本書は、ジェホヴィの息子スーの書と同時代に記されたものです。
スーの書が主として天界の天使たちを扱っているのに対し、本書は、地上の人間について記した主神たちの書です。
【1章】
- 神は言いました。
私、主神は、かつての者たち、これから来る者たち、そして私自身のために、次のことを定命の人々に宣言します。 - 神に選ばれた者たちはイヒンと呼ばれました。
彼らは天界と地球、その双方の果実であり、全能者の栄光のために、地上の人類が完成へと向かうことを目的として、神と主神たち、そして天使たちの保護のもと、地球全土へ遣わされたのです。 - 私、主神は、かつては定命の人間でした。
そして遠い昔、大地から生まれた聖なる天使たちとともに、人間が正しい道をまっすぐ歩むよう、人と共に歩みました。 - 神の命により、天使たちは人間を見守り、人間自身が気づかぬうちに、あらゆる善行と勤勉さを教えました。
天使たちは日ごと、週ごと、月ごとに見張りを交代し、絶えず互いに任務を引き継いでいました。 - 天使たちは、一度たりともイヒン人を放置することなく、天界の光のない状態に置くことはありませんでした。
- イヒン人が行くところには、どこへでも天使たちが同行しました。
天使たちはしばしばサルギスの姿を取り、人間は日々その姿を目にし、顔と顔を合わせて語り合ったのです。 - 天使たちは、人間にとって何が善であるかを告げ、正義の道を示しました。
- 人間は、理解と助けとなるすべてのことを、主神と天使たちに依存していました。
- やがて地球には多くの人々が住むようになり、何千もの町や村が築かれました。
そこで主神は人間に言いました。 - 「ご覧なさい。
あなたたちは主神の喜びを地球にもたらしました。
今、私はそれをあなたたちの管理に委ねます。どう思いますか?」 - 人間は答えました。
「それで良いでしょう。私たちは地球を保つことができます。
それは神からの贈り物です。私たちはそれを喜びます」 - 主神は言いました。
「もし私が昼も夜も、永遠にあなたたちのそばにいれば、
あなたたちは自らの力と判断を用いなくなるでしょう」 - 人間は言いました。
「行ってください、主神よ」 - そこで主神は、天使たちを伴い、しばらくの間退きました。
- その頃、荒野には”地に住まう民”がいました。
彼らには天界の光がなく、理解する力もありませんでした。 - 人が牛に語りかけても、牛がそれを理解しないように、闇の人々に語っても同じでした。
しかし冬となり、食料が乏しくなると、”地に住まう民”はイヒンの町へ来て、食べ物を乞いました。
イヒン人は神の命令を思い起こし、彼らのもとへ出向いて、食べられるものすべてでもてなしました。 - すると、ご覧なさい、選ばれし者たちは闇の人々に誘惑されました。
その結果、地上に新しい種族が生まれ、洪水以前に選ばれし者を滅ぼした古代の戦士にならって、彼らは”イフアン”と呼ばれました。 - イフアン人は銅色の肌を持ち、言葉を話すことができました。
- 神は起こったことをご覧になると、イヒン人を呼び、こう言われました。
「おお、主神など必要ないと思った者たちよ。
私はあなたたちに、選ばれし者との境界として、割礼の印を与えなかったでしょうか? - 今、私の預言を聞きなさい。
イフアンは偉大なる霊魂ジェホヴィの御名と、天界と地球の計画を教えられるでしょう。
やがてイフアンは全地に住み、地上のもの、水の中のもの、
そのすべてを治めるようになるでしょう。 - そして時が満ちると、イヒン人は地上から姿を消します。
私の足台であるこの地に、彼らのような者は見出せなくなるでしょう」 - イヒン人は、これらのことがいつ起こるのかを主神に尋ねました。
主神は言いました。
「二万年後です」 - 主神はさらに言いました。
「今より後、イヒン人は地上の他の民や種族と交わってはなりません。
これは私の命令です。
私の言葉に背く者は、私の町から追放され、野蛮人と共に住むがよろしい。 - イフアンはあなたたちの後継であり、永遠の生命を得る可能性を持つ者たちです。
あなたたちは彼らにとって、私の王国の光となりなさい。
平和と正義と慈悲を教えなさい。
しかし決して、彼らを町に入れて住まわせてはなりません。 - あなたたちは彼らに危害を加えてはなりません。
だが、もし彼らが群れをなしてあなたたちの貯えを奪いに来たなら、
あなたたちはその町を去り、彼らに物資と食料を取らせなさい。 - それは、あなたたちが神の愛を彼らのうちに確立するための、
非抵抗の模範とならねばならないからです」
【2章】
- 神は、イフアン人がドルク人から分離されるべきであることを予見されました。
そうでなければ、ヤク人が再びこの世界に生まれてしまうからです。 - 神はイヒン人に言いました。
「ご覧なさい、イフアン人は主神の声を聞くことができません。
それゆえ、あなたたちは彼らのもとへ行き、こう告げなさい。
『主神はこう言っています。あなたたちがドルク人と交わるなら、
あなたたちの子孫は永遠の生命を相続できず、闇へと落ちていくでしょう』と」 - イヒン人はイフアンのもとへ行き、神の言葉を語りました。
しかし、それにもかかわらず、イフアン人の多くはその命令を破り、実際にヤクが再びこの世に生まれました。 - イヒンたちは互いに言いました。
「彼らは、古い伝承にある、人を宦官や使用人とした者たちに似ているのではないか?」 - イフアン人はその意味を尋ねました。
そして説明を受けると、彼らは自分たちのための法律を定め、行く先々で、ヤクと”地に住まう民”の双方を宦官や使用人とするようになりました。 - イヒンたちは神の裁きを恐れ、救済の道を神に求めました。
- しかし神は彼らにこう答えました。
「この二つの種族の間には敵意があります。
見なさい、彼らは互いに結婚することはありません。
イフアン人は彼ら自身のやり方に任せなさい。
私の高き天界を継ぐことのできない子孫を生むことに、
いったい何の益があるのでしょうか?
