出発点に辿り着きます。
 ああ、私が出発点で彼らを説得し、回り道の最初の旅を省くことができたら良いのに。
 ああ、彼らがゆっくりと、そして常にあなたと共に歩むことができたら良いのに、ジェホヴィよ!
- しかし、あなたは豊穣な畑で彼らを豊かにしてくださいます。それなのに彼らは遠くまで旅をし、足は痛み、疲れ果てています。この2つの事象は新しい歌集のようなものです。
 ああ、その経験が決して消えることのないように!
 そして、あなたの創造物がいつまでも冒険好きな息子や娘でありますように!
- ああ、あなたの偉大さを理解し、あなたの御顔を光輝かせる闇を見つけることができたなら良いのに。
 私は自らの愚かさを深く味わい、闇のために彷徨います。
 私はあなたの道に辿り着き、喜びの歌をほとばしらせます。
 そうです、私は通り抜けてきたこの『闇』を喜んでいるのです。この闇の中で、私は創造主であるあなたへの愛に、より一層満たされるのです。
- どうすれば、あなたの民に、あなたの歌を歌わせることができるでしょうか、あるいは、物事の闇の側面について永遠に考え続けない方法を教えることができるでしょうか。
 私は、彼らが自らの魂に植えた地獄の木と、それを耕す方法を見てきました。彼らは、あなたへの賛歌を歌い、そして自分の中であなたが成長することの意味を知りません。
- なぜ彼らは言葉で私を解釈したり、私が心の豊かさについて歌っていることに気づかないのでしょうか?
 ああ、私が彼らに、あらゆるものについての『善いこと』を語り、周囲の悪や恐怖ではなく、あなたが創造された美について永遠に語り続けることを促せられたら良いのに。
 彼らは、無限の喜びの木の種を蒔くというのがどういうことなのかを理解できないのでしょうか。
- ああ、彼らをあなたのもとへ導くことができたら良いのに、ジェホヴィよ!
 あるいは、彼らの望みを死の影から引き上げることができたら良いのに。
 私は彼らに従って、あなたが創造された2つの大きな庭園に入りたい。緑豊かな庭園では、彼らはあなたを呪い、実った庭園では、私はあなたが愛に満ちているのを見出しました。
 私が『永遠に彼の御方を歌い、大いなる喜びをもって彼の御方に祈りなさい』と言うと、彼らは私の言葉を鸚鵡のように解釈します。
 そうです、彼らは永遠に不平を言うのです。
- ああ、ジェホヴィよ、あなたを見つけ、受けた善意を讃えることこそが世界の救済なのです。
 この歌は尽きることがありません。
 あなたは永遠に私の声を闇の影を落とさずに調律してくださいます。
 私はあなたの前で歌い、踊ります。
 私の心の幸福の芽を、あなたの最も神聖な贈り物として育てていきます。
 あなたが人間と天使の魂に植えた全ての木の中で、これは最も栄光に満ちたものです。
 それはあなたが生み出した全ての生き物の中で歌う、完璧なあなたの声なのです。
- アフラが歌い終えると、ジェホヴィの御声を宿したリカがこう仰せになりました。
 「私は地球と天界のために多くの導き手を創造しました。しかし、自分の力で導き手となるような生物を創造したことは一つとてありません。
 私の手は私が選んだ者たちに置かれます。私は彼らを叡智と力をもって1から育てているのです。
- 地上の民に私は王を与え、天界で暮らす者たちには主神と神を与えます。
- あなたたちは自己満足を得ようとして天界に強大な王国を築きましたが、私の手の前では水泡に帰しました。
 あなたたちはこの天界では1つの新たな力のようなものです。
- 私は、地球と天界において信仰者たちをジェホヴィの名によって支えてきたように、あなたたちは、正義と愛と善行によって、主と神の名によって私の敵を支配しなければなりません。彼らは来るダンの夜明けまでこれらの名を崇めることでしょう。
 しかし私はその日、あなたたちと彼らを救い出します。そして、地球や天界の何処にも、もはや主神も神も存在しなくなるでしょう。
- あなたたちが偉大な王国を築き、倒され、苦悶に陥ったことを嘆いてはいけません。
 あなたたちは、私の信仰者の血肉を持たない者たちに対しても『私』という存在が届くように、私の仕事の一環として十分に準備してくれたのですから。そして、栄光の極みと地獄の闇の極みに達したあなたたちだからこそ、私はそれに応じて叡智と愛と力をあなたたちに与えます。
- コスモン時代に向けた備えとして、私は闇に生きる者たちに啓示を下すため、少数ではなく数十億の者たちを天界と地球に必要としています。
- 私があなたたちを救い出したように、あなたたちも彼らを救い出さなければなりません。彼らは、支配者たちの地上の栄光のために、戦争と常備軍により自分自身を忌まわしき存在へと変えることでしょう。
 あなたたちは彼らを包囲し、打ち砕き、平和と愛に満ちた私の王国へと救済してください。
- あなたたちが地獄から救い出されたように、あなたたちは、知らず知らずのうちに私の前で罪を犯し身動きの取れない地上の王や女王たちを、その王国から救済するでしょう。彼らは、王国を担う者は自分の栄光のために統治しようとすれば地獄の果実を摘み取ることを理解させられることでしょう。
