【OAHSPE-31】God’s Book of Eskra (エスクラの神の書)

【1章】

  1. 神は言いました。
    「この書はエスクラEskraと呼ばれます。それは天界の周期、ボンの歴史だからです。
    それは三千三百年に及ぶ天界の記録、すなわち死者の復活の最初の領域に関する記録の本質を含みます。
    私の言葉は地球のものではなく、天界のものとなります。
  2. あなたたちは地球の歴史をすでに知っています。それゆえ、私はあなたたちが知らないことを教えます。それによって理解を深めてください。
    私の天の王国はまもなくあなたたちの住まいとなるからです。
  3. 神の継承、ダンの時代、そして上天と下天の区分については、既にあなたたちに示しているように、神から与えられたものは、どの管理下やどの神に関わらず、ジェホヴィの御声たる者からのものであることを知るだけで十分です。
    また、エスクラで言及されている天界とは、上天、精霊界ではなく、大気界であることも知る必要があります。
    大気界は地球と共に太陽の周りを巡り、古代の人々からは下天と呼ばれ、一部の人々からは中間世界と呼ばれていました。
    全ての霊魂は、精霊界の涅槃を継承する前に、まず浄化され、叡智によって蘇り、この天界を通過しなければなりません。
  4. これらは、私が定命の人間だけに啓示したものではなく、幾千億もの死者の霊魂たちにも啓示したものです。
    彼らは上天への復活の計画を知らず、地上をさまよい歩き、私の最下層の下天にある諸王国の組織さえも知らないのです。
  5. 私は、定命の人間が住む地上の地へ赴くことによって、彼らに近づきます。
  6. なぜなら、天使の多くは、天界を、統治も教えも規律もない、無秩序な荒野のようだと信じているからです。
  7. そして、彼らは人間たちと共にいますが、彼らには知りもしないのに、人間たちに同じ暗闇を吹き込んでいます。そこから人間たちは、これらの王国のジェホヴィの高官である主神や神は存在しないと結論づけています。
  8. これらの事柄はエスクラの書に簡潔に記すことでしょう。
    その全容は、近い将来、人間と天使たちに明らかにされます。なぜなら、彼らはこれらの天界の図書館にある書物を見て読み、自らの知識によって知るようになるからです。
  9. したがって、このエスクラの書の光は、常に交互に現れる 1 人の神、1 人の主神、または 1 人の記録官たる天使の光ではなく、現在終わっているこの周期における地球の最初の天界の肉体における光なのです」

【2章】

  1. ジェホヴィの息子である神は言いました。
    「地球よ、耳を傾け、エホヴィの息子の言葉に心を留めなさい。
  2. 地球の定命の人間たちよ。私は言います。
    地球に住む者に全てのものが明らかにされる時が必ず来ます。
  3. 忍耐強く、賢明に私を理解しなさい。
    私の言葉は、あなたたちの永遠の復活と、創造主の栄光のためにあります。
  4. 天界の天使たちよ、近くに来なさい。
    私はあなたたちの益となることを明らかにします。
    私の王国の多くも、あなたたちが理解できるようになるでしょう。
  5. ああ、私の高位の主神たち、天界の役人たちよ、遠くから、近くから、あなたたちの眷族を呼びなさい。
    あなたたちの神の言葉を聞きなさい。
    ヨガナカクトラYogannaqactraの強き者とテオブラキスタンTheovrahkistanの住民たちを召集しなさい。
  6. ユッサミスYussamisの後継者、ウグサディスペUgsadisspeの六つの天界、テワラワラTewallawallaセティーソンSetee’songゴーエドゥGo’e’dhuエラプベEllapubeアパックスApaxフエFueの後継者、ヒビンよ。
    そしてヒビンの後継者と、彼の下にいる六つの強大な天界の原初の神々を召し出しなさい。
  7. そして、十二の天界王国、ネガトガンNegathoganシュマットShumatトロカクThorokakエニシャッパガEnisshappagaハボルHaborアムガAmgaマゴッサMagossaディ・ワンDhi WanセファコストラスSeffakostrusイヌビブInubibマールMarhウィショヴィチャを持ち、アジの森トルペセトTurpesetの、アヌハサジの後継者オン・ウーOng Wooと、原初の神々、将軍、隊長たち。
  8. そして、ヴリギンヤナVrigginyannahのオシリスの後継者ユサリスYusaliththに。
    オヴェッラOvellaのティインの後継者ラクシャRaxyaに。
    テンピシヴTempissivスドガSudgaの後継者ヤドニャYadonyaに。
    ラティアヤRathyayaエグプトEguptの後継者イマYimaに。
    ウォワヒョトスWowahyotosシュ・ワン・ルーShu Wan Looの後継者ヒデメスHidemmesに。
  9. 彼らの原初の神々と後継者たち、そして彼らの将軍たち、そして指揮官たちへ。
  10. 十二の主観的天界、フィスカドーレFiskadoreウールーWoolooヤミヤムYamyamカティロKatiroワナホーガンWannahoganラヴァクスRavaxギンネワンGinnewanショーネアShawneaウィショガWishogahポットマッタPottomattaシワサエShiwasaeムスカダヤンMuskadayanを持つ、ヤトンテYaton’teの系譜を受け継ぐズボンに。
  11. 彼らの原初の神々とその後継者たち、そして将軍たち、そして指揮官たちへ。
  12. そして、七つの強大な王国、グータGoothaイェンビケYembiqueワイン・ツォーWaing T’sooイティアIthyaヨラマYoramaヒドホニャHi’D’honyahヴルテンボガWurrtemboggaを持つ、オマババOrnababaの天界のヨドマYodmaの後継者イェソトシシYessotosissiに。
  13. そして彼らの原初の神々とその後継者たち、そして彼らの将軍や隊長たちへ。
  14. そして、18の天界の王国、ヨウYouルー・シンLoo SinカドKadルームRumジャサックJassakソロモンSolomonレッサRessaニバカクNibbakakヒゼフHizephサッカーSakkarシン・チョンSin ChongレムタクサクスRemthaxaxアヴァルディッサAvardissaケッサドロナカスKessadronakasフイガマクソナドHui’gammaksonadヌ・リー・ウィングNu Lee WingトラスマスTrasmasキッサヤヤKissayayaを持つ、天界ジョイシャマJoisyamaサヴァカクトラSavvaqactraの後継者、ピディッソモPidissomo
  15. そして、彼らの原初の神々と後継者たち、そして彼らの将軍と隊長たちへ。
  16. そして、大気界の天界、すなわち地球の堕落した下天にいる他のすべての神々、そして彼らの後継者、将軍、指揮官たち、そしてショエガンSho’e’ganの堕落した下天の領域とその二十八の支王国、ギエワンGhi’e’wanの堕落した下天の領域とその四十四の支王国、そしてそれらの高貴な将校たち、教師たち、ジェホヴィの天界の息子、娘たち。
  17. そして、神々、将軍、指揮官、高位の教師、ジェホヴィの息子娘たちがいる二百の天界の王国を持つ、第二の復活を遂げたナリドNaridの天高原に。
  18. 六百の天界の王国と神々、高官がいる、高さ二千マイルのヤカバYakabbaの天高原。
  19. 四百の天界の王国と神々、高官がいる、高さ二千百マイルのヤヌリブYannuribの天高原。
  20. 二千の天界の王国と神々、高官がいる、ハヴァガマトリスHavagamatrisの七つの天高原。
  21. 千四百の天界の王国と神々、高官がいる、ヴラガオメンVraggaomenの六つの天高原。
  22. 三千四百の天界の王国と神々、高官がいる、ゲマユマイストラGhemayumaistraの十四の天高原。
  23. そして、地球の天界にある他のすべての天高原、大気界、そしてこれらの下天にあるすべての天界の王国の神々、地球から昇った天使たちの中間世界に。
  24. 神は言いました。
    「ジェホヴィは息子の私を呼び、こう仰せになりました。
    『息子よ!私の名において大声で呼びなさい。
    私の声をもって、私が名づけた全ての天界の領域を突き動かしなさい。
  25. 私の神々と高官たちは、天界の書物の蔵書を開き、私の宝を明かします。
    私は天界の天使たちに私と私の言葉を知らせます。
    彼らは数えきれないほどの天界の王国と場所から集まります。
    私の手と力強い腕が彼らの上にあるからです。
  26. 下天における私の業は、人間の言葉で表現され、人間に伝えられます。
    私の神々、私の原初の神々、将軍たち、指揮官たちは、その行いを天地の前に明らかにします。
  27. 彼らは一つに集まり、一つの声を持つ一人の人間のようになり、彼らの言葉は私の言葉となります。
  28. 私の預言者は、私が全てのことを人々に明らかにする時が来ると公言してきました。
    そして、暗かったものは明らかになり、光の中にあるものは天界のように喜びにあふれたものとなるのです』」

【3章】

  1. 天使たち、そして定命の人間たちよ、我の声を聞いてください!
    地球の天界の言葉は、秩序正しく、よく統制された私の言葉です。
    誰も私を模倣することはできず、天使たちも私を偽造することはできません。
    私の言葉は永遠に誤ることのない泉から発せられています。
  2. 私の道を見る者は、必ず理解します。
    私は口論もせず、藪の中を歩き回ることもしません。
    主神や神々でさえ、私の手の中では取るに足りません。
    私は彼らを私のやり方でまるで果樹園のように刈り込みます。私はふるいにかけ、量り分け、分類します。
    なぜなら、私は全能なるジェホヴィだからです。
  3. 私は全ての下天の声の総和であり、神々と高位の者たちの行いの総和であり、三千年の言葉そのものです。
  4. そして、私の記録は、これから数千年の間、定命の人間と天使にとっての基準となるでしょう。
    他の書物や世界が書かれ、語られますが、それらは消滅し、天使や定命の人間にも記憶されません。しかし、私の言葉、エスクラの言葉は永遠に生き、存続するでしょう。
    その時、神はこう言いました。
  5. なぜなら、私は主の源泉、ボンの樹だからです。
    私は、偉大なる蛇のエスペの周期であり、死ぬことも記憶から消えることもありません。
    私は太陽の渦におけるボンの部分、大円の環のようなものなのです。
  6. 私は周期ごとに来て語ります。
    私の言葉は他の言葉とは似ていません。
    私はそれを低い地に植え、それらは根を張り、天に届く木へと成長します。そして天界の御使いたちがそこに来て私の言葉を集めるのです。なぜなら、それは永遠の命と、定命の人間の復活と、死者の霊魂の復活の実だからです。
  7. 地の民よ、耳を傾けてください、全能なる御方の叡智に理解を深めてください。
  8. 彼は一人の人間や一人の神を区別して、「主のもとで私と私の行いを裁くように!」と言うこともせず、また、万物の歴史を一冊の本にまとめることもしません。
    物事の真髄は、全体から生まれた結合体なのです。

【4章】

  1. 人間よ、耳を傾け、過去と現在の周期における私の言葉の啓示において、確かな洞察力と識見でもって、賢明に判断を下すように。
  2. 私は、地球の堕落した下天の全ての神と、その天高原と天界の王国における全ての高官を総括して、彼らを神と名付けました!
    そして、彼らが人間と共に支配する時、私は彼らを主神と名付けました!
    かつて地上で啓示を与えた時、私は彼らを唯一の、真の神として創造したように。
    人々の判断を誤らせることのないようにするために!
  3. そして、地球と共に太陽の周りを巡る、地球の全ての天界、大気界の天界を、私は堕落した下天、中間世界、下天と名付けました。
    自分を清め、汚れなく、純粋で、力強い霊魂とならない限り、ここを通って精霊界の天界に行くことはできません。
  4. この堕落した下天の天界とその神々、そして彼らの労働から、私は神と天界という二つの言葉を作りました。そして、エスクラはその2つに対する説法sermonという立ち位置になります。この説法において、地球の各国民と天界の天使たちは霊魂において有益となるでしょう。
    過去の経験によって、未来は知恵と力によって強められるのです。
  5. どの説法も、全ての復活はジェホヴィの息子である神からもたらされます。しかし、それ(神)と区別するために、私は天界での復活を望まず、むしろ地球を愛する全ての人たちを悪魔サタンと名付けました。
    また、悪を愛し、それを実践した者を、私は悪魔サタンと名付けました。
    そして、天使として、あるいは定命の人間として、無政府状態を作るために団結した者たちを、私は「地獄の邪悪な働き者evil workers for hell」と名付けました。
  6. 神と天国が復活のものであるように、悪魔サタン、地獄、そして衰退の悪鬼devilも同様です。
  7. 地球上の全ての人間は、復活か衰退のどちらかに属し、すべての死者の霊魂もどちらかに属します。
  8. 誰も静止していることはできません。全ての生き物は永遠に動き続けています。
  9. ジェホヴィは生命であり、運動であり、個であり、人格です。その証として、ジェホヴィはあなたに生命、運動、個、そして人格を与えました。
  10. これら四つの要素を発展させることは、ますます神に至るための「復活」であり、それは天界的なことです。
  11. これらを無視したり、歪めたりすることは、主から離れることであり、それは退化であり、完全な破滅へと至りかねません。
  12. 人は誰も他人の命となることはできず、運動も個体も人格も他人の命となることはできません。
    ジェホヴィは、これらのものを、人間自身のために、そして人間に付与した形で人間を創造されたのです。
  13. どれほど高貴な神々であっても、これらのものを与えたり、奪ったりすることはできません。
  14. たとえ最高位の天使たちが、大地をひっくり返したり、大宇宙の空気のように溶かしたり、新しい大地を創造しても、生命や運動、個体や人格を創造することはできないのです。
  15. これらはジェホヴィからもたらされるものであり、ジェホヴィの中にあるのです。そして全ての天使、神、主神、そして天上の将軍、指揮官、長たちは、定命の人間と死者の霊魂の兄弟姉妹にすぎないのです。
  16. しかし、地球の人間、そして地球の天界の天使たちよ、自惚れてはいけません。
    神、主神、救世主、天界の長たちを軽んじてはいけません。彼らと比べれば、あなたたちは一滴の水と大海とを比べるようなものなのです。
  17. あなたたちの中の一人が千人の人間を自分の命令に従わせるように、あなたたちの神である私も、幾千億もの天使を私の名において従わせることができるのです。
  18. 「それはあなたの良心が語っているに過ぎない」と言って、私の言葉を遠ざけてはいけません。
    私の天使たちは、私の声と言葉によって、霊魂としてあなたに語りかけており、その言葉もジェホヴィのものなのです。
  19. 私の戒めを実践する者たちの能力と才能に応じて、私は彼らの復活の支援を行います。
  20. 同様に、私は私のアシャールをあなたたちと共に留まるよう割り当てています。音楽家には天使の音楽家、哲学者には天使の哲学者、歴史家には天使の歴史家、宇宙学者には天使の宇宙学者、啓示者にには天使の啓示者に。
    そして善行によってジェホヴィに仕えようとするすべての人々にも、同様に割り当てます。
  21. そして、私があなたたちの上に置いたこれらのアシャールたちは、単に独自の考えに基づいて行動し語る個々の天使ではなく、主神と呼ばれる天使長を通して働く、何十億もの組織化された集団です。
    そして彼らは皆、私と私の王国と協調し、あなたたちの神である私によって導かれる、高い叡智を持つ何百万もの天使たちからなる私の聖評議会によって導かれています。
    私が他の神々と一体であり、他の神々がジェホヴィと一体であるように。
  22. 私の天使たちが真実と叡智と正義のために行うことを、私は天界で承認します。
    私が天界で行うことを、私の天使たちは実行し、私の名においてあなたたちに明らかにしているのです。

【5章】

  1. 主神は言いました。
    「ボンの夜明け後、神の御業は以下の通りです」
  2. 神は四千の主神に戴冠し、「天軍の主神LORDS OF THE HEAVENLY HOSTS」と称しました。
  3. 神は彼ら一人ひとりに、使者百人と伝令五十人を割り当て、それぞれの主神が独自に従者を手配できる権限を与えました。
  4. 神は言いました。
    「主神たちの声を聞けるように、あなたたちは自分の王国にいる間、私の玉座に代表者を任命するように。そして、そのような代表となる主神は、「天軍の主神LORDS OF THE HEAVENLY HOSTS」四百人につき一人ずつ決めてほしい。
  5. 代表の主神は、自分が所属する王国の代弁者となり、重要な事案があった場合、自分の所属の主神を私の玉座に召集する権限を持つものとします。
  6. そして、代表の主神たちは天界で名が知れ渡るように、聖なる十一主神として天界の図書館に記録します。なぜなら、彼らは地上におけるこの時節の象徴だからです」
  7. そこで「天軍の主神LORDS OF THE HEAVENLY HOSTS」は聖なる十一主神を選出し、神は彼らに聖油を注ぎ、その名は天界の図書館に記録されました。
    聖なる十一主神とは、以下の者です。
  8. リカルLikar
    ラカシュLakash
    ヨペス・ロエYopes Loe
    ヴァドゥアンVadhuan
    ア・チョAh Cho
    ザハウィーZahawee
    イーゼンEezen
    カーンKhan
    ゼドナZedna
    ユテミスYutemis
    アルドルフスArdolfus
    そして神は、上天の会議の慣例に倣い、聖なる十一主神に玉座の前で語る権限を与えました。
  9. 神は「天軍の主神LORDS OF THE HEAVENLY HOSTS」に言いました。
    「あなたたちは良い働きをしました」
    そこで「天軍の主神LORDS OF THE HEAVENLY HOSTS」はそれぞれの王国へと去っていきました。しかし、聖なる十一主神は神の玉座の前の定められた地位に就きました。

【6章】

  1. そして神は、聖なる十一主神それぞれに2,000人の監督官、8,800人の測量士、4,400人の道路の測量士を割り当てた後、こう言いました。
    「さあ行って、大気界にある全ての天界の王国間に道路を建設しなさい。
    また、私はあなたたちに二千億の労働者を与えます。道路の距離と場所に応じて、あなた方の間で分配しなさい」
  2. 神はトイヴラガToyvraghahに記録の調査と、道路の役人と労働者の割り当てを行う権限を与えると、彼はこれらのことを成し遂げました。
  3. 神は言いました。
    「私の天界を十一に分け、聖なる十一主神それぞれに分け与えます」
  4. この11の管区は、それぞれシニャティヴィSinyativiホラークHorakダマヤDamayaアダムAd’damホセアHoseaハリヴィヤHarivyaシニショSinisyoアムセトAmsetゴデッサGodessaイテロIteroアロクAroquと名付けられました。
  5. ダマヤ、アダム、ホセアは、地球に接する最下層の堕天hadaの地域全体を構成していました。これらの三つの管区は地球の周辺に広がり、高さは12マイルでした。
  6. シンヤティヴィ、ホラーク、アムセトは、地球の外側に位置する天界に次ぐ階級にあたり、高度はおよそ1,000マイルでした。
  7. ゴデッサとイテロは、地球の外側に位置する天界の次ぐ階級であり、高度は2000マイルでした。
  8. 次にハリヴィヤがあり、地球から2500マイルの外側に位置していました。
    その次にアロクがあり、地球から3000マイル上空に位置していました。
    したがって、アロクは当時の大気界で最も高い天界でした。
  9. したがって、これら五つの天球は、地球上の居住可能な天界全体を構成していました。
    しかし、地球からさらに遠く、地球の渦の中には無人の天高原が何千もあったのです。
  10. アロクとハリヴヤには、主に最高位の大気界の天使たちが暮らしていました。
  11. 神は言いました。
    「今後、ジェホヴィの花嫁花婿の天界の婚礼は、これまでのように幾千もの天界の王国で執り行うのではなく、ハリヴヤとアロクで執り行います」
  12. そして、全てのエスヤンは、今後、堕天の第一圏、ダマヤ、アダム、ホセアの領域に留まるでしょう。
    彼らが知恵と力を高めるにつれ、地位と階級の両方を昇進させ、ハリヴィヤとアロクの方に向かうでしょう。そこから、精霊界の全ての復活が発生します」
  13. そして神は、アダムとホセアの境界を地球の東の大陸にまで広げ、ダマヤは西の大陸にまで広げました。
  14. 神は天軍の主神に言いました。
    「定命の人間が定命の同胞に抱く大いなる愛は、彼らの魂を永遠に地上へと引き戻す弦のようなものです。
  15. 定命の人間は私の天界を理解しておらず、人の魂が昇天することを理解していません。
  16. 彼らは絶えず私に、『神よ、我が同胞の霊を私のもとに帰してください!』と叫びます。
  17. 彼らは自分たちの祈りが死者の霊の復活に反するものであることを理解していないのです。
  18. 同じように、エスヤンも私に『神よ、私を定命の親族のもとに帰してください!』と嘆願します。
    その子もまた復活を理解していませんが、それは愛を満たそうとして永遠に地上に留まろうとするからです。
  19. 死者の霊魂と人間が交わることを許してはいけません」
  20. 主神たちは神の命令を実行しました。

【7章】

  1. 地球の天界の道路が完成した時、それはボンの周期390年目のことでした。それは次のようなものでした。
  2. 精霊界には、三十六億の霊魂が花嫁花婿として昇天しました。そのほぼ半数が、アヌハサジとその副神の王国から来た者たちでした。
  3. そして今、五つの天球には四十八億の霊魂が暮らしています。
  4. 第一の球体、すなわち堕天ハダには、2400の天界の王国があり、階級は1から7でした。
  5. 当時、復活の第一位であった第二の天球には、階級7から15までがあり、この領域には1万の天界の王国がありました。
  6. 第三の天球には、階級15から30まがあり、この領域には4000の天界の王国がありました。
    アヌハサジの王国を含めると、さらに5000の王国がありました。
  7. 第四の天球には、階級30から60までがあり、この領域には1500の天界の王国がありました。
  8. 第五の天球には、階級60から99までがあり、1000の天界の王国がありました。
  9. しかし、ヤトンテの王国は、種類が異なるため、これらには含まれません。
    ヤトンテは主観的な天国にして訪問者の場であり、定住した人口はわずかでしたが、訪問者、生徒、教師は階級1から99までの30億の天使に及びました。
    しかし、この多くは他の天国に所属していました。
  10. 拘束された天界の住人たちはこのような者たちでした。
    そして、その総数は地上の定命の人間の48倍にも及びました。しかし当時、地上の女性による堕胎は少なく、幼児の死もそれほどいませんでした。そのため、人間に連れ戻された胎児の総数は、わずか2億3千万人でした。
    一方、吸血鬼の霊魂については、亜種(すなわち、大食漢、大食家、大酒飲み、娼婦憑き、彼らの霊的栄養を吸収して異教徒を繁殖させる者、そして人間の食物の一部を大気中に吸収し犠牲者を衰弱させ、狂気に陥れる者)を合わせても、4600万に満たなかったのです。
  11. このほかに、3100万の淫欲者lustersがいました。彼らは人間の隠れた悪徳を糧にしており、アシャールによってあちこちと追われ、しばしば捕らえられて天界の王国に連行されましたが、しばしば逃げ出して人間の元に戻っていきました。
    しかし、これらすべての胎児、吸血鬼、淫欲者たちを含めても、地球がこれほど長く清浄な状態を保ったことはかつてありませんでした。
  12. 道路が完成すると、神は天界の全ての王国に七日間の休息を宣言し、住民たちは歌い踊り、成し遂げられた偉業について神を賛美しました。
  13. そして七日間の最後の日に、トイヴラガーToyvraghahは神に道路を献上すると、神はその道路を「楽園の道Roads of Paradise」と名付けました。
    そこで神はトイヴラガーを、120万マイルにわたる楽園の道の原初の神に戴冠しました。
  14. 神は言いました。
    精霊エーテリアの天界の統治の仕方に倣って、私は次のことを行います。
  15. 私の天界の王国と天球は、内と外に、それぞれの大通りと天の運河を備え、多くの部分から成る一つの大王国を形成します。それは、数千倍も大きい精霊エーテリア界の王国の典型となるでしょう」
    そして、その通りに実行されました。

【8章】

  1. ジェホヴィは仰せになりました。
    「私は人間に、歩くための脚と足、働くための腕と手、見るための目、聞くための耳、そしてさらに、思索し、理解し、悟る能力を与えました。
  2. 私はこれらの能力を人間に与えましたが、それらは眠ったり、役に立たなくなったりするためではありません。
    私が与えたこれらの才能の全部あるいは一部において、不具であったり、弱かったり、未熟であったりする者は、私の至高の王国に昇ることはできません。
  3. しかし、人間は私の高貴なる者たちと交わる資格を得る前に、あらゆる点で完成されなければいけません」
  4. 主神は言いました。
    「人がどんな仕事をするかは、大した問題ではありません。
    ある者は土を耕し、手と腕を鍛えて完全に発達させます。
    またある者は織物や糸紡ぎ、鉄を鍛造して、やはり完全に発達させます。
    あらゆる才能を創造主の栄光として天界で輝かせるのは、単なる労働ではなく、有益な訓練によって得られる発達なのです。
  5. 地上には、読み書きのできない下僕もいますが、彼らの多くは富豪や王、哲学者よりも才能や器官において優れています。
  6. そして彼らが死に、私の天界に入ると、私の王国における階級と序列は、人間から見たら逆転するように見えます。金持ち、王、弁護士、司祭、哲学者は、無力な子供のようになり、地上では貧乏人であった者は、彼らの上に立つ神のような存在となるかもしれません。
  7. 富める者、貧しい者、哲学者、愚か者だけが優遇されるわけではありません。なぜなら、これらの人々は、才能や一部において矮小のような存在かもしれないが、同時に、霊的に最も完全な人間かもしれないからです。
  8. そこで神は、高位の役人たちを通して、死者の霊魂のために天界の学校や大学や工場を設立しましたが、それは地上に定命の人間のために同様の施設が設立されたのと同じなのです」

【9章】

  1. 主神は言いました。
    「神の秩序ある王国とは別に、堕天ハダには偽男神、偽神たちが支配する七つの偽の王国がありました。その首領は、四十億の天使の奴隷を従えるバアルBaal、三十億の天使の奴隷を従える偽女神アシュタロスAshtaroth、三十億の天使の奴隷を従えるヒリザルHi’lizar、二百万の天使の奴隷を従える女神ソドニオスSodonius、そしてフエシンFue-Sin、フリヴァツァHrivatzaでした。
    これらに加えて、六百人の偽男主神、女主神が、人間の礼拝の神殿と神託の神殿を占拠していました。
  2. しかし、後者は神の命令によって定命の人間から追い払われ、彼らが復活を求めるように仕向けられました。
  3. 神は、地球の旅路が、四百年のアジの森を通り抜けた後、下天に暗闇が訪れることを予見しました。
  4. そこで神は、天界の図書館に人間の記録を記すために、天使である検査官、計算官、記録官を地上に派遣しました。
    検査官は40万人、計算官は1万2000人、採点官は9万人、記録官と書記官は4万人、運搬官は60万人でした。これらに加えて、使者、伝令官、音楽官が6万人いました。
  5. こうして、神の命により地上に軍隊が派遣されました。彼らはトイヴラガーToyvraghahユリスYulisハゴンテHagonteルフスRufusを担当しました。
  6. また神は偉大な数学者たち、ヤヒムスYahimusメンレスMenresファルガウィタFargawithaホウィッチカルHowitchkalジェマイマJemimaジョーダンJordanモラッカMolakkaコシトゥスKossitusマッカスMakkasアゲボンAgebonを召し出して、こう言いました。
  7. 「地上にアジが落ちる時が近づいています。それが最も多く降りかかるであろう地上の地域を計算し、決定したら、スイスがいる定命の人間の預言者のもとに行き、彼らを通して地上の住民に預言させなさい」
  8. 数学者たちは敬礼すると、神の命令に従って地球に向けて出発しました。
  9. 神は四百年の間、暗闇が迫っていることを予見すると、聖評議会と天界の王国に、一日の間、知恵と力を求めてジェホヴィにお祈りするように命じました。
  10. 彼らの祈りに応えて、オリアン長にしてジェホヴィの息子リカから、特使がやって来ました。彼は精霊界のタクスペTakuspeから、精霊の矢船に乗り、三万人を率いていました。
    彼の名はヨタポルタスYotaportasといい、ウーシンWoo’Sin平原のエリアサEriasaの男神でした。
    彼は神の玉座の前に到着すると、正式な挨拶を交わしてこう言いました。
  11. 「ジェホヴィの御名において、その息子リカの挨拶をもって参上しました」
    神は言いました。
    「ジェホヴィの御名において、あなたの御臨在を祝福します。
    エリアサEriasaの神、涅槃の眷族よ。あなたは何を望みますか?」
  12. ヨタポルタスは言いました。
    「ジェホヴィの御命令により、その高貴なる息子を通して、あなたはバアルとアシュタロスの王国、そして偽神たちに服従する者がいる地上の全ての王国から、使者を引き上げさせなさい。
    400年の長きに渡るアジが地上と天界を統治するでしょう。それはヴラガパトンの聖なる精霊エーテリアの道の分配者たちによって定められています。
    私はこれらの事案のために、あなたがそれに必要な備えが得られるようにするため、あなたのもとに遣わされたのです。
  13. 聖なる民にして、塚を築くイヒン人が地上に居住しなくなる時が近づいています。
    地上に必要な闇は、彼らにとってあまりにも重すぎるでしょう。
    これまで彼らの霊魂を受け入れてきた天界は消滅し、その天高原は地球の渦の外縁へと押し流されてしまうでしょう」
  14. 主神の報告によれば、当時、地上には230万のイヒン人がいました。そのうち70万人はエジプトとアラビーニャ西部に居住しており、20万は古代ジャフェスのチネヤに居住し、残りの大部分は北グアタマとホニャパンHon’ya-pan方面に居住していました。
  15. こうして、かつて地球全土に一億人以上擁していた民は、もはやこれしか残っていなかったのです。
  16. 神はヨタポルタスを讃えて休息の日を定めると、天使たちは大いに喜びました。
  17. 翌日、ヨタポルタスは眷属とともに、精霊エーテリア界のエリアサEriasaに向けて出発しました。