闇の部族は理解することができません。
見なさい、火が尽きたランプのように、彼らの魂は存在から消えていくのです」 - そのとおり、イフアン人は闇の部族の男女を宦官とし、彼らを奴隷ともしました。
- 主神は言いました。
「イフアンたちは、彼ら自身の法律を持つでしょう。
私の選ばれし者を彼らのもとへ遣わし、
『主神はこう言った』として、彼らのための法を定めさせなさい。 - イフアン人は、聖なる民イヒンの守護者となりなさい。
イヒンを通して、私はイフアンを祝福し、彼らを強大なものとするでしょう。 - イヒンにとって、獣・鳥・蛇を殺すことは許されていません。
それゆえ、彼らの町や塚は、あらゆる悪しき獣や蛇に侵されています。 - イフアンは、それらの悪しき獣と蛇をすべて討ちなさい。
- そして、私の選ばれし者が住む町と塚の周囲を守りなさい。
- 地人とヤクは、イフアンの使用人となります。
そしてイフアンは、彼らが地上で増え広がらぬよう、その配置と扱いを定めなさい。 - さあ聞きなさい。
これが、イフアン同士の間に定められた神の法です。 - 隣人または見知らぬ者に危害を加えた者には、その者に対して同様の裁きが下されます。
- 他人の物を奪った者は、その等価を二倍として償わなければいけません。
- 男・女・子どもを殺した者は、死刑に処せられます。
- 自らの姉妹、母、異母姉妹、異母の母と婚姻した者は、
その関係者すべてが共に死刑に処せられます。 - 他人を虐げた者は、その民の部族から追放されます。
- 偉大なる霊魂を冒瀆した者は、死刑に処せられます。
- 女性の時――すなわち、女性の聖なる生理の期間を尊重しなかった者は、
死刑に処せられます。 - 原野はイヒン人に与えましたが、森と荒野とは、私、主神がイフアン人に与えます」
- そして、そのとおりとなりました。
イフアン人は肉食を始めました。しかし、イヒン人と闇の部族はいずれも、肉も魚も口にしませんでした。
【3章】
- 地球のあらゆる大陸において、これらの事柄は起こっていました。
地球のいずれか一つの大陸が、他より特別に重んじられていたわけではありません。
ただし、夏の気候に属し、大地が豊かに実りをもたらす地域には、イフアン人と”地に住まう民”が最も多く住み着きました。 - イヒン人は、温暖な国にも寒冷な国にも住んでいました。彼らは衣服をまとい、住居を建てていたからです。
しかしイフアン人は、腰を覆う程度の装いしかせず、家を建てることもなく、近く遠くを放浪していました。 - 一方、”地に住まう民”は旅をすることなく、自らの種族の内でのみ交わり、闇の子孫を生み出していました。
- イフアン人は法を学び、それを守りました。
彼らはイヒン人を聖なる民として尊び、危害を加えることはありませんでした。 - かくしてイフアン人は、きわめて多産な民族となりました。
その出生数は、イヒン人や”地に住まう民”の四倍にも及びました。 - イフアン人は、果実や根、肉、魚など、食料を豊かにもたらすあらゆる地域に急速に広がっていきました。
- 二千年にわたり、イフアン人は繁栄し、多くの国々で強大な勢力となりました。
- しかし、やがて彼らは互いに戦い始めました。
- そして幾百年にもわたり、彼らは次第に闇へと堕ちていきました。
- ついには神の命令に従わなくなり、”地に住まう民”と交わって、闇の子孫を生み出すに至りました。
原文:OAHSPE – The 1882 Edition (English Edition)


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