- 王が出陣するとき、王は自分が倒されることを恐れることはありません。また、王の元帥が王を守ろうとしてその周りに立つこともありません。なぜなら、私が王を守り、彼の民は王の足音が近づくと、大喜びで叫ぶからです。私に仕えるとは、祈りや儀式や式典だけにではなく、力を尽くして他者に善行を施すために手を差し伸べることなのです。
- あなたたちは、力と暴力は一時的なもので、私から出たものではないことを証明しました。それゆえ、力と暴力、あるいは軍隊を用いて自らを保とうとする者は私の側に立つ者ではなく、私の敵であり滅びの道を歩んでいることを彼らに理解させなければなりません。
- 儀式や式典により私に仕えると公言した王、将軍、隊長が、攻撃であれ防御であれ戦争を行おうとする者は、私と私の王国を嘲笑する者であり、そう、その者らは私の目には冒涜者と映ります。
 彼らは自分で苦悩の道を用意しているのです。
 これらは私の創造物である。力には力で、暴力には暴力で、嘲笑には嘲笑で応えます。種を蒔く者には、同じ収穫がもたらされるものなのです。
- 私が死の商人たちを滅ぼすまで、地上の悪と闇と憂鬱が止むことはありません。私は自らの手で地上の国家を解放します。彼らの軍隊は、夏の太陽に照らされた冬の雪のように消え去ります。その目的のため、あなたたちは知恵と愛と力で私の働き手となってください。
【20章】
- ダンの夜明けの4年目に、ジェホヴィの御声がリカに届き、こう仰せになりました。
 「息子よ、あなたは十分な軍勢を備えたら、第1の復活に至らない全ての天使を地上から除かなければなりません。ただし、私の天界の統治者が支配する胎児だけは除外します。
- あなたは彼らに、私の下天でそれぞれ別々の領地を与え、そこからは人間の下に戻れないようにしなさい。そして統治者と教師を任命し、彼らを狂気と悪と混迷から救い出さなければなりません。
- この目的のため、あなたの精霊人の眷族の中から教師と指導者を任命しなさい。但し、夜明けにはテオヴラキスタンから選ばれた大気人にその地位を譲らなければなりません。
- この時から、私の大気人たちは互いに助け合うようになるはずです。全ての教師が精霊界から来るとは限らないのです」
- リカはアテエソニトゥスを呼び出し、ジェホヴィの御言葉を伝えた後、さらにこう付け加えました。
 「それゆえ、あなたにこの役目を命じます。そして、地上の各地域を担当する12人の将軍を与えます。12人それぞれに500万人の精霊人を割り当てます。
 地獄と瘤の解放に従事していた軍隊から搔き集めなさい」
- アテエソニトゥスは言いました。
 「ジェホヴィとあなたの御心のままに、私は喜んでお受けします。
 あなたの命令に従い、地上の各地域の12人の将軍それぞれに500万人を割り振ります」
- アテエソニトスはその後、大気界の各地域に役人を派遣して6,000万人の解放者を選抜し、リカの天界ティシュの谷のテオヴラキスタンに報告するように命じました。そこにはリカから与えられた12人の将軍がいました。
- リカはアテエソニトゥスに、定命の人間から取り除くべき霊魂のリストを与えました。そこには、憑りついた霊魂、デーモン、使い魔、吸血鬼、好色者、そして人間を闇と罪に誘うような霊魂が記されており、それらの霊魂が最も多く生息する地域も示されていました。
 アテエソニトゥスとその将軍たちはこの最も危険な任務に出立する前に、このリストについて十分に理解しました。
- アテエソニトゥスは船大工たちに、火の防壁と門を備えた火の船を12,000隻を造るように命じました。
- その間に、リカはユッサミスを400人の地理学者、数学者、測量士と共に派遣し、アテエソニトゥスが捕らえた眷属を送り込むのに適した天高原を探させました。
- ユッサミスは、『破壊の蛇の天界』という意味を持ち、ウグサディスペの名で知られる6つの天界を見つけました。
- ウグサディスペの6つの天界とは次の通りです。
 アラビーニャ上空のテワラワラで、高さ 1,200 マイル。
 ヴィンデュ上空のセティーソンで、高さ 1,000 マイル。
 ジャフェス上空のゴーエディで、高さ 1,100 マイル。
 ユーロパ上空のエラプベで、高さ 1,000 マイル。
 南北グアタマ上空のアパクで、高さ 600 マイルにあり、古代人の代表格の天界ヤトンテに隣接しており、現在はカパロスによって再建されつつある天界です。
 そして、チーワヒ上空のフエで、高さ 9,000 マイル。
- ユッサミスはこれらの天界に道路を設けませんでした。これは、救出された霊魂たちが徒党を組んで無秩序(地獄)に陥るのを防ぐためでした。また、それに応じて、これらの天界それぞれに、精霊人の眷族の中から選んだ位階第1位の神を統治者として1人ずつ任命し、夜明けが終わる頃にはそれぞれの後継者に玉座を授ける権限を与えました。本来、その任期は200年以上ありましたが、テオヴラキスタンの神が限定的に認めたものとなりました。
- リカはアテエソニトゥスに4,000人の使者を、ユッサミスに12,000人の使者とさらに6,000万人の労働者も与えました。しかし彼らはそれとは別に自分自身で伝令、音楽家、元帥、指揮官を用意しました。
- こうしてアテエソニトゥスとユッサミスは労働者の軍隊を用意し、アテエソニトゥスは救済に、ユッサミスは地上のドルジャの受け取りに取り掛かりました。
 ユッサミスは自分の眷族に家屋や病院、天界の建設を命じ、自分の麾下の位階第1位の神々を通して都市や属州を創設させました。
