本書は、ジェホヴィの息子アフの書と同時代のものであり、
そして後者が天界についての書であるのと同様に、
主神の書は地球についての書であります。
それゆえに、一方の書は他方の書の上に置かれているのです。
【1章】
洪水の歴史
- 人間よ、聞きなさい。
私は主神であり、地球の神であり、ジェホヴィの息子です。
私はあなたがたの年長の兄弟の一人です。
私は、兄弟なる主神たち、神々と共に、
ジェホヴィの御名において語ります。 - 全人類に、平和と忍耐があらんことを。
あなたがたが私の言葉を理解し、
終わりなき世界において、
天界と地球のすべてがジェホヴィのものであり、
すべての男女がその息子であり娘であることを証しするためです。 - 定命の王国には王があり、
帝国には皇帝があり、
軍には将軍がいます。
それと同じく、
天界においてジェホヴィは時と場所に応じて
特定の族長を戴冠し、名を授けられました。
彼らはその名によって人間と天使に宣言され、
天界の規律を通して、
ジェホヴィの栄光と支配が顕されるのです。 - 私、また私の先任者、後継者は、
常に上天において尊ばれ、地上では
「ジェホヴィの主神」
「地上における天界の光の指揮者」
「すべての光とすべての闇の調停者」
「地球の主神にして主上神」
として知られ、
幾千年にもわたり定命の者たちの間に伝えられてきました。 - たとえば「王がこう言った」と語られ、
幾世代を経て再び「王がこう言った」と伝えられるとき、
人々はそれが同一人物でないことを知っていながら、
なおそれが王の言葉であることを疑いません。
同様に、私、また私の先代、後継者が語った言葉は、
誰の口を通して語られようとも、
主神の言葉なのです。 - それゆえ私は、与えられた権威により、
ジェホヴィの御名において、
過去の光と闇を宣言します。
私が御父によって高められたように、
あなたがたもまた、
上天において主神・神・女神となる時を
待つ者たちです。 - 魂を天への憧憬によって引き上げ、
正義と善行において御父と一つとするため、
ジェホヴィはその息子と娘たちを地上に遣わし、
精霊界における御自身の王国の栄光を明らかにされます。 - しかし人の魂に宿る闇のゆえに、
人は主神の言葉を嘲り、こう言います。
「どうして私が主神や神になれるのか。
その声を聞いた者もなく、誰がその言葉を書き留めたのか」と。 - これはあらゆる時代において同じでした。
この闇によって、人は己の魂に潜む不義を露わにしました。
私に選ばれた者の口からは、
真理、愛、叡智、慈しみ、徳の高揚が語られます。
しかし私を否む者の口から出るのは、
腐敗、戦争、貪欲、自己利益への執着です。 - 見なさい、人々は言葉の上で論争し、
「これは主神から来たのか、預言者から来たのか」と問います。
彼らは、神の意図の根底にある
自らの魂の正義から目を逸らし、
言葉を数える数学者となるのです。 - しかし言葉とは、せいぜいそれを見出した霊魂の写像にすぎません。
その光を運ぶのが船長(主神)であれ、従卒(天使)であれ、
善行によってジェホヴィに仕えようとする男女にとって、
何の違いがありましょうか? - ある者は言います。
「私は貧者に施し、病人を見舞い、
夜通し彼らと共にあり、孤児や弱き者を集め、
彼らが創造主ジェホヴィに感謝するほど喜ばせている」と。
これが幼子の口から出ようと、愚者の筆から記されようと、
それが私の言葉を悟った行いであることを、
すべての人は知っています。 - だれが主神の言葉に喜びを見出さぬでありましょうか?
私が昨日も今日も、そして永遠に同じであることを、
なぜ彼らは悟らぬのでしょうか?
裁きにおいて、私の言葉が今もなお有効であることを、
なぜ理解しないのでしょうか? - 見なさい、
私は一人の人間のためでも、
一冊の書のためでもありません。
叡智の光と、徳と聖なる行いへの欲求が輝くところ、
そこに私の言葉は顕れます。
ジェホヴィは宇宙のごとく広く、
不変ではありませんか?