【10章】

  1. トイヴラガ、ハゴンテ、ユリス、ルポスは、その従者と共に地上への航海から帰還し、地上のあらゆる部族と民族における人間の地位、その数、階級、世代、地上のあらゆる地域における信仰者たち、偶像崇拝者たち、そして人間に関するあらゆる事柄の記録を持ち帰りました。これらの記録は天の図書館に保管され、その写しは天と地の通路にある精霊界に送られました。
  2. 信者は3130万人いました。チネヤには1370万人、ヴィンデュには330万人、西アラビーニャ(カンナヤンKanna’yan)には620万人、北グアタマには810万人いました。
  3. そして、地球上の残りの住民は11億人いました。そのうち97%以上が永遠の命を得ることができていました。
  4. チネヤの信者については、次の点を述べれば十分でしょう。
    彼らは古代の儀式や儀礼を維持していたものの、一部の地域を除いて、完全に独立した民族として生活していたわけではありません。彼らは学問の先頭に立ち、あらゆる応用芸術や産業を指導していました。
    一方、ジョス、テイン、ポーの偶像崇拝者たちは学識が劣っていました。
  5. 神はチネヤについてこう言いました。
    「これは良い報いである。人々の教育を形づくるのは、最終的に彼ら自身の教義の中に見出すでしょう。信仰者たちはこれらの民を偉大な民へと導くでしょう」
  6. しかし、この地では大戦争が間近に迫っていました。
    偶像崇拝者たちは戦士として最も苦難を味わい、平和を実践する信仰者たちは彼らに大きく打ち勝つでしょう。
    そして、まもなく明らかになるように、まさにその通りになりました。
  7. ヴィンデュの信仰者については、次のことを述べれば十分です。
    彼らは家族や小さな集団で生活し、儀式や儀礼を実践していました。昔のように、彼らを禁じる法律はありませんでした。
    しかし、この国には多くの言語があったため、全ての民族が苦しんでいました。
    神は言いました。
    「多くの言語を持つ限り、どの民族も大きく進歩することはできません」
  8. 西アラビーニャの信仰者は、大部分が自らをイスラエル人と称していましたが、これについて次のことを述べれば十分です。
    二つの分派が依然として存在していました。口伝律法の下で生きる者と、成文律法の下で生きる者です。
    後者はレビ人と呼ばれました。すなわち、しがらみのある者、不完全な肉体と霊を持つ者です。
  9. レビ人は戦争と子孫の保存に関して慎重ではありませんでした。そして、その罪の結果、彼らは信仰者たち全体に大きな恥をもたらしました。
    レビ人の例は邪悪であり、彼らは口伝派Oralitesよりも早く勢力を伸ばしました。レビ人は主神、神という名のもとで偉大なる霊魂を崇拝しました。
  10. 口伝派Oralitesは、その教義と教えが秘密で、男から男へ、女から女へと口頭で伝えられたため、こう呼ばれました。彼らは非反抗的で、何も所有せず、公共の利益のためにすべてをラバに捧げました。
    彼らは愛と調和を実践し、あらゆることにおいて正義を行い、E-O-Ihの御名で崇拝するジェホヴィに信頼を置きました。
    全ての預言者と予言者は口伝派から生まれました。
  11. 口伝派の霊的能力は非常に強大であったため、600万人の信仰者は、この数百年の間、王も統治者もなく暮らしました。
    彼らは無数の共同体コミュニティを形成していたのです。
  12. グアタマの信者たちは、学識は乏しかったものの、平和的で勤勉でした。
    彼らは、イヒン人を除く全土の住民で構成されており、王も知事もいませんでした。
    全ての町はラバによって統治され、町の連合はラバ長によって統治されていました。
    部族はラバ長を代表として州に分けられ、これらの州はアルゴンキンAlgonquinと呼ばれる大政府に統合されました。そして、全ての政府は、飢饉や熱病に苦しむ部族の利益のために設立され、維持されていましたが、この数百万の人々の中に、暴君や独裁者は一人もいませんでした。

【11章】

  1. そして今、地球と天界はアガノディスAghanodisのアジの森に突入し、その圧力は地球の渦の四方八方、チンバットを越えて及ぶようになりました。
  2. そして天界の王国は動揺し、地上の諸国は試練に遭いました。
  3. 神の天の玉座、楽園の大都市には無数の天使がおり、何十億もの人々が、全能なる御方を知ろうとして上や外に目を向けました。
  4. 天界の弱い天使たちを卑しい境地へと駆り立てるアジのように、地上の汚れた国々は戦争と貪欲と死へと駆り立てられました。
  5. 十二年ぶりに雨が降ったばかりの頃、地上の多くの国々で人間たちは戦争へと突入しました。
    信仰者たちでさえ、偉大な指揮官や将軍を擁する王や常備軍を熱望し、人間たちの支配に導こうとしました。
  6. イスラエル人は人間の王を立て、その振る舞いによってこう言いました。
    「ジェホヴィよりも人間を。
    見よ、我らの戦いに、主神が共にいてくださる!」
  7. 偶像崇拝者たちの神バアルは、これを見聞きすると、その行進に誇りを感じ、数百万の天使の奴隷たちを率いて現場に急行し、イスラエルの民に、自分が想定する主神、神の栄光を抱かせようとしました。
  8. そして、数百万のイスラエル人が彼の力に屈し、その霊的な奴隷となりました。
    他の者たちは、秘密の口伝儀礼を堅持し、秘密の名と人格であるジェホヴィ(E-O-Ih)に忠実であり続けました。
  9. アシュタロスはそれを見て、バアルとの二千年にわたる友情の後、彼女は初めて嫉妬し、復讐心に燃えました。
  10. 彼女は言いました。
    「今、この裏切り者の神がヘレストHelesteユーロパUropaの西の地で私を打ち負かそうと企んでいることが分かりました。
    この太ももの肉にかけて誓います。こんなことは起こさせはしない!
    私は一億の天使たちをバビロンBabylonティルスTyreエドモンYedmonルーシLuceに遣わし、彼らの王たちにバアルの要塞である西方の諸都市に戦争を仕掛けさせます。そして、衰退したエジプトには、その地のすべてを滅ぼすのに十分な数の人間の軍隊を送ります。
  11. そうです、私はイスラエルの民の中にも私の軍隊を送り、このアシュタロスこそ唯一の真の主神、真の神であることを彼らに教え込みます。
    私は彼らを、藁の束のように引き裂き、天界の四方に投げ捨てます。
  12. 一方、バアルは言いました。
    「私が成功したゆえに、アシュタロスは嫉妬し、怒りに満ちているのだろう。
    それゆえ、私は彼女の天界と私の天界の間に常備軍を置く。もし彼女が私を攻撃する勇気を持っているのであれば、私は何百万もの軍勢を彼女の天界に送り込み、彼女を徹底的に略奪し、地獄に投げ込んでやろう!」

【12章】

  1. ジェホヴィの息子である神は、天の御座である楽園において聖評議会を開催し、次のように布告しました。
  2. 「アラビーニャの信仰者には、エベンイーゼルEbeneezerを隊長とし、五百万の天使を守護の眷族として率いるものとする。
    チネヤの信仰者には、ルイワタLuiwathaを隊長とし、一千万の天使を守護の眷族として率いるものとする。
    ヴィンデュの信仰者には、リー・チョンLi Chongを隊長とし、八百万の天使を守護の眷族として率いるものとする。
    グアタマの信仰者には、マニトManitoを隊長とし、一千万の天使を守護の眷族として率いるものとする。
  3. そして、各隊長には、彼らが所在する地域において領土を有する主神たちから追加の軍隊を召集する権限を与える」
  4. しかし、天界の最下層でも戦争が勃発したのです。
  5. そして、アジの到来から100年も経たないうちに、多くの主神たちは王国を失い、選ばれた少数の友と共に、不本意にも彷徨う霊魂となり、地上の天界や地上に離散したのでした。
  6. 神はこれを見て、彼らに呼びかけ、使者を通してこう言いました。
    「王国を失ったばかりか、どうして自分さえも失うのですか。むしろ、残った王国で、その揺るぎない信仰によって、より知識の乏しい者たちの心を、ジェホヴィへの信仰を保つ助けとなる方がよいのではありませんか?」
  7. しかし、悪魔サタン(自己)は彼らの心に入り込み、一人一人にこう言ったのでした。
    「天界の眷族の主神であるお前よ!
    お前は、平凡な労働者のような立場に身を置いている!
    このままでは笑われるだろう!
    非抵抗の姿勢は平和な時代と場所では十分だ。だが、今は戦争の時だ。戦争は戦争によってのみ克服できる。
    偉大なるデユスが打ち負かされて地獄に落とされたのなら、我々の神もまたそうなるのではないだろうか?」
    こうして彼らは神の言葉に耳を傾けませんでした。

【13章】

  1. そして、天界の御座が陥落した主神たちや高官たちが、十人、二十人、あるいは数百人という集団となって、地上の様々な天界から楽園にやって来て、神とその聖評議会の前に謁見し、こう言いました。
  2. 「私たちは全てのことに誠実に、ジェホヴィにも忠実に仕えてきましたが、一体何を得たというのでしょうか?
    私たちの王国と高き場所は、私たちの過失とは関係なしに崩壊しました。
    そうです、私たちの天使は無秩序に陥ってしまったのです。
    それでは、ジェホヴィの正義とはどこにあるのでしょうか?」
  3. 神は彼らに言いました。
    「太陽の下で議論して何の益があるのでしょうか?
  4. もしあなたたちが一つの方法で失敗したなら、別の方法を試しなさい。
    そして、決してジェホヴィの前で自らを正当化しようとしてはいけません。
    主は審判者なのです!
  5. すでに何年も地獄が存在しています。あなたたちが力を合わせ、それらを救う方が賢明ではありませんか?
    見なさい、ジェホヴィは私たちに前もって道を備えており、そしてこの同じ闇が私たちに降りかかることを預言し、主の御声として私たちに届けてくださいました。
    あなたたちはその警告を受け、最悪の事態に備える十分な時間があったのです。
  6. それならば、不平を言わず、喜びながら進み出なさい。
    恵みに関わらず、あなたたちの知恵と力を尽くして、ジェホヴィの御名において行いなさい」
  7. こうして彼らは幾年にもわたり、何組にもわたって神の前に集いました。
    しかし、ジェホヴィの霊魂によって絶えず叱責され、去っていきましたが、それは正義心からではなく、互いに同情し、神と天界の聖評議会に不平を言うためでした。
  8. 彼らはそれぞれに集まり、天界と地球の道について哲学を始めました。
    そして誰もが心の中で悪事を行わないと誓い、無知で堕落した者たちの所に行くよりも、もっと立派な方法でジェホヴィに仕えようと誓いました。
  9. そして彼らは堕天hadaの三か所で会合するようになりました。
    ヴィンデュのハラクトゥHaractu、チネヤのエタションEta-shong、そしてエジプトのハプセンディHapsendiでした。
    これらの場所は、天界の天使たちの集会によって、天界の大都市のようになりました。
    この集会は何年も続きました。
  10. こうして彼らはついに、これら三か所それぞれに長を立て、三つの長を一つの連合として統合し、その全体をジェホヴィへの奉仕に捧げることを決めました。
    こうして誕生したのが「聖霊連合the Confederacy of the Holy Ghost」でした。
    そして歓喜の声により、三人の天使が三つの首都に昇格しました。すなわち、ハラクトゥのカバラクテスKabalactes、エタションのエンノチッサEnnochissa、そしてハプセンディのルーアモンLooeamongである。
    そして三人は全員「聖霊Holy Ghostの子」という称号を授かりました。
    この三人は全員、かつて主神であり、高い階級を有していました。
  11. エンノキッサEnnochissaは以下の七人の天使を選び、彼らに主神の地位を与えました。
    ハプトゥHaptu
    ヴァジスタVazista
    ミラMira
    エラシギErasigi
    アダモンAdamon
    アメシュAmesh
    カクパCacpa
  12. カバラクテスは以下の七人の天使を選び、彼らに主神の地位を与えました。
    リ・ワンLi Wan
    アマタルAmatar
    ウェナテスWenates
    ホウィカムHowickam
    ション・ツィーShong Tsee
    マッサカクトスMassaqactus
    エニセアバブEnniseabab
  13. ルーアモンは以下の七人の天使を選び、彼らに主神の地位を与えました。
    ペトゥブセッタPetubusetta
    ロディRodi
    モヌリテンスMonulithens
    ジトゥリアZitullia
    ミリアムMiriam
    ゼステスZestes
    アバロトメスAbarothmes
  14. こうして、天界と地球の歴史において極めて重要な役割を果たすことになる連合が誕生しました。
    この連合は他のあらゆる同盟とは異なっていました。なぜなら、その構成員は全員、ジェホヴィに仕えることを公言していたからです。
    また、連合は全ての民にジェホヴィへの忠誠を要求しましたが、それは聖霊連盟の名においてでした。なぜなら、彼らはジェホヴィの人格そのものを否定していたからです。
  15. 神は彼らに警告しました。
    「たとえあなたたちは自惚れから自分が賢いと思っていても、必ず失敗します。なぜなら、主の人格を否定したならば、あなたたち自身が大衆が理解できるような人格になるからです。
    そうなると、あなたたちは遅かれ早かれ、破滅します」
  16. しかし、連合は神の言葉に耳を傾けませんでした。
    神はジェホヴィの目的を想い、心の中で悲しまれました。

【14章】

神はカユKa’yuの誕生を準備。

  1. 神は言いました。
    「見よ、今、地球の天界には三つの状態があります。
    偽神とその奴隷たちによる無政府状態、聖霊連合、そしてジェホヴィとその復活を信じる者たちです」
  2. 「それゆえ、今、私のルーイ長は私の前に進み出て、神の命令を聞いてください」
  3. と、主神は言いました。
    ルーイ長が玉座の前に来ると、神は彼にこう言いました。
  4. ソアナクトゥスThoanactusよ、あなたは地上のチネヤに降臨して啓示を与え、あらゆる声を出せても、スイスにはなれない者を誕生させてください。そして、あなたがこの務めを果たし、アジがその地に降り注がなくなった時、その者が定命の世界に生まれるようにしてください。
  5. そして、あなたはその者に大いなる学識と大いなる逆境、そして偉大な経験を与えなさい。
    彼はチネヤの諸国に根本たる教義を確立するでしょう。
    彼の信奉者たちは、地上で最も多く、最も平和な住民となるでしょう。
  6. あなたが幾世代にもわたる人間の支配によって彼の誕生に備えるように、あなたはこれらのその眷属を介して、弟子となる者を育てなさい。
    あなたがどれほど偉大な人物を育てようとも、同じ時代に、その者に従い、その教義を支持する多くの哲学者たちを定命の人間界に生み出すのは賢明なことなのです。
  7. なぜなら、ジェホヴィとその光は、定命の人間たちの間にその地の隅々まで浸透するからです。
    これについて、あなたはどう思いますか?」
  8. ソアナクトゥスは言いました。
    「ジェホヴィとあなたの御心のままに。
    神よ、これは最も喜ばしい御業です。そして我が眷属の声は私と共にあることを、私は知っています」
  9. 神は言いました。
    「ジェホヴィの御名において、チネヤの地のために、偉大なる霊魂の全て御声を聞く後継者の誕生のために、あなたをルーイの眷族長として戴冠させます」
  10. ソアナクトゥスは戴冠し、その眷属は神から勲章を授けられました。
    彼らは玉座の前に整列し、眷属は敬礼し、しかるべき儀式をもって退場しました。
  11. こうして神は、幾世代にもわたる歳月を経て、地の果ての地にもカユとして知られる人物を定命の世に生み出すために、このような労苦をされました。
    この人物については、後ほど詳しく述べます。

【15章】

神はサカヤSakayaの誕生を準備。

  1. 神は再び玉座の前に百万のルーイを呼び寄せ、エチェッサEtchessaを彼らの長に任命してこう言いました。
  2. 「エチェッサよ、あなたはこれらの眷族を率いて、地上のヴィンデュに降臨し、天界に礼拝所を築き、そこをあなたの本部としなさい。
  3. 見なさい、私はあなたに、望む結果をもたらすための多くの世代を与えました。
    さあ、その地の信仰者たちの世代を顧み、地位、階級、家系について選択しなさい。
  4. あなたがこの目的のために生み出す者は、王族の出身で、高貴な身分の君主でなければなりません。
  5. 私はその者を通して証明します。その者が正義への愛とジェホヴィへの奉仕のために、王国と家族、友人、そしてあらゆる地上の物欲を捨てて貧しい人となり、彼らと共に住み、共に働き、教え、導くことを。
  6. なぜなら、これらの人々の間には偶像崇拝が蔓延し、彼らは階級制度カーストに縛られているからです。しかし、私が教えるこの人物は、人々にジェホヴィへの奉仕を求め、ジェホヴィが血縁や階級制度をも超えて最上位に立つことを世に証明することでしょう。
    この自己犠牲を通して、人々は地上のあらゆる悪を克服できることを学んでほしいのです。
  7. そして、あなたはこの者に多くの弟子と、旅路と説教の場を与え、彼と共に歩む追随者を与えなさい。こういったものがなければ、彼の説教と実践はほとんど役に立たないでしょう。
    それゆえ、あなたの眷族はこの世代を統率し、十分な数の彼の教え子や追随者が世に生まれるようにし、この者が偉大なる霊魂の信仰者たちを再建する力として世に現れるようにしなさい。
  8. そして、これらの誕生が同じ時期になるようにしなさい。
    エチェッサよ、これについてどう思いますか?」
  9. エチェッサは言いました。
    「ジェホヴィの御名において、私は喜んであなたのしもべとなります。
    私の眷族もにとってもこれは喜びであり、ジェホヴィの栄光です」
  10. 神は言いました。
    「この目的のために、ルーイの長よ、あなたにヴィンデュの地の王冠を授けます!」
    そして神はエチェッサに王冠を授け、他のルーイにも記章バッジを与えました。
  11. その後、エチェッサとその眷属は神の玉座の前を敬礼を交わしながら通過し、地上のヴィンデュへと去っていきました。
    こうして、ルーイたちは神から力を与えられ、後継者サカヤをこの世に生み出しました。
    サカヤについては後ほど詳しく述べます。

【16章】

天界のモーセが下したジェホヴィの審判!

  1. 神の最高元帥の一人であり、天界の楽園都市を率いるハモナスタスHamonastasは、玉座の前に進み出て、敬礼し、こう言いました。
  2. 「ジェホヴィの息子であられされる神よ、私はあなたの前で語らさせてください!」
    神は言いました。
    「息子よ、語りなさい」
  3. ハモナスタスは言いました。
    「楽園の都の外、火柱の向こうに、あなたの高位の指揮官たちと共に、エギュプトのハッサHassaの地獄の一つから救出されたヌガンNu-ghanという者が絶えずこう叫んでいるのです。
    『ああ、ジェホヴィの息子である神よ!
    私を救ってください!私を救ってください!
    ああ、モーゼよ! モーゼよ! モーゼよ!』
  4. 彼は取り乱し、同じ言葉を何度も何度も繰り返し、止むことなく繰り返しています。
    看護師や医師たちは考えつく限りのあらゆる治療法を試しましたが、彼の呪いを解くことはできませんでした。
  5. 彼らは70日間も苦労した挙句、最後の手段として、あなたから何かを学ぼうと思い立ち、それで私は彼らをここに連れてきました」
  6. 神は言いました。
    「ヌガン!
    この者はエギュプトの信仰者たちに対して武器を取ったファラオの一人ではありませんか。
    ハモナスタスよ、この男の番人たちのもとに戻り、目隠しをさせて玉座の光に耐えさせなさい。
    その後、あなたと番人たちは彼を私の前に連れて来なさい」
  7. ハモナスタスは挨拶して立ち去り、しばらくして、守護者たちと、前述の通り絶え間なく叫び続けるヌガンを連れて戻ってきました。
  8. 彼が神の御座の前に立ったとき、神はこう言いました。
    「見よ、私はジェホヴィの息子の神である。
    あなたは何を望みますか?」
  9. しかし、男は神の言葉を聞かず、以前と同じように叫び続けました。
    そこで神は番人たちにこう言いました。
    「少しだけ目隠しを外して、光が当たるようにしなさい」
  10. 彼らは目隠しを少し外したが、なんと、光が彼を以前よりもさらに混乱させました。
    神は彼の嘆かわしい苦しみをご覧になり、番人たちに、彼が地獄にどれくらいいたのか尋ねると、「七十六年、そして、獄瘤knotに三年です!」という答えが返ってきました。
  11. 神は言いました。
    「私は、この者がユダヤ人を迫害したファラオであることを知っていました。
    彼を再び城壁の外へ連れて行き、そこに留置しなさい。
    私は、モーセの住処を知っています、精霊エーテリア界のリカのもとに、私の特使の一人を派遣します。もしかしたらモーセが彼に呪いをかけたのかもしれない。もしそうなら、彼を救えるのはモーセだけです」
  12. そして守護者たちは、神の命令に従い、ヌガンの霊魂を街の外に連れ出しました。
    そして神は、ラバの妹ヘロポニティスHaeroponitisを特使として火の矢船に乗せて、精霊界のグッサワニチャGussawanitcha、当時リカが滞在していた場所に派遣し、涅槃ニルヴァーナの長リカにこの件を報告するよう命じました。
  13. ヘロポニティスの言葉で報告は続きました。彼女が語ったのは次の言葉です。
    「数日後、私はジェホヴィの玉座の前に行きました。そこにはリカが座っていました。
    太陽のファランクスは今、精霊エーテリア界の各州を旅していました。
    私は彼にヌガンのことを物語りました。
  14. そこで、ジェホヴィの息子リカは言いました。
    『私の行動記録者にモーセを探しに行かせなさい。
    もしモーセがヌガンに裁きを下したならば、モーセは下天に戻って彼を救い出さねばなりません。
    ジェホヴィの正義は、あらゆる時と場所に及ぶのです』」
  15. ヘロポニティスは続けました。
    「私はジェホヴィの玉座の前で挨拶し、目的地を報告した者たちと共に再び精霊界へと出発しました。
    七つの世界と三百以上の涅槃の王国を通過した後、サペアスSapeas平原へと足を踏み入れました。そこには、リティヴィウスRitiviusギトゥルプサンGhiturpsan庁に属する大使館の大学や学校がありました。
    私たちはそこでモーゼを見つけたのです!
  16. 彼は私たちを見て、質問の内容を聞くとすぐにその原因を予言しました。
  17. モーセは言いました。
    『ああ、ああ!
    あなたが私を迎えに来られたので、何百年も眠っていたものが私の中で呼び起こさせられました。
    そうです、私はファラオに呪いをかけました。
    私は彼にこう言いました。
    『お前は必ず私を呼び出して、苦しみから救ってもらうだろう』
    その後、私は小羊の犠牲の血についてこう付け加えた。
    『これは、ヘブライ人が受けてきた苦しみに対する、お前とお前の民に対する無実の血の証となろう』
  18. むしろ、私は彼を許すべきでした。
    ああ、ジェホヴィ!ジェホヴィ!
    私はあなたの前で罪を犯しました!
    そしてあなたは長年にわたり私を探し出し、そのことを私に明らかにしてくださいました。
  19. 全能なる御方よ、あなたは正義です!
    あなたの御名とその叡智と力により、私は下天に戻り、私が裁きを下した人々と民を再び救い出します!
  20. モーセは泣き、建造者たちに、最も速い優れた船を用意するよう命じました。
    そしてモーセは、自分と共に旅立ってくれる三万人の志願兵を集めました。
  21. 全ての準備が整うと、モーセは仲間たちに別れを告げ、彼とその眷属は火の船に乗り込みました。
    まもなく、私たちの二艘の船は、まるで赤い星、すなわち地球を目指して競走するかのように進み始めました。
    そして数日後、私たちは地球の天界、神の住まう楽園の都に到着しました。
  22. これがヘロポニティスからの簡潔な天界の報告でした。
    なぜなら、楽園に到着した時点で、彼女の使命はひとまず完了したからです。
  23. モーセが来ることが楽園に知れ渡ると、大いなる喜びが起こった。
    神と聖なる十一主神、そして聖評議会は全員、モーセに会いたがっていたからです。
    神は元帥と楽士たちに、首都を出てモーセに会い、玉座の前まで彼を案内するよう命じ、彼らはその通りにしました。
    モーセは神の玉座の前に進み出て「時の審判Judgment of Time!」の印を掲げて敬礼すると、神は「汝の労苦は我らの喜びであり栄光であるThy Labor is our Joy and Glory!」と印を掲げて彼に応えました。
  24. 神は言いました。
    「モーセよ、ジェホヴィの御名において命じます、こちらに来て、私の玉座の隣に」
  25. モーセは階段を昇り、神の玉座の右に座りました。
    そしてモーセは聖評議会と聖なる十一主神たちに言いました。
  26. 「あなたの神は私の神でもあります。
    私はジェホヴィの御心により、その愛と支配の下に託され、私と私の言葉によって苦しんできた者たちを救いに来ました」
  27. 神は言いました。
    「まずは休息の日を取った方がよいのではありませんか?」
  28. モーセは言いました。
    「いや、私がファラオであったヌガンを救済するまでは、平和などあり得ません。
    それゆえ、元帥たちはこの者の番人たちのもとに行って、彼をこの玉座の前に連れて来てください」
  29. そしてしばらくして、ヌガンが再び連れてこられました。
    光が彼を傷つけないように、彼は覆いをかぶっていました。
    彼はなおも叫び続けていました。
    「ああ、神よ、ジェホヴィの息子よ!
    ああ、モーセよ! モーセよ! モーセよ!」
  30. モーセはこの光景を見て、その痛ましい光景に圧倒されそうになった。
    モーセは涙を拭い、立ち上がり、両手をジェホヴィに掲げてこう言いました。
    「ジェホヴィよ、あなたの光の中の光よ。
    ジェホヴィよ、あなたの力の中の力よ!
    私が呪った彼をお救いください。
    彼に対して罪を犯したこの私に、彼の悲しみと苦しみを負わせてください!」
  31. モーセがジェホヴィの御前に立ち尽くすと、雲のような黄色い光のマントが彼の上に降り注ぎました。
    辺りは死のように静まり返りました!
  32. ヌガンの目隠しブラインドとマフラーが落ち、彼は沈黙し、微動だにせず、畏敬の念を抱きながら聖なる光景と、神の玉座に座るモーセを見つめていました!
  33. ジェホヴィの霊魂が聖なる場所を突き動かしており、音楽家たちはその力を感じました。
    それは精霊界から来た、力強き者の光だったのです!
  34. こうして、一万の声の音楽が静かに聖なる聴衆に降り注ぎました。
    最初は遠くから聞こえるかのように穏やかでしたが、やがて近づくかのように次第に大きくなっていき、やがて賛美歌がジェホヴィへの賛美を告げるようになりました。
  35. ヌガンはモーセの栄光と精霊エーテリア外套マントから目を離しませんでした。なぜなら、モーセを、まるで昨日、地上のエギュプトで別れたばかりのモーセを知っていたからです。
  36. モーセはゆっくりと、伸ばした腕を下ろしました。その両手は黄色い炎のように輝いていました。
    モーセは厳かに言いました。
    「ジェホヴィよ!(エロイEloih!)
    あなたに賛美あれ!
    あなたは正義なる者、全能なる創造主なり!」
  37. ヌガンはこう付け加えました。
    「主を通して終わりなき世界に全ての救済がもたらされました。
    ああ、ジェホヴィよ、私は永遠にあなたの賛美を歌います。
    あなたはモーセにとっての至高なる神、私の救世主です。
    ああ、ジェホヴィよ、私が迫害し、虐待した主を見上げることができるように、私を強くしてください」
  38. モーセはファラオ(ヌガン)を見つめてこう言いました。
    「この事は必然だったのです。
    あなたは人類ピラミッド時代の最後の者であり、私は正義の者たちの移住を行った最初の者です。
    万事は、主によって、主の道と時において行われるのです。
  39. 私があなたとあなたの民に下した呪いによって、私はあなたと彼らを救うために戻ってくる義務を負っています。
    同じように、あなたがイスラエルに下した呪いによって、あなたは今、地上に降り立ち、イスラエルを復興させるために奮闘することになるでしょう。
  40. イスラエルは異教徒や偶像崇拝者の習わしに倣い、共同体から離脱し、王に服従しました。
    その民は分裂を繰り返し、その多くが偽​​神バアルとアシュタロテの崇拝者となっています。
  41. そうです、彼らは平和と愛というわたしの戒めを忘れ、戦争と地上の勢力拡大に走ったのです。
  42. あなたは一万の高位の天使を率いて、地上のイスラエル人の居住地へと降りて行き、霊感によって、あなたとその眷属は、イスラエル人から霊感の届く者を選び出し、彼らに啓示を下し、彼らの周りにいる他の全ての民、そして異教徒や偶像崇拝の部族から連れ出してください。
  43. あなたとその眷属は、これらの定命の人間と共に数百年を過ごし、霊界es’seanの教義に倣い、彼らを平和と無抵抗の中で再建してください。そしてあなたは彼らをエセアンEs’seansと呼び、他の全ての民と区別してください」
  44. ヌガンは言いました。
    「モーセよ、あなたの命令は実に正しい。あなたの言葉がジェホヴィの御言葉であることを私は本当に知っている。
    あなたに懇願するが、私とその眷属の、この労苦はいつまで続くのだ?」
  45. モーセは言いました。
    「数百年です!
    あなたがジェホヴィに十分な光を灯し、私が小羊の血によってジェホヴィの民をエギュプトから救い出したように、イスラエル人の血によって平和と愛、そして善悪の教理が再び確立されるまでです。
  46. そして、あなたがエセアンの世代を完成する時、あなたには神の玉座から特定のルーイが遣わされるでしょう。彼らはあなたと共に働き、御父の声を聞き分けられるイスラエル人が定命の世界に生まれるまでそうすることでしょう」
  47. ヌガンは言いました。
    「至高の御方の息子、モーセよ、今こそ私の願いを聞き入れてください。
    私が地上で死に天界に入った時、かつて私がいたように、天界で私を待っている私の王国があるのを見つけた。
  48. 彼らは、地上で私が彼らに課した奴隷状態のために、乞食、奴隷、愚か者となり、惨めな境遇に陥っていた。
    私は彼らから逃れることも、彼らを脇に置くこともできなかった。
    客観的には離れていても、心の中で主観的に彼らを思い出し、再び引き戻された。
  49. そうなのだ、私は子馬のようだった。
    最初は鎖につながれて引っ張られるがうまくいかず、また引っ張っても失敗し、ついには逃げられないと分かると、おとなしく従う。
    同じように私は王国に縛られ、最後には彼らに屈服し、奴隷となり、彼らを養う義務を負ってしまった。なぜなら、私は彼らの才能を奪っていたため、彼らは幼児のように無力で、中には極めて邪悪な者も多かったからだ。
  50. それでもなお、私はこれを逃れられないものと受け入れ、何百年間も、彼らと労苦を共にし、できる限り改善に努めた。そしてやがて、数百年後には脱出の道を見つけられるという希望が、私に一筋の光を与えてくれた。
  51. しかし、ああ、ああ!
    すでに暗かった私の天界に、闇(アジ)が降りかかってきたのだ。
    地上で私が殺した悪人たちが、復讐のためにと私に襲い掛かってきたのだ。
    無秩序が私と私の民を覆い尽くした。
    彼らは狂気の悪魔と化し、私を捕らえ、縛り、傷つけ、恐ろしい悪臭で窒息させてきた。
    彼らは何百万といた!そして、彼らの呪いは毒矢のように私を突き刺してきた。
    私は長い間彼らと戦い、あなたとジェホヴィに叫んだ!
    しかし、ああ、ああ!
    私は地獄にいた。誰も私の祈りを聞いてくれなかった。
    何日も何ヶ月も何年も耐えたが、結局は新たな、より恐ろしい恐怖を経験するだけだった!
  52. この苦しみがどれほど長く私を襲っていたのか、私には分からない。ただ覚えているのは、私の魂が内側で病みつき、まるで永遠の死のように沈み込み、気を失いそうになったことだ。
    それは消し去ることのできないものだった。
    私にはそれが一万年にも感じられた!
  53. 突然、私はここにいた!
    偉大なる霊魂の聖なる息子よ、あなたの前で私は我を失っている!
    私はどこから来たのか?
    何が起こったのか?
    それともこれは単なる錯乱した夢の中の束縛なのか?
    再びあの恐ろしい悪夢に逆戻りしてしまうのだろうか?
    古き王国が再び私の前に降りかからぬよう、どうすればここから立ち去ることができるだろうか?
  54. 彼らはこの辺りで待ち伏せしているのではないだろうか?
    再び私を捕らえ、新たな責め苦を与えようとしているのではないだろうか?
    ああ、モーセよ、私に教えてください!
    どうすればあなたの正しい裁きを果たせるだろうか?
    再び罠にかけられることもなく、できることなら永遠に!」
  55. モーセは言いました。
    「私はあなたに新しい名を与え、私が拵えた衣服をあなたに着せましょう。そうすれば彼らはあなたのもとに来るよりも、むしろあなたから逃げ去るでしょう」
  56. モーセは黄色い雲のようなものを集めて外套を作り、それをヌガンに着せました。そして彼を光のしもべを意味するイラエスIllaesと名付けました。
    その後、彼はガフォナヤGafonayaの助けを借りて一万人の協力者が与えられ、使命を果たすために地上へと送り返されました。
  57. そして神はファラオに百人の使者を任命し、毎月楽園に言葉が伝わるようにしました。