【21章】
- ジェホヴィはこう仰せになられました。
 「第1の復活に満たない天使は、幼児を除き、天界と地球において全てドルジャと呼ぶものとします。なぜなら、彼らは知力も、個の強さも持たない者たちだからです。
- 地上に貧民、浮浪者、乞食、犯罪者といったドルク人がいるように、堕天にも、定命の人間と天使の両方に大きな試練を与える霊魂がいます。
- 彼らは定命の人間やその住まいに住み着きます。定命の人間の中には、1、2人のドルジャを抱える者もいれば、20人、あるいは数百人のドルジャを持つ者もいます。中には、人間がその住まいを捨てた後も、廃墟になるまでずっとそこに住み続ける者もいます。
 そして、そのような家に入る者にはドルジャがやって来て、その者と共に暮らすようになります。
- もし人間がドルジャよりも優れた知恵と強き精神を持っているならば、その者はドルジャを良い方向へと支配し、改心させ、暗闇と孤立から救い出します。
- しかし、もしドルジャが人間よりも大きな力を持つならば、彼らは人間を闇の中に引きずり込み、世俗事に欲望を抱く人間にします。時には人間を富と大きな権力へと導きます。
 もし人間が怠惰と安楽と贅沢の中で育てられた息子や娘を持つならば、ドルジャは彼らに憑りつき、その子供たちを欲望と放蕩、あるいは冷酷さというドルジャの側へと引きずり込みます。
- 肉食者を彼らは喜び、酒飲みは大層な快楽となります。富豪、王、将軍、戦士、娼婦、兵士たちは彼らにとって大変な宝なのです。そして、人間が喜ぶあらゆる種類の酔わせる物は、彼らにとって盛大な宴であり、喜びなのです。
 平坦で贅沢な暮らしをし、派手な儀式や娯楽を行う司祭や牧師は、彼らと一緒に遊んでくれる大層な御馳走なのです。
- ドルジャは時折、定命の人間を支配しますが、その隣人はその者を狂人呼ばわりし、精神病棟へと送り込みます。しかしそこは彼らにとって歓楽の街なのです。人間たちが互いに殺し合う戦争を始めると、ドルジャは大いに喜び、人間を戦争へと駆り立てるのです。
- 弁護士(法律家)は彼らのお気に入りです。なぜなら、その職業は人間を争いと策略と嘘の渦中に導くからです。
 ドルジャにとって弁護士は体の良い住処なのです。
- 奇跡や奇術を行う魔術師は彼らのお気に入りです。なぜなら、彼らと共に、そして彼らを通して、自分自身を顕現させることができるからです。そしてドルジャが姿を見せて何者かと問われると、彼らはどんな名でも、あるいはどんなお世辞でも答えます。
 時には神や救世主を装うことさえあります!
- 隣人の悪口を言う女性は、ドルジャにとって素晴らしい家です。もしその女が悪口を言うことを許されれば、彼らはこの上なく喜びます。大言壮語、嘘つき、中傷する男性も彼らにとって最適な家です。
- 詐欺師、欺瞞者、守銭奴、浪費家、神を呪う者は彼らにとって城塞のような住処となります。
- 彼らはほとんどの場合、自分が憑りついている人間が生きている間は、その者から離れようとしません。いや、彼らには一歩たりとも離れるだけの知恵も力もないのです。
 中には隣人やその家に行く力を持っている者もいます。
 もしも人間が隣人を呪って死なせようとすれば、その隣人のもとに行くことができるドルジャ(魔術師)は、何らかの毒のある伝染病を探し出し、その者が死ぬまで接種し続けるので、この者は『呪術者』と呼ばれます。
- いや、ドルジャにとって低俗で汚いものなど何一つありません。彼らの多くは、ただの間抜けで狂った低能者であり、どんな名前や要求に対しても、前後不覚で何も考えずに応えてしまう酔っ払いなのです。
- 犯罪と堕落、金持ちと流行に敏感な人、そして悪癖を持つ人で満ちた大都市は、ドルジャにとって田舎よりも暮らしやすいです。
- ドルジャは、貧乏人のもとで暮らすだけでなく、富裕層や上流階級の中にも数多く入り浸っています。彼らは売春宿や偶像崇拝者の寺院にまで出没します。
 彼らにとって弁護士や犯罪者で溢れた法廷は楽しい場所であり、戦争での戦闘は彼らにとって甘美な娯楽となっています。
- 善良で正直な働き者は、品の無い食事や、酔いが回る酒を飲んだりしない限り、彼らにとってあまり意味がない存在です。
- 裕福で怠惰な女性と結婚した男性は、妻と一緒に100人、あるいはそれ以上のドルジャを受け入れることになります。
- 裕福で怠惰、あるいは賭博好きな男性と結婚した女性は、夫と一緒に100人、あるいはそれ以上のドルジャを受け入れることになります。
- ドルジャは、人間がドルジャを支配する以上に支配的です。彼らは数の多さとその悪を行う力ゆえに、ジェホヴィは選ばれし民同士で結婚させて他の民から隔離し、他と交わらない排他的な民族となるよう命じましたが、その意図はドルジャに寄生させないためでした。
- 定命の人間が死んだ時、自分の中にドルジャを抑え込めていた場合、その者の魂だけでなく、ドゥルジャも第1の復活を歩むこととなり、彼らは全員が光の中に導かれます。
- 定命の人間が死に、その者をドルジャが支配していた時、その者の魂はドルジャとなり、ドゥルジャと一体化し、通りすがりの者に憑りつきます。しかし、もしそれが家の中で、ドルジャが憑りつけそうな人間が来ない場合、彼らはその家に留まります。彼らはそこで1年、10年、あるいは100年間、暗闇の中で何も知らず、何もせずにただそこに留まり続け、他の天使が彼らを救い出すまで離れません。ただ、これはそれほど容易いことではなく、彼らを連れ去るには強制的に引き剝がす力も必要になります。