彼と調和することこそ、
すべての叡智の総体ではありませんか? - それゆえ、もしあなたがたの主神、神が御父と一つとなり、
上天の光を知る数百万の天使と共に地上を統治し、
あなたがたが彼らから霊感を受けてジェホヴィの御意志を行うならば、
人間は天界、またその代表者に対して、何を論じるのでしょうか? - 私はジェホヴィの御名において、
すべての人間に自由を宣言します。
しかしその自由と共に、
地球の主神たちが積み重ねてきた経験をも与えます。
それゆえ、あらゆる方面において、
私の預言者たちがそれぞれの方法で過去の光景を彩ることを許しなさい。
そして、それらの描写が
ジェホヴィとその御業、その力と栄光への信仰を強める限りにおいて、
そこから養いを得るよう慎重に心を配りなさい。
ジェホヴィの名において与えられたものを破壊するのではなく、
同じ型に倣って、
あなた自身の方法で彼の光を築き上げるために働きなさい。 - ここに叡智があります。
私の支配の光を求めて努力する者は、
私の名において遣わされる天使たちを受け入れるでしょう。
そして、私の戒めを表現するために彼らが見いだす言葉によって、
その者たちは私に属する者として知られるでしょう。 - すべての言葉は、
あなたがたの神、主神から出ました。
彼によって人間は地上で直立する者として造られました。
最初の種族が地中へと沈んだ後、
第二の人類は私の天使によって起こされ、
主神や神々に似た者となり、
善と悪を知る能力を持つに至りました。 - しかし、成人の光が子供の光と異なるように、
人間の光にも段階がありました。
より高次の光を持つ者たちは、
叡智が万物を形作り、
「一にして全なる者」の究極の栄光に支配されていることを悟ったため、
「信仰者(イヒン人)」と呼ばれました。
一方、より低次の光しか持たない者たちは、
霊的なものよりも物質的なものに信を置いたため、
カイン、すなわちドルクと呼ばれました。 - 信仰者たちはまた「選ばれし民」と呼ばれました。
なぜなら彼らが、物質界を統べる主神たる神を選んだからです。
しかしカイン人、ドルク人は、
戦争と死によって、ジェホヴィが生かしたものを犠牲にしたため、
主神の敵として分類されました。
そしてこの二つの民は、
最初から今日に至るまで地上に生き続けています。 - 私、ジェホヴィの息子である主神は、
人間に一つの戒めを与えました。
「あなたは、あなたの神である主神を、
魂と叡智と力のすべてをもって愛しなさい」と。
しかし人間にはこの点において力が乏しく、
私は人間に可能以上のものを求めませんでした。
もう一つの戒めは、
「殺してはならない」です。
もし人間がこれを守っていたなら、
世界に戦争はなかったでしょう。 - 同様に、私は天界の光をすべての人間に与えましたが、
私の敵は自らの罪を正当化するために私の言葉を歪めました。
彼らは言いました。
「御父は人間の内に宿るゆえ、
人は真理と聖なるものを判断できる」と。
しかし、ある者が「主神は『殺すな』と言った」と語り、
別の者が「主神は『殺せ』と言った」と語るなら、
どちらが主神の言葉であるかを誤る者はいないはずです。
主神は、殺されることを望む者を、
生かしておくことは決してないからです。 - このようにして、
私の言葉は人間によって歪められ、
失われずに残ったわずかな光さえも、
人は覆い隠そうとしました。
それでも人間は増え広がり、
都市と国家を築き、
地上的な事柄においては
一定の時期、繁栄しました。
しかし私は、人間の魂を発達させ、
精霊界における究極の幸福へ導くために地上へ来たのであり、
私の言葉に耳を貸さぬ者とは共に働かず、
彼らを自惚れのままに進ませました。
その結果、人間は互いに分裂し、
戦争と疫病、さまざまな病が彼らを襲い、
さらなる没落を招きました。 - 地上で私を拒んだ者たちの霊魂は、
天界においても私を拒み、
その頑固さと自惚れによって、
人間と共に地上に留まり続けました。
こうして時が経つにつれ、