【17章】

  1. 神は楽園で休息の日を宣言し、住民がモーセとその眷属に会い、共に喜び合いました。
    楽園におけるその日は盛大なものとなりました。
  2. 翌日、モーセはヌガンと共に地獄にいたエギュプト人のもとに、救済を果たすべき地へと出発しました。そこには1140万もの霊魂がいました。
    モーセはその場所について検分官たちと協議し、エラバンElabanを移住先に定め、そこに移るよう命じました。
  3. モーセは彼らと共にアラテサイアAratesaian天高原の隔絶された地域、エラバンへ行き、そこで112日間滞在して苗床、病院、工場を建設しました。
    また、モーセは各集団とその系列に役人を任命し、自ら足を運んで彼らとの間を行き来し、何万人もの人々に奉仕し、礼拝所を提供しました。
  4. その後、モーセはサレモンSalesmonを彼らの指揮官に任命した後、モーセは出発し、楽園に戻り、さらに二日間滞在した後、別れを告げて、涅槃の自らの天界の王国へと旅立ちました。
    しかし、出発前に彼はこう言いました。
    「アジの森が過ぎ去り、ジェホヴィの御心にかなうならば、私は再び戻って私の眷族たちの面倒を見ましょう」
  5. そして今、神は西アラビーニャのヘブライ人、つまり勢力を増していた神バアルがその地に住む偽神ダゴンDagonと結託し、地上の六つの神託所と自らの小さな天界の王国を支配していた者たちに目を向けました。
  6. その頃、ヘブライ人は分裂した民となっていました。彼らのうち、少数は依然としてジェホヴィを崇拝し、預言の大学や学問の場を有していました。しかし、大多数は「主神と神Lord and God」である者を崇拝し、偉大なる霊魂はバアル、ダゴン、アシュタロス、あるいは他の神と同様に、天界のただの大いなる存在という程度で信じられていただけでした。
  7. 神は彼らについてこう言いました。
    「彼らは多くの偽装を施していますが、私には二つのことしか見えません。
    常に臨在せし御方Ever Present、ジェホヴィを崇拝する者たちと、異教に流れ込んだ者たちです。
  8. 真の信仰者たちは大学や学問の書物で学んでいるのを私は見ています。しかし、他の者たちは異教徒と同じように、神託(霊魂)に頼る者となっています。
  9. 彼らはどうして団結した民であり続けることができましょうか?
    ある都市や神殿の神々は一つの教義を教え、別の場所の神々は別の教義を教えているのです」
  10. 神は以前、エベンニゼルEbeneezerに、一万人の天使の助手たちと共にジェルブJerubという者を遣わし、信仰者たちの王と共にいさせようとしました。ジェルブがさらに一万人を求めたので、神はその1万人をジェルブのもとに遣わし、こう言いました。
  11. 「バアルとアシュタロス、ダゴンとホーガクHaughakの間でまもなく戦争が起こります。
    これらの神々は天界で戦うだけでなく、その戦いを人間にまで持ち込みます。
  12. そしてイスラエル人は、古来の平和の教義を捨て去るだけでなく、他の国や民族に対して、そして互いに偉大な戦士となるでしょう。
  13. ジェルブよ、あなたの神の言葉に心を留め置いてください。
    バアルとアシュタロスが争い、神殿と神託を無視している間に、あなたはそれらを所有しなさい。
  14. これらの偽神たちが五人の天使を忠実な臣民として得ることは、一人の定命の人間を得ることよりも良いのです。
  15. 偽神の使者から、あらゆる預言の学院を守りなさい。そして、ジェホヴィの崇拝者たちが、多くの預言者を産み出すようにしなさい。

【18章】

聖霊Holy Ghost」という単語の意味と起源!

  1. 神の天界の楽園に、いわゆる聖連合の長たちからの使者、タエナスTaenasがやって来ました。
    神の最高元帥は彼を神の前に導くと語るよう命じ、タエナスは次のように言いました。
  2. 「神よ、あなたにご挨拶申し上げます。
    聖霊の三人の息子たちに代わって、私は彼らの言葉を宣べ伝えるために御前に参りました。
    神よ、私は彼らから言うべきことを指示されており、私の言葉は彼らの言葉であることをあなたに宣言します。
  3. 第一に、あなたが裁きを下す前に私たちの言い分について聞いてくださらんことを。
    第二に、あなたが自ら考え、語る自由を主張するように、私たち全員もそうなのです。そして、私たちの行動に誤りが生じるのは、私たち自身の問題であり、あなたの問題ではありません。
  4. あなたが「原初の人格All Personを見なさい」と言いいますが、私たちはそうは言いません。
    私たちは「無限の世界all expanseを見なさい」と言います。その存在は影、幽霊に過ぎません。
    そして便宜上、私たちはそれを聖霊と呼びます。
  5. これは私たちの特権ではありませんか?
    誰が私たちを否定できるでしょうか?
    一人の人間が他の人間に対して正当な支配権を持てるでしょうか?
    一人の指揮官、あるいは唯一の神がいるのでしょうか?」
  6. 神は言いました。
    「続けなさい」
  7. タエナスは言いました。
    「もし私たちが正しいのなら、私たち自身で自分の行いを判断することになります。しかし、もしあなたが正しく、この事が原初の人格に連なるものだとすれば、あなたは主の御心を行う従者となります。
    ここまでは正しいですか?」
  8. 神は言いました。
    「そう思います」
  9. タエナスは言いました。
    「では双方に自由があると?」
  10. 神は言いました。
    「その通りです」
  11. タエナスは言いました。
    「私は子供の頃、助けを借りて歩いていました。しかし今は強くなり、独りで歩けます。ならば、私の判断によれば、独りで歩けないといけないと思いますが?」
  12. 神は言いました。
    「続けなさい。後で話します」
  13. タエナスは言いました。
    「私たちは古来より、ジェホヴィの信仰者たちによって永遠の平和が宣言されてきたのを見てきました。そして、地上においても天界においても、そのような人々は地上の暴君と天界の偽神たちの犠牲者となっているのです。
  14. 聖霊の御名において、地上においても天界においても、私たちは戦いを挑みます。
    私たちはあなたやその民と共に地上や天界で戦うことはできません。なぜなら、あなたとその民は、天使も定命の人間も、皆平和であり、戦うことを知らないからです。
  15. 私たちの戦いは戦士とのみ行います。
    私はこう言います。
    あなたには処女の娘がいます。悪人が彼女を襲いました。
    あなたの教義によれば、駆け付けて娘を奪い去ること。私たちの教義では、その者を叩きのめして娘から引き離すことです。
  16. 邪悪な神々と悪霊たちが、地上と天界で徳のある人々を襲っているのを、私たちは見ています。
    正義のために、私たちは彼らを滅ぼすために戦います。
    神よ、私たちはあなたと敵対するよりも、あなたの恩恵にあずかる方がはるかに多いのです。
  17. 平和と美徳のため、自由と知識のために、私たちは血を手に浸します。
    地上の者にはこう言うでしょう。
    『あなたは博識を得よ』
    天界のエスヤンにはこう言います。
    『あなたは人間のもとに戻ることなく、その地位に留まり、博識と徳を身につけなさい』
  18. 神よ、だからこそ私たちはあなたのもとに参りました。
    あなたは私たちの根源を知ってくださるからです」
  19. 神は言いました。
    「それでは、あなたたちは定命の人間と天使は誰を崇拝すべきだと言うのですか?」
  20. タエナスは言いました。
    「私たちは彼らにこれを命じるのではありません。私たちは、彼らが望む者を崇拝する自由を与えるのです」
  21. 神は言いました。
    「あなたたちは言いました、『私たちの教義は、悪人を処女から追い払うことだ。だがあなたは、あるいはあなたの模範では、何が教えられるというのか?』と」
  22. タエナスは答えました。
    「攻撃者は罰を受けるに値します」
  23. 神は言いました。
    「それでは、平和で高潔な者たちに『武器を取って敵に苦しみを与えよ』と言うのですか?」
  24. タエナスは答えました。
    「その通りです」
  25. 神は言いました。
    「もし彼らがあなたたちに尋ねるとしたら、それは、いかなる権威によるものなのか?」
  26. タエナスは言いました。
    「聖霊と御父(連合)の権威によって、そしてその息子によって、すなわち連合のあらゆる主神たちによってです。
  27. 私たちは定命の人間と天使に、万物は法によって成り立つと教えます。そして「法」という言葉は、「偉大なる霊魂」あるいは「ジェホヴィ」という言葉に取って代わるでしょう。
  28. 神は言いました。
    「さあ、タエナスよ、私の言葉を聞き、愛をもって、あなたたちのいわゆる三位一体の同盟と高位の指導者たちにこの言葉を伝えなさい。
    ジェホヴィの息子である楽園の神は、この玉座の光のもとにこう言います。
  29. あなたたちは地上でも天界でも、長きにわたり勝利を収めるでしょう。しかし、それはあなたたちが考えているような方法ではありません。
  30. なぜなら、あなたたちは定命の人間と天使に崇拝に値する「頭」を用意しなければいけなくなるからです。そして、あなたたちの三つの天界は、地上でも天界でも三位一体の神々、あるいは三位一体として知られるようになるでしょう!
  31. そして人々は、父、子、聖霊という三つの部分から成る想像上の人物を崇拝することになります。そしてこれが彼らの偶像となり、愛、怒り、嫉妬、偏愛、戦争、そして破壊の象徴となるのです。
  32. 「悪人に罰を与えよ」と言ったあなたたちが、あらゆる悪の扉を開くことになるのです。
    なぜなら、隣人と争った者が『罰に値する』とその者を非難するからです。
    闇の中にいる者たちは力ある者たちであり、弱い者たちを襲い、殺すことでしょう。
  33. あなたたちの三つの天界の王国に争いが起こり、あなたたちは三人の偽神のようになるでしょう。そしてあなたたちが全能なる御方を公言しないので、三人の神はそれぞれ自らを全能者と宣言せざるを得なくなるでしょう。
  34. なぜなら、創造主における至高なる方を否定する全ての人と全ての天使に適用される規則が、彼らを偶像崇拝の対象としてしまうからです。
  35. あなたたちは言いました。
    『私たちは定命の人間と天使が誰を崇拝しようと構わない』
    では、なぜバアルを崇拝することが善ではないのですか?
    ダゴンの場合は?
    アシュタロスは?
    しかしこれらの神々は、自分たちを崇拝する民を奴隷にしているのです」
  36. タエナスは言いました。
    「いいえ、彼らは邪悪な神々です。私たちが彼らの奴隷を解放してみせます」
  37. 神は言いました。
    「誰が主人であり、誰が奴隷なのですか?
    地上ですか、それとも天界ですか?
    どうして、他者を支配することになるかもしれないのに、三位一体の連合を廃止しないのですか?
    そして、自由を唱えながらも、どうして、それを実践しないのですか?
  38. あなたたちは自由を主たる目的と宣言するがゆえに、無学な者、さぼる者、手を抜く者、怠け者を誘惑するでしょう。なぜなら、彼らは全員、自分の弱みをもって、それを自由の恩恵と主張するからです。
  39. 遠い未来、あなたたちの王国は最低の階級の者たちによって構成されるでしょう。そして彼らはあなたたちを現在の高尚な決意から引きずり降ろし、あなたたち自身も暴君、邪悪な神となり、先人たちと同じ運命を辿るでしょう。
  40. 地球と天界は、そこに住む全ての民の復活のために、私の手に委ねられました。しかし、暴力によって支配を成し遂げるという使命も、その望みも、私にはありません。
    あなたたちが私の王国から撤退したのは、あなたたち自身の行為によるものなのです。
  41. 私が、あなたの離脱を嘆き悲しむこの身でさえ、私がジェホヴィの道をどれほど理解できていないかを物語っています。
    タエナスよ、あなたに、そしてあなたを通してその長たちに告げます。
    あなたたちの行いは私の目に邪悪に映っていますが、それもジェホヴィがあなたの労苦を究極の善へと繋げてくださる形で、遠い未来に証明されるでしょう。
  42. 天界と地球の神はこう言いました。
    「それゆえ、三位一体の長たちのところに、私の言葉を伝えなさい。
    私は、まるで父が息子を焼き尽くす火の中へ置き去りするように、あなたたち全員と別れます」
  43. タエナスは言いました。
    「神よ、私はあなたに敬意を表しつつも、あなたのあまりに平和的な生き方を哀れむ者たちのもとに行きます」
  44. そして、タエナスは敬意を表して挨拶し、立ち去りました。

【19章】

  1. 神は使者の長エラステスErastesを召し出し、こう言いました。
    「あなたはあなたの神とタエナスの言葉を聞きました。
    それゆえ、私の残りの王国のそれぞれに一人ずつ、三万四百の使者を同伴してこの言葉を伝えなさい。そうすれば彼らは十分な注意を払い、賢明かつ先見の明をもって事を進めるでしょう」
    エラステスは言いました。
    「ジェホヴィとあなたの御心のままに!」
    そして彼は挨拶して退席し、使者の宮殿に行き、そこで自分の眷属を選び、彼らにこの伝言を伝えるとともに指示を与えました。
    そして彼は各人に、自らの役人を選び、それぞれの旅船を用意する権限を与えました。
    それから間もなくして、彼らは全員、出発しました。
  2. さて、すぐに崩壊し、三位一体の連合に流れ込んだのは以下の王国でした。
    ショーエガンSho’e’ganと、その28の副王国(すべて堕天にありました)
    ギエワンGhi’e’wanと、その44の天界の堕天の王国
    ハオトゥスHaotusと、天界の7つの堕天の王国と5つの副王国
    トゥワタルTuwahtalと、テオブラキスタンTheovrahkistan高原の最初の復活にある30の王国
    リヴラガLivraggaと、71の天界の副王国(そのうち38は第二の復活に入る準備ができていました)
    ジャフキンJahkinモウルMouru(天界に97の堕天の王国があり、そのうち87が第二の復活に昇格しようとしていました)
    ガンゾエGanzoeと400の堕天の王国(その多くは第一の復活より下位にありました)
    ハプスHapsuは、第二の復活の最中にある七千万の天使を抱える四つの天界の王国を有していました
    イトゥルバIturbaは、第二の復活の最中にある一億四百万の天使を抱える十二の天界の王国を有しており、その半数は階級五十以上でした
    ワンタワチャWantawachaは、第二の復活の最中にある三億の天使を抱える三十の天界の王国を有しており、その四分の三は階級五十以上であった。
  3. 第二天体の七つの下天の王国のうち、第一の復活にある天使は八億人おり、彼らはそれぞれの属州から三位一体の地域、アメシャAmeshaへと移住し、その背後の道を破壊しました。
  4. さて、神は天界の王国の大離脱と三位一体への忠誠を知ると、心は悲しみに暮れてしまいました。すると、ジェホヴィの御声が届き、こう仰せになりました。
    「どうして、あなたはこのことで心を痛めるのですか。
    その重荷が軽くなったことに、神が嘆いているのですか?
    ご覧なさい、この日、この時、三位一体の神や主神たちは、この加入を大いに喜んでいます。いや、彼らは自分の肩にどれほどの重荷が背負わされているのか、何も気づいていないのです。
  5. しかし、三位一体の神、特に彼らの首都と主要な王国には、代理人を遣わさないといけません」
  6. そこで神は、使者とは異なる多くの代理人を任命しました。なぜなら、彼らは神以外の何者の指揮下にも属さないためです。
    神は彼らに言いました。
    「あなたたちは、私が指定する場所に、旅人や寄留者として、それぞれの方法で行き、三位一体の神、特に長や指導者、「主神と神」である者たちの行い、そして彼らの教えと統治を観察してきなさい。
    そして、あなたたちの都合の良い時にその場所を出発し、ここに戻ってきて、私の聖評議会と聖なる十一の主神たちに知らせなさい」
  7. そして、代理人たちは命令どおりに出発しました。

【20章】

三位一体と呼ばれる聖霊連合について。

  1. 主神は言いました。
    「三位一体の三つの天界の王国、ヘラクトゥHeractuエタションEta-shongハプセンディHapsendiはそれぞれ独立していましたが、バアル、ダゴン、シュレス、アシュタロスなどの邪悪な神々に対する攻防のため同盟を結んでいました。
    これらの神々の天使は奴隷状態にあり、邪悪な目的のために拘束されていました。
  2. そこで、三位一体は共同で、これらの天に平和が確保されることを目的とした戦争を宣言しました。
  3. しかし、三位一体はそれぞれ、自分の天界と、その天界に覆われた地球の部分を管理していました。
  4. なぜなら、彼らは天界と地球を三つに分け、それぞれを一人ずつ割り当てていたからです。
  5. それでは、三位一体の戦争の歴史を以下に記します。
  6. まず、ルーアモンLooeamongと、彼が倒した偽神々についてです。
  7. バアル、ダゴン、アシュタロスの天使軍団との間で、堕天と地上において三つ巴の戦いが繰り広げられおり、100億もの天使たちが、彼らの指揮下で戦っていました。
  8. ルーアモンは彼ら全員に宣戦布告し、80億人の天使の戦士を自らの配下に徴集しました。
  9. 最も復讐心に燃える女神アシュタロスは、以前、背教したユダヤ人たちに数億の天使を遣わし、互いに戦争と残虐行為を扇動して彼らを滅ぼし、バアルの臣下とならないようにしました。さらに数百万の天使をパーシーの都市、エギュプトの都市ダスクラスDaskrathバビロンBabylonゴナッサGonassahティルスTyreロマセインRomaxain、そしてその他多くの大都市の王や女王たちにも遣わし、ジェホヴィの崇拝者だけでなく、バ​​アル、ダゴン、あるいは他の神々を崇拝する全ての人々を滅ぼすために軍隊を派遣するよう仕向けました。
  10. 一方、バアルは何億もの天使たちを地上、ヘレステHelesteと西の地域、そしてイスラエルの民にも遣わし、定命の人間たちを東の王国、特に女神アシュタロスの領土にある二つの強大な都市、バビロンHelesteダスクラスDaskrathとの戦いに駆り立てました。
  11. そして、定命の人間の軍隊は、彼らが目にすることはなかった天使の軍隊によって進軍を開始し、東西南北で戦争が激化しました。
  12. 三位一体のルーアモンは言いました。
    「私は両者を滅ぼす。
    天使の戦士の軍勢を中央諸王国、大暴君キュロスCyrusのもとに遣わす。
    私は神託を掌握し、キュロスにパーシーへの進軍を命じる。
    彼はアルゴスArgos’yans人と同盟を結ぶだろう。
  13. ハッチェサンHatchesanカルソカKarsokaは私の国となる。ヘミアHemiaバビロンBabylonニネヴァNine’vahガッサカドGassakadハンネダンHannedanサルエムSaluemの都市は、もはやバアルとアシュタロテに屈服することはない、永遠に。
  14. ベルスBelusは私のものとなる。ヒナHinaマロスMarothホヴァンHovanトレスTorresデルフィDelfiの都市と神殿も、ファイアスPhiresソマクSomakマケドニアMacedonトゥエスThuesの居住地も、そしてミュルシルスMyrsilusミルススMyrsusギュゲスGygesシモンSimonガンマGammaファビアンFabiyanスルスSulusクラズヤCraz’yaワカディアWakadyaプリズP’hridゲムナエGemnaeマザンMa’zanロダエR’hodaeの大神託所も私のものとなる。
  15. 私は力ずくで彼らを征服する。いや、力ずくで他の全ての天使と神々をここから追い払う。
    そして私の戦天使たちはこれらの神殿を征服する。神々に相談に来る者は、私自身の答えを得るであろう。
    私は私のやり方で人間を戦争へと駆り立て、征服し、あるいは滅ぼすと決めた場所に駆り立てる。
  16. 女神アシュタロスの豪語もまた、同様に脅威的でした。
    彼女は言いました。
    「天界と地球が荒れようが構わない。もし私がそれらを所有できないなら、滅ぼし、いかなる神もそれらを所有できないようにする。
  17. 全てに勝てない場合に備えて、幾千億もの天使を腐れゆく獄瘤、地獄の中に投げ込む用意をしておく。
  18. 私は、パーシーのクセルクセスXerxes王とその王国に、数百万の戦天使を遣わす。彼らは全ての男女子供、アルゴスArgos’yans人、そして中央部と西方の諸国を狂気に取り憑かせる。
  19. 私はクセルクセスを、かつて地上に存在したことのない最強の軍団と共に進軍させる。
    そして彼らは進軍する先々で、略奪する。
  20. 私はクセルクセスとすべてのパーシー人に、彼らがこれらのことを自らの繁栄と栄光のため、そして自らの敵を略奪するために行っていると信じ込ませる。
  21. クセルクセスが地上のあらゆる地域を略奪し征服した後、バアルと他のすべての神々を神託所と神殿から追い払う。
    クセルクセスは布告を発し、私、アシュタロス以外の全ての神々の廃絶を宣言する。
  22. こうして私が地上にしっかりと根を下ろした暁には、私の軍団を三位一体という新たな神ルーアモンに向かわせる。そして彼を地獄に叩き落とす。
    彼はそこから永遠に逃れることはできないでしょう」
  23. こうしてアシュタロスは、天界の戦士たちをこの壮大かつ自暴自棄の任務のため集結させました。なぜなら、クセルクセスがパルシエの王位に就く前から、彼女はこの計画を練り上げていたからです。
    当時、諸国の王や富豪たちは、あらゆる重要な事業に関して霊魂に相談していたため、アシュタロスにとって、数百万のパーシー人を自らの計画遂行の虜にさせるのは容易なことではありませんでした。
  24. そこでアシュタロスは、その元帥たちに、直近の仕事のために男女合わせて20億の天使戦士を召集するよう命じました。そして彼らが北方の大地の山々、アフロヤッガAfflo’yaggaを越えた先の天界、ネアビッサNeabissaに到着すると、彼女は首席弁論家マテウスMateusを通して、彼女自身の演説を用意させ、戦天使たちの前で朗読させました。
  25. 900年前、かつてオシリスの主神であったマテウスが、演説を行いました。
    その概要は以下の通りです。
  26. 「『我は、全ての天界と地球を統べる女神アシュタロスである。
    見るがよい!天界も地球も我が物です』
    と、アシュタロスは言いました。
    『我は太陽を二つに引き裂く。それは我が物だからだ。
    我が破片を再び引き裂く。それらは我が物だからだ。
    そこからから我が星と月を造った。しかし、大地はわが足台として造った。なぜなら、それは我が物だったし、永遠に我が物となるからだ。
  27. 我は全ての生き物をそこに住まわせた。
    彼らは我の創造物である。
    そして、汝らもまた我が物である。
    我は星々に人を住まわせ、そこに住む者たちに大きな喜びを与えた。そして、地球と我が天界は大きな喜びの場所であった。
    なぜなら、我が、我が子全員に豊かさを与えたからである。
  28. しかし、遠い星々の住民たちは、邪悪な神バアルと争い、彼を追い出した。そして彼は我と我が天界の御座を奪おうとしてここに来た。
    愛する者よ、よく聞くがよい。
    我は小指で彼を滅ぼすことができる。しかし、彼は汝らの女神に相応し者ではない。ゆえに、我は汝らに、彼を捕らえ、地獄に投げ込み、永遠に苦しめるという栄光を与えよう。
  29. しかし、他の邪悪な神々が彼の地上の領地を占領しないように、それらも滅ぼす。
    それゆえ、アシュタロスの命令に耳を傾けよ。すなわち、汝らは地上に降り、パーシー人たちに憑りつき、唆して進軍させ、地上の他の全ての民を滅ぼせ。
    まずアルゴスArgosにあるバアルの要塞から始めよ。そこのバアルの配下には多くの副神がいるが、アルゴスの人々はバアルを知らず、ゼウスZeusと呼んでいる。
  30. 我が戦天使たちの中で勇敢な者には、大いなる昇進と栄光、そして何千何百万もの奴隷を与えよう。
    バアルが打ち負かされて地獄に投げ込まれる時、汝らはその天使の奴隷たちを奪い取り、汝らの勇敢な行いに応じて、自らの所有物としてよい』
  31. アシュタロスは天使の眷族を指揮し、地上に遣わしました。彼らは将軍や将軍たちによってパーシーの周囲に配置されました。
    彼らは昼は人々の前で指揮を執ってアルゴスと戦うように人々を鼓舞し、夜は彼らと共に過ごし、夢や幻の中で霊的に語りかけるように命じられていました。
  32. こうしてクセルクセスとパーシーの民は、アルゴス人を滅ぼすために出陣しようと奮い立ちました。
    クセルクセス王は250万人の兵士を率いて軍勢を率いました。アシュタロスの天使たちの霊感と執念はあまりにも強大で、さらに250万人のパーシー人をクセルクセスの兵士と共に進軍させました。
    こうしてクセルクセスの軍勢は総勢500万人となり、これは地球史上、そして未来においても最大の軍隊となりました。