- ジェホヴィは天使と人間の両方に特定の印を与え、地上でも天界でも、人間とドルジャのどちらが支配しているかを明らかにしました。それにより、これらの事柄が霊魂の将来を決定していきます。
- もし定命の人間が、酩酊、暴食、貪欲、放蕩、怠惰、嘘、偽善、できもしないことを説くこと、性的放縦、復讐、怒り、悪意ある告げ口といった習慣を制御できないなら、彼はまさにドルジャの掌中にある犠牲者であり、死ぬ時に彼らと一体化します。
- なぜなら、もし定命の人間が現世においてそういった事柄を支配する力がなければ、肉体を失うとそれ以上強くはなれないからです。
- 一方で、定命の人間がこういった習慣や欲望を自制できるようになったならば、その者は死ぬ時、既に第1の復活に入っており、もしその者にドルジャが憑りついていたとしても共に救われることでしょう。
- 人間やドルジャの言葉や誓約、祈り、宗教儀式や式典は、彼らにとって何の価値もなく、全てはただ、人間の働きと行動によってのみ明らかになり、証明されるのです。
- こうしたお蔭でジェホヴィの上位神たちは実体界の都市を一度通過するだけで、それが復活期にあるのか、それとも衰退期にあるのかを見極めることができるのです。そして、そのような神々は天使の人夫を働かせ、人間が家畜を選別するように定命の人間を選別していきます。
- そして、もしある都市がドルジャにひどく悩まされ、人間を霊的に破滅へと引きずり下ろしている場合、天使たちは復活の途上にある人間たちにその都市から脱出するよう促し、その後、その都市に火を放ち、焼き尽くします。
- そして町が燃え、ドルジャたちがこの光景に夢中になっている間に、力ある天使たちが彼らに襲い掛かり、何億人ものドルジャたちを連れ去ります。
 こうして、定命の人間は闇と死に縛られていた者たちから解放されるのです。
- この件で信心なき者は、家々が焼かれたことでジェホヴィを呪いました。なぜなら、信心なき者は自分の霊体が襲われたということで判断してしまうからです。
 彼はこう言います。
 「なんと愚かな神だ! 町を焼き払うとは、なんと邪悪なことか」
- 信心なき者は、この世界の全ての物がジェホヴィのものであることを理解していないのです。また、ジェホヴィの下にいる神々は、人間の霊魂の呪いとも言える、人間が地球上で勢力を増大させるために働くのではなく、むしろ、彼らの中にある御父の光に従って、それぞれの方法で人間を霊的な復活のために働くのです。
- 地上で人間と共に暮らすドルジャの復活を成し遂げるために、ジェホヴィの息子リカは真の知恵と力を持つ神々として、アテェソニトゥスとその配下の12人の将軍を地球の特定の管区の担当に任命しました。
【22章】
- ジェホヴィはリカにこう仰せになりました。
 「これが私のやり方です。彼らに『私』という存在を明らかにしなさい。
 私を知らない者たちは、私を知ることになるでしょう。
 私の働きは彼らの前に顕れ、彼らの理解も捗ることでしょう。
- 彼らが『私が滅ぼす』とか、あるいは『立ち上げる』と言う時、私が何をしようとしているのかを知ることでしょう。
 私は、人間が自惚れた心で『私』を判断しているのを聞きました。その目は家や富といった地上のものにのみ向けられています。私が人間からそれらを奪うと、私に文句を言います。
- 私は人間に、甘く怠惰で虚しい快楽で喜んでいる『自分たちの子供』という手本を与えました。
 人間は自分の子供からこれらのものを取り上げて、こう言います。
 『見なさい、これはあなた良くないものです。大いに節制しなさい!』
- 人間よ、私がどこであなたたちを傷つけたというのですか。
 あなたたちの霊魂に寄与するものを、どこで破壊したというのですか。
 私の戒めを守っているあなたたちに、どこで破滅をもたらしたというのですか。
 私が大都市を灰燼に帰したからといって、どうしてあなたたちは文句を言うのですか。
 あなたたちは、自分たちの悪しき習慣によって、何百万ものドルジャを闇の中に閉じ込めていたのを知っているのですか?
- 私は怒らないし、引きずり込んだり、激情に駆られてどこかを焼き払うこともしません。あなたたちが大火災を食い止めようとして列をなした家を破壊しに出掛けたら、それに文句を言う人々はいるのでしょうか?
 なぜなら、あなたたちの手は町全体にとって良いことをするために差し伸べられているのだから。
- 私の天界は高貴な町であり、人間の翼が罪を犯すなら、見ていなさい、私はそれを切り落とします。それらは全て私のものであり、誰も私の権威に疑問を呈することはできない。私は全体の復活のためにその権威を行使する。
 その翼は全て私のものであり、わたし自身の権能に疑問を挟むことはできません。私は自分の権能を、あらゆるものの復活のために行使します。
- あなたたちは古代の偉大な学問の書が失われたことを嘆き悲しみました。しかしあなたたちは自分のその言葉を理解していません。
 ああ、人間よ、偉大な学問の書が失われなければ、暗黒時代の教義から決して離れられなかったというのに、そんなのを望んでいたとは知りませんでした!