世界は天界を知らぬ闇の霊魂で覆われ、
私の敵は、あらゆる場所で私の選ばれし者たちを殺しました。 - 地球の四つの大管区、
すなわちヴォフ、ジュド、トゥリ、ディスにおいて、
イヒン人は一人も生き残されませんでした。
ワガ(パン)にのみ、わずかな残党があり、
彼らは遠近に散らされ、
悪しき追跡者から逃れて各地に身を隠していました。 - 私は彼らに言いました。
「地から生え出るすべての生き物は食としてよいです。
しかし血と霊魂、
すなわち生命の息吹を帯びるものは食べてはなりません。
血を流す者は、
自らの血と霊魂を略奪へと招くのです。
人間は神に似せて造られ、
地とその上のすべての相続人とされたのです。 - 天と地の主上神を覚えつつ、
豊かに増え広がりなさい。 - 私は、「選ばれし者」であるか否かを測る境界として、
割礼を与えました。 - 当時も、その後も、巨人(ドルク人)は存在しました。
私の選ばれし者たちが彼らのもとへ行くと、
子が生まれました。
しかし彼らの肉体は腐敗し、
生から死に至るまで害虫に侵され、
頭はカタルによって腐り、
喉には潰瘍と膿が生じ、
肺と関節は死の毒に侵されました。
その子孫は、父母の罪を負って生まれ、
悲惨のうちに生きるか、幼くして死にました。 - このようにして、未熟な霊魂として天界を満たした彼らは、
闇の霊魂となって再び地上へ戻り、
その報いとして、
定命の者たちを再び苦しめたのです。 - そして私は言いました。
「私は地の面から人間を滅ぼします。
人間の肉は腐敗したからです。
肉を食べ、また不適切な同棲・交接によって、
彼は地上で自らの種族を腐敗させたのです」 - そして主神である私は、迫害されて谷や山々に、
さらには山の頂にまで身を隠していた、
私の選ばれし者たちに呼びかけました。 - そして私は彼らに言いました。
「あなたがたは私の戒めを守ってきたゆえ、
出て来なさい。
あなたがたの神である主神の言葉を聞きなさい」
すると彼らは隠れ場所から、
幾千、幾千と出て来ました。
そこで私は彼らのもとに天使たちを遣わし、
こう命じました。 - 「私の選ばれし者たちに告げなさい。
『これは、あなたがたの神である主神の言葉である。
あなたがたは私の目にかなった。
地上にあるすべてのもののうち、
あなたがただ一つ、
私の戒めを守ってきたからである。
そしてあなたがたは、
世代の種のうちに正義を見てきた。 - それゆえ、
さあ、私の選ばれし者に足る船々を建造し、
そこに入りなさい。
そこは追う者も滅ぼす者も、及ぶことができない。 - 見よ、
私は大水の洪水を地上にもたらす。
最高の山々の上にまで及ぶ洪水である。
私はその腐敗を滅ぼし、あらゆる不浄を清め尽くす。 - それゆえ、食べるに良い食物をことごとく取り、
船に集め入れなさい。
洪水は百五十日間とどまるであろう。
あなたがたは外に出て、食べ物を探してはならない』と」 - 主神の天使たちは神にある信仰者のもとへ行き、
谷にあっても山にあっても船を造るよう、
彼らを霊感で導きました。
彼らは丸二年をかけて船を建造し、
やがて完成しました。 - そして天界の天使たちが船を数えると、
その数は百三十八艘でした。
船は山々と谷に置かれ、
水の近くに置かれた船は一艘もありませんでした。 - そして地球は、天の大空におけるノエの弧の上にあり、
アジの道の「位置・階級六百」の所にありました。
それはコスモンより二万四千年前のことでした。 - そして主神は選ばれし者たちに命じました。
「船に入りなさい」
彼らが入ると、
その同じ日に天と地の門が開かれました。 - すると地球は、海上の船のように前後に揺れ、
雨は激流のように降り注ぎ、
世界の床下から大きな雷鳴が轟き上がりました。
そして海が陸へと押し寄せ、
最初は谷を、次に山々を覆い、
船は水に浮かびました。 - しかし大地は谷も山も呑み込まれ、
すべての生きものは滅びました。
ただ、船に浮かび去ったイヒン人のみが残りました。 - そして主神は言いました。