【21章】

  1. アルゴス人(ギリシャ人)の神バアルは、20億の戦天使を召集し、適切な指揮を執った後、マケドニア北部、ティラグ山脈の下天の王国ベトハガスに集結させると、こう言いました。
  2. 「見よ、お前たちの創造主だ!
    我が息吹によってお前たちはこの地上に立つことができた。
    我は、古来より天地の主上神と呼ばれたデユスである。全ての場所は我が場所、全ての主権は我のものである。
  3. 我が天界をお前たちに与えたのは、永遠に継承させるためである。しかし、邪悪な女神アシュタロスがお前たちを略奪するためにやって来た。
  4. そして彼女は、お前たちを終わりなき責め苦に投げ込むと、その太腿に誓った。
  5. 見よ、我は太陽と月と星に新たな誓いを立てた!
    お前たちは彼女を捕らえ、彼女と彼女の全ての天使を地獄に投げ込み、永遠にそこに住まわせるのだ。
  6. 我は天界と地球を清め、そこは清らかで喜びに満ちた場所となろう。
  7. 天地の支配者にして、お前たちの紙バアルの命令を聞くがよい。
    お前たちは地上に降りてアルゴス人のもとに行き、男女子供を問わず憑りつき、彼らに迫り来るパーシー人に対し、血と破壊と死をもたらす恐ろしい行為で対応させよ。
  8. お前たちがこの邪悪な女神に、実体コーポリアル界で破滅をもたらしている間にも、我はアガンセータAgansethaの主神ヤウォハドYaawochadの天界の眷族が、この天界のあらゆる場所で彼女の天使の軍団を攻撃するであろう。
  9. そして、彼女のドルジャを捕らえ次第、我が用意したゴータの地獄に投げ込む。そして、我が勇敢な働き手全員に、大いなる昇進と権力を与えよう。
    お前たちは数え切れないほどの召使いと奴隷を持つであろう」
  10. さて、幾年にもわたって戦争と破壊が続きましたが、バアルの軍勢はアシュタロスを圧倒するほど強大でした。
    こうしてバアルは地上の天使たちだけでなく、天界の首都にいる天使たちをも打ち破りました。
    そして彼の軍団はアシュタロスに襲い掛かり、彼女を捕らえました。すると、彼女の天使たちは彼女が偽者で創造主ではないことを知ると、彼女から離反しました。
  11. 彼らは彼女を拘束し、彼女とその主神、そして神々を、ゴータにある悪臭の漂う天界の地、トゥースメスへと連れ去り、そこに彼女と彼らのための拷問場を築き、投げ込みました。そして何万人もいた彼女の役人たちもここに連れてきて、同じく投げ込みました。
    また、彼女の信奉者であった王や女王、将軍や隊長たちの霊も、戦いで殺され、未だ混乱の中にいた者たちも同じく投げ込まれました。
  12. こうしてアシュタロスの神としての活動は終わりを迎えました。
    また二千万の天使が自業自得であれ、不本意であれ、この地獄に投げ込まれました。
  13. 三位一体の神、ルーアモンは言いました。
    「これが一つの結末である。
    次にバアルが倒れる。
    そして、私は彼も地獄に投げ込む」
  14. 定命の人間について言えば、クセルクセスの強大な軍隊はパーシーに帰還することなく、散り散りになり、滅ぼされました。
    アルゴス人について言えば、彼らは滅びた民でした。
  15. そして、それら全ての国々は死者の霊魂に覆われ、混沌と化しました。
  16. これらの戦争は何年も続きました。
  17. 次に、ヴィンデュとその天界の三位一体の神、カバラクテスKabalactesについて語りましょう。

【22章】

ヴィンデュとその天界の神にして、三位一体のカバラクテスについて。

  1. カバラクテスは言いました。
    「ヴィンデュとその天界は永遠に私のものとなる。私は時間をかけて、堅固な基礎を築く。
    まず、ヤンマラガYammalagaの山の上に、高さ12マイルの天界の都市ハラクトゥHaractuを建設する。その翼はヴィンデュの地のように広く広がるであろう。
  2. 私はハラトゥに天の宮殿を建て、壮麗に飾る。それは四方に翼を持つ。その翼は、私の役人、私の精鋭にして聖評議会の住まいとなる。
  3. その後、ハラクトゥが完成したら、私は地球の全ての天界に伝言する。
    『聖霊の天界の御座、聖なる三位一体の連合の中で最も栄光に満ちた都市、ハラクトゥを見に来なさい』
  4. そして、私の戦天使の軍団が、天界での戦いに赴き、ヴィンデュで崇拝されている偽主神や偽神をことごとく滅ぼすでしょう。
    私は彼らに二つの選択肢を与えようと思う。一つは、私と三位一体と聖霊に服従してひれ伏すか、もう一つは、地獄に投げ込まれるか、である。
  5. 神も暴君も、私の手で次々と倒れされるであろう。
    私は彼らを完全に、そして永遠に滅ぼす」
  6. カバラクテスはその後、天界の王国を組織し、役人を創り、割り当てられた仕事に応じて、天使を彼らに割り当てました。
  7. そして彼は天界の都市ハラクトゥを建設し、壮麗に飾りました。病人や愚者のための病院、エスヤンのための保育所、労働者のための工場、そして優れた学問のための学校や大学を設置しました。
  8. 「見るがよい」と彼は言いました。
    「私は、自分の居場所を作る前から、貧者、病人、無学者、無力な人、愚か者のために居場所を与えてきた。
    あなたたちのための神がここにいる。
    見るがよい、私は父と聖霊の三位一体のしもべである。
  9. 私の教義は、まず他人のために働き、次に自分のために働くことである。
    私の教義が聖なる教義であることと認めるならば、何があろうとも、あなたたちはそれを支持するべきだ。
    なぜなら、私は善であるが、同時に力と威厳を備え、大いなる怒りをもって悪に打ち勝ち、正義と自由を確立するからである」
  10. 以下の者がカバラクテスの参謀長たちです。
    ペドモンPedmon
    レアLaer
    ヨーダヴァYodava
    クラオシャCraosha
    ヴァラガ・シン・ツェVaraga Sin Tse
    カラパKarapa(偽ミスラMithra
    ハエクハHaekiha
    ユトビスYutobis(偽クリスナChristna
    ルンボシアLumbothia
    ドラヴァDoravva
    エッチワラチャEtchwalactcha(偽ヴィシュヌVishnu
    ミルラMyrrhes
    セピアSepia
    ティドンTidon(偽アリAri
    オナトゥフOnatuhu
    ドゥルヘアDurhea(偽ドゥルガーDurga
    インドラIndra
    カーリーKali
    ホザンネHosanne
    ワティッサWahtissa(偽アグニAgni
    オウェラOwella(偽ラナRana
    グルGur(偽シヴァSiva
    ヒアクHiak
    キャッサブラガCassavragga(偽トリムルティTrimurthi
    ハウゴタHowgotha
    イスラIthra
    そして隊長として以下の者がいました。
    サラマSarama
    ジャネッサJanessa
    アナテイアAnatheia
    ソディカThodica
    ジャヌールJanurs
  11. しかし、前述の者たちは皆、地上でも天界でも多くの偽名を名乗ったため、歴史は彼らが誰であるかを明らかにすることも、その名によって彼らの領土がどこにあるかを識別することもできませんでした。
  12. カバラクテスは部下たちに言いました。
    「見るがよい、人間には崇拝のための愛称が数多くある。
    あなたたちは地上のヴィンデュに降りて、霊魂との交わりの神殿、神託所、そして人間が崇拝のために訪れるあらゆる場所を占領しなさい。そうすれば、これらの場所はあなたたちのものとなるでしょう。
  13. そして、人間が最もひれ伏したいと願う主神や神の名を騙りなさい。
  14. 私はあなたたちにこの律法を与える。あなたたちはヴィンデュの地を、新しい名前ではなく、古い名前で所有しなさい。しかし、全ては一つの目的、すなわち三位一体の神を確立するためである」
  15. カバラクテスはペドモンを戦天使の総司令官に任命し、彼らを地上のヴィンデュへと派遣しました。
  16. その後、カバラクテスは天界での戦いのために20億の天使の軍勢を組織し、その軍勢を率いる主神長としてイェッタバYettabaを戴冠させました。
  17. カラバクテスは、戦争という天界の催し物に加え、それぞれ50万人の楽団からなる6組の音楽家を用意しました。
  18. 彼はまた、競技会、行列、そして盛大な祭典のための時間と場所を定めました。
  19. 彼は言いました。
    「私は力において強大であるだけでなく、他の全ての神々よりも、人々を惹きつける力が強いでしょう」
  20. さて、ルーアモンの戦争について既に語られているように、カバラクテスの天界でも、別の場所ではありますが、恐ろしい戦いが起こり、それはヴィンデュの人間たちにも現れました。
  21. こうして数百年のうちに、その国は廃墟と化しましたが、その上空には、あらゆる方向に、戦争で戦死した霊魂である数億の天使たちが混沌として彷徨っていました。
  22. カバラクテスは言いました。
    「今、私は廃墟を一掃し、地上に永遠の建造物を建てようと思う。
  23. 見るがよい、私は私のやり方で、人間の聖典を書き換える。
  24. これらの印をもって、私は再建する。
    三角形は「三つの光」、すなわち「息子」、「父」、「聖霊」を表すものとする。
  25. 私はタウtau(雄牛)を我が力の印として再建する。
    私の天界は完全に清浄なるがゆえに、タウは白くあらねばならない。
  26. 車輪(ジャウゲルノトjaugernot)は私の道標となるであろう。
  27. これらの印は、私の民に与えられ、永遠に彼らのものとなるであろう。
  28. 私の印を掲げて行進する者は、それが私が定命の人間と結んだ契約であることを知るであろう」
  29. カバラクテスは1万2488人の天使に対して、ヴィンデュに降りて人間の聖典を書き直すよう命じました。
  30. そして彼はガオナザGaonazaを霊感を与える眷族の長として戴冠させました。
  31. 五大書を執筆するために、守護天使によって5人の定命の人間が誕生前から事前に選ばれていました。
  32. その人々は以下の通りです。
    アヴェスタAvestaを書くハリツァHarritza
    ヴェンディダードVendidadを書くヴラゲッテスVraghettes
    ヴィスパレッドVisperedを書くロイホRoyhoh
    ヤクナYacnaを書くヤサヴァYathavah
    ホルダヴェスターKhordavestaを書くウザリアUzariah
  33. 天界のカバラクテスによって選ばれた天使たちは、幼少期の人間たちのもとに遣わされ、彼らが地上に誕生するまで守護しました。
    そして天使たちは、他の全ての天使たちを遠ざけ、昼夜を問わず彼らの守護者である人間たちと共にあり、夢の中で彼らと語り合い、彼らに幻視と善行と美徳と真実と知恵を与えるのに十分なだけの見張りに分かれました。
  34. そして、これらの人間たちが成長し、仕事に就く時が来ると、彼らは守護霊たちと一体となり、彼らの主人であるカバラクテスの声を知り、理解するようになりました。
    彼らはカバラクテスをアフラマズダと呼ぶよう啓示を受けました。それは、この名前が人間たちに喜ばれたからです。
  35. 霊感を与える眷属の司令官ガオナザGaonazaは、玉座の十二の光を、ハリッツァHarritzaを除く五人の人間と関係を持つ天使たちに分配し、ハリッツァには四つの光を与えました。
  36. さて、執筆に取り掛かるにあたり、次のような霊感の方法で行うことになりました。
  37. 執筆者は以前、夜明けとともに自分の持ち場に着き、日の出の30分前に執筆の準備を整えたら、日の出まで執筆を続けるよう霊感で指示を受けていました。
  38. そして天使たちは彼の傍らに寄り添い、両手を彼の上に置いて立っていました。これらの天使の隣にも、もう一人の天使が彼らの上に手を置いて立っていました。そしてさらにその後ろにも、また一人の天使が立っていて、このようにして千人の天使が一列に並び、一直線にカバラクテスの天界の玉座があるハラクトゥへと伸びていました。
    そして、その最上階の千人目の天使から天界の玉座まで、三本の霊界esの光の綱が聖評議会へと伸びていました。聖評議会の前では、カバラクテスによって以前に指示されたように、一万人の長が話していました。
  39. そして、この長が天界で語ると、その声は地上の人間へと伝わり、人間は天界で語られたことを地上の言葉で形作りました。
  40. ジェホヴィはこう仰せになりました。
    「私は定命の人間のために二種類の霊的な霊感を創りました。
    個々の人間には個々の霊魂を。しかし、復活のために尽力する者には、天界の王国にまで及ぶ天使の系譜を。
  41. もしその系譜にとって良い仕事となるなら、私はそれを壊しません。しかし、もしそれが自分のために行うものなら、それは自然に壊れるでしょう」
  42. こうしてヴィンドゥの聖典が記され、その断片は今日まで残っています。これらの書物の写しは布、紙、石に書かれ、その一部はヴィンドゥの各地に運ばれました。
  43. カバラクテスは87年かけて聖典を完成させ、霊感を与える眷属を解散させました。
  44. カバラクテスはこれまでの戦争で男女子供合わせて900万人を殺しました。また、4000の異教寺院と300以上の都市を破壊しました。
    そして200以上の言語を抑圧し、6200人の偽主神を追放しました。
  45. 彼はまた、今後全ての言語をヴェーダVedic語、イーハーYi’ha語、ゼンドZend語から構成するように命じました。
    サンスクリットSanscrit語はこの言語から派生し、今日に至っています。
  46. 次に、チネヤにある天界エタションEta-shongの三位一体の神、エノキッサEnnochissaについて語ります。

【23章】

  1. エノキッサEnnochissaは言いました。
    「王国の栄華に応じて、その主神は栄光を与えられる。これは私が学んだことだ。
    それゆえ、エタションは他の全ての天界を凌駕するであろう」
    彼は主神たちの前でこう語りました。
  2. ヴァジスタVazistaは言いました。
    「あなたの主神たちは同じ考えです。ルーアモンとカバラクテスは、天界よりも地上の事柄に執着しています」
  3. エノキッサは200年をかけて天界の都市エタションの建設と美化に努め、20億人以上の奴隷をその目的のために雇いました。
  4. そして、彼の天界の宮殿、そしてその聖評議会の宮殿は、その壮麗さと規模において、どの下天にも類を見ないものでした。
  5. 100万本の火柱の円周は、チネヤの国土の半分の幅に匹敵しました。
    宮殿の正面には40万本のアーチと柱があり、玉座の足元まで70段の突起(階段)が続き、幅は1000メートルもありました。アーチの前には幅4000メートルの競技場アリーナがあり、10万もの火と水の噴水で装飾されていました。
    壁やアーチのあちこちに、花の庭園や金銀の布が散りばめられていました。
  6. そして、展示された細工の技巧は、いかなる言語をもってしても、人間が理解できる内容で伝えることができないほど精巧で、まさに天界と地球にある全てのものがそこに表現されていたと言えます。
  7. 宮殿の役人たちは、聖評議会、主神、元帥、記録官に次ぐ位階で、将軍、隊長、監察官、測量官、収税官、建築官であり、いずれも90以上の階級でした。
  8. 宮殿の競技場アリーナには、50万人のエセナウルとトランペット奏者、400万人の火と水の召使、そして300万人の運搬人が配置されていました。しかし、この他に、600万人の給仕係と使用人がいました。
  9. 役職のある役人だけが競技場アリーナを横切ったり、直立歩行でアーチに近づいたりすることができました。それ以外の者は皆、祈りを唱えながら腹ばいで玉座に近づかなければなりませんでした。
  10. さて、他の三位一体の神々は壮大な首都と宮殿を有していましたが、エノキッサのはそれとは比べものにならないほど壮大でした。
  11. こうして、この三位一体の神は、地上の領土をないがしろにしてまでも、自分たちの目的を遂行しました。
  12. そして、楽園において、ジェホヴィの息子である神は、創造主を支持する信仰の種をチネヤに蒔きました。そのため、200年後には、死者の霊魂のほとんどが三位一体の神ではなく、楽園の神のもとに送られました。
  13. そして神の天使の宣教師たちは、この三位一体の天界の王国に入り、多くの改宗者をジェホヴィのもとに導きました。
  14. その後、エノキッサは、自分の天界の王国が衰退しつつあることを悟りました。
  15. そこで彼は戦場に赴き、チネヤにおいて偉大なる霊魂を崇拝する全ての人間を滅ぼすことを決意しました。
    また、ジェホヴィを信じる天使、あるいは神の王国への宣教師である天使たちを、自分の天界から全員、追放することも決意しました。
  16. 三位一体の神々の中で、エノキッサは連合が初めて結成された際、ジェホヴィに宣戦布告した最初の神でした。
    これは、エノキッサ自身が独白した信仰と全く相容れないものでした。
  17. この時から、エノキッサは天界の信仰者たちから偽神と呼ばれるようになりました。
  18. これまでは、他の二人の三位一体は、ジェホヴィに敵対するよりもジェホヴィのために戦っていました。
  19. この後、チネヤでは人間も天使も平和を知らずに暮らすことになりました。二つ以上の都市や国家間で戦争がなくなり、人々がジェホヴィの信仰者となった時、エノキッサは数億の戦天使を率いて、彼ら人間たちを魅了し、戦争へと駆り立て、互いに滅ぼし合うように仕向けました。
  20. 今こそ、あなたたちは、この悍ましい光景に立ち返り、ジェホヴィの息子である神の王国について学びなさい。

【24章】

ジェホヴィの息子である神の働きについて。

  1. サカヤSakayaネパールNepal国境のナオワンNao’wanハゴタHagothaに生まれました。しかし、信仰者の預言者たちによって彼の誕生が予言され、カピーリャの教義を再建するであろうとされていたため、彼の出生地は後にカピリヤワトゥCapilya’wahtuと呼ばれるようになりました。
  2. サカヤの父の名はメタンガMetangaといい、彼はスッドーダナSuddhodana(純粋な植物食)の12代目にあたりました。その時代、彼の先祖は誰も魚や肉、あるいは生命の息吹を持つものを食べていませんでした。
  3. サカヤが生まれたとき、メタンガは非常に高齢でしたが、メタンガの妻はまだ15歳でした。そのため、人々はその子をシュラマナ・ゴータマSramana Gotama(父母の熱情がないという意味)と呼びました。
  4. メタンガはナオワン州の高官の父でした。そのため、サカヤはジェホヴィの御命令により、天界で王子として生まれました。
    この時、ジェホヴィはこう仰せになりました。
    「私が立てる者は、地上の栄光をその前に持ち、王として、また祭司として博学な者へと成長し、地上に平和と善意を取り戻すでしょう」
  5. さて、ヴィンデュでは四百年にわたり血なまぐさい時代が続いていました。その間、自らを偽ってバラモンと称する一派の抗争が、剣や槍、長槍、火で国を蹂躙し、寺院、神託所、そして言語を破壊しました。
  6. これらは、前述のように、神カバラクテスによって行われた破壊であり、人間は神ブラフマの支配下にあったということになります。
  7. ジェホヴィの息子である神は、サカヤの守護天使長エチェッサEtchessaにこう言いました。
    「あなたの管区で、バラモン教、苦行、そして他のあらゆる宗教を学ばせなさい」
  8. こうしてサカヤは教育を受け、12歳でバラモン教の誓願を立てました。
  9. 15歳の時、彼は恍惚ecstatic状態を欲し、7人のバラモン僧侶の集団に加わり、3年間、托鉢を携えて貧しい人々のために物乞いをし、貧しい人々と同じように暮らし、断食と祈りを捧げ、師や僧侶たちから学びました。
  10. そして、その後4年間、彼は聖霊にのみ語りかける言葉以外、一切口を閉ざし、昼夜を問わず戸外で過ごしました。
  11. しかし、ジェホヴィはサカヤに恍惚状態が訪れることを許しませんでした。
    ある夜、彼の守護天使エチェッサが夢の中で彼に語りかけました。
  12. 「見なさい、私はジェホヴィであり、聖霊ではありません!
    なぜ私を捨て去ったのですか?
    私はあなたを生ある者として創造し、また人格をも与えたではありませんか?
    あなたはスッドーダナSuddhodanaの血統から生まれました。あなたの務めは、自己陶酔に陥ることではなく、地上に私の光を新たに確立することです。
  13. それゆえ、祈りをささげるという、この最も無益な人生を捨て、父の家に戻り、妻を迎えなさい。
    夫となり父とならなければ、どうして地上の知恵を得られますか?」
  14. サカヤは目を覚まし、夢を思い出すと、それを司祭たちに語り、解釈を求めました。
    彼らはサカヤに言いました。
    「これは夢ではなく、悪魔サタンの声です。それを脇に置いておきなさい」
  15. しかしサカヤは、司祭たちよりも自分の夢を信じていました。そこで断食と祈りをやめ、父の家に戻り、こう言いました。
    「父よ、あなたは代々受け継がれてきた賢明な方です。今後、私は司祭にもバラモンにもなりません。言葉よりも行いによるあなたの教えを追求させてください。
    ですから、私に妻を選んでください。私は結婚して父となります」
  16. こうしてサカヤは結婚し、妻は息子を産みました。
    その子を見て、彼は言いました。
    「この子は最も偉大な説教者だ」
  17. サカヤは王子として奇妙な生活を送っていたため、ハゴタの町では人々の憧れの的となり、特に貧しい人々から深く愛されていました。
    なぜなら、彼の施し鉢は幾度となく人々を飢えから救っていたからです。
  18. こうして、彼が父親となったことが知られると、何千人もの貧しい人々が王宮の前に集まり、サカヤとその子供と妻を讃える歌を歌いました。
    貧しい女たちは腕に幼子を抱いていました。サカヤは幼子たちを見て、涙を流し、群衆の前に出て彼らに語りかけました。
  19. 「この日、私は天地の前で罪を犯しました。
    私の涙を見てください!
    もしこれが血の滴であって、あなたに恵みをもたらすことができたなら!
    私は自分の子供を見て、心の中で言いました。
    『これが私の子だ!』
    そして、息子が王子として生まれ、何の困窮もないことを思いました。しかし、飢えに対する保証のないこの大勢の幼児たちのことを考えませんでした。
  20. それならば、どうして私は確かな糧を得ている者のもとに留まり、安楽とわが家の利己的な喜びに浸り、この大勢の幼子たちを不安定な生活の危険にさらすのでしょうか?
  21. サカヤはこれよりもっと広い魂の持ち主ではないでしょうか?
    既に生まれた子供たちに確かな幸福を与えきるまで、私がさらに子供をこの世に生み出す権利などあるでしょうか?
    たとえヤガノサYaganosaから大海原に至るまでの領地を勝ち取ったとしても、私の魂の燃える炎が消えることなく、永遠に『病める大地を癒してください!』と叫び続けるならば、私の家族や王国というのは一体何なのでしょうか?
  22. この日より、万光よ、私はあなたと契約を結び、全ての世俗を捨て、あなたに仕えます!
    獣は子を産むことができます。そして彼らは自分の子供にのみ心を捧げます!
    あなたの光は私をより高貴な道へと導いてくださいます!
  23. この日、私は世俗を捨て、世俗への情熱を捨て去ります。
    ああ、ジェホヴィよ、私はあなたの息子となります。そしてこれから地上で過ごす全ての日々は、あなたの豊かな子孫を豊かに育むために尽力いたします。
    見てください、これらの幼い子供たちが私に向き合い、あなたの微笑みに対して無垢な顔を浮かべて、私に呼びかけています、
    『助けて!助けて!』
    と」

【25章】

  1. サカヤを産み出したルーイの天使長、ソアナクトゥスThoanactusは、サカヤの決意を知り、直ちに楽園へと旅立ち、玉座に座る神の御前に立ち、ジェホヴィの御命令のもと、定命の人間の世界にes界の光の線を張りました。
  2. そこで神は、役人たちに志願兵の中から最高位の者を選び出し、彼らを光の列となるように並ばせて地上のサカヤへと繋げました。
    これは、神とその聖なる十一主神の声が、ジェホヴィの叡智のもとでサカヤを通して伝わるようにするためでした。眷属たちはソアナクトゥスの指揮下に置かれました。
  3. 百万のルーイもまた、この列の一部となるように召集されました。
    五日後、神の玉座の光はサカヤの魂と一体となり、彼は父の王宮の階段から説教を始めました。
  4. その間に、ソアナクトゥスの眷族であるルーイは、彼らの管区内の、サカヤの弟子、信奉者になるためにこの世に生まれてきた男女に対して、サカヤの前に来るように霊感で呼び掛けました。
  5. やがてサカヤの故郷の町に、遠くから男も女も彼の説教を聞くために集まりました。
    人々は互いに言いました。
    「このような異国からの来訪は、偉大なる霊魂がサカヤと共にあることの証しだ」
  6. 以下に述べるのは、サカヤが説いた教義の核心であり、ソアナクトゥスの法を再確立したものです。その内容は以下の通りです。
  7. 私はただの人間に過ぎず、私を崇拝してはいけません。
    私の言葉で私を敬ってはいけません。それらは実際に私の言葉ではないからです。
  8. 人間の賢明な言葉は全て過去の積み重ねであり、真新しいものではありません。また、私は新たな教義や儀式を宣言するわけでもありません。
  9. それどころか、私は自らの愚行をあなたたちの前に公然と告白します。私が愚か者の手本となってしまった以上、あなたたちは過去の私の轍を踏むことなく、賢くあることを学んでください。
  10. 若い頃、私は人間の惨めさ、憂鬱、悲惨、苦悩を見つめてきました。そして、僧侶の教えに従い、この世に偉大な善をもたらす確実な方法を求めて、アフラ・マズダに救いを求めました。
  11. しかし、古の伝説の中で、カピーリャとザラツゥストラには印と奇跡が伴っていたことを私は知りました。それで私は、印と奇跡を得ることを切望しました。
  12. 残りはあなたたちが知っての通りです。私はバラモン教の僧侶の戒律に従って、地球を忌まわしきものにするかのように、断食し、祈り、肉体を苦しめました。
  13. しかし、ごく普通の魔術師以上のことは私には起こりませんでした。
  14. 私はあなたたちに告げます。
    私はバラモン教と禁欲主義を捨て、善行こそが唯一の救済であるというザラツゥストラの宗教を受け入れることにしました。
  15. ですから、善行とは何かを知り、それを地上の住民に適用することこそ、説法者にとっての第一の学びだと思います。
  16. また、犯罪と悲嘆の多くは貧困であったり、人間関係の格差であったりするため、まず貧困への対策を講じ、次に人々の間に友愛をもたらすための手段を講じることが賢明です。
  17. これを達成するには、カピーリャが教えたように、十人、二十人、数百人、数千人の家族それぞれにラバ(司祭)を配置して結びつくことが、最高かつ最善の計画です。
  18. その家族には、売買も、所有権も、格差も、階級制度カーストも、特権階級もなく、富豪も貧者もいません。
  19. サカヤはこう質問しました。
    「速く働き、力強く、多くのことを成し遂げる者は、少ない成果しか生み出さない者よりも優遇されるべきではないでしょうか?」
  20. サカヤが言いました。
    「ある人に二人の息子がいました。一人は強く、もう一人は弱く、しかし、父親は遺言でこの息子たちを区別しませんでした。
    それでは、この父親は正しいでしょうか?」
  21. 彼らは言いました。
    「とても正しい父親です」
  22. サカヤは言いました。
    「私はあなたたちにオーマズドの法を宣べ伝えます。それは、力や熟練度の区別なく、必要なものを全て、互いに与え合うことです」