- あなたたちは世界のあらゆる時代において古の者と結びつき、常に知恵を求めて過去へと遡り、そして古の者を装う死者の天使たちと結びついてきました。後者の彼らがドルジャであることを私は見抜いています。
- 彼らを闇から救い出すために、私は賢明な天使たちを彼らのもとへ遣わします。この天使たちはあなたとドルジャ自身の幸福のために、あなたたちからドルジャたちを運び去ります。
 私の賢明な天使たちは、定命の人間たちが古の書物を燃やすことを許しています。 なぜなら、私は彼らに、あなたたちが今生きている『現在』を理解させるように命じているからです」
- ジェホヴィはアテェソニトゥスと彼の配下の12人の救済の神々にこう仰せになりました。
- 「私の息子たちよ、知恵と力を持って進みなさい。
 あなたたちの働きには大いなる力と計略が必要となります。あなたたちはドルジャが人間とその住処(家)にしっかりと縛られていることに気づくでしょう。
 溺れる者が丸太にしがみつくように、ドルジャも人間にしがみつくのです。
 酔いが回って錯乱した男が親友を見て恐怖に駆られて逃げるように、ドルジャは、自分たちを救いに来たあなたとその眷属から逃げ出そうとするでしょう。
- 彼らは定命の人間たちに、古の教義の変貌を憂慮するように吹き込むでしょう。いや、この両者はそうとは知らずに、強固に結託することでしょう。
- それでも策略、説得、あるいは強力な手段を使ってでも彼らを引き離さなければなりません。そして彼らを引き離した後、ドルジャたちを炎で囲み、火で逃がさないように囲んだ船で運び去らなければなりません。そして、私の息子ユッサミスが用意した場所へと彼らを引き離してください。
- あなたたちはドルジャを救うだけでなく、人間が彼らを憎むように仕向けてください。
- 定命の王たちは、魔術師、預言者、先見者、司祭たちに対して勅令を発布し、これで霊魂の協議は終わりとなります。
 地上の人間は『私の光』が灯る自分の魂に立ち返り、それを修養し、自分で考え学ぶべきなのです」
- アテェソニトゥスは人間に与える記録を準備し、霊感によって与えられました。その記録の本質は、人間にドルジャから身を守り、誰がそれに悩まされているかを教えることでした。
- ここから続けて記載するのは、今日に至るまで天界の図書館に保管されている記録となります。
 それは次のとおりです。
- 「隣人はかわいそうだ。彼らはドルジャに囲まれている!」と言う人。
- 「愚か者だけが憑依を信じている!」と言う人。
- 「全人格などいない!」と言う人。
- 「私の道は叡智であり、あなたの道は邪悪である!」と言う人。
- 「誰も指図しないでくれ!私は最大限の自由を求めている!」と言う人。
- 「司祭の考えは、私の考えと同じだ!」と言う人。
- 「あなたが私の知識を持っているとは!」と言う人。
- 「昔の人は私たちより賢かった!」と言う人。
- 「昔の人は愚かだった!」と言う人。
- 「私の見解と異なる者は異教徒である!」と言う人。
- 「私が崇める神を拝まない者は邪悪な人である!」と言う人。
- 「知恵とは書物で学ぶことである!」と言う人。
- 「書物に知恵などない!」と言う人。
- 「私の書物は神聖であり、あらゆる啓示と霊感の集大成である!」と言う人。
- 「霊感も、その言葉も存在しない!」と言う人。
- 古代人だけを信奉する人。
- 古代と一切関わりを持たない人。
- 儀式や式典、祈りを無視する人。
- 儀式や式典、祈りに頼る人。
- 『永遠なる臨在』を否定する人。
- 天使や人間の助言に従う人。
- 天使や人の助言から学ぼうとしない人。
- 祈りや告白は他人にとっては良いが、自分には必要ではないと考える人。
- あるいは「私が指導し、監督するから、私の奴隷になれ!」と言う人。
- あるいは「これが私の正義だ!」と言う人。
- あるいは「これが私の収入だ!」と言う人。
- あるいは「これが私の財産だ!」と言う人。
- あるいは、自分のことや経験について語る人。
- 他人の悪口を言う人。
- 自分の兄弟を裁いたり、批判したりする人。
- 「私こそが聖人だ!」という独善的な人。
- あるいは「古きもので十分である!」と言って新たな光を望まない人。
- 自分のためだけに働く人。
- 他人のために自分の知恵と力を揮って働かない人。
- 自分の安寧を求める人。
- 自分の幸福以上に他人の幸福を考えない人。
- あることを説教しても、別のことを行う偽善者。
- 自分の言葉が現世の財産や交友関係に利益をもたらさなくなるのを恐れて、自分の教義を公然と口にしない人。
- アテェソニトゥスは言いました。
 「これらの者は皆、酔っ払い、娼婦、殺人者と同じようにドルジャの支配下にあります。そして死後、彼らの霊魂は堕落した下天の同じ闇へと浮遊することになるのです」
【23章】
- アテェソニトゥスの将軍とその眷属がヴィンデュ、ジャフェス、アラビーニャを通過した際、彼らはカピーリャ、モーセ、そしてチンに啓示を与える神々と連携を取りました。そして天使長たちは、人間からドルジャを排除しただけでなく、ヴィンデュ、ジャフェス、アラビーニャといった地上の大管区の定命の王と女王に啓示を下し、霊魂と相談する魔術師や司祭を戒める勅令を発布させました。
- ジェホヴィはこう仰せになりました。
 「今回のことはいつの日か、ある一部の管区だけでなく、地球のあらゆる場所における地上の住民に対する証拠となります。彼らは後の世に歴史を調べ、この時代に地上のこの3つの大管区で王や女王が霊魂との交流を禁じた勅令を発したことを知り、この事実は、私のボンの周期における証拠となります。そして人々は、私が地球の一角や、とある民族にだけに臨在するのではなく、自分の子供を知る父親のように、彼ら全員を私の責任の下で管理していることを理解することでしょう。
- 私は彼らに同じ憧憬を持たせないようにします。その施策の一つとして、西に派遣して大地を囲ませ、二つ目に多くの言語と多くの神々で国を築かせます。そして三つ目として、私以外に神はいないことを確立させます。そして彼らは、多くの言語があるところには多くの神々が崇拝され、1つの言語しかないところにはただ1人の神、すなわち偉大なる霊魂である私だけが崇拝されることを理解することでしょう。
- コスモンの時代が到来したら私はそれらを一つにまとめます。そして、これらの違いが太古の時代とその時代の教義や言語を解明する鍵となります。
- 他の人間と離れて暮らす人は慢心して他人の闇を嘆き、大国はその力と教義に慢心します。
- 偉大なる民族は誰もがこう言います。
 『あそこに野蛮人がいる!