「救われた者を数えると、
一万二千四百二十人でした。
これが、二足で歩いた最初の人類のうち、生き残ったすべてです。 - 見なさい、
私は彼らを地球のすべての管区へ運び、
私の選ばれし者の種によって、
地を新たに満たします」 - そしてジェホヴィは、
その息子や娘たちの船に息を吹きかけました。
海上でそれらに息を吹きかけ、
東へ、西へ、北へ、南へと運びました。 - 神の御意志によって、
船は四つの船団へと集成されました。
それぞれ三十四艘ずつが一つの船団となり、
ただ二艘だけは二艘のみで一つの船団として運ばれました。 - 主神は言いました。
「私は、私の選ばれし者たちの船団に名を与えます。
その名は地上で永遠となるでしょう」
そして主神はそれらを、
グアタマ、セム、ヤフェト、ハム、イスタと名づけました。 - 主神は言いました。
「これら、私の種から、
私は地球の全管区にわたって人々を住まわせます。
幾世代にもわたり、何千年にもわたり、
私の手の業を知るためです。
見なさい、
私は彼らとその相続人に対し、
永遠の契約となるしるしを与えます。 - それは虹の形をした三日月です。
このしるしを帯びる民は誰であれ、
私の契約を記念するものとなります。
また、私が彼らに与えた相続地において、
彼らは滅ぼされることがありません」 - 選ばれし者たちが船の外を見やると、
空は晴れつつあり、
天蓋には虹が輝いていました。
そしてその光によって、
主神がその民を連れて行こうとした土地が見出されたのです。 - そして洪水の始まりから百五十日で、
船はそれぞれの定められた場所へと運ばれました。
主神が設計したとおりに、
彼らは世界のさまざまな国々へ上陸したのです。 - ”グアタマ”と名づけられた船団は東へ運ばれ、
上陸した国もまた”グアタマ”と呼ばれました。
主神は言いました。
「この地を起点として、
わが選ばれし者は北と南へ広がるでしょう。
しかし、東と西の海に至るまでの土地には住んではなりません。
それらは後の時代に、
パン大陸からこの上陸地点に着いたことの証となるためです」 - 神は言いました。
「わが民が、私が導いた場所に
名を授けることを許しなさい。
それらの名はコスモンの時代に、
この日に成された私の手の業を示すでしょう」 - 北へ運ばれた二艘から成る船団は”イスタ”と名づけられました。
それはワガ語では”ザパン”、
すなわち「パン大陸の残滓」という意味であり、
同じ国が今日に至るまで”日本”と呼ばれています。
それは、その地が北にあり、
また土地が二つに裂けていたからです。 - 主神は彼らに言いました。
「見よ、八度の”高位なるダン”が到来するでしょう。
あなたがたは天界の業を解き明かす鍵となります。
全ての民のうち、
あなたがたが世界で最も古き者として数えられるからです。
そして、私が来て海を開放するその時まで、
あなたがたはあらゆる部族・国家から隔絶された、
特別の民としてとどまるでしょう。 - それゆえ、私の儀式や式典の名称を守りなさい。
とりわけ、陸と水の名、上なる天蓋の名、水を切り開く船の名、
さらに、人が舌や唇を用いず喉で作るあらゆる音を守りなさい。
地上で私の栄光の時が来るなら、
あなたがたもまた栄光を受けるからです。
また、平和と正義と勤勉を保ちなさい。
あなたがたは後の時代に、
私の手の業と偉大なる霊魂の存在の証となるからです」
こうして日本は定住の地として定められ、
今日に至るまで続いているのです。 - ”ヤフェト”と名づけられた船団は西と北へ押し流され、
その国は以後何千年にもわたって”ヤフェト”と呼ばれました。
そしてそれは今日に至るまで”チャイネヤ”と呼ばれている同じ国です。 - ”セム”と名づけられた船団は南に上陸し、
その国は以後何千年にもわたって「セム」と呼ばれました。
そしてそれは今日に至るまで”ビンドゥ”(インド)と呼ばれている同じ国です。 - ”ハム”と名づけられた船団は南西に上陸し、