【26章】

サカヤの教義

  1. サカヤは言いました。
    「あなたたちは全ての人と交流することはできません。なぜなら、人は多様な趣味や習慣を持っているからです。
  2. しかし、このことで全ての人との交流を拒んではいけません。なぜなら、あなたたちと協調できる交流もあるからです。そして、あなたにとって不快な交流も、他の人にとってはその人との交流は心地よいものかもしれないのです。
  3. オーマズドは広大な畑を創造しました。主の民は数多く、世界には他の民と似た者が多く、彼らは全てにおいて一つなのです。
  4. そのような者を選びなさい。そして、あなたたちが互いに一つになれるように、あなたたちは創造主とも一つなのです。
  5. しかし何よりも、美徳と勤勉と善行を、若者たちの前に示す模範によって世にもたらされることでしょう。
    武力によって国家全体を征服するよりも、若者たちの前では怒りを隠し、抑えた方がよいのです。
  6. 若者たちは創造主から与えられた天使であり、あなたたちは彼らの神です。
    それゆえ、あなたたちがどのような王国を築き上げているのか、よく考えなさい。
  7. 地上の幸福は天界の幸福によって報われ、地上に蒔かれたものは天界で刈り取られます。
  8. 慈善について言えば、施しの鉢を取り、貧しい人々のために物乞いをするのは良いことだと思います。しかし同時に、それは悪でもあります。
  9. あらゆる慈善行為について、私は次のことを発見しました。
    慈善行為には二つの大きな悪があります。第一に、慈善行為は施しをする者を善行をしたと褒め称えますが、これは彼自身の魂を傷つけます。
    第二に、慈善行為は貧しい者を傷つけているのです。なぜなら、慈善行為は人間性を破壊し、物乞いに良い身分を与えるからです。
  10. この王国には病院や慈善施設が満ち溢れていますが、それでもなお、浮浪者や困窮者がなくなることはありません。
  11. たとえ貧しい人々のために千軒の家を建て、それで彼らに食事を与えたとしても、貧者の家が一軒しかなかった時と同じように、依然として多くの人々が養われないままです。
  12. 天地の法則は不変であり、あなたたちが育てたものは必ず成長します。
  13. 私はまた、あなたたちに同様の厳しい法則を宣べ伝えます。それは、もしあなたたちが困窮する人、苦悩する人、そして無力な人のために何もしないなら、天地の罰を免れることはできない、ということです。
  14. これを解決するには、社会そのものに解決策を見出す必要があります。そうすれば、富裕層も貧困層もいなくなるでしょう。
  15. なぜなら、富める者があれば、必ず貧しい者もいる、というのがこの世の法則だからです。主人がいるところには、必ず召使いもいるのです。
  16. 金持ちは天と地の前で、貧しい者よりもさらに罪深き者です。
  17. 彼らの中の一人がサカヤに質問しました。
    「もし金持ちが貧しい者や無力な者に食事を与えずに、千人の使用人を雇用したら、その人は善人なのではありませんか?」
  18. サカヤは言いました。
    「人は病人の世話をするため家畜を飼うことがありますが、それでも、人は彼らを家畜として雇っています。
    人は多くの家畜を雇っても、人は家畜として扱っています。
    兄弟姉妹にこのようなことをする者は、創造主の呪いを受けます」
  19. しかし、もし人が自分の持つものを手放し、自らを彼らの父とし、男らしさと知恵と徳を磨くのであれば、その施しは徳と同義となります。
  20. 人が何事においても他人より優位に立とうとするならば、その人はジェホヴィ(オーマズド)の御目には、犯罪者として映ります。
  21. しかし、これらのことはこの世で新しいことではなく、古代の教えでした。そして今日、バラモンの僧侶たちは、あなたたちが理解できない言語でそれらを説いています。
    見なさい、私は彼らの言語から離れ、あなたたちの母国語でその真理を説いています。
    あなたたちはその説法を真新しいかのように聞いています。
  22. 私は自ら試し、自分の身をもってそのことを証明しました。
    だからこそ、あなたたちに断言します。説教だけでは、ほとんどこの世の役に立ちません。
    口から出た言葉は息吹のように消え去ります。いくら言葉を書き綴っても沈黙の中に横たわり、死んでしまいます。
  23. 私は説法するために来たのではなく、新しい秩序を築くために来たのでもありません。
    犯罪と悲惨、飢餓を回避する生活を確立するために来たのです。
  24. カピーリャは地上を様々な共同体コミュニティで覆い尽くしたことで、大地は果物と花々が豊かに実る庭園のようになり、貧困者はこの地から消え去りました。
    その後、残酷な戦争が起こり、調和と学問は破壊されました。

【27章】

  1. 斎戒purificationは、私があなたたちに与える第一の律法であり、古代の人々と同じです。それは以下の通りです。
  2. 生命の息吹を持ついかなる生き物の肉も、水中やそこに生息する魚の肉も食べてはいけません。
  3. 毎日一回、頭頂から足の裏まで沐浴しなさい。沐浴の前にはこう唱えなさい。
    「ああ、ジェホヴィ(オーマズド)よ、あなたの御前で私の肉体から汚れを、そして霊魂から邪悪を捨て去ります」
    沐浴の後にはこう唱えなさい。
    「ああ、ジェホヴィよ、私が水で体外のものを清めたように、私の霊魂を清めるのをお助けください」
  4. 朝、目覚めた時、こう唱えなさい。
    「ああ、ジェホヴィよ、今日一日、私の思いを清く保ち、私の魂を愛と優しさで満たしてください」
  5. 夕べ、寝る前にこう唱えなさい。
    「私の肉体が眠る間、ジェホヴィよ、重荷が軽くなった私の霊魂を助け、あなたの正しい判断の道を見させてください」
  6. 高潔さがなければ、誰も創造主を仰ぎ見ることはできません。高潔さがあれば、全ての人が創造主を見聞きできます。
  7. 肉体を清めるのは、霊魂を清めるよりも容易です。
    なぜなら、食事と入浴で肉体の浄化を達成することはできますが、霊魂の浄化には清らかな思考が求められるからです。
  8. 人は肉体を清潔にしても、不純な思いを持つ者は、霊魂において清いとは言えません。
    隣人について残酷な言葉や不当な言葉を発する者は、霊魂において汚れています。
    隣人の欠点や欺瞞について語る者は、霊魂において汚れているのです。
  9. まず第一に、斎戒purificationは人間自身の第一の律法です。
  10. 第二の律法は、清めた後、絶えず他人に善行を施すよう努めることです。
  11. 群衆の中から、こういう質問がありました。
    「他人に善行を施すとはどういう意味ですか?」
  12. サカヤは言いました。
    「まず他人を清浄へと導き、次に個性を獲得することです。
    貧しい者を助け、施し、奉仕することは、他人への善行であると古来より言われてきました。しかし、私はあなたたちに言います。これは善行のほんの途中に過ぎません。なぜなら、あなたたちは彼らを助けるだけでなく、彼ら自身が自分のことを助ける方法について教えなければいけないからです。
    これこそが他人への善行です。
  13. 僧侶の経典を唱え、毎日一定の祈りを繰り返す者は、それが善行であると言われています。しかし、私はあなたたちに言います。
    人が自分に対する「祈り」を創り出すことを教える者は、さらに大きな善行を行っているのです。
  14. 人を正道に導き、彼ら自身が自分で救われること、これこそが最高の善行なのです。
    あなたたちが僧侶の祈祷に頼っていたように、あなたたちは自分で自分のための祈祷を編み出すこと、それを私は教えに来たのです。
  15. 第三の律法は、利己心を捨てること、すなわち、平和と家族の幸福のために、心から自らの欲望、所有物、意見を犠牲にすることです。
    これが最も困難な法です。なぜなら、人間の利己心は「私は自由を深く愛している。私が独裁者となり、私の命令を実行してくれ」と言ってくるからです。
  16. 人間の中にこの悪がなければ、世界は平和を共存できたでしょう。
  17. 第四の律法は、全ての男女子供を兄弟姉妹として愛することです。
  18. 第五の律法は「悪に対しては善を返すこと。苦痛を与える者に喜びを与えること」です。
  19. これらのことを実践し、全てのものを共有することは、世界を暗闇、戦争、悪から救い、全ての生き物に平和と光と幸福をもたらすのです。

【28章】

  1. サカヤは言いました。
    「儀式や式典がなければ、人々は皆、それぞれが異なる曲を演奏する音楽家の集まりのようなものになります」
  2. 共通の規則への誓約がなければ、共同体コミュニティは柵のない農場のようなもので、牛が放牧され、収穫物が破壊されます。
  3. あらゆる人々の前に際立って存在する二つのもの、すなわち光と闇については議論の余地はありません。
    光をエオリンと呼ぶか、オーマズドと呼ぶか、神と呼ぶか、スドガと呼ぶかは、その概念が、「いつも共に在る御方Ever Present」を指しており、すべての人間の源泉である「至高なる御方」に関係するものである限り、大した問題ではありません。
    また、闇を罪​​と呼ぶか、悪と呼ぶか、サタンと呼ぶかは、その概念が光とは正反対のものである限り、大した問題ではありません。
  4. これら二つの存在を念頭に置かず、一方を避け、それ以外のものに努める共同体は、整備されたトラックを走るのではなく、円を描いて跳ね回りながら賞を狙う競走馬のようなものです。
  5. 原初の人格All Person」たる、ジェホヴィ(オーマズド)に心から喜んで仕える誓約を交わすまでは、男女を問わず家族として迎え入れてはいけません。
  6. 悪魔とその使徒を避けるように、慎重に行動しなさい。
  7. そして、あなたたちが集まったら、最も年長で、最も賢く、最も優れた者を、家族(共同体)の父として選びなさい。
  8. 議論の対象となる事案について発言する者は、光に向かって発言し、闇に向かって発言してはいけません。
  9. これについてさらに説明を求められたサカヤはこう答えました。
  10. 全ての人の前で議論するには二つの方法があります。
    一つは光を与えること、もう一つは相手を罵倒することです。
    前者はジェホヴィの方法であり、後者は悪魔サタンの方法です。家族間の議論においては、父親は後者のやり方を容認してはなりません。
  11. 議論が終わった後、ラバは自分の内側にある御父の光に従って判決を下します。
  12. ここでサカヤは質問を受けました。
    「どうして、多数決に従って命令を出さないのですか?」
  13. サカヤは言いました。
    「それは低い光であり、人間だけの光だからです。
  14. あなたたちに宣べ伝えます。
    あなたたちはジェホヴィと人間の両方に仕えることはできません。共同体の中で議論に参加する全ての者は、政策や結果に関わらず、自分が理解するより高次の光から語る義務があります。そして、同じ法がラバにも適用されます。
    たとえ10人中9人が反対の立場をとったとしても、ラバの定めは他の誰よりも優先するのです。
  15. 共同体が採用する儀式や式典、あるいは音楽、葬儀、結婚、出産に関する規律について議論が及ぶとき、話し手となる者は、家族に老いも若きも、落ち着いた者も陽気な者もいて、そしてあらゆる才能は全体の栄光と創造主の栄光のために創造されたということを心に留め、理解し、全体を包含するように努めなければいけません。
    雄牛の傍を歩き、その進路を変えることは、同じ目的で雄牛に挑むよりも容易であるということを覚えておいてください。
  16. ある者は手を叩き、踊ることによって供物(礼拝)に喜びを見出します。
    ある者は詩に喜びを見出します。
    ある者は歌に喜びを見出します。
    またある者は沈黙の祈りに喜びを見出します。
    しかし、この者たちを創造された主の御前では、他の誰より優れているということはありません。なぜなら、彼らは主の御手により創造された御業だからです。
  17. ですから、あなたたちは、これらの全ての人々に、それぞれのやり方で、共同体の中で時と場所を与え、聖なる導きを与えているということを、よく考えてなさい。
    もし、あなたたちが高潔な精神を持つ人々に、踊ったり手を叩いたりすることを禁じようとすれば、彼らは秘密裏にその感情を爆発させ、それは邪悪な結末を迎えることでしょう。
  18. このように行ってきた結果、バラモンの僧侶たちは、淫らな家や、泥酔、放縦を助長させたり、教唆したりしてきたのです。
    彼らはあなたたちの生まれ持った才能を打ち砕くことで、あなたたちを苦行者にしていたのです。

【29章】

  1. サカヤは言いました。
    「真実について、私はあなたたちに新しいことを宣べ伝えます。しかしそれは数千年前の古いことにあったことでした。
  2. 宗教とは、共同体の規律における儀式と式典に他なりません。
    軍隊が指揮官によって訓練を受ける際、特定の命令と機動によって兵士たちが一丸となって行動するように、共同体における宗教も、儀式と式典を通して、慈善と調和と愛と正義の業を遂行する一団となります。
  3. そして、共同体の一員で、その宗教に一切参加しない者は皆、兵士の集団に紛れ込む怠け者のようになり、その存在自体が悪​​を招きます。
  4. バラモンの僧侶たちは、寺院で派手に説教し、歌い、聴衆の前で祈りを捧げていますが、彼らのうち誰一人として、自分が公言している通りのことを実践していません。
  5. これらの悪を見て、そこから善を行うことを学びなさい。
    まず、家族の中でのみ生活し、家族全員が自分が公言したことを実行するようにしなさい
  6. 世の常として、説法し、それを宗教と呼ぶのは容易いことです。しかし、その実りは、罪から都市や国家がどれだけ救われたかによって評価されなければなりません。
    それでは、寺院の僧侶たちの中に「ここに罪から救われた共同体がある!」と言えるのは誰でしょうか。
  7. もし彼らがそう言えないなら、彼らは偽善者であり、冒涜者なのです。
  8. 悪魔サタンは暗い隅から叫び声を上げています。
    「お前たちは邪悪な世界に留まり、大衆全体を悪で染めよ」
  9. 再び彼は暗い隅から叫びます。
    「邪悪な世界から離れ、禁欲主義者として生き、一人で祈り、一人で生きよ」
  10. 再び彼は暗い隅から呼びかけます。
    「お前とお前の友人たちは世俗と交わるにはあまりにも清純すぎる。ひっそりと立ち去り、世俗のことは世俗にまかせよ」
  11. さて、私はあなたたちに言います。
    これらのことをいずれも行ってはいけません。そして同時にこうも言います。
    あなたたちは、悪魔の言ったことを全てを行いなさい。
  12. あなたたちの共同体は世俗の中に留まりなさい。そうすれば、愛、平和、豊かさ、そして幸福が地上で可能であることを示す実例となるでしょう。
    共同体は、霊魂が肉体に勝利する至福の境地に到達するのに十分な禁欲を行いなさい。
  13. そして、第三の命題についてですが、あなたたちは、人間、王、女王の政治に関与してはいけません。彼らのために戦うことも、彼らに対抗して戦うこともしてはいけません。
  14. なぜなら、彼らは低い律法の下で生きていますが、あなたたちはジェホヴィが人の魂に語りかけているように、ジェホヴィの律法の下で生きるからです。
  15. あなたたちは王も女王も持つべきではありません。それらは世俗の人々が持つものです。
  16. 最後に、そして何よりも、肉体としての人間ではなく、霊的な人間のために生きなさい。
    あなたたちはまだ生まれておらず、胎児の段階にあり、永遠の命に向けて自らを形作っているということを忘れてはいけません。
  17. 高次の法を実践しない者は地獄の責め苦を逃れることはできません。しかし、高次の法の下で生きる者は、無限の光を持つ男神女神が住まう涅槃へと到達できます。
  18. 全世界を急に改革できるなどと、自惚れてはいけません。せいぜい腕を伸ばした程度でしかないのです。
  19. 地上には、かつて存在し、今も存在し、そしてこれからも存在し続けるであろう三つの教義があります。
    第一は、「原初の人格All Person」「いつも共に在る御方Ever Present」を知る信仰者たちの教義。
    第二は、偶像崇拝者たちの教義。彼らは創造主を天界の人間とし、ある法則を通してのみ存在できるものとしています。
    そして第三に、不信心者たちの教義。彼らは手に取って量り知ることのできないものは何も信じません。
  20. 信仰者は信仰者を生み、偶像崇拝者は偶像崇拝者を生み、不信心者は不信心者を生みます。
    これらの三つの状態は、霊魂の外的な顕現に過ぎません。
    不信心者はほとんどが霊魂を欠いています。
    偶像崇拝者は霊魂という意味では一歩優位にあります。しかし、信仰者は霊的に優位です。
  21. この世で行われる最も高潔な善行は信仰者たちの道から生まれるものなので、結婚に関しては慎重になりなさい。そうすれば子孫は現世よりも霊性に傾くでしょう。
  22. しかし、そのような事柄は、より高次の法に属すものであり、霊魂を通してのみ理解することができます。
  23. また、共同体の法はラバの死とともに消滅し、新しい法は新しいラバによって制定されなければならないということは、現実に証明されています。そして、いかなる場合においても、先例、すなわち過去の事柄の法を現在の事柄に適用してはいけません。
    これは、生きている者を死者の奴隷にすることであり、死者の知恵をジェホヴィの知恵よりも大切に扱うことだからです。
  24. ラバが職を退くことは、彼の統治の終焉を意味するため、死亡と同等とみなします。
  25. ラバは共同体のいかなる構成員に対しても、いかなる特権や報酬を与えられてはいけません。
    男が他の者より優位に立つことも、女が他の者より優位に立つこともあってはいけません。
    たとえ学識があり善良な者がいて、無知で善良でない者より優位に立たせたとしても、決して差別してはいけません。
    なぜなら、あなたたちは全員、唯一の御父の子であり、御父によって自らの道と栄光のために創造された兄弟姉妹だからです。

【30章】

  1. サカヤは4年間、東西南北と旅をしながら説法を続け、彼が行く先々で大勢の人々がその教えを聞きに来ました。
    なぜなら、神が彼らをそのように段取りをしていたからです。
  2. 彼と共に、神の霊感を受けた72人の弟子たちが、サカヤの言葉から知恵を学ぶためにやって来ました。
    ヴィンデュの人々は、カピーリャの時代以来、かつてないほどの激動に見舞われました。
  3. そして、ブラフマーの僧侶と魔術師たちはサカヤを非難してこう言いました。
    「神託と死者の霊魂によれば、彼の言葉は真実ではないと告げている。
    さらに、もし彼が聖霊の者なら、印や奇跡を見せることもできるはずだ」
  4. そこで神はサカヤに印と奇跡を与え、死者の霊魂を顕現させました。
    サカヤが説法している間、霊魂たちが彼の傍らに立っており、霊魂も、サカヤの言葉はジェホヴィの御言葉から出たものであると宣言しました。
    群衆は霊魂を見て、その言葉を聞きました。
  5. サカヤは言いました。
    「真実を言えば、私は聖霊から来たのではありません。私は「真なる人格actual Person」ジェホヴィ(オーマズド)から来たのです」
  6. すると神はサカヤに死の力を与え、彼の霊体は肉体から出て多くの人々の前に立ち、その姿を群衆に見せました。そして、彼の霊体は彼らに語りかけ、その言葉を聞かせました。
  7. こうして彼の霊体が肉体から離れていたとき、別の神の死者が来てその肉体に宿り、群衆の前で語りました。
  8. これらの兆候がサカヤに現れた後、彼は説法を再開し、さらに4年間旅を続け、行く先々でこれらのことを示しました。
  9. そして、このとき、彼は霊魂や、自分が訪れた様々な天界についての話をしました。そして、それが空想ではないことを多くの人々に示しました。
    彼は肉体を離れ、霊体となって遠く離れた都市や田舎に行き、何百里も離れた地域にその霊体を顕現させ、現れたその土地の共同体コミュニティで認知されたのです。
  10. 当時、学者たちが彼の霊体を見ようと、また、そのようなことが本当にあり得るのかを証言しようと、サカヤが訪れた地を旅しました。
    そして何百何千もの人々が、それが真実であると証言しました。
  11. サカヤは言いました。
    「これらについて、あなたたちは最も熟考し、観察しなさい。たとえそれらが証明されたといっても、それらは無いに等しいものだと宣べ伝えます。
    なぜなら、魔術師や闇の霊魂でさえ、同じ奇跡を成し遂げることができるからです。
  12. また、そのような奇跡に、世界をより良く、より幸福にするような美徳は、ただ一つもありません。
  13. なぜなら、下天の霊魂は、人間と同じように、無数の教義を持っているからです。それでいて、私があなたたちに説法する上天、涅槃についてのことは、ほとんどの何も知っていません。
  14. 霊魂の証明は、定命の人間に対する証明よりも、あなたにとって価値があるものではないのです。
  15. しかし、霊魂と人間の、言葉と教えについてはよく考えるべきです。
    なぜなら、家族と国家の状態を改善するのに役立つのは、善だけだからです。
  16. なぜなら、御父はあなたたちに、肉体を宿している間に、自分自身の復活を始めることを許しているからです。
  17. それでは、あなたたちが霊魂を高めるのに何ができるかを考えてみなさい。
    なぜなら、これが「復活」になるからです。
    第一に、自らを清めること。
    第二に、できる限りの善行を行うこと。
    第三に、団体に加入affiliateすること。
    これらがなければ、復活はありません。
  18. あるいは、二つを持っていても三つ目を欠いているなら、復活はあり得ません。
  19. 自分が知る限りの最高の生き方をし、心の確信を鋭く実践すること。
    これこそが復活の道具なのです。
    自分が知る限りの最高の生き方をせず、確信していることを実践しないことは偽善です。
    これらは深い水中で、人の首に石を結びつけられているようなものなのです。
  20. サカヤは合計14年間説法と実働を行い、72の団体コミュニティを設立しました。
  21. そして、そのすべての構成員は、戦争、階級制度カースト、怠惰を戒め、偉大なる霊魂オーマズドのみを崇拝することを誓いました。
    そして、サカヤは彼らに多くの儀式と式典を与えました。
  22. サカヤは創造主に言いました。
    「私は、あなたが何らかの神秘的な方法で私に霊感を与え、私が成し遂げたことの全てを成し遂げさせてくださったことを知っています。
    それゆえ、全ての栄光はあなたのものです。
    御父よ、これらの偉大な真理を人々に深く刻み込み、私を通してあなたの御言葉をすぐに忘れさせないようにするには、どうすればよいでしょうか?」
  23. そこで神はサカヤにこう答えました。
    「偶像崇拝者の手によって、あなたが死ぬことです」
  24. サカヤは言いました。
    「それでは、我を生を与えてくださった御方よ、あなたの御心のままに死を与え給え」
  25. すると神は、楽園の天界の玉座へと伸びる光の綱を断ち切りました。
    すると突然、バラモン教徒はサカヤに陰謀を企み、密かに彼の食物を毒殺した豚の血で汚染しました。
  26. サカヤはそのことに気付かずに食べ、そして血便に襲われて死にました。
  27. そして弟子たちは、その土地の慣習に従って彼の遺体を引き取り、それを焼いて、その灰を世界の四隅に撒きました。
  28. その夜、神は、灰が撒かれた野原に百万の天使たちを乗せた天界の火の船を遣わし、サカヤの霊魂を乗せて、神の玉座へと運んだのでした。

【31章】

カユKa’yu、あるいは孔子の誕生

  1. 神によって地上のチネヤに遣わされた百万のルーイの長、ソアナクトゥスThoanactusは、神の声を聞き分けられる後継者を育て上げるために、楽園の神にこう言いました。
  2. 「神よ、ジェホヴィの御名において、あなたに挨拶申し上げます。
    あなたの御子が誕生しました!
    その名はカユKa’yu
    テソウTe’sowの副王ヘイHeihの息子です。見よ、あなたの息子カユは国境でクテスネk’te’sune(イエス)と名乗っています。
    その母チンツァエChing-tsaeはまだ15歳にもなっていません。ヘイHeihはかつて12人の子供を持つ父でした。
  3. この万有の知識の木に命を吹き込んだジェホヴィの御前で、喜び祝いましょう。
  4. また、私の眷族は、後世に彼の弟子となる三千人以上の者たちを誕生させました」
  5. 神はソアナクトゥスにこう答えました。
    「ジェホヴィの御名において、あなたとその眷属を讃えます。
    あなたの言葉は楽園に宣べ伝えました!
    天界に大いなる喜びがもたらされました。
    チネヤに、儀式、式典、教義、そして死者の霊魂の支配と共に、定命の人間の復活の階級について、こちらに送ってください」
  6. ソアナクトゥスは、定命の人間の階級と霊的な交流がどれぐらい行われているかを数えて評価するように天使たちに報告を求め、その報告を受けた後、吟味し、以下のように報告しました。
  7. ソアナクトゥスが、ジェホヴィの息子である神にご挨拶申し上げます。
    チネヤの太陽王リンは12の属国を持っており、それぞれが1年の月を表しています。
    人口は4億600万人。27億人の天使。
    天使の暴君に縛られていません。
    三位一体の神の天使の使者は15億人います。
  8. 定命の人間の階級は8。最高位は80。最低位は0。
    50歳台は階級1から7。25歳台は階級1から3。10歳台は階級1から1。75歳台は階級40までとなり、ほとんどが守護者の誕生となります。
  9. 11年目の復活する場合、階級2、23年目の復活は階級5、100年目では階級12。
  10. 儀式と式典の階級は72。罪なき供物は階級35。
  11. 葬儀の階級は98。完全な祝典は階級45。
  12. スーイの知覚は階級1から362まで、サルギスにおいては階級1から6208までです。
  13. サルギスの霊魂の階級は1~3万3千。第一と第二の復活の階級は、ほとんどがアシャールです」
  14. ソアナクトゥスは言いました。
    「チンが死者への崇敬を制定したため、葬儀は崇敬なものとなりました」
  15. 「遺体が埋葬または焼却された後、人間は3日連続で日没時に祈りを捧げ、死者の徳と愛を唱えます。
    そしてしばしば霊魂は家の中に戻り、サルギスの姿で人間のように振る舞い、定命の親族と語り合います。
  16. 独りで生きるができないドルジャは七億人います。このうち30パーセントは衰退し、70パーセントは成長しています。
  17. 酒に溺れる者は16パーセント、酒を含む怠惰に生きる者は20パーセント。
  18. 隠れた悪事や汚職に手を染める者は70パーセント、堕胎医は1パーセント、その半分が堕胎しています」
  19. ソアナクトゥスは言いました。
    「 礼拝と、死者への儀式を持ったことで、スペグが増加したことが考えられます」
  20. 「さらに、あなたのしもべが、天界の図書館のために、チネヤの都市と地方の完全な記録、および全ての人間の階級と割合をあなたにお送りします」

【32章】

  1. カユは成長して大人となり、神の命によりルーイがこの世に生を受けさせた目的に対して、あらゆる点で適応しました。
  2. そして弟子たちも生まれ、神の天使たちによってカユの協力者となるよう準備されました。
    これらの弟子たちのうち、72人が主要な弟子に命じられました。それは、チネヤの12の王国とその属国からそれぞれ6人ずつでした。
  3. 神は言いました。
    「カユとその主な弟子たちには、彼らが私の手の内にある道具ということを知られてはいけません。
    私の天使が彼らに霊感を与えていることも、彼らがそれぞれの王国から、私の天使を介して私の声に従って来ていることも、知られてはいけません」
  4. ある時代において、ある事柄が霊感や天使によってもたらされるのは、その事柄自体が無に帰すものです。しかし、別の時代で、霊感や天使の存在を言わないことは、その事柄を無に帰してしまいます。
  5. 後者の条件が今、チネヤに課せられています。私の天使たちはこのことを記憶に留めておきなさい」
  6. カユが神の御業に臨む準備ができた時、チネヤの十二の州からカユの叡智を聞き、72人の博識な男女が彼のもとにやって来ました。
    彼らは誰も知らずに、来るよう霊感を与えられていたのした。
  7. カユは彼らに言いました。
    「どうして来たのですか?」
    ある者は理由を述べ、またある者は別の理由を述べました。
  8. カユは言いました。
    「これらの偉大な出来事は、「いつも共に在る御方Ever Present」の御業です。
  9. 神々のように振る舞いましょう。そうすれば、偉大なる霊魂は私たちに応えてくださいます。
  10. 神々の慣例に従って、三日月形に座りましょう」