 私は神の特別な配慮によって選ばれし者であり、他の者は異教徒であり、偉大なる霊魂が御気に留めるのに値しない』
- しかし今日、私は証拠の種を蒔きます。それは3,000年後に芽を出し、花を咲かせ、そして実を結ぶでしょう」
- アテェソニトゥスとその将軍たちは数百万の天使の眷族を率いて、地上の闇の天使であるドルジャたちを一掃しました。彼らは東西南北、地球のあらゆる管区の端々にまで広がっていきました。
- アテェソニトゥスとその眷属は昼夜を問わず休まずに働き続け、常に最善の道を進み、天界の最も低い場所の全てを火の輸送船で満たしました。
- そして小舟が絶えることなく彼方此方と疾走しました。昇天する船の中では叫び声をあげて怯えているドルジャが満載され、全員が上天の賢明なる天使によって適切に監視され、事故や危険から守られていました。
- ドルジャの中には簡単に捕らえられ連れ去られる者もいれば、中には弱く、無力で、無害な者もいました。しかし何億人ものドルジャは狂気じみており、非常に絶望的な状況でした。中には邪悪で、死に物狂いの誓いの言葉や口汚い言葉を発しながら怯えていたり、危険なことをする者もいました。
- しかし、他の者たちは、地上に子を持つ母親や、母を持つ子供たちの霊魂は定命の家族の下に留まることをこよなく望んでいました。そんな彼らを引き離し運び去ることは、最も胸を締め付けられる作業でしたが、それを成し遂げるには神のような精神が必要でした。
- ジェホヴィはこう仰せになりました。
 「定命の母親が亡くなった息子の肉体にしがみ付き、彼女の友人がなんとか引き離し、その様子を見守る全ての人の心がその愛に胸を締め付けられるように、死者の霊魂と残された定命の人間との絆もまさにそのようなものなのです。
- しかし私の賢明な天使たちが、闇の中で彼らが互いに持ちつ持たれつの関係であることに気づいた時、彼らの関係を引き裂き、究極の復活に備えて霊魂を連れ去り、しかるべき保護者の管理の下でのみ定命の親族のもとを訪れることを許します」
- 地上の戦場では、数億もの霊魂が混乱状態にあり、今もなお思念の中での戦いを繰り広げていました。彼らは自分の肉体が死んでいるとも知らず、恨みと戦いのことしか知らず、戦場を彷徨い、捕らえて連れ去るまで決して逃げようとはしませんでした。
- こうしてアテェソニトゥスと麾下の強力な眷属は地上を清めていきました。彼らの偉大な功績と素晴らしい冒険については千冊もの本が書かれ、何千もの英雄が名を連ね、この偉業は、この地に顕れた愛と力により人々が抱いていた信条を超えるものとなりました。
- ユッサミスがウガディスペとその6つの天界で行った功績と冒険も、それに劣らず大きなものでした。そこでは彼の精霊界の眷族が絶え間なく働き、救出された何千万ものドルジャのために、場所や守護者、看護師、医師、教師が用意されました。
- ジェホヴィはユッサミスにこう仰せになりました。
 「あなたはドルジャたちを仕分けしなさい。平穏な者、口のきけない者、狂人、錯乱者、そして私を悩ませるその他全ての者たちを仕分けし、彼らのために区画と場所を用意し、教師、看護師、医師も用意しなさい。
 彼らもまた闇から救済され、全員が天界の栄光の星のようになるでしょう」
- ユッサミスとその麾下の神々は、ウガディスペの6つの天界を開拓し、数千万のドルジャのための場所を決め、秩序と規律、礼拝の祭壇、学校、大学、工場、そして最も低い階級の天界に必要なあらゆるものを備えたのでした。
【24章】
- ジェホヴィはリカにこう仰せになりました。
 「見なさい、夜明けが近づいています。
 もう一度、大地と天界を回り、あなたの神々の働きを確認しなさい。そして、あなたのラポンの眷族と、十分な数の伝令と従者、そしてあなたが望むだけの音楽家と使者を連れて行くのです。
- そしてあなたが私の主軸となる天界ヤトンテに到着したならば、カパロスと一緒にしばらく留まり、その地をより神聖で、より効率的に再建しなさい。なぜなら、この地は赤い星の領域における我の唯一の主軸となる天界だからです。
- 見なさい、幼くして死んだ者たちの霊魂が私にこう呼び掛けてくるのです。
 『教えてください、創造主よ、地球はどうなっているのですか?』
 『地上に住む人間はどうなっているのですか?』
 『彼らは何をして働いているのですか?』
 『彼らには、私たちのような学校や病院や工場があるのですか?』
 『定命の人間には災難や試練があるのですか?』
 『彼らには、堅い大地に道路や海があるのですか?』
- 『ああ、ジェホヴィよ、どうしてこのようなことがあり得るのでしょうか』
 『なぜ定命の人間は、私たちが天界で行っているように、地中や海の底まで降りることができないのでしょうか』
- 『あなたはどのように私たちを地球で生きられるように創られたのですか?』
 『そこはどのような場所でしたか?』
 『なぜ人間は地球の住処(肉体)を持ち歩くのですか?』
 『彼らは自由に出入りできないのですか?』
- 『ああ、ジェホヴィよ、定命の人間にとって生と死にはどのような意味があるのでしょうか?』
 『彼らが身に付けている土や石、水(地球人の身体)には、生と死があるのでしょうか?』
 『彼らが、これは私のもの、あれはあなたのもの、というのはどういう意味でしょうか?』
- 『誰もが自分の肉体を持っておくべきなのでしょうか?』
 『地球の身体はどのように成長するのでしょうか?』
 『彼らは土や石を食べるのでしょうか?』
 『水も食べるのでしょうか?』
 血は何処で手に入れるのでしょうか?』
 『彼らは地球で髪の毛を持つのに髪の毛を食べているのでしょうか?』
- 『彼らはなぜ死んだとき、肉体を連れて帰らないのでしょうか?』
 『服は霊体にだけ着るものなのでしょうか、それとも地球の身体にも着るものなのでしょうか?』
- 『ああ、ジェホヴィよ、あなたの御業は偉大です!