その国は以後何千年にもわたって「ハムの地」と呼ばれました。
そしてそれは今日に至るまでエジプトおよびアフリカと呼ばれている同じ国です。 - 神は言いました。
「見よ、わが選ばれし者は、
地球のこれら異なる管区にあっても、
互いに共通する多くの印と語を顕すでしょう。 - 彼らは洪水を記憶します。
- 偶像を退け、
偉大なる霊ジェホヴィを崇拝します。 - 三日月を持ちます。
- 三角形を持ちます。
- 月の変わり目の四日を聖なる日として守り、
これをマス(mass=moon’s days)の日と呼びます。 - 割礼を受けます。
- 彼らは七つのテトラクトを記憶します:
ディバー ――誘惑する悪。
ラー ――肉の悪。
ジンマ ――冗談の悪。
ベリヤアル ――無価値。
アベン ――虚栄。
アヌス ――破壊を喜ぶこと。
サタン ――指導者への欲望、それは“死の隊長”です。 - 彼らは三つの大いなる光を持ちます:
オル ――至高のすべて。
神 ――オルの子。
主神 ――天界と地球の執行者。 - また三つの小さな光を持ちます:
神の天使と主神たち
預言者
ラブバ - また三つの代表的な光の象徴を持ちます:
太陽
月
燃える炎」 - 主神は言いました。
「わが選ばれし者は、
私が定住させた地球のすべての管区で、
これらの光と象徴、印と季節を用いなさい。 - そしてコスモンの時代に、
私は来て、全能者のために築き上げる
私の建造物の骨組みを彼らに示すでしょう」 - 神は言いました。
「その時、世界は一つの言語、
一つの言葉でした。
私の民のいるところではどこでも、
人は互いに同じように語り合っていました。 - それにもかかわらず、
地球のあらゆる場所には地上人がいて、
彼らは黒く、また茶色で、
地面に穴を掘って住んでいました。
彼らは長い腕と曲がった背を持ち、
裸であっても恥じなかったので、
そのゆえに彼らはドルクと呼ばれました。 - 主神は選ばれし者(イヒン人)に語りました。
「見よ、地球を! 私はこれをあなたがたに与えます。
永遠にあなたがたのものとなるために。 - ドルクと交わってはなりません。
彼らは理解を欠き、
永遠の生命の相続人ではないからです」 - すると多くの者が
主神に尋ねて言いました。
「もし彼らが理解を持たず永遠の生命の相続人でないなら、
幼くして死ぬ私たちの子どもはどうなるのでしょうか?」 - 主神は言いました。
「これは学びの問題ではなく、
種の問題です。
わが選ばれし者から生まれた者は誰であれ、
私の永遠の王国を相続するのです」
【2章】
- 主神は言いました。
「賢い医者は病に冒された肢(手足)を切断し、
それによって胴体を守り、
ついには癒されるようにします。 - 私は見たではありませんか、
闇の部族、ドルクたちの繁茂を。
そして、人間のなすことが
地球を空虚しくしてしまうであろうことを。 - 永遠の生命の相続人を生み出さないのであれば、
この世界はいったい何なのでしょうか。 - 見なさい、私の選ばれし者は、
パンを除く地球のあらゆる管区で絶滅させられていました。
そして、かつて彼らを滅ぼした者たちが、
今度は互いに互いを、
ほとんど絶滅させ尽くそうとしているのを私は見ました。 - 私は見たのです。
わが民の生き残りをここ(ワガ/パン)へ連れて来るなら、
彼らは再び自らを建て直し、
強大な民の種となり得る、と。 - しかしワガ(パン)の地は、
すでに死の苦悶の中にありました。
ドルクたちは化膿してただれる傷のようになっており、
死者の霊魂――その数は幾万百万――が、
地上に生命がある限り、
定命の者たちをつかんで放そうとはしませんでした。 - そこで私は、全地球の周囲へ天使たちを遣わし、
闇の霊魂を集め、
ワガの地へ集めました。 - そして、わが業の準備が整うと、
私は手を上げました。
それは、病んだ肢を断ち落とす外科医のように、
私はパン大陸を真二つに裂き、
水の下に沈めたのです。 - 私の天使たちは、