【33章】

  1. 神は天界の御座からカユへと光の線が引かれました。50億の天使たちを通して、神はこの天界の光を人間たちに繋ぎ止めました。
  2. 神の啓示がカユの心に届きました。神が語ったことは、カユにも語られました。
  3. そして神はカユを通して語り、人間がそれが神の語りだと気づかないようにしました。神は、これまでのように神々や天使に頼るのではなく、人間が自らを修養するよう促したかったからでした。
  4. カユの言葉では、偉大なる霊魂は「上帝Shang Te」と呼ばれていました。しかし、その言葉「Te」は神であり、「上帝Shang Te」という言葉は神々を指しました。
  5. カユは言いました。
    「見よ、人間は叡智への道を塞いでいます。ある場所では古代の書物を何千冊も積み上げ、別の場所では儀式や式典に時間を浪費しています。
  6. 私たちの務めは、過去のあらゆるものから最良のものを選び出し、全体を再構築することです。Teが私たちを導いてくれるでしょう。
  7. それゆえ、私たちは「いつも共に在るEver Present」偉大なる霊魂とその唯一なる上帝を認める一冊の本を作らねばいけません。そして、この一冊の本には、現在帝国の七百の聖典に収められている栄光と美の全てを収めなければなりません。
  8. 中間世界に関する書物は486冊ありますが、誰もそれを習得することはできません。そこで、それらから最も信頼できる部分を全て抜き出し、一冊の本にしなければいけません。
  9. 同様に、死者の霊魂と、下天と上天に関する彼らの証言を記した書物が1270冊あるので、これらを一冊の本にまとめなければいけません。
  10. 魔術、霊媒、千里眼second sight万耳second hearingに関する2200冊の書物を一冊の本にまとめなければいけません。
  11. 家系の書は四千冊以上あり、これらも一冊にまとめなければいけません。
  12. 歴史書は4000冊以上あり、これも一冊の本にまとめなければいけません。
  13. 法律書は1万2000冊以上、判例集は3万冊以上あります。これも一冊の本にまとめなければいけません。
  14. 諸州、帝国、そしてその総督と皇帝については、2700冊の書物があり、これらも一冊にまとめなければいけません。
  15. 政治については700の書物があり、それらも一冊にまとめなければいけません。
  16. 階級カーストについては490冊、礼については320冊の書物があり、これらはすべて一冊の書物にまとめなければいけません」
  17. カユは続けてこう言いました。
    「私の仕事は混乱を終結させることです。天地の教義、法、儀式、式典、哲学、これら全てに、私たちはもう辟易しているのです。
  18. 暗黒の時代に上帝(真の神)は戒律を掟として与え、人々に何が正しく何が間違っているかを示します。私の時代の人々はこれらのことを知りながら、実践していません。
  19. 神殿で説法者や式典を司る者たちは、正義と慈善と善行を説きながら、自らの説くことを実践していません。
    彼らは安楽で贅沢な暮らしをしていながら、貧しい人々に施しをするようにと私たちに告げています。そして、もしそうしなければ地獄に堕ちると脅してきます。
  20. これらの様々な教義は、聖典の中に700種類存在し、いずれも他の教義の信奉者を非難しています。そのため、地獄の罰を逃れるためには、毎年4000日以上の供物を捧げなければいけません。
    これは誰にも不可能です。なぜなら、1年はわずか365日しかないからです!
  21. いかなる者も、全ての書物を学ぶことは不可能なのです。いや、千年かかっても足りないでしょう。
  22. 神(帝)よ、私が既に負っている重荷にこれ以上の重荷を加えることを禁じてください。
    そして私は、主が私たちが要約した書物の中に、善なるものを全て残してくださることを知っています。
  23. 我々は多数の教義や哲学に従って生きることはできないので、それらを人間の範囲で要約しなければいけません。いずれか一つを完全に切り離してはいけません。そうしなければ信奉者を反乱に導くことになるからです。
  24. 法書や裁判官の判決書は数多くあり、裁判官になるにはその全てを学ばなければいけませんが、それは不可能です。
    そこで、私たちは判決における判断の規則を網羅するのに十分で、かつ、ごく簡単なものに絞り込む必要があります。裁判官が、判決に関して何も知らず、ただ前任者の裁判官の判決文を読むだけよりも、自らの判断と責任にある程度委ねる方がよいでしょう。
  25. そして、様々な人間の宗教について言えば、見なさい、それぞれが自分の流儀に従って、儀式や式典、供物や祈りを行っています。まるで、芸人の輪の中を調教された馬がぐるぐる回りながら、なぜ回っているかを知らずにいるかのようです。
  26. 宗教は礼拝者を機械化し、法書は裁判所を機械化し、政治書は統治者や皇帝を機械化しています。
  27. 私は男を男に、女を女にするためにこの世に遣わされました。
  28. 私に合う宗教はないので、私は自分で作ります。
    私に合う帝国の政府もないので、私は自分で考案します。
    社会に制度がないので、私は自分で作ります。
  29. 私は、今あるもの、あるいは過去にあったものを破壊するためにこの世に遣わされたのではありません。そのようなことをする邪悪な者たちは十分います。
    私は、今あるもの、そして過去にあったものから選別し、選りすぐりの種を集めるために遣わされたのです。
  30. 私が蒔く種は、海や月や遠い国に蒔くためではなく、チネヤに蒔くために選び、そして私はチネヤにそれを蒔きます。

【34章】

基本となる教義

  1. 古代の基盤はどのようなものだったのでしょうか?
  2. 家族(共同体)の中で暮らし、それぞれに一人の父親がいました。
  3. 古代の組織とはどのようなものだったのでしょうか?
  4. 父祖たちは家族を持ち、その上に長父がいました。
  5. 帝国はどうだったのでしょうか?
  6. 長老たちは自分たちの上に一人の指導者を選出し、その指導者を「太陽の父」と呼んでいました。
    太陽がファランクスの栄光と美であり、惑星を支配するように、皇帝は定命の人間の太陽だったからです。
  7. 責任の範囲についてはどうだったのでしょうか?
  8. 父親が子供の行動に責任を負うように、ラバは家族の行動に責任を負っており、ラバ長は家族のラバの行動に責任を負っており、皇帝は帝国の行動に責任を負っていました。
  9. 子は実父に対して、人はラバに対して、ラバはラバ長に対して、民は皇帝に対して、それぞれどのような責任を負っていたのでしょうか?
  10. 子供は父(父代わりの母)を愛し、敬い、従うことを教えられなければいけません。
    人はラバを愛し、敬うように。
    ラバはラバ長を愛し、敬うように。
    全民は皇帝を愛し、敬うように。
  11. なぜこの順序なのでしょうか?
  12. これは古代人の教えであり、世代から世代へと受け継がれ、帝国にとって優れた教えであることが証明されています。
  13. 古代人はどのようにしてこれらの原理を知ったのでしょうか?
  14. 創造主が彼らを教えました。
    創造主は主の高位天使、中間世界を統括する帝を定命の人間のもとに遣わし、教えました。
  15. これはどのように証明されるのでしょうか?
  16. 古代の聖典によってです。
  17. 古代の聖典は誰が書いたのですか?
  18. 創造主の天使から霊感を受けた人々です。
  19. これはどのように証明されるのでしょうか?
  20. これは逆説的に証明されるものです。なぜなら、人間はこれほど美しく、これほどの文体で書くことはできないからです。
  21. 古代の聖典の根本教義は何なのでしょうか?
  22. 創造主以外を崇拝しないことです。
  23. いかなる偶像や偶像も崇拝しないことです。
  24. 月の変わり目を聖なる日として守り、その日にはいかなる労働も行わず、創造主の栄光のために、儀式、行進、式典に励むことです。
  25. 何よりも創造主を愛することです。
  26. 主の次に、両親を愛することです。
  27. 悪意、あるいは食用のために、生き物を殺してはいけません。
  28. 嘘をついたり、盗んだり、他人のものを貪ったりしてはいけません。
  29. 他人にして欲しくないことは、他人にもしてはいけません。
  30. 悪に対して善を返すこと。
  31. 旅人、病人、貧困者に食べ物と衣服を与えること。
  32. 怠惰ではなく、勤勉であること。
  33. 男女子供を問わず、誰に対しても悪口を言わないこと。
  34. 持てる最高の知恵を実践すること。
  35. 自分たちのことを尊重されたいと思うように、全ての人を尊重すること。

【35章】

  1. 古代の禁欲主義者とはどのような人々だったのでしょうか?
  2. 天地は互いに敵対し、互いに戦う存在でした。
  3. 全ての人間はどちらか一方に仕え、すぐに戦いに臨まなければいけませんでした。
  4. 人が永遠の命と天国での至福を望むならば、世俗のものと精力的に戦わなければいけません。
  5. 人は断食、尖った石の上に裸で横たわったり、鞭打ちで自分の肉体を苦しめることで、神々の前で、自分が自分の肉体をどれほど不快に思っているかを示します。
  6. 人は独りで暮らし、あらゆる快楽を断ち、家で眠らず、調理された食事を摂ってはいけません。
  7. 大いなる学問の極みとは何でしょうか?
  8. 生涯をかけて書物を学ぶことです。
    記憶力を養い、4000冊の書物の言葉をすべて暗唱できるようになることは大いなる学問です。しかし、8000冊の書物を一言一句暗唱できるようになることは、さらに大いなる学問です。
  9. 忠誠の極みとは何でしょうか?
  10. 皇帝を愛し、その欠点を見ないようにすることです。
    ラバを愛し、彼らの欠点を見ないようにすることです。
    規律を愛し、それ以外のものに時間を割かないようにすることです。
    そして逆に、規律にも儀式にも儀礼にも時間を割かないようにすることです。
  11. 生命の法則とは何でしょうか?
  12. 人の霊魂は人そのものです。
    霊魂を成長させるために生きること、これこそが最高の生き方です。
  13. 霊魂との交流とはどのようなものでしょうか?
  14. ある人の霊魂が、低俗なことに煩わされていなければ、他人の霊魂と交わることができます。死者の霊は本人が気づかないうちに、生きている人の霊魂と交わることができます。
  15. 人間の魂の行き着く先はどこでしょうか?
  16. 人は死ぬと、その霊魂は中間世界である地上の空気の中に生まれ、そこで十分に浄化され、創造主を敬うまでそこに留まります。
    そして、天使たちによって上天に連れられて、永遠に暮らします。
  17. 人は自分の霊魂のために何をすべきでしょうか?
  18. 人は全身全霊で創造主を愛し、善行と優しさと愛において創造主に倣うよう努めなければいけません。
  19. しかし、もし人がそうしないなら、どうなるでしょうか?
  20. その人の霊魂は死後、地獄に縛られ、悪魔が喜ぶ犠牲となるでしょう。

【36章】

  1. カユは言いました。
    「古の民が私たちに委ねた基盤はこうです。
    しかし、その細部まで理解できる人などどこにいるのでしょうか?
  2. 私はこんなことをするためにこの世に生まれたのではありません。この中から、万人に受け入れるものを選ぶために生まれてきたのです。
  3. 古の時代、この国は人口がまばらで、家族はとても便利なものでした。
    しかし、今や国土は人で満ち溢れています。私は散り散りになった少数の蛮族を相手にする必要はないのです。
  4. 私は、立つのに難儀な部屋しか持たない浅学の民衆を相手にしなければいけません。
    私はたった一人しかいません。そしてあなたたちはわずかに72人です。
  5. 私たちだけではどうにもできません。
    上帝Shang Te(真なる神)は、私たちの手に、そうした時間を作ってくださいました。私たちがその結果を見届けるかどうかは、大した問題ではありません。
    皇帝が古の書物を破棄せざるを得なくなる時は必ず来ます。
  6. それゆえ、それらの中から選りすぐりのものを選び、できる限り保存しておくのです」
  7. カユは72人の弟子に古文書を公平に分配し、作業を分担させました。
  8. カユの知恵と学識は非常に優れていたため、12日も経たないうちに弟子の何人かが報告書の準備を整え、執筆に取り掛かることができました。
    カユはこれらの報告書を口述し、筆記者たちはその言葉を書き留めました。
  9. そして、ある会派がカユに改訂版を提出した時、カユはその内容を会議で読まれる前に既に知っていました。
    カユはそれを口述し、必要な修正を加えました。その後、書記官たちにその内容をもとに全て書き直すよう託しました。
  10. さて、最初の会議は8年半に及び、その期間で彼らは全ての作業を完了しました。
  11. しかし、カユの知恵と記憶力はあまりにも偉大で、彼は弟子たちの記憶の中から、さらに2年間の熟考が必要になるぐらいの失われた記憶を呼び起こしました。
  12. こうしてカユの口から、1万8000冊以上の書物の要約が収められた20冊の書物が生み出されました。
    世界中を探しても、これほど学問において偉業を成し遂げた者は誰一人いませんでした。
  13. 書記官たちは弟子一人ずつに渡すため、6部の写本を作成しました。
    弟子たちが出発の準備を整えると、カユは彼らに言いました。
  14. 「あなたたちに聞きます、最高の、最良の満足とは何だと思いますか?」
    弟子たちがあれこれと答えると、先生はこう言いました。
  15. 「全力で最高のことを成し遂げたと知ることこそ、最高の満足です。なぜなら、いかなる人もせいぜい至高なる御方の代理人に過ぎないからだと思いませんか?
  16. 自分の最高の理念に忠実であることは、御父に仕えることに他ならないのはありませんか?
    そのような確信を怠ることは、全ての学者にとって病と言えるのではありませんか?
  17. あなたたちは、どのような人に、どんな名誉を求めているのですか?」
    弟子たちはあれこれと答えました。
    しばらくして、先生はこう言いました。
  18. 「下の者がその人を敬っても、それはその人にとって名誉ではありません。
    上の者がその人を敬っても、それはその人の行いに対して非難となります。
    しかし、もしその人が自分で自分のことを敬うなら、それは確かに大きな名誉となります。
    そもそも、自分の目が不確かであったとすれば、誰が自分のことを敬うことなどできるでしょうか?
    人はそうすることができません。それゆえ、人は極端な名誉を得てはいけないのです。
    小さな名誉を選び、中庸を選ぶこと、これこそが、誰もが到達できる最高のものではないでしょうか?
  19. 不完全さゆえに自らを嘆くのは、大きな愚行です。
    果物や香草ハーブや米を食べるのは、最も純粋な食物であるが、肉を食べることよりも飢えを選ぶのは愚か者だけです。
    儀式や式典は有益ですが、そのために戦争をするぐらいなら、それらをやめてしまう方がよいのです。
  20. 古代人だけに頼るのは、大きな愚行です。
    古代人だけを敬い、彼らだけが啓示を受けたと信じるのは、愚の骨頂です。
  21. 創造主が「いつも共に在る御方Ever Present」であり、古代と同様に今日もなお、力と愛と知恵をもって臨在し続けていることを忘れないこと、これが知恵です。
  22. 何か良いことをしようと努めるのは立派なことです。しかし、自分のやり方でできないからといって、何も良いことをしないのは良くないことです。
  23. 為すべき善行を見つけ、それを実行する者は、大きな満足を得ます。
    しかし、それに浮かれて騒ぐべきではありません。
    それはただ、義務を果たしたに過ぎないからです。
    この20冊の書物は、私にとって何の名誉でもありません。
  24. 私は2種類の人間を見ました。それは、神々によって特定の業を成し遂げるよう運命づけられた者と、何の宿命も持たされていない者です。
    前者は偉大な事業の先頭に立つため、誤って至高者と呼ばれますが、それでも彼らは神々の手の中の道具に過ぎません。
    それ以外の、宿命となる業を持たずに生まれた者たちは、前者を決して理解できません。
  25. 光に十分近いところに生まれ、それを見て信じ、信仰を抱くこと、これこそが大いなる喜びなのです。
    創造主から遠く離れてなお、その御方と臨在を信じられないのは、残念なことです。
  26. 私は妻と離婚しました。彼女が信仰や理念の子供を産めないと分かったからです。
    いかなる男性も、世俗への欲望を抱く女性と結ばれるべきではありません。それは女性にも同じ権利があるべきです。
  27. 偉大なる霊魂と結ばれた者が、どうして世俗に惹かれた者と共に住めるというのでしょうか?
  28. 人によっては、独身は至高の生き方です。なぜなら、その人は天界の御父に喜びを感じているからです。しかし、この喜びを持たない人にとって、独身は大きな罰となります。
    社会はこの二つの条件を認めないといけません。
  29. この二つの条件を満たす中庸はありません。そのため、どちらに対しても容認しないといけません。
  30. 独身を望む者は、人類の終わりに近づいています。その反対を望む者は、人類の繁殖から遠ざかっていない人たちです。
  31. この二人の間に争いは生じません。この二人の運命はいつかは成就します。
  32. 国土に人口がまばらであれば、極端な人は人々から離れて暮らすことができます。
    そのような国を統治するのは容易なことではありません。あるいは、彼らの前で極論の教義を唱えるのも容易ではありません。
    しかし、国土が人口で満ち溢れると、両極端な者とその中間の立ち位置にいる者が近接して居住​​せざるを得なくなります。
    この人たちを賢明に統治するのは容易なことではありませn。
  33. たとえわずかな土地であっても、大勢の民が暮らし、平和と豊かさを享受できるならば、そのような民こそがあらゆる民の中で最も高貴な民なのです。
  34. 極論の教義を実行できない場合は、より穏健な教義を持った方が良いです。
    人々は羊の群れのように、指導者に従う傾向があります。
    この点で、政治家、弁護士、裁判官は国家を戦争へと導きやすいのです。
  35. 指導者が民衆を悪に導かないように立法するこそが叡智です。
    指導者が全員死んでしまえば、民衆はそれほど悪くはなくなるでしょう。
    しかし、人の命を奪うことは間違っています。なぜなら、命は人間が所有するものではないからです。
    命はただジェホヴィのみに帰属し、主のものなのです。
  36. 無知な者や愚かな者の前で、私たちは戒めをもって語っています。チネヤにおいて、その時代はもう終わったのです。これからは、書物が、説得力のある言葉で、そうです、中庸として進まなければいけないのです。
  37. 博識な者に書き取りさせることは、自分の宝を火にくべるようなものです。
    彼らに質問を投げかけることで、私たちは彼らを導くことができます。
  38. 効果的な説得は、誰も従えないい命令よりも強力です。
    金持ちに『持っているものを全部、貧しい人に施すように』と説いても、金持ちは何も施さずに去ってしまいます。
    『少しだけ施してください』と言えば、金持ちはそれを実行してくれます。
    このように、効果的な教義は敷居が低いものであり、効果の乏しい教義とは、敷居が高いものなのです。なぜなら、そこに効力があるからです。
  39. 古代人は、創造主を愛することが最も善いことであると言いました。
    私もそう思います。しかし、哲学者が創造主に人格があり、愛するに値するかどうかを証明するよう求められると、困惑してしまいます。
    批判することなく、創造主を「一人格a Person」として、そして全てを『善なるもの』として受け入れることこそが、最大の幸福をもたらすと私は思います。
  40. 創造主の価値を知るために、創造主を細かく引き裂き、主の価値を考察する者たちを見てきましたが、そのような者たちは創造主に対する不信感を募らせる結果となります。
    そのような人物が、この世で何か『善』なることをを成し遂げたのを、私は見たことがありません。
    そのような者は、善良な人々の前で蛆虫を増殖させて喜びを感じる蠅のような輩です。本人にとってそれは十分に美しいのでしょうが、国家においては害虫を増殖させる存在なのです。
  41. だからと言って『創造主が悪を造ったのだから、悪を行っても問題ない』と言う者は、了見が狭い者です。
    あるいは『ジェホヴィは収穫物を滅ぼすために暴風雨を送った』とか『ジェホヴィは汚れた町に熱病を送った』とか言う輩は、言葉と判断において分別を欠いています。
  42. しかし、人間は創造物の一部であり、自らもその業の一部であったり、熱病がもたらす結果を担わなければならず、そうしたことを理解する人は、御父に対する理解が開かれた者と言えます。
  43. ジェホヴィの御前で何もかもを委ねたり、ジェホヴィへの信仰心が少なすぎる者がいますが、この両者の間には、人間を完璧な存在へと至らせる『中庸』が存在します。
  44. 解剖ナイフではなく、愛と崇拝をもって創造主を見出すことこそが、人を至高の道へと導くのです。
    主を信頼し、その中で最善を尽くすことこそが、良き哲学なのです。
    主を信頼しながら、怠惰に過ごし、畑を耕さないことは、大いなる闇なのです。
  45. 賢者は社会の欠陥に気づきながらも、それを非難するのではなく、むしろその改善策に目を向けます。
    上位天使たちがこの世に偉大な人物を育てるのは、まさにこのためなのです。
  46. 私は、様々な種類の礼拝に携わる多くの人々を見てきました。
    彼らは創始者の霊的な理念を理解もせずにただ供物を捧げるなので、それでは何の善にも悪にもなりません。
    不信心者はこのことに気づき、思慮分別を欠いたまま、あらゆる教義を濫用しますが、賢明な人はそれらの教義の間を行き来し、他の人々が見失いがちな『善』を見出します。
  47. 男や女、あるいはその行いの中に、あらゆる『美なるもの』を見出すのは、神に似た行為です。
    欠点を見つけてそれについて語るのは、悪魔的な行為です。
    しかし、人間について語らない人について、敬意を持って考えなさい。もしかしたら、人は誰しもが自動人形のようで、ある者は神の手に、ある者は悪魔の手に委ねられているのかもしれず、そのことを誰が知っているというのでしょうか?
  48. このような教義は、過ちを犯したり悪事を働いたりする者に対して、それほど厳しくない態度で臨んでくれるでしょう。そうなることを願います。
  49. 罪人たちが鞭で打たれるのを見て、私は心の中で思いました。
    「生まれが悪く、そのせいで道を誤った者が鞭で打たれている。そうでなければ、彼らは州の総督になっていた」
  50. かつて私は、ある悪人が追手の目から逃れるのを助けました。
    彼は鞭打ちを逃れたことで改心しました。
    それ以来、私は寛大な心を持つようになりました。
  51. 悪人が鞭打たれたり拷問されたりするのではなく、州にとって恩恵をもたらす方法が用いられる時がいつかは来るでしょう。そのような解釈ができる『法』を作ることこそ、統治における叡智の始まりなのです。
  52. 全ての人間を最も有効活用することこそ、最も賢明な統治者です。
    復讐のために悪人を罰することは悪魔の行いです。
  53. もし誰かが私の妹を殺したなら、私はその者の前で剣を掲げ、彼が私に抵抗するように仕向けますが、私はその者を殺しません。
    人を改心させることは殺すことよりも良いのです。悪人を、害を及ぼすことのできない場所に閉じ込めることのは、国家としてはそれで十分です。
  54. 兵士たちが訓練を受けているのを見て、私は言いました。
    「これは美しい光景だ!」
    なぜなら、彼らの服の色彩を見て、その行動が詩的に見えたからです。
  55. しかし私は再び彼らを見て、こう言いました。
    「これは邪悪である!」
    訓練の目的に目を向けると、その先に血と死が見えたからです。
    国家は暴力によって権力を行使しますが、私たちに宿る『魂』は平和裏に成し遂げたいと願っています。
  56. 賢明な判断を下す賢者の基準は、自分が天界の遥か高みにいる一人の神であり、全ての人間はその子供たちであると想像することが求められます。
    そうした賢者は人類全体にとって何が有益なのかを考えています。
  57. 私はこう考えました。
    古代にも、現代の最高の賢者と同じくらい賢い賢者がわずかでもいました。しかし今日では、古代よりも多くの賢者がいます。
    これは、全ての人が賢くなる時が来たということを、私たちに信じさせるものではありませんか?
  58. 私はそれを見たいのです。そうすれば、多くの難問が解決します。
    予見者たちは、人間の霊魂は不滅であると言い、さらに死者の霊魂を見たとも言います。
    私は長年、これが真実かどうか確かめようと試みましたが、見つけることはできませんでした。
  59. それでもなお、私は言いました。
    『それは良い教義です。私はそれを採り入れます。
    創造主もまた、そのことを察しておいでだったに違いありません。それならば、主が人間を不死の存在として創造されたのは納得のことです』
  60. 僧侶たちもこの教義を採り入れました。さらに、古代人はこう言いました、『善人は天界で報われ、悪人は地獄で罰せられる』と。
    人はこれを聞かされてきたにもかかわらず、善人にはなりません。
  61. チネは言いました。
    『自己を捨て、知恵と力を尽くして他人のために働くことこそ、最高の教義です。
    私はある山の上で、谷間の羊の群れに呼びかけている人を見ましたが、羊たちは彼の言うことを聞き取れず、来ませんでした。ところが、彼は山の中腹まで行ってから呼びかけると、羊たちは彼の言うことを聞き、理解し、彼のもとに登って行きました』
  62. 高い教義を構想するのは容易ですが、効果的な教義を与えるのは容易ではありません。
    中庸者こそ最も力強いのです。
    私は、あらゆる民族が、生活の中で身に付けている以上の、より高い教義を持っていることに気づきました。
    確かに、ある宗教が他の宗教に対して誇れるのは、相対的に、その宗教が唱える教義に対しての卓越性です。しかし、このように誇る者たちは、徳も誠実さも実践していません。なぜなら、彼らは最も一般的な教義に従っていないからです。
  63. 一方、政府が誇るのは、その美徳や善良さ、そして無力な者に対しての父親のような思いやりではなく、武力や殺戮力です。
    そして、これらは最も卑しい属性です。
  64. 政治を通じて、徳高く、父的な政治を敷くために、私はこの世に生まれました。
    これは、家族を通してのみ可能であり、それから村落へ、地方へ、そして帝国へと至る道程を経てのみ可能でした。
  65. しかし、私の教えを忠実に実践する誠実な人がいなければ、私はこれを実行することができませんでした。
  66. あなたたちが誠実であることは、あなたたちが私と共にいることで証明されています。
    あなたたちが高潔で思慮深く、礼儀正しいことは、あなたたちが私の言葉に耳を傾けることによって証明されます。
    それならば、私が誠実であるにはどうすればよいのでしょうか?
    私は「私の言葉」と言いますが、会議で私が発する言葉は、実際には私の言葉ではないと感じています。
  67. これは善良な人、全員に当てはまることではないでしょうか?
    彼らは神々の代弁者、あるいはその周囲の方たちの代弁者なのです。
    私たちは口を開いて語りますが、私たちの考えはどこから来るのでしょうか?
  68. 太陽が野原に輝くとき、香草ハーブが芽を吹きます。
    創造主の光が私たちに降り注ぐからこそ、私たちの考えが生まれるのではないでしょうか?
    そして、もし私たちが草や雑草を遠ざければ、豊かな収穫が得られるのです。
  69. 全ての人が創造主について一冊の本を書くことを私は望みます。
    このように導かれた思考は、正道から大きく逸れることはありません。
  70. 神が私たちと共にいて、私たちの言葉を全て聞き、私たちの行いをすべて見てくださると感じることこそが、子供たちを教える上で最も確かな基盤なのではありませんか?
    子供たちに誠実さと礼儀正しさを身につけさせるには、創造主とその息子である上帝Shang Teへの信仰ほど強力なものはありません。

【37章】

  1. カユの書物は以下の通りです。
  2. 創造主、偉大なる霊魂、エオリン、そして主の創造物について。
  3. 実体界の計画、太陽、地球、月、星、そしてそれらの大きさと運動、そして回転速度によって自らを定位置に保持する力について。
  4. 光、熱、雷鳴、稲妻について。
  5. 目に見えない世界、上天と下天、神々の住まいについて。
  6. 地球上に載っている中間世界、または下天について。
  7. 現世とその天界を司るTeについて。
  8. 偽神と、下天における彼らの王国、そして死後、人間の魂を捕らえる彼らの力について。
  9. 悪人の霊魂が長期間拷問を受ける地獄について。
  10. 善良な定命の人間が永遠の祝福のもとで暮らすオリアンの世界、至高の天界について。
  11. 定命の人間を支配する神々とドルジャの管理について。神々によってどのように建国、もしくは滅亡させられるかについて。
  12. これら10冊は後世に偉大な学問の書として記録され、太陽王によって帝国の基準とされました。
  13. カユの以下の書物は、いわゆる「小学」と呼ばれました。
  14. 問題の単純化となる公理。
  15. 完璧な人間(Tae)、あるいは至高の御方。
  16. 下劣な人間。
  17. 肉体を清め、霊魂(または心)を清める浄化。
  18. 霊魂の助言、奇術、サルギス、スイス、人に夢や幻を見せる霊の力といった占術。
  19. 礼儀、誠実さ、儀式、年齢への敬意、死者への敬意に対する格言。
  20. 愛について。
    偉大なる霊魂を愛すること。両親を愛すること。規律と勤勉を愛すること。
    結婚。世俗での願いを叶えるための結婚は邪悪である。より聖なる男女の世代が作る世界の霊的救済のための結婚。
  21. 神々と救世主、王と皇帝、賢者、立法者、そして国家の興亡について歴史書。
  22. 六部構成の聖典:全能、礼拝、ジェホヴィ(エオリン)の審判、進歩、司祭への敬意、聖なる戒律への服従。
  23. 六部構成の宝石の書。格言、詩、朝夕の祈り、家族、共同体、国家、帝国における交わり、罪の告白、そして偉大なる霊魂エオリンへの賛美と喜び。
  24. これがカユの20巻であり、古代の1万8千冊の書物の真髄であり、後世のあらゆる光明が加えられたものでした。
    そして、まもなくこれらはチネヤ帝国の標準書となりました。
  25. そして上帝Ts’Sin’Neの会議は閉幕し、カユの弟子たちは書物の写しを携えてそれぞれの地方へと旅立ちました。
  26. 神は啓示を与える天使たちにこう言いました。
    「カユが天から光を受けていることを知らせてはいけません。
    彼は人々の模範となり、自ら創造した才能を完成すべく奮起するでしょう」
  27. それはその通りになりました。そして、この苦難を過ごしている間、カユは自分が啓示を受けていることに気付きませんでした。
  28. そして神はチネヤの王国を見渡し、こう言いました。
    「ご覧なさい、私の息子は他にも書物を書くでしょう。だが、それらはそれほど深遠なものではありません」
  29. そして神はカユに啓示を与え、以下の書物を書かせました。
  30. 家訓集
  31. 論語集
  32. 政経集
  33. 人生集
  34. 刑罰集
  35. 発明集
    これらはすべてカユが著した書物でした。
  36. しかし、カユの名声はあまりにも高かったので、多くの人が信奉者となり、カユが遠方の地方へ旅する時でさえ、彼の言葉を書き留め、書物としてまとめられました。
  37. 神とその天使たちの臨在により、カユははっきりと見聞きできました。しかしながら、彼の霊感は神の代理によるものであり、チンの霊感の時のように、神が人として宿ったのとは異なっていました。
    カユは何度も自分の意志で物事を行い、いくつかの過ちを犯しました。