 私をあなたの偉大なる主天界ヤトンテにお連れください。
 私たちはパントマイムを演じながら、地球がどのような場所なのかを学びます。
 私たちはあなたの立体観測的な天国を通して、定命の人間が何をするのかを学びます。
 彼らはどのように暮らし、その学校はどのようなものでしょうか?
 彼らはどのように実体界の物事をその感覚で教えてこれたのでしょうか?
 彼らの船はどのように作られ、動くのでしょうか?
 彼らの乗り物はどのように固い大地の上を移動するのでしょうか?』」
- ジェホヴィはこう仰せになりました。
 「それゆえにリカよ、あなたはヤトンテがこの命令を完全にこなし、地球から蘇ることを望まない死者の霊魂を昏睡状態から目覚めさせるように努めなければなりません」
- リカはラポンの眷族にジェホヴィの御言葉を伝え、また、必要な数のオテヴァンを用意し、将校、伝令、音楽家、使者を配置するように元帥長に命じました。
- こうしてすべての準備が整うと、すぐにリカはテオヴラキスタンにあるジェホヴィの玉座を副神に委任し、リカとラポンの眷族は従者と共に旅に出ました。
- ところでテオヴラキスタンの天高原のリカの時代以来、何千億もの天使が暮らし、その階級はいずれも高位にありました。
- 選抜官たちはすでに数百万人のジェホヴィの花嫁花婿を用意していました。ヨガンナカクトラ以外にも天界には何千もの都市があり、今や美しく華やかで洗練され、喜びにあふれ、音楽と、壮麗な儀式と式典に包まれていました。
- この都市の役人には上役の役人がおり、彼らは都市の住民を分類し、配置する役割を担っていました。またこれらの役人には144の都市ごとに上役の役人がいました。さらにこの役人には『テオヴラキスタン元帥』と呼ばれていた上役の役人がおり、彼はリカの眷族の元帥と同等の地位にあり、ジェホヴィの玉座を守る元帥に加わって協議していました。
【25章】
- ジェホヴィはリカにこう仰せになりました。
 「息子よ、地上の堕落した下天の視察ですが、ジャフェスの地を最後に残して終わりにしなさい。そしてチンが復活する時になったらジャフェスにあなたの船で降臨し、彼を地上から連れ出しなさい。
- あなたはチンをヨガンナカクトラに連れて行き、夜明けまでの残り数日間をそこに留めておきなさい。あなたの眷族が天界に帰る時、あなたはチンを連れて行き、彼が上天での生き方と力を学ぶまで、彼をあなたの家で暮らさせなさい。
- チンの実体界での生涯は人々の復活の犠牲となるため、チンには天界で特別な配慮と援助を施さなければなりません」
- リカは以前、チンの神から、チンが死に、焼かれ、その灰が四方に撒き散らされる時、チンの肉体が再び集められ、それが七日間続くことを知らされていました。そこでリカは、今回の任務のために手配された使者の指示に従ってオテヴァンの進路を決め、群衆の前でチンを蘇らせるように広場に到着しました。
- チンの神は自分の管区にいた定命の人間たちに、ある日に天から火の船が降りてきてチンを昇天させると予言しました。
- こうして大勢の人間が灰が舞う広場に集まり、死者の灰を投げ捨てながら天界からの船を待っていました。
- こうした出来事をリカは使者から事前に知らされていました。そこでリカは、チンを広場の真ん中を歩かせてそこから昇天させるため、自分が船と共に現れるタイミングをチンの神に伝えていました。
- そしてこのことは全て、この偉大な神々の手によって、時と分まで正確に遂行されました。
 リカは船の炎を人間に見えるようにしました。船の大きさは死者を囲む広場の10倍にもなり、人々は船の光を見て恐怖に震え、その多くは世の終わりが近づいていると嘆き、平伏しました。
- 神はチンを広場で歩かせ、リカは旋風を巻き起こし、何万もの観衆の前でチンを船に乗せました。
- そしてリカはヨガンナカクトラに向けて舵を切りました。なぜなら、ボンの夜明けが近づいていたからでした。
【26章】
- リカはすべての神と主神のもとに使者を遣わし、後継者を決めて授与させました。
 その後、神と主神たちはテオヴラキスタンにこの周期の復活の準備ができたと報告することになっていました。
 リカは、次の200年間、この地に留まることを志願した者を除き、精霊人の眷族を一緒に連れて来るように命じました。
- リカは以前、特使を通して精霊人や、ハウギルの隣にある精霊界のティアナカクの女神リッサに通知をしていました。
 リカはリッサにこう言いました。
 「私の復活は8輪となります。それぞれは8,000万人の花嫁花婿に等しいです。あなたはこの花嫁花婿を送り届けるためのカウポンを送ってください」
- リッサはリカにこう返事しました。
 「ああ、ジェホヴィよ、ヴェッタプイッサの長にしてあなたの息子リカの命令に歓喜します!