その地からわが選ばれし者を導き出しました。
そして彼らのうち、
だれひとり滅びませんでした。 - 私は、人間に与えておいた守護天使たちに言いました。
『私がわが民を連れて行く土地では、
古代のならわしに従い、
塚と城壁のある都市を築かせ、
梯子で出入りするようにさせなさい。
地球のあらゆる管区で、同じように、
また似たように、彼らはこれらを築くでしょう』 - なぜならコスモンの時代に、
彼らの遺物が、イヒン人が
全世界の銅色の種族イフアンに
先立つ者であったことの証となるからです。 - 同じように私、主神は、
コスモンの時代に
ワガの沈没地が発見されるように備えるでしょう。
それによって定命の者たちは、
主神の業がいかに大いなるものであったかを
理解するようになります」 - その頃、イヒン人は独りで住んだのではなく、
都市や村に住み、衣服をまとっていました。
彼らは地を耕し、食べるのに良い穀物や種を育て、
また亜麻や麻を育てて、身を覆う布を作りました。
彼らの食は、
地が産する草と根、穀物と種、そして果実でした。
しかし彼らは、
肉も魚も、また生命の息を帯びる
いかなるものも食べませんでした。 - 彼らは昼に労働し、
労働の実りを都市の内へ運び入れました。
そして夜には、肉食の獣や蛇に悩まされぬよう、
都市の内や塚の上で眠りました。 - また、どの都市にも、
主神の道を知るラブバが一人いました。
ラブバによって主神の祭壇が築かれ、
聖なる日の時期が予告されました。 - ラブバは石に文字を刻んで記録を作り、
それを後継者たちに、
また主神について学ぶことを望む者には
誰にでも教えました。 - 主神は彼らとともに住み、
彼らは戒めを守り、
世界のあらゆる管区で非常に増え広がりました。 - その日々、太陽の下のいかなる国にも
戦争はありませんでした。 - それから三千年ののち、
見なさい、
幾千の都市と、幾十万の住民が
地球の諸地方へ広がっていきました。 - また彼らは船を造って海へ乗り出し、
その島々にも住みつきました。
北へ、南へ、東へ、西へ」
【3章】
当時の聖文
- 神は言いました。
「わが民が正しくあり続けられるように、
見なさい、
私は彼らとその後継者たちに永遠に与える、
いくつかの聖なる言葉を授けます。
これらは彼らにとって、
わが契約の“絆”となるでしょう。 - わが民に、七段の聖なる儀礼を授けます。
いかなる者も、
第一の言葉をすべて学び終えるまでは
第二を受け取ってはなりません。
第二の言葉をすべて学び終えるまでは
第三を受け取ってはなりません。
かくして人は、
わが聖なる言葉をすべて学ぶでしょう。
わが民の男も女も、
口から耳へと伝えて学ぶのです」
――と主神は言いました。 - それゆえ、主神の僕たちの言葉を聞きなさい。
- 私は、わが神である主神の預言者たちに仕えます。
- 神(iod/gau)よ、わが肉体を癒し、毒を治したまえ。
- 主神は、天にあって見えざる、私の霊魂(スぺ)です。
- 主神は、すべての力であり、叡智であり、愛であり、そして怒りです。
- 主神は癒すことができ、また肉を引き裂き、打ち倒して死に至らしめることもできます。
- 主神の預言者たちは、主神の恵みを受けています。
彼らは主神の声を聞き、これを解き明かすことができます。 - 主神は私の守護者です。
私は一日に十度、主神を思い起こすでしょう。 - 主神である神は血を止めることができます。
主神よ、それを詰まらせたまえ。 - 主神は、預言者の手に“止血の力”を授けました。
- 神よ、わが敵を打ち破り、混乱させたまえ。
- アシャール(主神の天使たち)が私を守り盾となります。
- 私は、神の聖なる民イヒンたちを敬います。
彼らは私の兄弟だからです。 - これが第一の教えでした。
主は預言者たちに言いました。
「ドルクたちのもとへ行き、
彼らを地に輪になって座らせなさい。
あなたたちは中央に立って言いなさい。
『見なさい、ドルク人よ。
偉大なる霊魂が語られました。