【38章】

再び三位一体について。

  1. 三位一体の神々は、ジェホヴィの息子である神がヴィンデュとチネヤにおいて、復活の根源にまで到達するという偉業を成し遂げたことを知ると、自らの天界の王国における最終的な展望について深く憂慮しました。
  2. チネヤを統治する天界の王国、エタションEta-shongの三位一体であるエンノチッサEnnochissaは、三位一体の兄弟である二人の神を天界の都に招き、今後の進め方について協議したいと申し入れました。
  3. カバラクテスとルーアモンはエタションに赴き、そこで10億の天使たちによって盛大に迎えられた後、エンノチッサの天界の首都と玉座に案内されました。
  4. 然るべき挨拶と式典の後、三位一体の神々は全員、玉座に着きました。
    そこで聖評議会は散会し、玉座の三日月の内側には、立ち合いが許された主神と元帥長だけが残りました。
  5. エノキッサは言いました。
    「兄弟たちよ、お寛ぎください。
    あなたたちが来てくれたことを心から嬉しく思います。
  6. チネヤを見てください、我が地球の王国はカヤ(儒教)の教義により根底から蝕まれつつあります。この国の民は三位一体の教えをどれだけ注目してくれるだろうか?
    ジェホヴィは勝利を収めた」
  7. カバラクテスは言いました。
    「あなたがチネヤについて語ったように、私もヴィンデュについて言おう。
    三位一体の教義はサカヤの教義によって完全に破壊されつつある。
    我々の天界の王国は、臣民を得るための補給基地を失ってしまう。
    ジェホヴィは勝利を収めた」
  8. ルーアモンは言いました。
    「兄弟たちよ、他人の過ちを指摘するのが私の役目ではない。だが、あなたたち二人は天界に大首都と大宮殿を築いた。
    あなたたちの王国は、かつてこの天界になかったほど壮麗な都市で飾られている。
  9. あなたたちが建造物を建てている間に、見よ、私は軍団を率いて地上に戦いに赴いた。
    私は多くの偽神や偽主神たちを倒しただけでなく、ジェホヴィの崇拝者たちを死に追いやった。
  10. それゆえ、私は天界の王国を美化をほとんど何もしてこなかったが、恐れや不安にとらわれることなく安らかに眠っている。
    それでもなお、あなたたちが望み、この苦境から抜け出すために私ができることは何でも行うつもりだ」
  11. 多くの提案や提言が行われたものの、そのいずれも受け入れられなかった後、エンノチッサは言いました。
    「ジェホヴィの息子の神が、自分の成功を得るために地球での道を採ったのに、我々がそれをしないのはなぜだろうか?
  12. 見てください、我々も多くの人間を探し出し、彼らを通して、この教義を人間の中に打ち立てよう」
  13. ルーアモンは言いました。
    「実に賢明な提案だ」
  14. カバラクテスは言いました。
    「昔から見てきたように、これは成し遂げねばならぬことだ」
  15. そこで、三位一体を確立するため、三位一体の三神は49人の救世主を定命の人間に与えるための同盟を結びました。
  16. この計画は200年以内に達成するものとされました。
  17. また、49人の救世主は全員を不名誉な死に追いやり、人間の同情を得ることが決められました。
  18. これを達成するために、聖連合は、各王国が啓示の軍勢に100万の天使を派遣し、この目的のために擁立した救世主全員を通して、同じ教義を言明することが決められました。
    またそれに従い、80以上の階級を持つ300万の啓示の天使が選抜され、彼らは三つの軍勢に分かれ、各軍に一人ずつ「眷属の長」と呼ばれた将軍が配されました。
  19. ルーアモンの眷族には、トートThothが隊長に任命されました。
  20. カバラクテスの眷族には、イマYimaが隊長に任命されました。
  21. エンノチッサの眷族には、サトリーSatreeが隊長に任命されました。
  22. こうして、トート、イマ、サトリーの三神は、300万の軍勢と共に地上に派遣され、それぞれのやり方で地上を隈なく探し、定命の人間たちの中から必要とされる救世主を育てました。
  23. こうして、わずか200年の間に、地上に49人の救世主が生まれました。
    その救世主は以下の通りです。
  24. リタRitaギボルGibborガアルGaalエフロキンEfrokinガルグラGargraトーレスThules(トーレス家の者)、エトルスEtrusガダモンGadamonショ​​ファルShofal
    この者たちは全員エギュプト出身で、病人を癒し、盲人に視力を与え、耳の聞こえない人に聴力を与え、死者の霊魂を蘇らせるなどの奇跡を行い、父と子と聖霊の教えを説きました。
    天使たちは敵に、この救世主たちの教義を血で封印するように啓示を与え、彼らを死刑に処しました。
    そして、その教義は実現されました。
  25. パーシーの地からは、以下の者たちが現れました。
    アダクスAdakusミスラMithraバリBaliマロペスMalopesusゴンサルクGonsalkヘブロンHebronベルスBelus(ベルス家の者)、メガトMegathヨドマンYodomanベールスBeels
    彼らも同じ教義を説き、その言葉を血で封印するために死刑に処されました。
    彼らのうちのある者は油で煮られ、ある者はライオンの洞窟に放り込まれ、ある者はウグサugsaに釘付けにされて殺されました。
  26. ヴィンドゥからは、以下の者たちが現れました。
    インドラIndraユトYuthサカイSakaiウィトバンWithobanアリアAriaデヴァタットDevatatクリシュナChrisnaララクLaracquハグレHagreアナティアAnathiaジャンナッサJannassaジャネラスJaneirus
    彼らも同様の奇跡を行い、父と子と聖霊という同じ教義を説きました。
    そして彼らもまた、天使の眷族の啓示によって不名誉な死を遂げました。
  27. チネヤからは、以下の者たちが現れました。
    三辰Sam Sin阿華Ah Wah阿忠Ah Chong高福K’aou’foor王叔King ShuShaou鍾楽Chung Le
    彼らは奇跡を行い、同じ教義を説きました。
    彼らもまた、その教義を血で封印するために、祝祭の場で不名誉な死を遂げました。
  28. ヘレストとユーロパからは、以下の者たちが現れました。
    ダトゥルDaturプロメトスPromethusキルヌスQuirnusイヨIyoオセオOsseoヨハネスYohannas
    彼らは同じ教義を説き、奇跡も行っていました。
    そして、彼らの教義を血で封印するため、祝祭の場で同じように殺されました。
  29. グアタマからは、以下の者たちが現れました。
    マニトManitoケサルコテQuexalcoteイトゥラIturaトバクTobakソテフーSotehoo
    彼らは奇跡を行い、同じ(三位一体の)教義を説き、その教義を血で封印するため、全員が不名誉な死刑に処されました。
  30. これらの司祭や魔術師たちは、奇跡を起こしたり三位一体の教義を説いたりするよう啓示した天使の軍勢によって裏切られ、同じ天使の軍勢によって啓示を受けた敵によって死をもたらされました。
  31. さて、三位一体の教義が人間に及ぼした影響は、主に戦争に関係していました。
    同盟を結んだ神々はこう言ました。
  32. 「正義のために戦うのは当然である。
    我々は地上に赴き、罪なき者、正しい者たちの手に剣と槍を渡し、彼らに告げる。
    『自らを守れ!
    自らを強めよ!
    常存の者などいない。
    万物は聖霊から創造された。自らを頼れ。
    立ち上がり、子と父と聖霊の御心を行う強き者となれ!』」

【39章】

  1. ジェホヴィの息子である神は、三位一体の活躍をご覧になると天界でのやり方に対して悲しみを覚えました。
  2. ジェホヴィは彼にこう仰せになりました。
    「息子よ、悲しまないように。彼らの行いを嘆かないように。
    しかし、彼らの行いは記録しておきなさい。なぜなら、定命の人間は、『救世主の時代』と呼ばれることになるこの時代の歴史を記憶するからです。それはボンの周期の中で最も暗黒な時代として記憶されるでしょう。
  3. しかし、地上で三位一体の神は、目に見えない形で自分たちを切り捨てていくでしょう。なぜなら、定命の人間が崇拝するのは救世主だからです。
    やがて三位一体の神は、天界の王国において分裂するでしょう」
  4. 神はもはや悲嘆せず、新たな1億の天使の軍勢を準備し、地上に降臨させて、間近に迫った戦争で必ず殺されるであろう者たちの霊魂を収容できるようにしました。
  5. これらの眷族のうち、エヨデモスに指揮権が与えられ、(一億人ごとに)以下の将校たちを任命し、同行させました。その将校とは以下の通りです。
  6. ソゴトウィッチSogothwich
    ユテンパサYutempasa
    盧萬Loo Wan
    タガイクThagaik
    マラタMaratha
    ヴァインWein
    シュベルトShuberth
    李鍾Le Shong
    タイヴィTaivi
    ドゥラヤDuraya
  7. 彼らが地上に到着するのは早すぎたわけではありませんでした。まもなく地球全土を巻き込む戦争が勃発し、あらゆる国家、部族、民衆が血みどろの殺戮に突入したからでした。
  8. この時代は、三位一体の善行の事実上の終焉でしたが、同時に、地球全土を覆うことになる彼らの強大な天界の王国の始まりでもありました。
  9. 彼らが地上で起こした戦争は、自分たちの王国にまで及びました。
    三位一体の神々は、力と空元気だけが天界を無秩序から守ることができると悟りました。
  10. ヴィンデュのカバラクテスの五柱の副神は、自領の王国内で反乱を起こし、独自の地位を築きました。
    そして彼らは、三位一体を確立するために、処刑された救世主たちの名をかたりました。
  11. カバラクテスは残りの最高司令官たちを、天界の都ハラクトゥHaractuの玉座の前に召集しました。
    彼らが集まると、カバラクテスはこう言いました。
  12. 「これは神々にとって緊急事態である。私は声を上げ、この強靭な腕を振るい上げよう。
    私が天界の官職に就かせた悪党どもは、私の信頼を裏切った。
    彼らは軍勢を率いて離脱し、自分の王国を築いてしまった。
  13. 汝らを召集したのは、汝らが私の布告を共に聞き、従ってくれたからである。
    私は天界に秩序と調和をもたらす。我が領土の唯一の神、すなわち私以外、存在すべきではない。それゆえ、私の意志は、汝らがこれらの反逆の指揮官を地上と、その天界の王国まで追討し、徹底的に略奪することである。
  14. そして、もし必要ならば、彼らとその指揮官を捕らえ、地獄に放り込め。
    彼らは、私がジェホヴィの神々のように平和の神ではなく、戦争の神であることを理解するはずだ。
  15. これを遂行するため、私はイマYimaを聖なる使徒、そして地上の戦士に任命する。そして、反逆の首領たちを速やかに始末するため、20億の戦士を与える。
  16. それゆえにイマよ、私の元帥は汝のために2000万の戦天使を選抜する。
    汝は自らの将軍と隊長を任命し、直ちにこれらの悪党どもが巣食う地上に降臨し、私の命令を遂行せよ」
  17. イマとその眷属は命令に従いましたが、すぐには片付きませんでした。なぜなら、天使戦争が勃発し、反逆した五柱の神々が拠点から追放されるまで46年間続いたからでした。
    それでも彼らは捕らえられず、また地獄に落とされることもなく、50万の戦天使を率いて脱出し、ユーロパのローマの都市に移住し安住の地を得ました。
    こうして、退去させられたヴィンデュの神はローマの神となったのでした。
  18. イマがヴィンデュの掃討に成功するとすぐに、カバラクテスは彼を再び、聖評議会がある天界の玉座ハラクトゥに召集しました。
    彼が到着すると、カバラクテスは玉座からこう言いました。
  19. 「我が叡智が天地に勝利したため、今、私は新たにブッダBUDHAと名乗る。そしてこの日、この時から、私は永遠に他の名で呼ばれることはない。
    我が天地、我が都、我が天界は、今後永遠に仏教の天界の王国、天界の中の至高の天界ハラクトゥとして知られるであろう!
  20. イマよ、汝は2000万の戦天使たちと共に再び地上に降臨し、私を仏陀としてその名を広めてくるように。
    火と剣、血と死によって、私の名を地上に確立するのだ。
  21. そして汝は、私がサカヤであり、サカヤはブッダであり、三位一体の息子、聖霊の息子であったと定命の人間に教え込む方法を探すように」
  22. ジェホヴィはこう仰せになりました。
    「ご覧なさい、私が全能者であることを否定する神と人間が生まれ、利己的な目的のために偽者を信奉する時が来るでしょう。
  23. カバラクテスは、自分がサカヤであり、サカヤはブッダであると嘘の主張をするでしょう」
  24. ジェホヴィは神にこう仰せになりました。
    「ご覧なさい、彼は自らをブッダと呼ぶことを命じています。
    さあ、あなたたちに告げます。
    これも許し、天界でも地球でも、彼の嘘を非難してはいけません。
  25. いいえ、しかしあなたは今後彼をブッダ(全知を意味する)と呼ぶでしょう。なぜなら、それが彼の選択だからです」
  26. こうして、カバラクテスは天界でブッダと呼ばれるようになりました。
    そして地上に降臨したイマの率いる天使の軍勢は、神託と直接の接触によって、人間たちにサカヤをブッダ、ブッダをサカヤと呼ぶように啓示しました。
    これらはその通りになりました。そして数世代も経たないうちに、定命の人間たちは彼らが二人の人物であることを忘れ、霊的な事柄は全てブッダに、肉体的な事柄の全てはサカヤに帰しました。
    しかし、それは実際には全くの誤りでした。
  27. そこで、ブッダの信奉者たちは平和を唱えながらも、ヴィンドゥに仏教を確立するため、殺戮と大虐殺と破壊による戦争と征服を実行しました。
  28. ジェホヴィは神にこう仰せになりました。
    「あなたはこれさえも許しなさい。なぜなら、彼らはここに、偽神ブッダを最終的に打倒する礎を築くからです。
    彼らは自分の意志で三位一体を放棄し、ブッダと聖霊を保持することでしょう。そして彼らは最終的に、ブッダは単なる原理に過ぎず、聖霊は無に等しいと教えます。
    彼らはこう言うでしょう。
    『ブッダのために戦え。そうすればあなたはブッダを得て、涅槃へと連れて行ってくれる』
    そのことで、彼らもまた『無』と呼ばれることになるでしょう」
    これらはその通りになりました。

【40章】

  1. エンノチッサにも少なからず試練はありました。なぜなら、彼の配下の神々も反乱を起こし、その多くが、エンノチッサが彼らに与えたチネヤの救世主の名を騙ったからです。
    そしてエンノチッサは20億の戦天使の軍勢を地上に派遣し、滅ぼしたり、解体したり、もし必要があれば捕らえて地獄に放り込みました。
  2. これらの眷族のうち、ヤデスYad’dethを総大将とし、自らの指揮官と将軍を選ぶ権限を与えました。
    こうして、地上のキネヤではヤデスの眷族と反逆した副神とその眷属の間での戦いが天界で繰り広げられ、それは70年続きました。
  3. そしてヤデスは勝利を収め、副神の反逆天使たちをことごとく追い払い、敗走させました。
    反逆した神々のうち四柱はアルゴスArgosアテナAthenaへと逃れ、そこで安住の地を得ました。
  4. エンノチッサは、勝利を収めたヤデスとその軍勢を、自らの天界の王国エタションへと召集しました。
    エンノキッサは玉座の前に立つと、こう言いました。
  5. 「汝は我が兄弟、三位一体の神カバラクテスの策略を目の当たりにした。
    彼は偽ブッダを名乗り、自らを至高の神、自らの天界を至高の天界と称した。
    この日この時、私は二つのことを布告する。
    一つは、地上に2000万の天使の軍勢を派遣する。汝ヤデスは私の意を汲む指揮官に任命する。
    そしてもう一つは、我が天界の王国エタションと、グアタマを支配する我が王国ダマヤDamayaにも別の戦天使の軍勢を派遣する。
  6. 我が天界の軍勢だが、汝、盧萬Loo Wanはエタションの指揮官となり、ビワウォタBiwawothaはダマヤの指揮官に任命する。
  7. 天界の諸君には、諸君の軍隊と共に、我が王国の守護と保護を委ねる。諸君は城壁を巡らせ、戦天使を率いて各方面からの侵略に対して守り固めよ。
    ただし、ブッダの天使やルーアモンの天使たちを脅かしてはならない。もし彼らが我と我が王国に背いたり、あるいは敬意を欠くならば、彼らを捕らえ、拷問の場を設け、投獄しなければならない。
  8. だがヤデスよ、汝とその眷属は再び地上の人間のもとに戻り、私をブラフマーBRAHMAと称えよ。
    この名は地上と天界において、今より永遠に我が名となろう。そして汝は神託を受け、あらゆる手段を用いて、ヴィンデュとチネヤのみならず、人間の間でも私を称えるように。
    そして今後ブラフマーを信仰する者は皆、天界に入る際に我が臣民となろう。
  9. そして、もしブッダの定命の戦士たちが、定命のバラモン教徒を滅ぼすために襲いかかるならば、ブッダは我が敵となったと見做すがよい。
  10. そして汝とその戦天使たちは、あらゆるバラモン教徒に憑依して武器を取らせ、侵略するブッダをことごとく死に追いやれ。なぜなら、ブッダは我、このブラフマーがこの天界を統べていることを知っているからである」
  11. こうして、(偽ってブラフマーと名乗った)エンノチッサの40億の戦士が選抜、分配され、盛大な栄誉と栄光の中、それぞれの地へと出陣していきました。
    これらの軍隊の一つ一つや、その音楽や武器、軍紀や行進を描写するだけでも、一冊の長編の書物が必要となるぐらいです。
    さらに、彼らの軍艦、火と水の武器、旗印があり、そして何よりも、彼らの熱意です。
    なぜなら、地上では他に職業を知らない戦士であった彼らの多くが、死と血を流すことを目の当たりにして歓喜していたからです。
  12. ヴィンデュとチネヤの副神について、ジェホヴィはこう仰せになりました。
    「今回のことは、これで良いのです。なぜなら、後世の人々は地上を見渡してこう言うからです、
    『ヴィンデュの神々がなぜローマに現れたのか?
    チネヤの神々がなぜアテナに現れたのか?』
    と。
  13. なぜなら、彼らがこの疑問に答えられない以上、定命の人間には知ることのできない天界での事件があったに違いないと悟るからです。
  14. 私の啓示が成就する時、天界や地球においても、霊的な交流を回復するだけでは不十分です。
    天には王国と公国が存在することも、定命の人間たちに教えなければなりません。そしてそれらを統治しているのは、善良な神と邪悪な神です。
    さらに彼らは、仏陀を崇拝する者は仏陀のもとに行き、その奴隷となることを真実として理解するでしょう。
    また、ブラフマーを崇拝する者はブラフマーのもとに行き、その奴隷となるでしょう。
  15. 私は、たとえそれが神であっても、精霊を崇拝することは、自らの魂を奴隷にすることに他ならない
    彼らに明らかにしよう。たとえそれが神であっても、一人の霊体を崇拝することは、自らの魂を奴隷にすることに他ならないということを明らかにするでしょう。
    なぜなら、その日、彼らは『偉大なる霊魂Great Spirit』『いつも共に在る者Ever Present』は、玉座に座る人間の姿をした偶像ではないことを理解するからです。
  16. さらに、霊魂と人間は、私を否定する者が遅かれ早かれ、逃れられない罠に陥っていることを知るでしょう。
    それならば、エンノチッサにはブラフマーの名を与えなさい。なぜなら、それが彼の選択だからです。
    あなたたちは、彼が地獄から逃れるためにその名や自らの人格さえも捨て去らねばならぬ時が来る、ということを知るでしょう」
  17. こうして、ブッダとブラフマーという二つの偽神が誕生しました。
    そして、地上だけでなく天界でも戦争が勃発しました。これは事実上、天界​​の学校や大学の終焉となり、また大気界におけるエタションとハラクトゥという両王国の工場や産業施設の崩壊の始まりでもありました。
  18. 地上のヴィンデュとチネヤの地球上での領域についてですが、当時、以下の状況にありました。
  19. チネヤはチンとカユの教義を深く信じていたため、人々は戦争と偶像崇拝を避けていました。救世主たちはまだ足場を固めていなかったのです。
    そして今、神々がブラフマーとブッダの地位を確立するために人々に戦争を起こさせようとした時、影響を与えることができたのは最も野蛮な地域だけでした。
  20. 偽神ブラフマーは、カユの書物の効力に気づき、太陽王・T’sinに啓示を与え、チネヤのあらゆる書物を破壊させ、帝国を無知に陥れるため、戦天使を派遣しました。これを受けて太陽王T’sinは勅令を発し、チネヤのあらゆる書物と石板を破壊するよう命じました。
  21. ブラフマーは言いました。
    「私は全てを手に入れるか、全てを滅ぼすかだ。
    我が天使たちは、この地のいかなる王や統治者も、我が敵である学問を滅ぼす業に着手するまで安眠させるな」
  22. そして、たった一年で500万冊以上の書物と、石板と銅板が100万枚も破壊されました。
    これは、二万年以上もの間、書き溜められた古代の書物が破壊されたことを意味します。
    これらに加えて、カユの書物の多くが破壊されましたが、全てが破壊されたわけではありませんでした。
  23. その間、民草の反戦精神が創造主に嘆願していました。
    「御父よ、戦争をなくし、いにしえのあなたの聖人たちの教えを守るには、何をすべきでしょうか?」
  24. ジェホヴィは、息子である楽園の神を通して、彼らにこう答えました。
    「蛮族に対抗するための城壁を築きなさい。そうすれば、あなたたちの城壁は、たとえ自衛のためであっても、戦争に身を投じるよりも、自らの意志を示したという証となるでしょう。
  25. あなたたちは私を信じているから、私も最後まであなたたちと共にいます」
  26. そしてチネヤの信仰者たちは、世界で最も偉大な建造物である石垣を築き上げました。
    それらは今日まで残っています。
  27. ジェホヴィはこう仰せになりました。
    「私に選ばれし者たちの仕事を見なさい。この壁が立っている限り、戦争ではなく平和によって自分たちを守ろうとする、私の民草の戦いの証となるでしょう。そして、この壁は、偽神ブラフマーとブッダによって滅ぼされたこの地の信仰者たちの記念碑となるでしょう。
  28. そうです、この壁が証言するところは、将来、ブラフマーとブッダに対して、すべての石が剣や槍であるかのように強固なものとなる、ということです。そして、私の息子、カユの信奉者たちは、彼らを憐れみと憎悪をもって忌み嫌うでしょう。
  29. ヴィンドゥユにおいても、ブッダとブラフマーの陰謀は定命の人間に甚大な被害を及ぼしました。この国において、この偽神は二人とも、自らの教義に都合の良いものを除き、全ての書物と石板の破壊を命じました。そして、石と銅でできた200万冊以上の書物と100万枚の石板が破壊されました。
  30. そして、国土全域にわたって、人々の学校や大学はほぼ破壊されました。
  31. また、チネヤとヴィンデュの両国において、これらの神々の名を定命の者たちの間に確立するために、1億4000万以上の男女子供たちが戦争で殺されました。
  32. 人間は、この二柱の神の戦天使によって、破壊の業に駆り立てられました。これらの神々は信仰者たちだけでなく、互いに敵対もしていました。
    そして人間は、ハラクトゥとエタションという二つの天界の王国の栄光と高揚のために、彼らの犠牲となったのでした。

【41章】

  1. 神は言いました。
    「地球よ、天界よ、聖霊と三位一体の教義の創始者たるルーアモンとその他の者たちよ、聞いて下さい。
  2. 私の言葉は既に伝えています。死者の霊魂の王国は、私を通して万人に明らかにされます。
    彼らの書庫は、天界と地球のジェホヴィの息子、娘たちにとって公開された書物となります。
  3. ルーアモンはバアルと共にアシュタロテを追い詰め、彼女とその王国を滅ぼし、地獄に投げ込んだため、血を味わう凶暴な獅子ライオンのようになりました。
  4. そして私は彼にこう呼び掛けました。
    『待て、待て、もう十分でしょう!』
    しかし彼は言いました。
    『いや、バアルを地獄に投げ込むまでは、定命の人間の血による殺戮をやめない』
  5. また、彼は、自らの天界ハプセンディHapsendiにおいて、数千万、数億の戦天使たちを召集しました。しかしヘレストの神バアルは、天界に強大な軍団を倍増させて地上に送り出し、定命の人間たちに血腥い行いをさせようとしているのです」
  6. バアルは言いました。
    「私の教えは容易に理解できる。バアルを崇拝しない全ての人間は処刑する。
    父、子、聖霊の三位一体を崇拝する者は私の敵である。そのような人間には死を、そのような天使は地獄の道を辿るであろう。
  7. ジェホヴィの崇拝者である信仰者もまた、私の敵である。そのような者には拷問にかけ、両断し、そのような天使たちは地獄で縛り、永遠に窒息させてやろう!
    私は彼らに、バアルこそ天地の至高の神であることを知らしめる」
  8. アラビーニャ全土、ヘレスト、そしてユーロパの一部は、無秩序と戦争の巨大な拠点と化しました。
  9. ルーアモンは言いました。
    「私は平和をもたらすために来たのではなく、戦争をもたらすために来たのだ!
    私は国を国に、民を民に、人を人に敵対させるために来たのだ。
    正義のために、私は人の血でこの地球を清める。
  10. 私は中途半端な平和は受け入れない。東西南北の敵を滅ぼすことを、聖霊にかけて誓う。
  11. エギュプト、メディア、アルメニア、フィリギア、アルゴス、スキタイ、ノアメディア、そしてアラビーニャと西方の諸王国は、三位一体の神々以外に崇拝する全ての神々を滅ぼすまで、平和を味わうことはないであろう」
  12. そして、これらの国々に平和が訪れることはありませんでした。
    また、戦争にも秩序はなく、見るべき重要な成果もありませんでした。
  13. ジェホヴィはこう仰せになりました。
    「これは後の世代への証拠となるでしょう。
    彼らはこの時代を振り返り、いかなる王の手にもよらず戦争が激化したこと、そして人間が天使の手先となり、それらを支配したことを見て取るでしょう。
    そしてこれは、私の存在を否定する人々に何が起こるかを、彼ら自身に示す証拠となります。
    彼らは、王を持たずに私の戒めを守っていた私の民の平和と喜びと、私を退け、王と常備軍を持とうとした者たちの平和と喜びとを比較するでしょう」
  14. バアルはさらに二つの王国を天界に作りました。一つはエルサレムの上空に、もう一つはローマ沖のアペニン山脈の上です。
    後者の王国はアルコリArkoliと言い、自領の天界から逃れて人間の都市ローマに逃れたヴィンデュの神々と同盟を結びました。
    またアテナの近くに5億の天使からなる小王国を作り、バラモン王国から逃れてきた神々と同盟を結びました。
  15. この緊急事態において、聖霊の三位一体の神であるルーアモンは、敵であるバアルを恐れおののきながら見ていました。
    そこで彼は、ブッダに助けを求めることを決意し、次のように懇願しました。
    それは次の通りです。
  16. 「三位一体の神、聖霊の息子である聖なるブッダに、愛と威厳をもってご挨拶申し上げます。
  17. 三位一体の力により、我々は互いに誓いを立て、天界と地球に聖霊を確立しようとしています。この同盟により、我々三神は他の全ての神々に優る力を持っています。
  18. さて、見てください、あらゆる神々の中で最も凶悪なバアルが、我が天界の王国の全地域と、地上の我が領土において、我らの聖なる教義に対して戦いを挑んでいます。
    天界と地球における我が軍勢は増援を必要としています。そこで私は、最初の盟約に従い、1000万の戦天使の増援を求めてあなたのもとに赴きます」
  19. ルーアモンは使者を介してブッダにこの書状を送りました。
    ブッダは次のように答えました。
  20. 「天使と人間は大いなる試練によって創造されると言われている。
    私は自分の眷属を、自分の目的のために必要としている。だが、もし貴公がエジプトを譲ってくれるなら、100年間、貴公の要求する軍隊を送ろう」
  21. この提案は屈辱的なものでしたが、ルーアモンはそれに応じるか、王国をバアルに滅ぼされるかの選択を迫られていました。
  22. こうして同盟が結ばれ、ルーアモンは天界の都ハプセンディHapsendiを西に遷し、ナオメディアNaomediaの上に築きました。その後、すぐにブッダはエジプトに天界の王国を築き、それをセロニアと名付け、その管理をトートThothに委ねました。トートは狐のように狡猾な天使であったため、「ベルティアBertian人」と呼ばれていました。
  23. ルーアモンはこれらの増援を得て、バアルへの攻撃を四方から再開しました。
    天界では、地上よりもさらに激しく攻撃しました。
  24. こうして、ルーアモンはバアルを天界の王国とその属国から追い払いましたが、捕らえることも征服することもできませんでした。
    ルーアモンの天使たちはエルサレムとアテナ、さらに200の小都市と神託所と神殿を手に入れました。
    それらを占領したルーアモンの戦天使は、神託者、魔術師、そして神官たちに、それぞれの方法で答えられるようになりました。
  25. バアルは依然として30億の戦天使からなる軍勢を維持しており、ローマとヒエアダスHieadas、すなわちビザンティウムBizantiumに拠点を置いていたが、軍勢の大半を徘徊する略奪者として利用していました。
  26. さて、ルーアモンは、他の二人の三位一体の神が新たな偽名を名乗り、それによって権力を得ているのを見て、自分も主神と神の名を名乗ることを決意しました。
  27. バアルと戦う戦天使長トートは言いました。
    「最も聖なる三位一体よ、私は定命の人間に戦の大義名分となる『名』を与えなければならない。聖霊という言葉には力がない」
  28. こうして、ルーアモンは天界と地球の神にして主神という名を騙ったのでした。
  29. 彼はトートに言いました。
    「さあ、行って人間たちに告げよ。
    私はイスラエルの民のために奇跡を起こした者と同じ者だ。そうすれば、イスラエルの民は必ずや私のために戦うだろう」
  30. トートはこれを実行しました。
    さらに、ルーアモンはエズラEzraという人物に霊感を与え、イスラエルの民のために尽力した証として、できる限り多くの記録を集めるように命じました。
  31. この目的を達成するために、トートは70万の天使をエズラと、エズラが使役した多数の書記官たちと共に働かせました。
    そしてルーアモンの戒律に従って、彼らの霊感によりエズラの聖書が編纂されました。
    こうして72冊の書物が集められ、古代人が重要な出来事の記録を保存した方法に倣い、エルサレムの王の図書館に保管されました。これらの書物はエズラによって「聖なる図書館」(聖書)と名付けられ、現在も54冊が残っています。
  32. しかし、これら全ての書物のうち、一つとしてジェホヴィや、主の息子である天界と地球の神の霊感を受けたものはありません。しかし、その中にはジェホヴィとその天使たちから出たものも数多く含まれています。
    しかし、それらは人間によって記録され、人間によって解釈されました。
  33. ルーアモンはこれらのことでジェホヴィに対して罪を犯していません。なぜなら、これらはルーアモンという名前が崇拝されるようなものにはならなかったからです。