 私はカウポンの鎖をお届けします」
- リッサはティアナカクで造営者にカウポンの建造を命じました。また彼女はこの大事業に必要な眷属を選抜するよう、役人たちに命じました。今回のことは精霊界においてとても重要な案件だったため、リッサはかなりずっと前からこのことを知らされていました。
- リッサの命令は完璧に遂行され、1日たりとも多すぎたり少なすぎたりすることはありませんでした。
 リッサは10億人の熟練の『復活担当者』と共に、赤い星地球に向けて20億マイルにも及ぶ長旅へと出発したのでした!
- ジェホヴィはこう仰せになりました。
 「私の花嫁花婿を遠くまで連れて行き、私が創造した天界の壮麗さを知らしめなさい。
 彼らを小さな一角に一緒に住まわせてはいけません。私のこの大天界の輝きを見せつけて、彼らを心から震撼させなさい!」
- このようなやり取りをしている間、テオヴラキスタンのリカとその眷属は、式典と昇天の準備を済ませていました。
- 神々は眷属と一緒に各地の下天から収穫物を持って来訪し、元帥たちによって割り当てられた場所で待機していました。
- 全員の中で最も目立ち愛されたのはアフラでした。アフラの隣にはインアネ、インジェク、インレイ、インオール、インイースといった5人の真神たちが天界の眷族と一緒に控えていました。というのも、この5人の神々を通して、カピーリャ、モーセ、チンの3人の定命の人間が、ヴィンデュ、ジャフェス、アラビーニャの信仰者たちを救済したからでした。
 この5人の神々は5年間でヴィンデュとジャフェスの人間の領土と法を変え、400万人の信仰者たちを西方への旅へと送り出し、地球の4大管区に「全てが一なる御方」を確固たるものにし、地上の全ての信仰者たちの拘束を解いたのでした。
- アテエソニトゥス、ユッサミス、地獄と獄瘤を解放した神々、その他多くの人々によって成し遂げられた仕事もまた偉大なものでした。彼らの仕事はどれも素晴らしく偉大であったため、5年間の任務の中で、彼らの中で誰か1人に焦点をあててその歴史を記載したら、その本は一生かかっても読み切れないほどの分量になることでしょう。
- そして彼らは後継者たちに、自分たちが築いたものを譲渡し、下界の天界は2,000年ぶりの秩序、体制、規律を取り戻しました。
- 地球のドルジャは人間たちから取り除かれ、地上の戦場は、戦争で殺された狂乱の霊魂から清められました。
- こうして全ての地球と天界はジェホヴィの光の道と形によって、新たな状態へと導かれたのでした。
- これが『ボンの救済の弧』でした。
- この時、リッサがカウポンの鎖を携えて降臨してきました。彼女の火の船は大地のように広がっていました。
 テオヴラキスタンの眷族や花嫁花婿、640億人のジェホヴィの息子娘たちは緊張しながらも、言い表せない喜びと共にこの様子を見守っていました。
- 彼らはカウポンの降臨を見て、ジェホヴィの娘の大女神リッサの使命を知ったのでした!
- 無垢の白衣を纏い、偉大なるジェホヴィとの結婚を控える崇高な640億人の花嫁花婿たちが精霊界の潮流、上天の旋風に戦慄しながら立ち上がりました!
- 精霊界の巨大な火の海はさらに接近し、ついにテオヴラキスタンの天高原に着地しました。
- そしてリッサが敬礼しながら登場すると、ジェホヴィの息子の偉大なるリカが出迎え、ジェホヴィの玉座の前へと進みました。
- リッサは特に畏まらずに、どうして自分がジェホヴィの御名において召集されたのかと尋ねました。
 リカもまた普段と変わらない様子でこう答えました。
 「ジェホヴィの婚約者である息子娘たちをお渡しするためです」
- その後、地球の5人の神々は自分の眷族を連れて来て、ジェホヴィの娘リッサを通してジェホヴィに奉じました。
- しかしこの式典はあまりにも壮大で、とても人間の言葉では表現できないものでした。この式典における畏敬や壮大さ、そして音楽について定命の人間には理解できない表現をしてしまったら、その魅力のせいでそのほとんどは生きながらえないことでしょう。
- しかしこういった式典には全て時間が決められており、いずれ終わりを迎えるものです。ジェホヴィの息子リカの働きについてもそういった時間が訪れました。
 眷族たちは結婚し、巨大な精霊船カウポンに乗船して行進しました。
 リカとその眷属は、自分のエアラヴァナに向かいました。そしてリカはカウポンに一筋の灯火のようにしっかりと固定し、出発するようにと命令を下しました。
- 巨大な火の海である8輪のカウポンとエアラヴァナが上昇しました!
 ゆっくりと着実に上昇し、さらに高く速く、さらに高くと。
 リカは、昇格した何十億ものジェホヴィの息子娘たちと一緒に旅立ちました。
 こうしてボンの夜明けは終わりを迎えました。
原文:OAHSPE – The 1882 Edition (English Edition)
 
  
  
  
  

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