私はその声を聞きました。
その言葉は聖なる言葉です。
これを学ぶ者は誰であれ、病と毒と流血に勝つ力を得るでしょう。
もし女であれば、豊かに子をなし、
大いなる喜びを得るでしょう。
手を上げ、主神の言葉を繰り返しなさい』」 - そしてその通りになり、預言者たちは主神の言葉を教えました。
すなわち―― - 主神の名は祝福されますように。
主神は、私が死んだのちにも私を生かし得ます。
主神が私に求めるのはただこれです――
「主神の名は祝福されますように」と言うこと。
朝に言い、昼に言い、夜に言う。
「主神の名は祝福されますように」と。 - 私は、裸を隠すために衣服を着ます。
神がそれを私に求めるからです。 - 私は盗みません。
また、偽りを語りません。 - もし兄弟が私のものを取っても、
私は怒らず、彼を裁きません。
ただ、その件を神の預言者たちの前に差し出します。 - 私は暴力を行いません。
これは神の戒めだからです。 - さて、これに続くものが第三でした――
- 私は妻をただ一人持ち、彼女が生きている間、他の女を求めません。
(私は夫をただ一人持ち、夫が生きている間、他の男を受け入れません) - 私は、毒(らい病)に冒された男も女も、オウーガ(野営地)に近づけません。
主神の名において、私は彼らをそこから追い払います。 - 私は彼らを断ち切ります。
彼らとは交わりません。
それは神の戒めだからです。 - 第四の戒め、すなわち――
- 私は狩りを断ちます。
だが人の食として来るもので、
人に適した食物であるなら、それは殺します。
私は主神の名において魚を捕ります。
魚らは痛みを受けないからです。 - 私は土を耕し、
食べるための根を集め、
衣のために樹皮の繊維を集め、
神に選ばれし民イヒンのように生きます。 - 私は殺人者を断ち切ります。
彼らとは結婚せず、
彼らのように暮らしません。
彼らは主上神の敵だからです。 - 私は男も女も子も呪いません。
主神の戒めだからです。 - 私は怒りと、死の武器すべてを捨てます。
それらは主神の敵だからです。 - もし人が私を害したなら、
私はその件を主神の預言者の前に差し出します。
預言者の裁きは聖なるもの――
と主神は言われました。 - もし女が私を誘惑するなら、
私は身を隠し、
聖なる言葉を繰り返します。 - 私は女の時を尊びます。
女は、男の助け手として
主神が与えた賜物だからです。 - 妻が子を産んだなら、
私は四十日のあいだ妻の労働を担います。
神の戒めだからです。 - 第五の戒めは、こうです。
- 月の四日は主神のものです。
その日々、私は労働しません。 - 私は、毎月の四日を聖なる日として守り、
主神の聖なる言葉を三度繰り返します。 - そして、預言者たちが
「見よ、主神は、この日を聖なる日とすると言われた」
と告げるなら、
私はその日を聖なるものとして守ります。
預言者たちは神の声を聞くからです。 - イヒン人が主神の祭壇の前で礼拝するとき、
私は外側の輪のところに留まります。
イヒン人は神に選ばれた僕だからです。 - イヒン人が預言者たちに従って進み行くとき、
私はその後に続きます。
私は主神の選ばれし者たちを敬うからです。 - 預言者たちが「ここに天幕を張れ」と言うなら、
私はそこに留まります。
預言者たちは誤ることがないからです。 - 第六の戒めは、こうです。
- 私は病人のために、
また新しく子を産んだ女のために、
施しをします。 - 私は、第一にイヒン人に与え、
第二にドルク人に与え、
最後に自分の分を取っておきます。 - 戦士たちが病のときには私は与えます。
しかし彼らが癒えたなら、
私は言います。
「自分の道を行きなさい」と。 - もし男が毒の病にかかっているなら、
あるいは女が毒の病にかかっているなら、
私はそのもとへ行きます。
だが入って行く前に、
私はこう言うでしょう。
「おお主神よ、わが神よ、
あなたの御名において私は危険な務めに入って行きます。
どうかあなたのアシャールを通して来たり、