【42章】

  1. ジェホヴィの息子である神はあらゆる試練に対して賢明に振る舞えました。なぜなら、ジェホヴィの王国の光を持っていたからです。
  2. ジェホヴィの息子たちが立てた計画が、その敵よりもはるかに先を行くものであることは、まもなく明らかになるでしょう。
  3. ファラオがイスラエル人を迫害したため、モーセはファラオに呪いをかけました。そして、下天で数百年を過ごした後、見て下さい、ファラオは地獄に投げ込まれ、さらに錯乱状態に陥りました。
    前述のように、モーセ以外に彼を救い出す者はいませんでした。
  4. その後、モーセは上天から降りて来て、ファラオを救い出し、これから行う正義の任務に対して不足を補うため、イラエスIllaesという新しい名を与え、イスラエル人と共に働くよう地上に送り返しました。
    こうしてイラエスは自ら進んで従い、多くの天使たちも彼に同行しました。
  5. そしてこれらの天使たちは700人のイスラエル人に霊感を与え、他の全ての民から離れ、ジェホヴィの天使たちの指示に従って生きるように命じました。さらに天使たちは、天界でモーセに命じられたように、彼らにエセアンEs’eansと名乗るように啓示を下しました。
  6. それゆえと交わした、隔離された民でした。
    彼らは10人、20人、数百人からなる共同体や家族で暮らし、あらゆるものを共有しました。しかし、結婚においては一夫一婦制であり、衣服は一人一着しか持たず、果物と野菜のみを食べて暮らし、魚や、かつて生命の息吹を吹き込まれたものの肉は口にしませんでした。
    彼らは毎朝、日の出とともに沐浴し、ジェホヴィの祭壇の前で礼拝を行い、あらゆる点で古代の信仰者たちのやり方に従いました。
    彼らはこれらを、共にいた天使の眷族の美徳により行っていました。
    また毎晩寝る前には、天界の天使たちと交信しました。
  7. イラエスは言いました。
    「私は信仰者たちを迫害し、彼らとジェホヴィに敵対し、彼らが没落する一因を作りました。
    今、私は彼らと共に働くことで、彼らを清浄と愛の中で再建します」
    そして彼はそのように働きました。
  8. そしてイラエスとその天使の眷族は、エセアンの陣営を住処とし、数百年の間、昼夜を問わず、この少数のイスラエル人を見守ってきました。
    実際、忠実な天使たちは彼らを見捨てることなく、バアルとアシュタロスの軍勢、また三位一体の神ルーアモンとその眷属に属する、あらゆる戦天使の軍勢から彼らを守りました。
  9. エセアンは心身ともに清浄な暮らしをしていたにもかかわらず、周囲の人々からは悪意に満ちた中傷を受けていました。
  10. しかし、ジェホヴィはエセアンの子孫を、聖性と愛を湛えながら幾世代にもわたって繁栄させました。
  11. 神の命により、ルーイ長ガフォナヤGafonayaがやって来て、ジェホヴィの御声を継ぐ者を立てました。
    さらに4世代後、その御声を継ぐ者が生まれ、ヨシュJoshuと名付けられました。
    彼はジェホヴィの敬虔な崇拝者であり、エセアンを除く全ての人々から距離を置いていたヨセフJosephとその妻マラMaraの子でした。
  12. マラが非常に幼く、その子の性別が不明であったため、ラバたちはその子は中性を意味する「イエスiesu」であると言いました。
  13. 子供が生まれたのは、神の御座から天界の船が降りてきてから三日後のことでした。
    多くのエセアンは見上げて星を見つめ、上天からの冷たい風が、子供が生まれた場所とその天幕の周囲に吹き付けるのを感じました。
    そして彼らは互いに言いました。
    「ジェホヴィは私たちを覚えてくださっている」
  14. ルーイの天使長、ガフォナヤは、この生誕がどのような意味を持っているかを事前に知っていたので、エセアンの陣営に守護天使たちを派遣し、彼らは降臨する天界の眷族に対して、間もなく起こることを知らせました。
  15. こうして天界からの使者は、子供が生まれるまで留まり、モーセとエリアスEliasが眷属を率いてやって来て、モーセが大気界の植民地に留めたエギュプト人の霊魂の救済を完了させることをイラエスに伝えました。
  16. イラエスは言いました。
    「もう一度モーセの顔を見ることができ、ジェホヴィに感謝します」
  17. 出産を終えると、天使たちは恒星船に戻り、神の天界の御座である楽園へと急ぎ去りました。

【43章】

  1. ヨシュアが成長し、使命を果たす準備が整うと、神は1億の天使の眷族を遣わし、聖評議会から地上へと光の線を引かせるように命じ、彼らはその線を引きました。
  2. そして神は、通信路を守るために20億の天使からなる守護天使を用意しました。なぜなら、天界と地球は戦時中だったからです。
  3. モーセはエリアスと十分な眷属を連れて天界からやって来ました。そして彼は楽園の玉座に座す神のもとに到着しました。
    そこには彼らのために十分なもてなしの準備が整っていました。
    モーセとエリアスの来臨が広く告げられると、神の天界の王国は中央から周辺各所まで騒然となりました。
  4. 楽園は、この行事のために一億人以上もの人々が押し寄せ、その様子は新たな天界の都のようでした。
  5. 伝令官、受付官、元帥、音楽家たちが周囲に手を振りました。
  6. あの精霊エーテリアの船が上天から降り立った時の栄光については一冊の本が書けるほどでした。
    ただ、モーセは神の慣例に倣って迎え入れられました、とだけ言えば、それで十分でしょう。
    そして神はモーセとエリアスにこう言いました。
    「さあ、私の王座にお就きください。その後で、私は王座の前に皆々様がたに二日間の余暇活動レクリエーションを取ると宣言しましょう」
  7. その後、モーセとエリアスは昇り、神の玉座に座ると、人々はモーセの顔を仰ぐことができました。
    モーセは彼らの前に立つとこう言いました。
    「エギュプトから来た眷属が私の前を通り過ぎる間、かつて地上にいたことを思い出しました!
    偉大なるジェホヴィよ、あなたは何という御印を与えてくださったのでしょうか。
    そしてこの心に常に新たな喜びを与えてくださり、震えています。
    ああ、全能なる御方よ!」
  8. モーセが言ったのはそれだけでした。
    しかし、神の玉座に立つ彼の顔には、愛と栄光が溢れており、通り過ぎる者は皆こう言いました。
    「モーセよ、ジェホヴィに祝福された息子よ!」
  9. そして神は二日間の余暇活動レクリエーションを許し、その間、精霊エーテリア人は大気アトモスフェリア人が大いに歓談しながら交流しました。
    その後、モーセは眷属と共に、当時、高階級に昇格していたエギュプト人の居住地、エラバンElabanに赴きました。
    モーセは彼らをアロクAroquへと移し、そこでジェホヴィの花嫁花婿として、適切な準備と装飾を施しました。そして然るべき準備を行った後、モーセは彼らを精霊エーテリア界のメタポタマスMetapotamasにある涅槃の野へと昇天させ、自分の眷族の指揮下に組み込みました。
  10. その後、モーセと残りの眷族は、イラエス(ファラオ)によって築かれたエセアンの部族がいる地上のカンナヤンKanna’yanに降臨しました。
    イラエスとモーセの会見は盛大なものでした。イラエスは感激のあまり泣き崩れ、こう言いました。
    「ああ、ジェホヴィよ、あなたにすべての賛美を!
    ついにあなたは私を思い出してくださったのです」
  11. モーセはヨシュアのもとに来て、こう言いました。
    「ヌガンよ、私はあなたを迎えに来ました!
    私の精霊エーテリア界の王国に、あなたとその眷族のための場所を用意しました!
    よくやり遂げてくれました!」
  12. モーセとその眷属は、定命の人間、エセアンの天幕近くにあった天使の陣営にオテヴァンを持ってくると、彼らは船に光を当てました。すると多くのエセアンの人々がオテヴァンを見て、戦車chariotと呼びました。
  13. モーセとエリアスはヨシュアの前に立つと、ヨシュアは彼らを見ました。
  14. モーセは言いました。
    「私の息子よ!息子よ!
    エロイの光はあなたの上にあります。
    イスラエルはあなたを通して、失われた唯一なる御方を取り戻すでしょう」
  15. そこでモーセとその眷属は、イラエスとその眷属と共にオテヴァンに乗り込み、すぐに神の御座である楽園へと向かいました。
    彼らは時宜を得たようにそこに到着しました。
    その3日後、彼らは再び火の船に乗り込み、モーセの精霊エーテリア界の領地へと向かいました。

【44章】

ヨシュアJoshuの教義とその死

  1. 神は言いました。
    「これらは私がヨシュアを通して教えた私の教義です。
  2. モーセの十戒を守らなければいけません。
  3. あなたたちは戦争に参加してはいけません。また、戦争を扇動してもいけません。
  4. ジェホヴィが生命体として創造されたいかなる獣、魚、鳥、家禽、這うものの肉を食べてはいけません。
  5. 古代イスラエル人が全てのものを共有していたように、あなたたちは家族で暮らさなければいけません。
  6. あなたたちは王も女王も持たず、創造主以外の何者にも平伏してはいけません。
  7. 天使の名を呼んで彼らを拝んだり、地上の事柄について相談したりしてはいけません。
  8. あなたの隣人をあなた自身のように愛し、あなたがして欲しいと思うように、あなたの隣人にも施しなさい。
  9. 悪には善を、罪には憐れみを掛けなさい。
  10. 目には目を、歯には歯をAn eye for an eye, a tooth for a tooth』と言われているが、私は言います。
    悪には善を返しなさい。
  11. もし人があなたの頬を打ったなら、他の頬も向けなさい。
  12. 男はただ一人の妻を持ち、女はただ一人の夫を持つべきです。
  13. 子が父を敬えば、家族は平和と豊かさに恵まれるでしょう。
  14. 全てはジェホヴィから生み出されており、あなたたちは互いに助け合うべきジェホヴィのしもべであることを忘れてはいけません。
  15. 汝らが互いに奉仕をするのと同じくらい、ジェホヴィにも仕えなさい。
  16. 隣人の美徳と知恵のみに目を向けなさい。欠点を見つけないように。
  17. 人の問題は創造主と共にあります。
  18. 礼拝において、いかなる神や主神の名を呼んではいけません。ただ、ジェホヴィのみを礼拝しなさい。
  19. あなたが祈るときは、次のようにしなさい。
  20. 『天地を統べられるジェホヴィよ、その御名が崇められ、人々の間で敬われますように。
    日々の糧は私にとって十分です。
    私に対して罪を犯す者を赦す限り、私を赦し、誘惑を避ける堅固な者としてください。
    全ての誉れと栄光は限りなくあなたのものだからです。
    アーメン!』
  21. 病人や困窮している人、無力な人や目の見えない人を訪問して助けること、未亡人や孤児を養うこと、そして人々の前で汚れのない状態を保つこと、これらが救いの道です。
  22. あなたたちは人間の政治に加わってはいけません。
    ジェホヴィの御心に従い、主の目的のために全ての政治に従順でありなさい。
  23. 全ての人は、唯一の御父、ジェホヴィの子供です。主を選び、その戒めを守る者は、主に選ばれし者なのです。
  24. 主に選ばれし者の子孫を守るため、あなたは選ばれし者以外と結婚してはいけません。
  25. 意見、あるいは世俗におけるいかなるもののためであっても、誰とも争ってはいけません。
  26. あなたの言葉は他人を喜ばせるために語りなさい。もしあなたの言葉が他人を傷つけるならば、口を開いてはいけません。
  27. それゆえ、言葉遣いには気を配り、優しさと愛をもって全ての人を敬うように教えなさい。
  28. ラバが定めた聖なる日と、エメタカヴァemethachavahの儀式と式典を守りなさい」
  29. ヨシュアは3年間、イスラエル人の間を旅し、古代の教義を説き、復興させました。
  30. そして、モーセの古き秩序に属する2千人以上のイスラエル人が、10人、20人、50人という集団に分かれて集まり、ヨシュアの教えに忠実に従いました。
  31. しかし、背教したユダヤ人からの迫害を避けるため、彼らは世俗から隔絶し、互いに印と合言葉を用いていました。
  32. まず神バアル、その後に神トートが、王たちや支配者たちを通してこれらの信仰者に対抗するよう啓示を下しました。
  33. そして彼らは、豚の肉を食べるように命じて彼らを試しました。もし彼らがそれを拒めば、法の前で神々の敵として有罪とする十分な証拠となったからです。
  34. こうして彼らは鞭打たれ、見つかった者は皆殺しにされました。
  35. さて、ヨシュアはエルサレムに説法しに行きましたが、それから数日後、ジェホヴィについて説法​したとして告発されました。
  36. 彼は逮捕され、監獄に連行される途中でこう言いました。
  37. 「あなたたちは偽善者であり、冒涜者です!
    あなたたちは戒律を一つも守らず、悪魔がそそのかす悪事ばかりを行っています。
  38. ご覧なさい、神殿は両断され、あなたたちは地上の放浪者となるでしょう」
  39. すると群衆はヨシュアに石を投げつけ、殺してしまいました!
  40. ジェホヴィは火の戦車を送り、ヨシュアの魂を楽園へと運びました。

【45章】

  1. 主神は言いました。
    「さあ、ご覧なさい、ルーアモンはもはや正義の道を行うのではなく、力の上に立っている。
  2. 彼は、自分を定命の人間や天使の復活について一切考えていません」
  3. バアルの策略と知恵は、天界の戦いや、人間界をめぐる戦いにおいても、ルーアモンを翻弄していました。
  4. 見てください、エギュプト、パーシー、ヘレスト、ユーロパの国々は皆、戦争状態にありました。これらの国々の天界もまた戦争状態にあり、そこには数百もの地獄が存在していたのです。
  5. ルーアモンはもはや三位一体や聖霊のために戦ったのではなく、捕らえられ地獄に落とされないようにするため、天界の王国を守り、戦っていました。
  6. バアルはルーアモンに対してさらに絶望的な状況にありました。
  7. その間に、他の三位一体の二人は、それぞれの天界の王国において、国境と領土をめぐって互いに争い始めました。
  8. トートはルーアモンに次のように書状を送りました。
    「至高なる三位一体の神よ、聖霊の御名において、ご挨拶申し上げます。
  9. ここにきて私は困惑しています。どうかお赦しください。
    私の訴えは、十分な熟考と聖霊への祈りによってなされたものです。
    私は長きにわたり、あなたのために戦い、天界と地球の多くの王国で強大な力と権威を得てきました。
  10. しかし見てください、私より優位な神々が敵対しているのです。
    東方の三位一体の王国から逃亡したチネヤの反逆神とヴィンデュの反逆神は、人間によく知られる名前を名乗りました。
    ここに記載する名前をご覧ください。
    ネストルNestor、別名プイトPuith
    ネプチューンNeptune、別名ポセイドンPoseidon
    オイレウスOileus、別名ペンドレPendre
    プリアモスPriam、別名ホガスHogath
    フォイボスPhoebus、別名オネワカクスOnewakax、別名アポロApollo
    パレスPales、別名シュガンシタShugansitha
    ペリデスPelides、別名ペレウスPeleus
    サトゥルヌスSaturn、別名クロノスKronos
    タレイアThaleia、別名ムサイMusae
    テストルThestor、別名スコSuko、別名バイリスBayrith、別名カルカースCalchas
    テティスThetis、別名アラマArama、別名Mi、別名マーラMara、別名アキリヤAchill’ya、別名アルゴスArgos
    ヴィーナスVenus、別名セイナルトSeinalt、別名ヴィシュヌVishnu、別名ミラMira、別名トールThor、別名テオTheo
    ウルカヌスVulcan、別名アナワハAnawahah、別名イルIr、別名アグニAgni、別名ヘファステヤンHefaste’yan
    カリアネッサCalianessa、別名ヴリッタVritta
    ヘクラHecla、別名ヤハJah、別名ティロニアTyronia、別名ニレウスNileus
    ネメルティスNemertis、別名イトラItra、別名プロメティアPrometh’ya、別名アリAri、別名ミトラMithra
    オプセンデスOpsendes、別名ミレトスMiletus、別名ブラフマーBrahma、別名イシャカIshaka、別名ダヴェタットDavetat、別名サカヤSakaya、別名モロトタMorototha
    フェルナPherna、別名ホラサHolasa、別名イアオIao、別名クリテCrite、別名タムスThammus
    スピオSpieo、別名ペリデスPelides、別名ヘクラHecla、別名ウルカヌスVulcan
    トールThor、別名パドゥアPadua、別名ヘルメスHermes、別名ベルスBelus、別名ヒロトHiroth、別名ヨッサミスYossammis
    トアThoa、別名トールThor、別名ネプチューンNeptune、別名オリオンOrion、別名アフAph、別名トゥリスThulis
    クイルヌスQuiurnus、別名ヴィシュヌVishnu、別名アハンブレAhambre、別名イーシュナI’isna、別名アティスAtys、別名エトゥスEtus
  11. トートは続けました。
    「しかし、これらが全てではありません。この神々は聖霊を恐れず、人間に都合の良い名前を選んでいます。また魔術師や司祭、そして霊魂の声を聞く力を持つ者たちは、偽名のほうの神の声を聞いていると信じ込んでいるのです。
  12. そこで三位一体の最も聖なる神よ、これこそが私の不幸です。
    私は人間に、ただ一つの名、聖霊、あるいは「父」を授けるよう命じられています。
    それなのに、私の天使の眷族が神託者や霊魂の声を聞くことのできる者に語りかけ、『聖霊のために戦え、創造の要素のために戦え』と言っても、人間は耳を傾けません。
    もしくは、彼らは不敬にも私たちを嘲笑し、
    『幽霊、影、空想に過ぎない神の、何に関心を持てばよいのですか?
    自ら語る神々を与えてください。
    聖霊からの天使など、私たちは必要としません。
    あなたの神々を連れて来なさい。そして、神託者が何を語って聞かせてくれるのか、私たちに伝えてください』
    と言ってくるのです」
  13. その後、ルーアモンは使者と然るべき護衛を地上のエルサレムに派遣しました。
    当時、そこに駐屯していた神トートは、戦天使の眷族を率いて、ルーアモンの天界の都市にして王国でもあるハプセンディの聖評議会に出席するよう命じられました。
  14. さて、トートがそこに行き、何日にもわたる会議の後、議論が白熱し会議が紛糾しました。
  15. なぜなら、会議に出席していた神々は、大抵こう言ったからです。
    「我々がジェホヴィよりも優れているのは何なのか?」
    「我々はジェホヴィよりも持っている偉大な力とは何なのか?」
    「トートの哲学に誰が答えられるというのか?」
    「人間は神からの天使に決して満足しない。彼らは神自身を求めている、というのは本当だった」
  16. 「これが、ジェホヴィの永遠の弱点だったのではないか?
    そのような天使たちは、偽名を名乗る以外に、定命の人間に知られるような名を与えられなかった。だからこそ、無法にも神を騙る天使と比べて、弱いのだ。
  17. 聖なる連合が結成される以前から、我々は全員、このことを知っていた。
    そうだ、天界で同盟を結成した理由の一つには、人間に対する悪霊の力を、より効果的に克服するためであった。
  18. その日、我らは言った。
    『子、父、聖霊の三人は、我らが人間に、権威ある人格として顕現させてくれるだろう』
  19. 見よ、今や定命の者たちは、より明確な神、自分たちが知っている神を求めるようになった。我々は、トートが名付けたいかなる神、あるいは定命の者たちが崇拝するいかなる神の名も、それを真実だと受け止めることはできない」
  20. そこでルーアモンは、自分が何をすべきか考える機会を得るために、聖評議会を宮殿から追い出しました。

【46章】

ハプセンディの聖評議会に入り込んだ悪魔が、三位一体のルーアモンに語り掛けました。

  1. 神々の中で最も高潔なる者よ、我が言葉を聞くがよい。
    我が語るところは、汝の民への憐れみと恐怖の物語である。
  2. 見よ、汝のかつての兄弟、三位一体の神々は、最初から汝に多大な恩恵を与えてきた。
  3. 彼らは人口の多い王国と、より高位の臣民を有していた。
  4. だが、その王国と臣民により繁栄した彼らを見て、汝は賢くなる。
  5. 彼らは、人間が呼び求めることのできる名前の必要性に気付いた。
  6. 彼らはブラフマーとブッダという名を名乗った。どちらも知識を意味し、それ以上でもそれ以下でもない。
  7. 定命の人間はこれで満足した。
  8. さあ、汝はクリステKristeという名を選ぶがよい。
    これも、アハム語で「知識」を意味する言葉である。
  9. こうすれば、汝は天界の聖評議会の前で真実を手に入れ、地上では自らを顕現させられよう。

【47章】

ルーアモンはクリステKristeキリストChrist)の偽名を名乗りました。

  1. 主神は言いました。
    「ご覧なさい、ジェホヴィの息子である神が予言された通り、三位一体の神は全員、偽神となりました。なぜなら、全能なる御方を否定したからです」
  2. 神は言いました。
    「全知なる御方はただ一人だけです。
    いかなる天使や神であれ、自らを全知であると宣言するものは、ジェホヴィの御前では偽者です。
  3. それにも関わらず、ルーアモンは天界と地球で、自分がクリステKriste(アハム語で「全知」を意味)であると宣言しました」
  4. 主神は言いました。
    「それゆえ、今やルーアモンは天界と地上で偽神となりました」
  5. ルーアモンは地上の領地の司令官である戦天使トートに、定命の人間たちの間に戦士の部族を育てるよう命じました。
  6. トートの啓示によって、これらの戦士たちはクリスチャンKriste’yans(キリスト教徒)を自称しました。
  7. 神は言いました。
    「人間に、真実を知らせなさい、『ご覧なさい、ジェホヴィの信仰者は戦士ではなく、今までも、これからも戦士であることはありません』と」
  8. ジェホヴィはこう仰せになりました。
    「カインの時代から今日に至るまで、私は人間にこの印をつけました。
    兄弟に手を上げる者は、私に手を上げたのも同然なのです。
    そしてこの印は、世の果てまで私の従者と区別することでしょう。
    ご覧なさい、私だけが全知なのです」
  9. さて、この時から、ルーアモンの天界の王国の栄光を賭けた戦争は、大成功を収めるようになりました。
  10. 300年の間に、ルーアモンは地上と天界の両方で、バアルとその同盟者たちを徐々に支配下に組み入れていきました。
  11. また、ルーアモンは700以上の偽神や偽主神たちを捕らえ、その領土から追放しました。
  12. 彼は、自らを神と称し、戦争、征服、破壊について助言することだけを目的とする霊魂に相談するのに使用されていた680の神託所と寺院を破壊しました。
  13. こうして、ルーアモンは不義を抱えながらも、敵対関係にあったジェホヴィに多大な貢献を行っていたのでした。
  14. ルーアモンは、さらに300年間で、60億以上の戦天使を率いて天界と地球で戦争を繰り広げ、地上における他の偽神の拠点をほぼすべて占領しました。
    しかしバアルは依然としてローマにおいて、そしてローマ帝国の神として、多くの名を用いてその地位を維持していました。
  15. ジェホヴィの息子である神は言いました。
    「ご覧なさい、偽神ルエアモンでさえ、戦争を嘆き、自らの教義をも嘆きました」
  16. ルーアモンは絶望の中で叫びました。
    「聖霊よ、誰に祈れば良いのか?
    影か、無か、虚無にか?
  17. 私はこう言うべきだったのか?
    『ああ、お前たちは全員、無なる者か?
    計り知れない者なのか?
    完全な隠者なのか?』
  18. あるいはこう言うべきか。
    『おお、お前は自然なのか?
    自然の神なのか?
    無感覚な者なのか?
    散らばった者なのか?
  19. お前は聞こえぬ者なのか?
    無知の者なのか?
    盲目の者なのか?
  20. お前は根源なのか?
    沈黙する泉なのか?
    偶然なのか?
    形なき者なのか?
  21. お前は偽者なのか?
    お前は万物において欠いた者なのか?
    我々を惑わせて、此方でお前を見つけさせようとしているのか?
    それとも、彼方に行かせて、お前を探させようとしているのか?
  22. 真実を見つけたら、我々はお前を見つけられなくなるのか?
    そうか、お前が万物を荒廃させる存在であることを理解するためか?
  23. 我々三人が築き上げた「父」は、死んではいないのか?
    王国は三人の迷える息子と共に分裂したのか?
    皆が、自分のために動いたからか?
  24. ブラフマーよ、お前は平和な管区を手中に収めた。
    そしてブッダよ、お前は大いなる利益の場を手に入れた。
  25. しかし、お前たちと同格の私が、この西方の天界で役に立たない管区を手に入れるとは。
    私が手に入れたのは天界と地上の戦士である。お前たちが手に入れたのは平和と利益だ。
    私の天界の御座であるハプセンディを、お前たちのように飾り立てることができるのか?
  26. 見るがよい、我が幾千億もの天使は戦士として必要だ。どこに我が玉座と天界の都を飾る暇があっただろうか?
    お前たち二人が我が天界の王国の貧しさを指差しで嘲笑するのも無理はない。
  27. 私はこの何百年もの間、悪魔サタンと戦っていたのではないだろうか?
    天界は、最初から戦場であったのではないだろうか?
  28. こういったことは永遠に続くのか?
    これは誰に訊けばよいのか?
    私は、父と一つであり、聖霊と一つであると宣言したではないか?
  29. では、なぜ私は自分に目を向けないのか?
    私こそが万物における集合体ではないのか?
    誰もが自分のために?
    私は最初から自分のために利己的だったのではないか?
    そして永遠に利己的であり続けるのか?
  30. 今、私は地上に平和をもたらすために降下するのではない。私は平和でなく、剣をもたらすために行くのだ。
  31. 私は、男をその兄弟や父と、女をその姉妹や母と、嫁をその姑とを争わせるために行く。
  32. 私は人類の敵を、家族とする。
  33. 父や母を私よりも愛する者は、私にふさわしくない。
    私よりも息子や娘を愛する者も、私にふさわしくない。
  34. 剣を取って私を宣べ伝えない者は、私にふさわしくない。
  35. 私の印は、剣に、髑髏に、骨十字に、雄牛である。
  36. 私の勅令は雄牛となる。それによって、私の敵は滅びよう。
  37. 全ての者は私の前に跪き、全ての舌は私を「万物の主神」と告げる。
  38. 見るがよい、私は彼らに書物と導きを与え、彼らはそれによって私を知るであろう。
    私はこの世の終わりまで彼らを血で封印する」

原文:OAHSPE – The 1882 Edition (English Edition)

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