あなたのために私を守ってください」 - 主神は私を四方から取り囲むことができます。
それゆえ私は毒を受けません。 - 第七の戒めは、こうです。
- 私は、主神わが神の御名において、
これらの聖なる言葉を秘して守ります。 - 主神が命じて
「ここへ行け」「あそこへ行け」
あるいは
「ここに町を建てよ」「家を建てよ」「祭壇を築け」
と言われるなら、
私は主神の命じるところを行います。 - こうして主神は人間の間に法を打ち立てました。
そして主神の言葉の神聖さのゆえに、
人はそれを宝とし、
神の戒めを聖なるものとして守りました。 - 今、私――主神は、
コスモンの時代において、
このことをここに明らかにします。 - 私の天使たちは、
前に述べたこれらの聖なる教えが保たれていた時代に、
選ばれし者たちと共に留まりました。 - そして血を止めるために言葉が繰り返されたとき、
見なさい、
私の天使たちは静脈を圧迫しました。
血を止めたのは言葉そのものではありません。
だが言葉によって、
定命の者たちは
私の軍勢と協働する者となったのです。 - また、人が危険な病のただ中へ入って行くとき、
聖なる言葉を繰り返しているなら、
見なさい、
私の天使たちは見えざる毛布でその人を包み、
その人は病から守られました。 - そのような言葉なしには、
定命の者と天使との間に、
協働はあり得ませんでした。 - ゆえにこう思わないことです。
あなたの主神が愚かなことを教えたのだと。
また、私の預言者たちが言葉を口ずさむことが、
あなたの神である主神の叡智と先見なしに行われたのだ
とも思わないことです。 - そのころ主神は、
ラブバに車輪を作らせ、
それを祭壇のそばに吊るさせました。
その意味はこうです。
「この車輪に始まりも終わりもないように、
創造主もまた始まりも終わりもない。
誰でもこの車輪を一回転させる者は、
こう言ったのである――
『わが神よ、あなたにおいて私は信頼します』と」 - また主神は、祭壇の先端に像を立てさせました。
そこへ進めるのは、
聖なる男と女だけでした。
主神はその紋章をフェテと呼び、
それは「これより先に上訴はない」という意味でした。 - フェテの形は、円であり、
すべての光の中心を持ち、
暗闇の四隅が切り取られていました。
主神はその意味を説明した。
すなわち―― - 「人の内には、はっきりと見える中心の光がある。
しかし世界の暗闇の四隅
――(無知、欲望、利己心、怒り)――
が四方から人を取り囲み、
取りすがるのである」と。 - さらに主神は一つの道具を作り、
これをガウと呼びました。
それは、頂点から”垂線”が下がる三角形であり、
その垂線の向こう側には、
そこを通して見通すための窪んだ葦が渡されていました。
垂線の下端には重りが付けられ、
それは三角形の下辺に刻まれた印を指し示しました。
主神は預言者たちに、
山の高さや流れる水の速さに至るまで、
あらゆる事柄を証明するために、
このガウをいかに用いるかを説明しました。
また、神殿の土台をどのように据えれば、
世界に対して正方となるように建てられるかも説明しました。
預言者たちは自分の役割としてイヒンたちに教えたが、
これらの秘儀は彼らとともに、
全世界に対して秘され続けました。
ゆえに後の時代、こう言われるようになりました。
「悪しき者でさえ、イヒン人を雇わざるを得ず、
こうして主神に負い目を負うようになった」と。 - これらは全部で二百八十の印、紋章、象徴、道具であり、
主神がその民に与えたものでした。
そしてそれらがすべて整えられたとき、
主神はその意味を預言者たちに教えました。
こうしてそれらは、
地上のあらゆる管区において、
定命の者たちの聖なる言語となりました。
原文:OAHSPE – The 1882 Edition (English Edition)

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